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2009年2月

2009年2月26日 (木)

後後後後後 家紋夜話

(承前)
・・・「捻(ねじ)桔梗」では捻って動きを出してみたり。
捻桔梗

いわゆる蝶系からは「裏飛び桔梗蝶」「中陰の裏飛び桔梗蝶」の2種を。「ちゅうかげのうらとびききょうちょう」と読むのだと思われます(長っ)。
裏飛び桔梗蝶

中陰の裏飛び桔梗蝶

前者の触角なんて絶妙にかわいいですねえ。後者の触角の常識を超えた交差具合も見逃せない。美はDetailにおはします!

舞い降りる鶴になぞらえた「鶴桔梗」タイプは、「稲」紋や「銀杏」紋、はては「稲妻」紋にまでありますが、この「鶴桔梗」の飄々さ加減は結構ぶっ飛んでて楽しい。
鶴桔梗

「蟹桔梗」ではもう絶対ふざけてるとしか思えませんね。このタイプでは「牡丹」紋をアレンジした「蟹牡丹」が多くありますが、この「蟹桔梗」の突拍子もなさには勝てまへんわ。
蟹桔梗

まあ、だんだん「桔梗」なのか「笹龍胆(りんどう)」なのか、わからなくなってくるんだけども。
後後後後後 家紋夜話

2009年2月25日 (水)

後後後後 家紋夜話

家紋の展開にはまた、白黒を反転させることもしばしば行われました。

「陰桔梗(かげききょう)」も、秋の七草「桔梗」紋を反転させて表した一つ。
陰桔梗

近年直木賞を受けた連作小説集「蔭桔梗」も、この紋の名から取られています。
作者の泡坂妻夫は、本格推理小説作家(「乱れからくり」で日本推理作家協会賞も!)でもあり、マジシャンでもあり、かつ本職は着物に家紋を入れる「紋章上絵(うわえ)師」(@_@)という、存在自体がもうとんでもなくトリッキィなお方。筆名も本名の厚川昌男のアナグラムときたひにゃもー絶句。ついこないだ2月3日に亡くなったと知ってなおさら絶句・・・

「陰八重桔梗」になると、菊の花と見紛うほど。桔梗の姿はほとんど消え去り、言われなければまず気づかない。重ねたり増やしたりしてるうちに、思いもかけぬ新しい形が現れてくる不思議。見つけた職人はさぞ得意だったろう。
陰八重桔梗

陰陽二形を並べた「陰陽(いんよう)桔梗」も印象的。二つの上下位置が違うから、これは比翼紋とは言わないのかな。
陰陽桔梗

何かを加えるだけじゃなく、省いていく方法もありました。「光琳爪型桔梗」のおぼろな美しさ(でもニッコリ!)や「結び桔梗」の洒脱もいいですなぁ、はー。
光琳爪型桔梗

結び桔梗

「光琳○○」という一群は言うまでもなく尾形光琳の筆致を採り入れたもの、省略を究めて生まれた紋。

省く、というのとはちょっと違うけど、意表を衝いて主体を思いっきり小さく描いた「糸輪に豆桔梗」なんてのもあるんだよね。
糸輪に豆桔梗

To be Continued...

2009年2月24日 (火)

後後後 家紋夜話

(承前)
・・・他の紋を取り込んでみたり(「三つ割り唐花に剣(けん)片喰」);
三つ割り唐花に剣片喰

他の紋に取り込まれてみたり(「五瓜(ごか)に唐花」は京都祇園の八坂神社の神紋、キュウリの切り口に似てるから、祇園祭の間は憚ってこれを食べないことになってる);
五瓜に唐花

他の紋になぞらえてみたり(「唐花桐」/「唐花蝶」/「飛び唐花蝶」はもう一つの「飛び蝶」タイプ)。
唐花桐

唐花蝶

飛び唐花蝶

中には「中輪に覗き唐花」なんて、思わせぶりに一部だけが覗いてるという小洒落れたのもある。
中輪に覗き唐花

「中輪」とは、輪の太さが太くも細くもなく中ぐらい、という意味です。読み方は「ちゅうわ」「なかわ」のいずれもあるみたい。結局よくわからないけど。
基本、日本語って「読み方」には冷淡な言語だよね。五十音からして不完全。

以上の手法は他の紋(特に植物系)でも広く行われ、さらに、各手法を自在に組み合わせることで、家紋は大きく展開・変容していったわけっすね。

後後 家紋夜話

(承前)
・・・視点を変えて、裏から見てみたり(「裏唐花」の、花芯を見せるか萼を見せるかだけの違いにここまでにこだわっちゃう執拗な繊細さ!);
裏唐花

横っちょから見てみたり(「横見唐花」);
横見唐花

数を増やしてみたり(「三つ盛り唐花」);
三つ盛り唐花

割ってみたり(「三つ割り唐花」);
三つ割り唐花

写実的な枝葉をあしらってみたり(「枝唐花」);
枝唐花

さらには丸くしてみたり(「唐花枝丸」)・・・
唐花枝丸

To be Continued, Again...

後 家紋夜話

いよいよ佳境に入ります。ふふふ。家紋責め(変態さんだよ、それじゃ)。

家紋というのは原点は飛鳥時代あたりまで遡るらしいんですが、江戸も中期以降になると、町人文化の隆盛とともにバリエーションがどんどん増えて濫熟期を迎えます。

発展例を一つ、最も一般的な(無個性とも言える)「唐花(からはな)」紋で見てみましょう。
唐花というのは現実的に何かの植物を指すわけではありません。「ハイカラな花柄」ぐらいの意味合いと思うんだけど。

シンプルな五弁の「唐花」に始まって;
唐花

さまざまな輪や枠で囲んでみたり(「子持ち亀甲に唐花」、五角形に平気で六角形を合わせちゃってる!);
子持ち亀甲に唐花

弁数を加減してみたり(「六つ唐花」/「四方花菱」、四弁のものは菱形の「花菱」として別途多彩な発展を遂げます);
六つ唐花

四方唐花

重ねを増やしてみたり(「八重唐花」);
八重唐花

輪郭の表情をいじってみたり(「鬼唐花」)。
鬼唐花

To be Continued...

2009年2月23日 (月)

続続続続続 家紋夜話

揚羽蝶に姿を変えたのは何も植物系の紋ばかりじゃありません。少ないながら、動物系や器物系にもあるんです。

そんな中から「鷹の羽蝶」2種、「扇蝶」2種、そして「熨斗蝶」と「違い折り熨斗」を。
ちょっと趣を変えて「真向い扇蝶」も入れてみたけどなんか微妙・・・
鷹の羽蝶 変り鷹の羽蝶

扇蝶 真向い扇蝶

熨斗蝶 違い折り熨斗

「熨斗(のし)」とはもともと「熨斗鮑(のしあわび)」のことで、アワビの肉を薄く削いで長く伸ばして干したもの。賀の宴などの肴とされたほか、折った紙に包んで贈り物に添えられるようになりました。これが今でもお歳暮なんかを包む「のし紙」の風習に遺っているわけやね。
正確にいうと、「折り熨斗」の上部の真ん中にちょろっと細長く覗いてるのが熨斗鮑。

「熨斗蝶」は優美な中にも引き締まったところのある佳品だと思います。ちょいポップだし。
これは、「折り熨斗」となる前の長い熨斗鮑本体を束ねた「束ね熨斗」タイプ。文様で「熨斗」と言えば普通後者を指し、友禅の振袖などで派手にドでかく描かれたりします。

さまざまな蝶紋を見てきてふと湧いた疑問。どうしてみんな左向きなんだろう?
うーん、右利きの人なら確かにこの図柄は左向きの方が描きやすそうだけど。そう言えば日本人は世界中でも特異的に右利きの多い民族・・・
あ、イスラームはありゃまた特異な「両手利き」文化ね。それぞれに役割を担わされている。

2009年2月22日 (日)

続続続続 家紋夜話

(承前)
そして、「柏蝶」「桜蝶」「沢瀉蝶」「菊蝶」「茗荷蝶」それぞれのデフォルメタイプ。
柏蝶

飛び蝶桜

変り沢瀉蝶

飛び蝶菊

変り茗荷蝶

この型は「飛び蝶」と呼ばれたりもするみたい(ただし全く別形態の「飛び蝶」紋も存在しますが)。見分けのポイントは羽の数と触角のなびき具合、そして脚の有無。飛んでる姿には脚なんざ無用だろ、という潔さ。前に挙げた「蘭蝶」もこちらの型っすね。

うーん、うすうす気づいてはいたけれど、茗荷蝶なんかはかなりアヤしい。アンタ絶対飛べんやろ(笑)

ちょい不思議なのは、オリジナルの蝶紋にはこちらの型を見ないこと・・・

続続続 家紋夜話

アレンジの多い「揚羽蝶」系の紋も、よく見ると2種類あるのに気づきます。オリジナルの揚羽蝶紋の形態を忠実に模したものと、より洒脱にデフォルメしたものと。

で、今夜はペアで5組様ご紹介(見えてますかね?)。
「柏蝶」「桜蝶」「沢瀉(おもだか)蝶」「菊蝶」「茗荷(みょうが)蝶」の、まずはベーシックタイプから。
柏蝶

桜蝶

沢瀉蝶

菊蝶

茗荷蝶

菊花を用いた紋は皇室以外は使っちゃいけないらしいんだけど(ただしこの禁忌に現行の法的根拠はないらしい)、それはあくまで明治維新以降の話。江戸時代にはOKだったそうな。

ちなみに、日本政府発行のパスポートの表紙に印刷されているのも、天皇家の正紋たる「十六弁八重表葉菊」ではなくて十六弁一重菊。ほんでもって中頁には副紋たる桐紋が確か地紋として散らしてあったはず。

To be Continued...

2009年2月21日 (土)

続続 家紋夜話

だんだんdeepに潜ります。

「揚羽蝶」は大変華麗な紋。図案的な源氏車(コンパスと定規だけで描ける!)と写実的な揚羽蝶(完全フリーハンド!)、やっぱここあたりが日本の家紋の双璧じゃないかと思いまス、ワタシ的には。昔それぞれ年賀状にしたことがあるなぁ・・・
揚羽蝶

蝶は平家一門が用いていた紋章。平家本流の正紋ではなかったようですが。
六波羅探題の紋所として都の人々を畏怖せしめたのが、これをアレンジした「蝶車」ではなかったっけ?
基本的に記憶を頼りに適当に書き散らしてますんで・・・(^^ゞ
蝶車

 →少しずつ、でも全部、巧妙に間違っとった・・・
正しくは「六波羅党の輿車の車紋として都の人々を畏怖せしめたのが、これをアレンジした「蝶丸」だった」となりますかね。

六波羅とは鴨川東岸、五条〜七条辺りを指し、平家の館があったところ。
壇之浦後、ここに拠った残党の呼び名が六波羅党。一族全滅したわけじゃなかったんやね。清盛の孫で、光源氏にたとえられ、桜梅の少将と呼ばれた美男、維盛あたり。
六波羅探題はもっと下って鎌倉期。源氏の世の中になった後の、北条氏による警察機構でんな(汗)

蝶丸というのは「丸に揚羽蝶」のことかなあ。

一方、蝶紋には「源氏蝶」というものもあるんですけどー。なんで平家→源氏になっちゃったの??
源氏蝶

「揚羽蝶」はよほど人気があったようで、時代が下るにつれ、いろんな既存の家紋を揚羽蝶にアレンジしちゃったのが沢山出てきて面白い。驚くべきはそれらがいずれも高い完成度を持っていること。

まずは植物系から、「銀杏蝶」、「楓(かえで)蝶」、「蘭蝶」。植物から動物をいともやすやすと創っちゃうこのセンスと技量に脱帽!おそるべし日本の職人。
銀杏揚羽蝶

楓蝶

蘭蝶


・・・あ。。。。ここんとこ花→雪→蝶と遷移してますな。どんだけ享楽的やねん、ワシ。大丈夫、月にはいかんて思う、たぶん。

2009年2月19日 (木)

続 家紋夜話

当然続きますがなっ!

本日は4点。

まんま70年代の札幌冬季五輪(超古っ)のマークにもなった「初雪」、子供心に結構好きでした。
初雪

札幌五輪

それから「鶴丸」、えーえーもちろんこれも好きですとも!(笑)
鶴丸

昔のJALのロゴにアレンジされてましたよね。ナショナルフラッグキャリアーのデザインとして、あれほどふさわしいものはなかったんじゃないかなぁ。懐かすぃぃ↓
JAL 鶴丸

JAL機の鶴丸ロゴは、85年夏に起きた御巣鷹山の墜落の後、大惨事の記憶を甦らせるとして廃止すべしという議論が上がった一方、海外で目にするとほっとするなどの声も根強くて、その後、JASと統合するまで継続したんだよね。

見た瞬間にどこの国のかわかる、てのはやっぱ大事かなと。

その意味で、UAEのエミレーツ航空の「白地に金でアラビアンカリグラフィ」というのもインパクト大でしたけど。上海空港で見かけた気がする。
エミレーツ航空

・・・アラまた蘊蓄垂れ流しけるよ(汗)

そして「三つ柏」、ツル家母方の「中輪に土佐柏」タイプ(多分)とスタンダードタイプとで。
中輪に土佐柏

三つ柏


・・・日本人でよかったと思ったりして。

2009年2月18日 (水)

家紋夜話

雪の結晶作りから発展して、最近甥っ子と以下のようなやりとり。何だか我ながらえらく蘊蓄おたく、このところ(爆)

-----
>雪の家紋とか有るのか。ツル家の家紋ってなに?


をっ。超得意分野。もう止まらない、何でも聞いとくれ。

ツル家はねえ、「丸に梅鉢」で御座いますねぇ。「鶴」紋ではないのだよ。太宰府天満宮の(梅ヶ枝餅の!)神紋にちょい似てますな。「大根」紋とかじゃなくてよかったー!
ちなみに母方は「三ツ柏」にて候。記憶の限りでは細身だったような。
丸に梅鉢

えー、個人的に好きな家紋ベスト3は、「違い鷹の羽」「源氏車」「桔梗」あたり、デザイン的に。

違い鷹の羽はもう文句なしにカッコよいよねー(萌)。いかにも武家っぽい。
違い鷹の羽

源氏車は牛車とかの大きな車輪を図案化したもの。誠に優美なる傑作です。この車輪は使わない時には川とかの水に半分つけて湿らせておくので、その姿を図案化したのが「片輪車」、でもそのネーミングは縁起が悪いってんで呼び変えたのが「波切車」。尾形光琳か誰かの作った蒔絵の硯箱にこのデザインのがありますね、螺鈿(らでん)細工の工芸品、国宝。
源氏車

 →すいません、「作者不詳」の「手箱」でした(汗)。平安期の国宝「片輪車蒔絵螺鈿手箱」。国宝つながりで、江戸期の光琳作「八橋蒔絵螺鈿硯箱」や本阿弥光悦作「船橋蒔絵硯箱」と混同しちゃってました。
片輪車蒔絵螺鈿手箱

八橋蒔絵螺鈿硯箱

船橋蒔絵硯箱

水色桔梗(少数ながら色指定のある場合もあるんよ)は明智光秀の定紋(じょうもん)ということになっていて、その瀟洒なところを柔弱として信長に疎まれたのが二人の溝の始まり、てなことにもなってます(軍記物とか歌舞伎とかでは)。
桔梗

優美さでは筑前国福岡藩主黒田家の「藤巴」なんかも一歩もひけをとりませんな。黒田五十二万石っていう福岡銘菓の最中があるでしょ。あれの表面の模様ですね、「左三つ藤巴」。
左三つ藤巴

ちなみに「雪」紋は単独より、他の家紋の周囲に置いて「雪輪」として使われることが多いですけどね。「雪輪に剣片喰(けんかたばみ)」とかさ。
雪輪に剣片喰

2009年2月14日 (土)

カトレア蘊蓄ひとくさり

かつては高嶺の花の代表、洋蘭の女王、濃いピンクの巨大輪花、これがやっぱりカトレアのイメージ。昔はレコ大の入賞者は必ずこれのコサージ胸に着けてましたっけ(今はどうか知らんけど)。
でもぉ、最近状況がいささか変わってきているのどす・・・

全般に草体がコンパクトなものが増えてますよね。ミニカトレアとかミディカトレアもすっかり一般化しました。

それから、カトレアと言っても今じゃ純粋なCattleya属はあまり見かけない。
蘭展なんかで名札を見ると、たいてい「C.」ではなく「Lc.」「Slc.」「Blc.」なんて書かれています。それぞれ、
「レリオカトレア」
「ソフロレリオカトレア」
「ブラソレリオカトレア」
という属間交配を表してるのだ。もちろんむやみに交配してるわけじゃなくて、それぞれ意図があるわけです。

先の友人からのメールにもあった「ソフロ」っていうのは、Cattleya属近縁のSophronitis属、中でもS. coccinea/ソフロニティス・コクシネア(正確にはラテン語読みでコッキネア)という、カトレア近縁の原種を指します。
Sophronitis coccinea
草体は掌に乗るほど小さいのに、割合大きな朱赤の美花。鮮やかだから各地の蘭展でも沢山出品される。「コクシネア」ってのは多分「真紅の」の意味じゃないかな。寒さにもかなり強い(一方、夏は暑がるけど)。
これ自体もちろんきれいなんだけど、品種改良にも非常に重要な役割を果たしていて、この原種の血が加わることにより、カトレア類は小型化と朱赤の花色と耐寒性の向上とを獲得したのだよ。四半世紀あまり前から始まった流れだと思う。

だからカトレア類、特にミニ/ミディタイプの越冬温度は案外低くなっているんですね。これに、マンション普及による冬の生活気温の上昇とか、草体小型化による住宅事情へのマッチとかもあって、カトレア類の一般普及が進んでるというわけ。

「Lc.」はLaelia属各種との交配。レリア(ラエリア)の身上は、上品な淡いラベンダーを中心とした紫系の花色と、細身の花弁と長めの濃色リップ/唇弁。丈夫なのも交配上重要な要素。ウチで毎年咲く赤紫のミニカトレアもこれが入ってるはず、きっと。
Laelia

「Blc.」はこれにBrassavola属が加わったもの。カトレアの花をよく見てると、時々、リップ周縁のフリルが特にすごいのがあるでしょう。これがブラサボラ由来の形質。色は淡い黄緑系で地味めなんですがね。
Brassavola

で、うちの黄色い蘭はとラベルを見たら・・・ををーーう!!なんとSlc.にさらにPotinaraを掛け合わせるという、複雑な交配によるものデシタ(一人で興奮)。結構意外。お前ほんとにブラサボラ入ってんの?

実はねえ、上記のC.とS.とL.とB.の4属交配になると、ネーミングががらりと変わって、これをポティナラとゆーのです。
お好み焼きとかで「豚玉子」「えびいか」とか呼んでたのを「全部乗せ」と呼ぶ感覚か(あほ!)


まあ、そんなこんなで、最近のカトレア、案外育てやすいんだよ、ってお話でした〜(東京ドームの蘭展、行くんだもん)
ちなみに画像は全て拾いね。

2009年2月 8日 (日)

蘭奢待 解の巻(げのまき)

蘭奢待、漢字で書くと、
「蘭奢待」の三文字に
「東大寺」の三文字が
隠れてるのは有名な判じ物。で。

植物の沈丁花/ジンチョウゲ/Daphne odrataの名の由来と言えば、「沈香/じんこうorちんこうと丁香/ちょうこう(つまりスパイスの丁子/ちょうじ即ちクローブ/clove)を合わせたほどの芳香を持つ花」。

その「沈香」は、香木の「伽羅/きゃら」の最高級品のこと。

「伽羅」とは、東南アジア産の数種の樹に特定のバクテリアが寄生し、その部分が長年のうちに樹脂化してよい香りを放つようになったもの。これを香の材料「香木」として用いるわけ。(平たく言えば木が腐っとるんかい!)

伽羅は重いものほど佳いとされていて、特に良質なものは水に入れると沈むのでこれが即ち「沈香」、または「沈水香/ちんすいこう」とも。香道でもとりわけ格の高いものとして貴ばれる由。扇子なんかにもする白檀/ビャクダンあたりの比ではないらしい。

日本に伝来した沈香の中で、最良かつ最大の貴品とされたのが「黄熟香/おうじゅくこう」、すなわちここから固有名詞だと思います。

この「黄熟香」は皇室の持ち物で、奈良の正倉院に収められてまたの名を「蘭奢待」と呼ばれるようになった。どちらもゴージャス感満点のネーミング!「波照間島」と同じぐらい、素敵的ぴったり感!

正倉院は東大寺の宝物殿。東大寺は聖武帝の勅旨により仏法興隆を祈願して全国に建立された国分寺の総本山。言うなれば天皇家の寺、国家の寺(だから今も東大寺は一般の檀家や墓地を持っていない)。従って、天皇家の黄熟香が正倉院に入り、東大寺を表す蘭奢待の呼び名をつけられたのも不思議はありませぬ(三文字熟語、乱れ打ち)

この銘香中の銘香は正倉院御物として現代まで伝わっており、奈良国立博物館で毎年春と秋に開かれる正倉院展にも時々出品されます。確か40センチ以上はある結構大きなもの。

今なほ薫香逸せざる、いとをかし。伽羅香の香りの元は不揮発性物質なので永く保つのだとか。同じく正倉院に伝わる丁香つまりクローブの方は、香りがすっかり飛んでしまっているそうですが。ま、香辛料そんなにしまい込んでんなよって感じ。

香木というものは値段も大変高く、少しずつ切り取って細かくして秘伝工夫を凝らして各種混ぜ合わせて、炭火を熾こして香炉の灰に埋めて雲母板置いてその上に載せて燻らせて使うもの、ああ大変。これを互いに較べ合って「当てっこ」するのが香道。

しかしながら、なんつっても御物となれば簡単には使わせてもらえない。「蘭奢待切り」と言えば大変な事件で、歴史上これをやらせたのは三人しかいないことになってをります、公式には。足利将軍の誰かかな?(義政?)、織田信長、そして明治天皇。切った箇所にはその旨の紙が貼り付けられているというおおごとぶり。

ちなみに日本に産する「キャラボク/伽羅木」はまるで別種の植物で、矮性のコニファー類の一種。カイヅカイブキ/貝塚伊吹とかの親戚筋の針葉樹です。まあ、コニファーも葉が有香のものが多いから。

・・・久しぶりに蘊蓄大炸裂・・・

蘭奢待 黒の巻

蘭奢待は東大寺に伝わる香木「伽羅/きゃら」につけられた名前。ま、特に意味はなかったんすけど、蘭の開花を待つ気分、てな感じで。

歌舞伎の演目「伽羅先代萩/めいぼくせんだいはぎ」に、なんで「伽羅」が入ってるのかは・・・知りません、誰か教えて。

そんなこんなで今度の画像は黒version、ありがちですけど(汗)。なぜか夜は白、朝は黒。さてどちらがお好みでしょう?

黒version

蘭奢待 白の巻

只今開きつつあるうちの蘭です。栽培数年目にして初開花。
白version

カトレアの開花って、一旦大きく正開して、次の日あたりに半分ぐらいまでまた閉じて、また翌日あたりに完全に咲ききってから花型が固定するんだよね。で、今日はその谷間なんですけどさ。

いかにも満開に見えるように苦労苦労^^; 白い紙後ろに置くわ、おもっきし携帯近づけるわ、熱帯魚用ライト2つも当てて影消すわ・・・ミニカトレアのためにミニスタジオ状態、って。

ほんまはもっと鮮黄色どすが、人工光じゃこれが限界・・・ミニだから3〜4センチしかない花なんだけど、光り輝いてます。

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