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2009年8月13日 (木)

南洋の香りを求めて

先日の台風、都内ではまるで何ともなかったです。風もほとんど吹かなんだ。翌日も台風一過の青空とはいきませんでしたが。
前夜、背の高い鉢植えやら珍貴なものやら、わざわざ部屋の中に取り込んだのにー

そんな乳母日傘の特別扱いを受け、ここに満を持して登場!!なのがイランイランノキ/Cananga odorata。これまたK良園の通販で昨年秋に買ったもの。初めての蕾が上がってきてて、ついに咲きそうなんです!嬉しい
イランイランノキ

この花こそ、高い芳香で知られるYlang Ylang(=「花の中の花」@タガログ語あたり)。ファッションブランドの名前にもなってるよね。

黄緑色の花は決して「美しい」ものではないけど、その香りから、レイ/leiや腕輪、花冠などの飾りに用いられるほか、ブランド香水にもしばしば配合される由。官能的なものと関連づけて考えられることの多いアロマでもあります(苦)。

なんでこんなマニアックな珍木を育ててるかっていうとですね・・・
ミクロネシアのポンペイ島で滝見トレッキングした時、山中で雑木ぽく普通に咲いてたのが印象的だったとか、コスラエ島のホテルのシャワーブースに、この花の香りを移したココナツオイル(花は取り除かれてたけど)の小瓶が置いてあった(身体に塗って虫除け?にするらしい)とか、帰りの飛行機で隣席のローカルの青年がつけていたこの花のブレスレットがよい香りでオシャレであったとか、そんなところです。
この花で身を飾るのは老若男女を問わず行われてる様子だった。現地の生活に密着した木なんだと思った。

ここからは蘊蓄です。
イランイランノキは南洋産のバンレイシ科の中高木。同科はバンレイシをはじめ、チェリモヤ(世界三大果実の一つとやら)、アテモヤ、牛心梨などトロピカルフルーツを多く抱える科ですが、香料植物は他に聞かないなあ。

バンレイシ/蕃茘枝というのは今や台湾フルーツの代表格、シュガーアップルの漢名。果実の外観から別名を釈迦頭/シャカトウとも。
「茘枝」は楊貴妃も好んだというライチのこと。「蕃」は「外国の」の意、「蕃茉莉/バンマツリ」「蕃石榴/バンザクロ(=グァバ)」などの例もある。偏平なモモ「バントウ」は「蕃桃」じゃなくて「蟠桃」だったかな・・・?

「胡椒」「胡瓜」「胡桃」「胡麻」の「胡」は確か「西の」とかの意味だけど、「蕃」は「(南)蛮」に通じて「南の」の意もあるのかも。
ちなみにコショウの「胡椒」に対してトウガラシが「蕃椒」なんですよ。「椒」はサンショウのことだと思う、日本のものとの異同は知らんけど。
名称上、中国語も英語も、「蕃椒/red pepper」と「胡椒/pepper」とに共通点を見たのに対し、日本語では「トウガラシ/唐辛子」と「カラシ/辛子/芥子」つまりmustardとで共通項を見出してるんだね。
見方を変えれば、英語圏ではpepperがred pepperより先に伝来したと考えられる一方、日本ではまず辛子ありきで、かつ、唐辛子が伝わった時、その刺激ある風味を山椒ではなく辛子に準えたことになりますね。
あ、柚子胡椒ではトウガラシのことを胡椒と呼んでるわけだけど、これって九州を中心とする西日本特有の呼び方ではないかな。あまり古い名前ではなさそうだけど。

さらに、日本語で「芥子」をカラシともケシとも読むのは、いずれも刺激物/劇物だからでしょう。密教の祈祷で護摩火に投じられる芥子の実は、当然、麻酔効果のある後者を指すのだと思ってたけど・・・でも中国語でもカラシナ(mustardを採るアブラナ科の植物)を確か「芥菜」て呼ぶからなぁ。

ちなみに「胡瓜」がキュウリなら、「蕃瓜(樹)」はパパイヤです。パパイヤ鈴木が中国語で名刺を作ると「蕃瓜鈴木」になるんかね。

えー、大脱線しましたが、ま、この木の詳細は2008/09/27のMyブログをご覧あれ(と宣伝)。

あ、本日現在、まだ香りはしていません。香りと言えば、ミラクルフルーツの花に存外はっきりした甘い香りがあることに気づいて驚いてます。

目指せ、イランイラン・ブレスレット!

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