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2010年10月17日 (日)

愛宕神社につきお勉強

先日、こんなメールが京都の姪っ子から届いた。

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インドア派な私だけど、今日は珍しく一念発起して愛宕山に登山してきました。き、筋肉痛が…。
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シブいとこ行ったもんやなー。

愛宕山/あたごやま/あたごさんという名の山は全国津々浦々にあるけれど、京都で言えば右京区と亀岡市の境、つまり山城と丹波の国境にある山のこと。嵐山の向こうっ側て感じで渡月橋からも見えている。京都のご多分に漏れず、もとは修験道の山、権現信仰の聖地だった様子。

標高924mの山頂には愛宕神社なる社が祀られていて、現在の主祭神は伊邪那美命(伊弉冉神)/イザナミ。
火伏せすなわち防火の神さんとして知られ、京都のおうちの台所ならどこでも貼ってある(今でもそうだと思うけど)「火廼要慎/ひのようじん」のお札はこの神社のものです。

ここを総本社として、全国に広がる愛宕神社は1,000社近い由。

例えば都内なら港区、東京タワーの北のあたりにあって、主祭神は火産霊命/ホムスビノミコトだと。いかにも火伏の神様らしい名前です。
日本一長い歌(と思う)、鉄道唱歌の第一番に「愛宕の山に入り残る 月を旅路の友(供?)として」と出てくるのはここのこと。はてそんな「山」だったっけと思って調べてみたら、標高25.7m、天然の山としては東京都23区内の最高峰であるそうな(^-^)
日本初のラジオ放送が行われた場所、というプチ蘊蓄もあり。

愛宕神社というのはツルの出身地、福岡市の西区にもあって、ここも愛宕山というちょっとした丘(標高68m)の上です。博多の春先の風物詩、シロウオ漁で知られる室見川が博多湾に注ぎ込むあたり。見晴らしも案外いいんだよね。

愛宕山から福岡タワーを望む

小学生のころ、飼っていたカメをここの石段下の小さな池に放しに行ったことがあったなあ。あの池、今もあるのかな。

調べてみると、ここは正式には鷲尾愛宕神社といい、伊邪那伎命(伊弉諾神)/イザナギと天忍穂耳命/アメノオシホミミノミコトを祀った鷲尾神社(英彦山権現系)と、ホムスビとイザナミを祀った愛宕神社とが明治になって合併したものだとか。
いやあ、面白いですねえ、この組み合わせ。だって、ホムスビとは、イザナギとイザナミの間に生まれたカグツチ/伽具土神の日本書紀における名前ですよ。前にも書いたけど、火の神カグツチを産んだ際、イザナミは陰部に火傷を負って死んでしまい(@_@)、これを怒ったイザナギは十拳剣/とつかのつるぎでこの息子を斬り殺してしまうんです。そんなドロドロの子殺しドラマの主役たちが一緒に祀られているだなんて。
ちなみにオシホミミは、イザナミの死後、黄泉から戻ったイザナギが禊をした際に生まれてきた天照御大神(天照大神)/アマテラスの子であり、また天孫降臨する邇邇芸命(瓊々杵尊)/ニニギノミコトの父にあたる。福岡県東部、英彦山/ひこさんにある英彦山神社の主祭神です。ここも修験道の山ですね。

で、話は戻って京の都の愛宕神社。なぜ火伏せの神様なのか。本殿に祀られたのはイザナミだけど、若宮に迦遇槌命/カグツチが祀られてるんですな。
若宮というのも多義的な概念のようですが、ここは主祭神の子供をお祀りしたものと考えればいいんでしょう。

京都にはもう一つ「愛宕」の名がついた神社仏閣がありまして。
同じ右京区の嵯峨鳥居本にある愛宕念仏寺てのがそれ。念仏寺といえば化野念仏寺が有名だけど、それとは別どす。化野のちょっと先ってとこにある、数多くの羅漢像で有名なお寺。
実はこちらは「おたぎ」と読むんです。なんや京風にはんなり。そういえば、うちの大学にも愛宕/おたぎ先生てのがいたなー。京の下級お公家の家柄らしかったけど。

このお寺が愛宕神社と何か関係あるのかないのか、昔から気になってるんだよね。

確か、愛宕寺というのは歴史はものすごく古いんだけど(勅願寺ではなかったかと)、昔は東山(六波羅あたり?)にあったはず。長いこと荒廃していて、やっと昭和に入ってから現在の地に移され、高名な仏師であり僧籍にもあった西村公朝/こうちょうが再興したのだと記憶している。
ツルが大学入った年に、誰でも石で羅漢像を彫って納められる「昭和の羅漢奉納」とか何とかいうのが始まったんだよなー。

愛宕神社と愛宕寺、今はわりと近くにある感じやけど、昔は御所を挟んで反対側に位置してたわけだし、前者が後者の権現社だったとかいうことではなさそうに思うんよね。読み方が微妙に違うのはさて措くとしても。

考えてると、なぜ東山から嵯峨に移されたんだってところも気になってくるんだけどさ。

今後の継続検討を要す。

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