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2011年5月22日 (日)

孔雀乃色

>花冠外縁部の、黄や橙に由来するって感じの朱赤色と、花芯に近いところの少ぅし青のニュアンスを帯びた紅紫色と、この二つの彩りを合わせ持った花というのはなかなかありません。

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一般に、植物の花色を決定するのは、黄〜橙〜朱〜赤の花に含まれるカロチノイド系色素と、青〜紫〜赤の色を発現させるアントシアン系色素であって(淡黄〜黄のフラボノイド系ってのもあるけど)、この2種類が一つの花に併存することはあんまりないんです。
バラには青い花が、アサガオには黄色い花がないって言えばわかりやすいかな(ちょい暴論だけど)。

中井英夫(塔晶夫)の代表作にして日本探偵小説三大奇書の一つ、「虚無への供物」(1964年)では、これをやや文学的に「この世に、一つの種の植物で、絵具の三原色すなわち赤・黄・青の花を咲かせるものはない」とか表現してあって、ほんとかなあと思いながら読んだものです。

ちなみに、白い花には白い色素があるってわけではない。大雑把に言えば、白いのは細かな気泡、つまり空気の色。雲が白く見えるのと同じことです。

で、このクジャクサボテン。朱赤のカロチノイドと紅紫のアントシアンの両方を具しているのかと思ったらさにあらず。

サボテン科の花の色素は、例外的に、そのどちらでもないベタレイン系というものなんです。これ、他ではマツバボタンやポーチュラカ等のスベリヒユ科、ブーゲンビリア等のオシロイバナ科など、限定的にしか存在しない特殊な色素。
サボテンの花独特の、あの鮮やかな色合いや輝く金属光沢は、この色素によるものなんだそうです。二つの赤を一輪の中に併せ持つという芸もまたベタレインの成せる業、なのかも。

・・・ちなみに、空中庭園@下丸子じゃまだ咲いてません、赤花クジャクも白花クジャクも。蕾はついてるけど。

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