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2013年9月 4日 (水)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その52:茨城植樹祭・水の郷サミット只見)

(承前)

一体、塩崎一族はいつ頃からこんなことになっちゃったんであるか。

現在、ネット上で確認できる一族の作品の多くは、2008年以降に制定されたものです。愚blogでこれまで取り上げてきた一族作品も、2007年以前となると、兵庫県の丹波大納言小豆キャラ(佳作)「あずたん」と、兵庫県篠山市の黒まめ検定キャラ「クロタン&マメタン」しかない。(cf.【その19】)

これって何を意味するんだろう。必ずしも、一族がその頃から活動を始めたということにはなるまい。他の常連陣だって多かれ少なかれ同じようなものですし。
もちろん、ゆるキャラブーム到来と時期が重なったということもあるはず。あの「ひこにゃん」がブレークしたのは2007年だ(cf. 2013.07.08「類似って何なんだっけ:下」)。
制定当時の情報が、実績を積んでくるに連れてネット上から弾き出されていくということもあるだろう。「作者名」とか「●名から●点の応募があった」なんてことはどうでもよくなってくるわけで。

でも、そもそも、キャラクターにも旬とか寿命があって、特にイベント系だと、古いものは大方がだんだんと消えていく運命にあるのではないか。
例えばクロタン&マメタンのように、ベースとなるイベント自体がDiscontinueとなってしまう場合もあろうし、大河ドラマを当て込んだ各地の直江兼続キャラや黒田官兵衛キャラなどはもとより短期決戦的なものである(だからこそ既存キャラに赤合子兜をかぶらせたりするのか)。

そうした中、一般サイト上で今も制定経緯・画像とも確認できるものとして、次のあたりは飛び抜けて古いと言えるだろう。

茨城県
第56回全国植樹祭 シンボルマーク
塩崎栄一(62歳:デザイナー)
茨城植樹祭

イベントは、2005年6月5日、潮来市「水郷県民の森」をメイン会場、大子町「奥久慈憩いの森」をサテライト会場として行われたもの。
ローカル業界誌「造園いばらき」2004年11月号には;

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シンボルマークは大阪府在住のデザイナー・塩崎栄一さん(62)の作品(応募2015点)、ポスター原画は県内の小中高校の児童生徒1393点の中から、大宮町立玉川小学校3年・小室美里さんの作品がそれぞれ選定された(平成15年)。
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とあって、どうやら2003年の選定らしい。ざっと10年の歳月をネット上(の片隅)で生き長らえてきた稀有な存在ということになります。

募集からイベント本番までこれほど時間をかけるのはおそらく、これが天皇皇后両陛下を迎えて行われる行事だからで、今年(2013年)5月に開かれた「第64回」でもデザイン決定は2011年8月だった。

【その16】
鳥取県
第64回全国植樹祭 シンボルマーク
(入選)塩崎歩美
鳥取植樹祭

全国植樹祭のものは伝統的に「シンボルマーク」と呼ばれているけれど、こうして2003 → 2011のBefore/Afterを見てみると、シンボル、ロゴといったものから、キャラクターと呼び得るものへと変容してきているように思われます。

しかし、変わらぬものもある!

【その22】
神奈川県横浜市
第20回全国「みどりの愛護」のつどい シンボルマーク
(優秀賞)塩崎アユミ
みどりの愛護のつどい

【その22】
長野県木曽郡木曽町
木曽町環境協議会
エコネットきそ
イメージキャラクター
塩田アユミ/塩崎アユミ
エコネットきそ

どれも[木立]と[双葉]が盛りアイテム。横浜市が2008年11〜12月の募集、木曽町が2011年4月の発表です。2003年の茨城県ではまださほど記号化が進んでないとは言え、まあ、5年 or moreの長きにわたって相も変わらぬワンパターンと言おうか、初めから塩崎Dogmaは完成されていたのだと言いましょうか。

蛇足だけど、「造園いばらき」にはこんなことも書いてあった。

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「県民の森造成により伐採した立木は、現地の土に還そう」と、県の委託を受けた茨造協は野外活動広場(植樹祭の式典会場地)の立木調査と伐採・移植を行い、さらに伐採木を再資源化して活用するリサイクル事業に奮闘した。式典会場のステージ周囲に移植した木の根っこには樹木養生の技術が込められ、式典後も大会テーマ「楽しいな。森と人とのハーモニー」の一役をになって息吹き続ける。
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つまり、春の植樹祭や秋の育樹祭については、以前から「森林を伐採して会場を作るなど本末転倒の環境破壊である」という声があって、これはその批判に対する回答になっているんですね。

次に古いのはこのあたり。

福島県南会津郡只見町
第10回全国水の郷サミット
シンボルマーク
塩崎エイイチ
水の郷サミット只見

どこかで見た原風景・・・(笑)。おそらく、イニシャル[只]をモチーフに只見川の豊かな雪解け水をイメージして描きました、とかいうんだろうな。豪雪地帯として知られるご当地は、田子倉ダムをはじめとする「ダムの郷」「水力発電の郷」でもある。

このサミット、国土交通省の「水の郷百選」に選ばれた各地の自治体で結成した「全国水の郷連絡協議会」なる団体が、2004年10月6〜7日にご当地で開いたもの。講演とか研究発表、南米フォルクローレ音楽のコンサート(^.^)、実地見学なんかを行ったんですがね。
同年までは2日間の日程だったこのイベントも、翌年からは1日に短縮され、さらに東京霞が関での実施という訳のわからんものが増えてきて、とうとう2009年10月の徳島市の「第15回」を最後に開催された形跡がない。これもDisconだったんですねぇ(T-T)。
国土庁 → 国交省の改編のあおりを食らったのかと思ったけど、それは2001年だからそういうわけでもなさそうだ。百選とはいえ開催10年目を超えてネタ切れしたのか、負担が大きくて地元側から敬遠されたのか。

こうした全国持ち回りイベント系のものだと、終了後、ご当地の公式キャラクターになるケースも確かにあるけれど、それは少数の恵まれた場合なのだと思います。
というより、ご当地キャラが珍しかった頃ならまだしも、キャラクターというものの方法論が確立してビジネスとして成立するようになり、何にでもキャラが登場し、そして飽和さえしつつある現在(そして将来も)、そうした[藁しべ長者系]は生まれにくくなっているはず。
∵こうした状況の下、大事に産んで大事に育てていくよりも、次から次へと新しいキャラを量産してとりあえず勢いを保たせる方向に走っているからです。それは取りも直さず、古くなったキャラが次々に打ち棄てられていくことをも意味する。Sustainable Growthなんて考えはそこにはないのね(笑)。

上記のものも、イベント後にめでたくご当地公式モノに成り上がった、なんてことは確認できておりません・・・(苦)。神の見えざる手は無慈悲にも多くのかわいいキャラたちを絶望の渕に追いやるのだ、なんちって。

(続く)

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