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2013年12月 1日 (日)

【番外編】ああ、お手上げ✋😖✋(双葉郡ブランド)〔上〕

(承前)

 

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【2013.11.19「志とは裏腹に Part 1-a」】

 

呆れるほど似通ったキャラクターやシンボルマークもかなり見てきたけれど、採用取り消しにまで至ったものとなると、ありそうなのになかなか見つけられません。
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そんな中、ずいぶん前に【その45】への書き込みで教えていただいたのが次の公募(なこままさま、その節はご教示ありがとうございました)。優勝作品が取り消されている。

 

埼玉県久喜市
ヒューマンソーシャルハーモニー研究所
双葉郡ブランド ふたば キャラクター

 

ほぼリアルタイムで起こっている例に行き当たったのはほぼ初めてです。まだまだ青いな、ツル。

 

この公募、次のような経緯を辿った。

 

2013.03.05〜04.30 募集
2013.05.10〜23 web投票
2013.06.12 発表
2013.07.11 キャラクター部門優勝作品 受賞取り消し

 

当初の募集趣旨にはこうあります。

 

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双葉郡ブランド「ふたば」は、東日本大震災により全国各地に散らばってしまった福島県双葉郡の6町2村の皆さんに、商品の製造を通じてつながりを持っていただくプロジェクトです。双葉郡の方々がブランド製作を通して、コミュニティの再生・横のつながりの構築・忘れない双葉郡・雇用促進を目標としています。

 

〔後略〕
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つまりその商品(バッグ、衣料品、雑貨小物など)に使用したりするためのロゴ&イメージイラスト&キャラクターを作るという趣旨。

 

双葉郡は、五十音順に、大熊町(おおくままち)・葛尾村(かつらおむら)・川内村(かわうちむら)・富岡町・浪江町・楢葉町・広野町・双葉町からなる。大熊町と双葉町は福島第一原発が、富岡町は福島第二原発が立地するところです。
東日本大震災と原発事故の影響を最もダイレクトに受け、コミュニティの存続が最も厳しくなった地域と言えるでしょう。
役場機能も全町村で移転を余儀なくされ、今も大熊町は会津若松市・いわき市・二本松市に、双葉町はいわき市・郡山市・埼玉県加須市(かぞし)・茨城県つくば市に分かれて業務を行っている。葛尾村は河沼郡会津坂下町 → 田村郡三春町、川内村は郡山市(2012年4月に村内に戻った)、富岡町は郡山市、浪江町は二本松市、楢葉町はいわき市 → 会津美里町 → いわき市、広野町は小野町 → いわき市(2012年3月に町内に戻った)です。

 

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【2013.11.11 「「全国ご当地キャラニュース」のこと」】

 

愚blogで取り上げてきたキャラクターやロゴマークを制定した自治体の中には、1世代後(≒30年後?)にはもうコミュニティを維持できなくなり消滅してしまいかねない、そんな現実の恐れを持っているところも相当多くあるはず。
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この懸念が突然にして否応なしに本当のものになったとも言えるわけ。単純に比較するのは危険でしょうが、そこは16年遡る1995年1月の阪神淡路大震災とはやはり違うと思う。
のっけから重い、でもそれがReal Life、C'est la Vie。だからこそ心和むキャラが必要なのかも。

 

ヒューマンソーシャルハーモニー研究所は震災後の2012年2月に設立された埼玉のNPO法人(代表理事 臼井智香子)で、メンタルヘルスの問題全般に取り組んでおり、その一環として被災者支援も行っているらしい。名前は限りなく怪しいけど、真面目な活動なんでしょう多分。

 

問題となったキャラは既に結果発表ページからは消されているけれど、web投票ページには全候補作品が今も残っている。「ロゴ部門」と「イメージイラスト・キャラクター部門」の2部門があり、なこままさま情報によれば、後者のうちのキャラクターのおそらく「3」か「4」がそれであった由です。

 

双葉郡ブランド キャラクター3 双葉郡ブランド キャラクター4

 

これらであれば、定めし前田昌克/前田まさかつによるものだろう。「チークカラーの入り方」と「目の中の右三角形のハイライト」が決め手。

 

【2013.01.05「泣きキャラ そして 大阪ー東京、漢字ーひらがな」】
新潟県村上市
観光キャラクター
サケリン
前田昌克
サケリン

 

なんで取り消しなんてことになったのか。以下は7月11日の「ふたばブランド受賞取り消しについて」と題する文章。(どうでもいいけど、「受賞取り消し」って日本語はおかしいよね、「受賞辞退」とか「入賞取り消し」とかならわかるけど。)

 

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〔前略〕

 

さて、今年開催した双葉郡ブランドふたばロゴ・イメージキャラクター・イラスト募集において、キャラクター部門優勝作品が、同じ作者が他コンペで受賞した作品に酷似しているということがわかりました。
応募作品は未発表作品であることという応募規定に反し、また、第三者への権利侵害にもあたることから、7月10日に作者に連絡し、受賞を取り消しました。
また、表彰等も済んでいることから繰り上げ当選などの対応は致しません。
双葉ブランドに参加されている双葉郡の皆様、支援してくださっている皆様の期待をこのような形で裏切ることになってしまい、誠に申し訳ございません。
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うーん。「第三者への権利侵害にもあたる」とは何のことだろう?
初めツルは、「当該作品は外部の何かの作品をパクっており、その権利を侵害している」の意味だと受け取りました。募集途中の4月17日時点で、「権利侵害について(追記)」と題してこんなことが書いてあったからです。

 

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応募作品の中に、画像検索で見つかる有料画像の見本から権利者表示を消して改変したものが見つかりました。
元画像の利用規約によると違約金として5倍の利用料他、損害賠償をするものと定められています。
注意事項に記載しているとおり、権利侵害等の場合は応募者が紛争解決に当たるものとします。
採用後に見つかった場合も厳正に対処いたしますので、素材集等をご利用の際はライセンスをご確認ください。
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気になるのはいささか過度な厳格さ。ロジックを重んじるならば、この文脈で重視されるべきは「有料画像の見本から権利者表示を消して改変したものが見つかりました」の一点に尽きるとツルは考えます。後半部分は「注意事項を遵守し、素材集等を利用される際にも十分ご留意ください。第三者への権利侵害に対しては、採用後であっても厳正に対処いたします。」ぐらいにとどめておくことで必要十分だったのであって、「違約金として5倍の利用料他、損害賠償をするものと定められています」とか「権利侵害等の場合は応募者が紛争解決に当たるものとします」とかを並べ立てることはなかったはず。これではほとんど嚇しです。プロであれアマであれ、大人であれ子どもであれ、応募側、クリエイター側をいたずらに萎縮させるものではないのか。

 

(続く)

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