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2013年12月

2013年12月31日 (火)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その74:さんぎたん・ものつくり大学)

(承前)

もう一つ、この秋の今井弘実スタイル最新モードを。ってもう冬だわ。とにかく年を越えないうちに。

山形市
山形県立産業技術短期大学校
マスコットキャラクター
さんぎたん
今井弘実(大阪府:自営業)
さんぎたん

こっ、これは・・・。[USA系]と言おうか、[へのへのもへじ系]とも異なる[象形文字系]と言うべきか。一応Unidentified Small Animalということにしておきます。イニシャル[山]をモチーフに、[レンチ]を手に技術向上を目指し、ものづくりを担う若者の姿なんだとか。盛りアイテムが極少であるのは取り敢えずまあよかろう。創立20周年記念でこの9月に決定したものです。

問題は愛称だす。当然「山形県立産業技術短期大学校」→「山技短」→「さんぎたん」と思うじゃないですか、部外者としては。[山]デザインだし、塩崎Dogmaにもよく沿った[ん系ネーム]だし(デザインと愛称のワンセット募集だった模様)。ああいや、これは大胆な発想の転換によって略称を愛称にまで昇華させたcleverな力業って言わにゃいかんか。「ものづくり」にも必要なセンスですねっ(^_^)。でも、話はそんな簡単なことでもなさげ。

「産業技術短期大学校」とは、職業能力開発促進法(旧 職業訓練法)に基づく「職業能力開発短期大学校」に属し、厚生労働省の所管するいわゆる省庁大学校。高度技能者の養成を目的としてるわけです。この「産業技術短期大学校」の名のつくところは全国に5校ある(他は岩手県立・茨城県立・神奈川県立・山梨県立)。ご当地のが一番歴史が古いようですが。

山形県立の学園祭は「産技短祭」。一方、岩手県立もその通称/略称を「産技短」としてるんですね。山梨県立だって、どう転んでも「さんぎたん」になる(^^)。
うーん、じゃあ山形県立産技短の[山]型キャラクターの愛称の意味するところは、「山技短」なのか「産技短」なのか。ひょっとしたらこれって「広域地名」的な僣称ではないのかね(笑)。これは岩手県立産技短へのツッコミでもありますが。

・・・あたしゃまたてっきり「山魏胆」か「参議丹」ってな漢方薬のことかと思ったよ、ってツル代婆さんが。

この問題を解決するには、5校全部の共通キャラクターにしちゃえばいいんですよ。何だったら兵庫県尼崎市にある「産業技術短期大学/College of Industrial Technology」を仲間入りさせてもよろしい。紛らわしい名前だけど、ここは「鉄」が強みだそうな。日本鉄鋼連盟によって設立された一般私立短期大学です。とは言え、これも趣旨は似ているでしょうし。

もっとややこしいこと言いましょうか。この「山形県立産業技術短期大学校/Yamagata College of Industry and Technology」のほかに、山形県長井市には私立の「山形工科短期大学校/Yamagata Institute of Technology」という職業能力開発短期大学校だってある。こちらは「木」に特化しているようです。ああ混乱してきた。ワンパターンなのはキャラクターだけではないっすね(笑)。

しかしですよ。そうした高等教育機関が、ものづくり思想のステレオタイプな解釈よろしく、「わかりやすさ」だけでキャラを選ぶってのもどうかと思うんすけど。山形県立産技短のアドミッション・ポリシーを読んでも、「レンチ片手に」が当てはまりそうなところはごく僅かです。そこはやっぱり、地元の工業高校とか他の産技短とかとは違う立場があるはずだろう。あるいは理念や将来像と、あるいは実態と、かけ離れとりゃせんのかね、学生諸君よ。

この塩キャラには謹んでこの塩ロゴを合わせましょう。

埼玉県行田市
ものつくり大学
ロゴタイプ
塩崎アユミ(グラフィックデザイナー)
ものつくり大学

山形県立産技短よりちょっと歴史浅いけど、開学10周年を記念して、2009年11月にロゴマーク(by 工藤和久)とともに決定されたものです。因みにここも私立大学、ちょっと意外。

「ものづくり大学」じゃありませんよ、「ものつくり大学/Institute of Technologists」ですよ。哲学者(か?)の梅原 猛先生(本学の総長でもあった)がおつけになった校名ですよ。ものづくりの合間に「柿本人麻呂水刑死説」の講義を受けたりしたのかしら。英文名称なんて、あのピーター・ドラッカー博士に命名いただいたんですよ(マジ)、ありがたや。因みに当初予定では「国際技能工芸大学」という名称が考えられていた。
あっ!「ものつくり」って、「ものをつくること」じゃなく「ものをつくる人」のことだったんですね。「Technologists」だもん。清音なのもそういう使い分けか。

しかし、へー(・o・)、アユたんったらこんなとこでまで(失礼)小銭稼ぎを。シンプル過ぎてコメントのしようもございません・・・けどね。

 賞 金 5 万 出 し て
 こ ん な の か よ

ああ言っちゃった。本学の学生にパソコンで作らせりゃ10分の1で10分でできたかもしれないっす(こらこら(゚゚;)\(--;))。

・・・2013年をこんな風に〆ちゃってよいのかしら・・・

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超地味かつ底意地の悪い愚blogをご覧いただいている皆様、本年もどうもありがとうございました。「もうやめようよ」とはいいながら、あと半年ぐらいは書くことになりそうです、ネタの在庫はまだまだありますので(^-^;。その後はまた元の園芸blogに戻るもんねーだ。

皆様、よいお年を!

(新年も続きます)

2013年12月30日 (月)

【加筆編】新たな疑惑か、偶然の為せる技か(枚方市シンボルマーク)

【2018.01.03 加筆】

(承前)

平成大合併華やかなりし頃のこの↓類似3点セット、容赦なく斬って捨てたところですが・・・(cf. 2013.12.28「さよなら三角、まねしてまん丸 ≪三≫」)。

愛媛県喜多郡内子町
町章
(優秀賞)
三好健一(?)
〔2004年2月決定〕
内子町章(三好案?)

三重県伊勢市
市章
(優秀賞)
三好健一
〔2005年7月決定〕
伊勢市章(三好案)

岩手県八幡平市
市章
(応募作品0288)
三好健一(?)
〔2005年6月決定〕
八幡平市章(応募作品0288)

ここで、どうしても思い出しちゃうものが一つあるんだよねえ。

大阪府枚方市
シンボルマーク
渡辺信一
枚方市シンボルマーク

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枚方の頭文字[H]をモチーフに、市の歴史を京都から大阪に流れる[淀川]で表し、さらに未来へ羽ばたく鳥をイメージ。色彩は水の[ブルー]と自然豊かな[緑]で表現しています。
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そして本人曰く。

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枚方市のシンボルマークです。
京都と大坂間の水陸交通の要衝として繁栄した枚方を、[淀川]の真ん中で輝くイメージでデザインしました。
大阪万博のシンボルマークを手がけられた大高 猛氏に一部修正していただきました。
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大高 猛!大阪万博は1970年、昭和45年のことだから相当昔の人という印象を持ってました。大阪中心に活動していたのだそうな。平成になるまでご存命だったとは知りませんでした(1926(T15).04.20〜2000(H12).01.22)。渡辺にとって、名誉なことだったのだろう。

閑話休題、ツルは初めこのマークを見つけた時、これもきっと三好の作品なんだと思いかけました。
しかし調べてみると、1997年1月、市制50周年を機に市章とは別に制定されたものというから、平成大合併の嵐が全国に吹き荒れるよりだいぶ前のことです。くわばらくわばら。キャッチフレーズ「風・きらり 夢・ひらり」の詳細はわかりませんが、同時に制定されたのは間違いないだろう。

悪ノリで鏡に映してみるとよりハッキリする感じ。

枚方市シンボルマーク(鏡像)

内子町章(三好案?) 伊勢市章(三好案) 八幡平市章(応募作品0288)

というよりむしろ、鏡像の方が収まりがいいような気もする(笑)。どっすか、大高御大?
そりゃ、琵琶湖から大阪湾へと向かう淀川本流の流れは地図上で逆でしょうが、それを言い出したらそもそもがご当地は淀川本流の東岸に位置しているのであって、西岸、すなわち3本の曲線の左上のブルーの部分は大阪府高槻市である。僣称地名というのはいろいろ見てきたけど、僣称マークというのはなかなか新しいっす

≪いつかて合併できんねん!!≫

もちろん、制定時期は3点セットの方がだいぶ後。そこはやっぱりと言うべきなのかしらん。

2013年12月29日 (日)

【番外編】伊勢の罰、薩摩の罪。(伊勢市章・いちき串木野市章候補・諫早市章)

ほんっっっとにすみまっしぇん、やっぱりあと1回だけ(汗)市章問題を深掘りさせて下さいまし。だってぇ、芋づる式にスゴいんだもーん。

神都の市章を汚してお伊勢さんの怒りに触れたのは、どうやら三好ではなかったらしい。

〔2005年7月決定〕
三重県伊勢市
市章
(優秀賞)
小島貞彦(大阪府高槻市)
伊勢市章(小島貞彦案)

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伊勢湾と昇る太陽を頭文字[い]にシンボライズ。古来より日本人の心ふるさととして崇められてきた伊勢神宮に象徴される伊勢市を、[心]の文字を意識しながら未来への飛翔をシンボリックに表現。
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まあ何とも鹿爪らしいことを書いているわけです。ところが程なくしてこんな綻びが見えてきた。

〔2005年7月候補選定〕
鹿児島県いちき串木野市
市章
(最終候補)
いちき串木野市章(小島貞彦案)

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頭文字[い]をシンボライズ。東シナ海へと続く雄大な海を臨み、いきいき生きる人々が発する薫り高い文化や未来への希望を、海から登る太陽に象徴。
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最終候補5点中に残ったものなので、当然作者名は伏せられてたんですけどね。因みに「登る」じゃなくて「昇る」よ、正しい漢字は(いけずぅ)。

いいデザインだとは思いますよ、ツルも。作者にとってもおそらく会心の出来映えだったろう。でもだからといって重複応募が許されるはずもない。制定側ではどう対処したか。

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(2005.08.25 第22回串木野・市来合併協議会 会議録 抜粋)

南竹一敏事務局長
〔前略〕

作品番号1番の応募作品が三重県の新しい伊勢市の市章候補5点の中の1点として選ばれておりまして、これがまったく今ここに、いちき串木野市に応募されましたものと同一であることが判明いたしました。串木野・市来合併協議会の市章応募要項の中では、「自作の未発表作品であること」というふうになっているわけでございます。ですから、串木野・市来合併協議会に出た作品というのは、自分の未発表作品であると、他に出してはいけないということになっておるわけですけれども、そういうことからいたしますと募集要項に抵触する状況となってまいります。

〔中略〕

吉尾逸郎委員
今、報告がありました1番目でしたか、それが他のところに応募してあったということでありますが、他の4点はそういうケースはないんですか。

南竹一敏事務局長
他の協議会等で優秀作品に選ばれた、または市章作品に選ばれている作品については、その類似性を調べる方法はあるんですけれども、応募された作品というのは、なかなかその調査は不可能でございます。たまたま5点、いちき串木野市が次回[引用註:「前回」の誤りか]の協議会で5点を事前提案いたしまして、それをホームページで全国に発信いたしました。そうしましたところ、この1点は新伊勢市の応募作品と一緒ですよ、ということで、その応募したそれぞれの皆さんからクレームが付いたといいますか、話しがあって発覚した状況でございます。
そういうこと等を考えますと、他の4点については何もそういういろんな申し出とか話はありませんでしたので、なかったのではないかと。こちらとしては、調査できない状況でございます。また、いろんな意見を聞きますとなかったということでございます。

石野弘人委員
今、事務局長の方から説明がありましたように、1番目は新伊勢市の方でも優秀賞に入っているということでございまして、社会通念上、いろんな作品、投稿、投書、こういった2重投稿というのはモラルの問題といいますか、やはり他所とも平行して出されていたという事実が判明した以上、やはり採用枠から外すのが妥当なやり方だと思いますので、私の意見を申し述べさせていただきます。

田畑誠一会長
皆さん方はどうでしょうか。それでは応募要項から外れているということでございますから、これは選考から外すということに決定いたします。

〔後略〕
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かくしてこの作品は剥ぎ取られ、優秀賞も3点のみとされた。

◇最優秀賞
 栗山照州(福岡市)
◇優秀賞
 田中博士(愛知県豊橋市)
 田中一則(鹿児島市)
 三好健一(福岡市)

某公募系BBSでもこの結果は好感をもって迎えられたわけですが。

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974:2005/09/01 10:48
いちきGJ!当然だね!

993:2005/09/01 16:54
いちき串木野の件
本来5番目に選出されるであろう人の作品がとある違反者によって
日の目に当たらなかったのがカワイソウ・・・
伊勢はどうなるのだろう。早く発表したもの勝ち?
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そう、これはいちき串木野市に巻き起こった波乱だけど、伊勢市でも被害はあったということだ(因みにどちらも05.31締切だったらしい)。モラルハザードまで指摘されて、小島は自らのデザインに恥と泥を塗ったわけです。天罰覿面。天網恢々疎ニシテ洩ラサズ。

ああ、ほんとイヤ。これに比べれば、優秀賞の三好健一のテンプレぶりなんてかわいく見えてくる(つまり小島と三好は揃って伊勢市といちき串木野市の最終候補に残っていたわけで)。

〔2005年8月決定〕
鹿児島県いちき串木野市
市章
(優秀賞)
三好健一(福岡市)
いちき串木野市章(三好案)

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いちき串木野市の[い][く]をモチーフに、いちき串木野市の美しい自然風景や歴史、[2つの白いライン]は2地域(2市町)が融合し、やすらぎと活力ある、いちき串木野市や市民が未来を飛躍する姿を表現しました。
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〔2004年11月決定〕
長崎県諫早市
市章
三好健一(53歳:福岡市西区)
諫早市章

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諫早市の[い]をモチーフに、諫早市の調和する美しい自然風景と歴史、元気に響きあう市民の心、未来に飛躍する諫早市の姿を表現しました。
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講評を読むと、ここにも「中央の[白地]部分は、長崎県の頭文字[N]にも見て取れ、長崎県の中央に位置する諫早市を象徴できる。」なんてトンデモコメントが入っていたりもします。
ううむ、何だかレベル低いなあ。コメントが内向きなんだよなあ。

本当はたとえば、伊勢市の将来像「美し風起つ回帰新生都市」に込められた、「吹き過ぎるもの」と「輪廻するもの」のイメージをいかに両立させるか、なんてところについてご高評賜りたいのに。
「回帰新生」と謳われているのはもちろん、伊勢神宮(正しくは単に「神宮」)の式年遷宮で20年ごとに宮が町が活気を取り戻すことを意味しているのでしょう。こういうのこそ、スガッチ無限大∞にうってつけだったかも(笑)。
しかし、入賞者中、この難題に挑戦したのは一人しかいなかった。

三重県伊勢市
市章
(優秀賞)
杜多利香(兵庫県神戸市西区)
伊勢市章(杜多利香案)

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伊勢市の[伊]の文字で、海・緑・光が輝く市の姿をデザインしました。循環を続けるラインで、原点に帰り生まれ変わり続ける“回帰新生都市”を表現しています。美しく新しい風が市を包み込むイメージを描きました。
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でもうーむ、成功しているとはとても言えないような。(所詮ツルは素人ですがね)

(続く)

2013年12月28日 (土)

【加筆編】丸ブーに立ち向かった話(八幡平市章)

【2018.01.01 加筆】

(承前)

八幡平市章の公募ですごいのは、730人から1,240点の応募があった全てについて、画像とデザイン趣旨とをサイトに掲載していることで、さすがにこれをやられると使い回しにも抑止効果は高いだろう(甘い?)。クリエイターサイドからは反発大きいでしょうけどね;-)。

頂点に立った作品は県内の若いデザイナーによるもので、丸ブーじゃないことに逆にびっくりしちゃう

岩手県八幡平市
市章
小原寛光(23歳:岩手県一関市:デザイナー)
〔2005年6月決定〕
八幡平市章(応募案)
 ↓
八幡平市章(最終版)

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3町村の象徴的な3つの[山]と、山の下に広がる田畑で農(みのり)豊かな大地。中心にある[円]は、新市を明るく照らす[太陽]で、輝(ひかり)溢れる大地を表現しました。中心に向かい太陽で交わる[3つのライン]は交流の新拠点を表しました。山の上に弧を描いて広がる青空は、八幡平市の[八]をモチーフとし、末広がりに発展していくであろう新市への願いを込めました。
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 ↓

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八幡平市の[八]をモチーフとした青空に[太陽]が光り輝き、その下には市を象徴する3つの[山](岩手山・八幡平・安比高原)と、裾野に広がる豊かな大地を配し、交流拠点・八幡平市の発展を表現しています。
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リデザインで水平な白い線が1本消されたのは、縮小時の考慮ということなんだろう。左右の[山]の稜線の傾きもわずかになだらかとなるよう補整してある。

文章の方はだいぶ変えられてますが、新市の「将来像」である「農(みのり)と輝(ひかり)の大地 −岩手山・八幡平・安比高原の恵みに満ちた、交流新拠点をめざして−」をより取り込んだような、あるいは逆に少し排したような、微妙なリライトです。
一番のキーワードだったはずの「農」&「輝」のコトバは(大多数の応募作品もコメント中で触れていたのに!)、あっさり消されてしまった。因みに八幡平市のご当地キャラクターは「みのりちゃん」&「ひかりくん」では・・・ありません。

三好健一のコメントや三豊市章の平原明洋のコメントにも出てきた[3つのライン]の話は、当初やはり書いてあったけれど、これも削られている
その[3つのライン]、よく読むと白抜きの放射状の線のことを指していたんですね。それだけじゃない。中心にある白い部分が[太陽]だ、と言ってるんですよ、これ。赤丸ではなくてww。文章自体はごくフツー、けど考え方は普通とは違うと思うんですが、どんなもんでしょう。

おそらく、赤丸もブーメランも使わなかったことがかえって決め手になったんじゃないかとは思う。けど、このデザイン趣旨だけを手がかりに1,240点の中から当該採用作品を当てろと言われたら、誰も正解できないと思うわ。

【番外編】さよなら三角、まねしてまん丸 ≪三≫(内子町章・伊勢市章・八幡平市章応募作品)

(承前)

会津美里町章の件が叩かれていた時期の書き込みには、こんなものもあった。

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2005/12/07
M氏のこの手法は八幡平応募作・伊勢市優秀賞・内子町優秀賞があったな。
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え、なになに!?!?まだ「丸/三角+ウェーブ」モノがあるの?

違ってました。ある意味もっと烈しい、別パターンの再利用だったんです。いずれも採用に至ったわけではないんですが・・・

まずはここ。(cf. 2013.09.26「Les Enfants Terribles(下)」)

〔2004年2月決定 → 2005年1月合併〕
愛媛県喜多郡内子町
町章
(優秀賞)
三好健一(?)(福岡市)
内子町章(三好案?)

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内子町の頭文字[U]と美しい自然をモチーフに、活力ある内子町や人々の自然を大切にする心、未来に躍動する姿を表現しました。
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◇キャッチフレーズ
「キラリと光るエコロジータウン内子」
◇最優秀賞
 小倉祥子(おぐら さちこ)(内子町)
◇優秀賞
 川本 智(長野県木曽郡大桑村)
 山岡利夫(内子町)
 栗山照州(福岡市)
 三好健一(福岡市)
◇最優秀賞 1点 賞金 30万円 or ドイツ ローテンブルク市(内子町の友好都市)への旅行券
 +副賞
◇優秀賞 4点 賞金 5万円
 +副賞
◇2005年1月1日に喜多郡(旧)内子町・同 五十崎町(いかざきちょう)・上浮穴郡(かみうけなぐん)小田町が新設合併

平成大合併でも比較的早い方だろうから、なんか若々しい熱気みたいなものを感じる、現金に加えてご当地産品などの「副賞」までつけたあたりに。後年clicheとなる「将来像」もここではまだ定めていない。

募集から決定、合併まで1年半もかかったのには事情がある。
当初、(旧)内子町と五十崎町とで進められた合併協議は、地域特性に共通項も多かったことから順調に運び、2004年10月1日に実施される予定だった。ところが、途中で2003年6月18日に小田町から参加の申し入れがあり、これを受けて調整の結果、合併期日は2005年1月1日に延期された。
町章も募集をかけてる最中に、小田町が手を挙げてきた様子で、そりゃそれで大変だったでせう。

実は、小田町ではここに至るまでが大変だった。他に、上浮穴郡内で合併する道、越境合併で伊予郡と組む道、そしてどことも合併しないという道もあり、これらを巡って町長vs議会の対立やら住民投票やらなんやらかんやらの紆余曲折があったわけ。喜多郡の内子・五十崎連合に入ったのもギリギリの選択だったらしい。人口4,000人足らずの山里(*)にとって、コミュニティの将来を賭けた乾坤一擲の大一番だったんですね。

(*) 愛媛県で「町」になるための人口要件は5,000人であり、これを下回っていたのだから実質的には「村」だったと言える。

だから、合併協議会が;

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今回の町章募集に関しましては、内子町、五十崎町の2町合併協議会への小田町加入により、一時選考作業を休止したことなどにより、ご応募いただきました皆さまには大変ご迷惑をおかけいたしましたことを、深くお詫び申し上げます。
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と書いているのにはヒヤっとする。これではまるで小田町が悪者です。ここは丁寧に「3町の合併となったことに伴う事務の休止により選考が遅れ」とでも書かないと、お詫びにはなりませんよー。事情があったにせよ、お互い気まずさを後に残してしまってはね(もう一昔も前の話をこうして蒸し返す奴もいるし)。(旧)内子町と五十崎町だって、ケツの穴の小さいやっちゃ、てなことになるんやで。

因みに、3ヵ月の作業中断後、2004年1月に行われたハガキ投票では、採用された小倉作品の得票率は33.3%(5点中1位)、本作品は12.4%(同 4位)。全体の回収率は41.3%(世帯数ベース)だった。相当高い回収率だったと今にして言えよう。

内子町決定の翌年には次のものが現れてくる。

〔2005年7月決定 → 11月合併〕
三重県伊勢市
市章
(優秀賞)
三好健一(福岡市西区)
伊勢市章(三好案)

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伊勢市の[い]をモチーフに、伊勢市の美しい自然風景や歴史、やすらぎと活力ある伊勢市や市民が未来を創造する姿を表現しました。
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◇将来像
「美し風起つ回帰新生都市」
◇最優秀賞
 谷口かおり(三重県松阪市)
◇優秀賞
 市原 順(愛知県豊橋市)
 小島貞彦(大阪府高槻市)
 杜多利香(兵庫県神戸市西区)
 三好健一(福岡市西区)
◇最優秀賞 1点 20万円
 優秀賞 4点 3万円
◇2005年11月1日に(旧)伊勢市・度会郡(わたらいぐん)二見町・同 小俣町(おばたちょう)・同 御薗村が新設合併

はい、〆て66萬円相当也。

ああ、気分が悪い。この安易さ、信じられんよね。ほとんど悪知恵に近い。お伊勢さんの罰が当たりそうです。

そして、伊勢市とほぼ同時期のここ。

〔2005年6月決定 → 9月合併〕
岩手県八幡平市(はちまんたいし)
市章
(応募作品0288)
三好健一(?)
八幡平市章(応募作品0288)

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八幡平市の[八]、[H]をモチーフに、八幡平市の「南部片富士」とも呼ばれる岩手山や安比高原などの美しい自然と稔りや歴史、[3つのグリーンライン]は3地域(3町村)が1つとなり活力ある八幡平市や元気な市民が、未来を創造し、飛躍する姿を表現しました。
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◇将来像
「農(みのり)と輝(ひかり)の大地 −岩手山・八幡平・安比高原の恵みに満ちた、交流新拠点をめざして−」
◇採用作品 小原寛光(23歳:岩手県一関市:デザイナー)
◇次点設定なし
◇採用作品 1点 20万円
◇2005年9月1日に岩手郡西根町・同 松尾村・同 安代町(あしろちょう)が合併して市制施行

ああ、ほんとに気分が悪くなってきた。同郷人としてほんなこつ恥ずかしか!西と東と、同時多発的自己パクり。これ、「アタシって才能ないしぃ」と告白しているようにしか見えないんだけど。

[3つのライン]への恋は、三豊市章の平原明洋のコメントにおいても、「[三本のライン]は三豊市の[三]で、豊かさと海・山・田園を表す」と語られていた。あ、前回のQuestionの答は「三豊市」でした。
3自治体の合併だから、地名にこの数が入ってるから、ここぞとばかり皆さん[三]を強調してますの。[三]、好きかなよきかなってか(善くはないが)。

お気づきかもしれませんが、上記のうち内子町章と八幡平市章については、明確に三好の作と断定できる根拠はないんです、冒頭の書き込み以外は(内子町サイトでも氏名と画像がリンクしていないので)。図柄からして「これは三好自身のリサイクルだろう」と取るか、「他の作者がパクったのだろう」と取るか、あるいは「偶然似てしまったものだろう」と考えるか、それはアナタ次第、なんですが・・・

― Inspired by「三つのオレンジへの恋」(1919)Sergei Prokofiev(1891.04.23〜1953.03.05)―

2013年12月27日 (金)

【番外編】さよなら三角、まねしてまん丸 ≪二≫(美祢市章・桑名市章・三豊市章)

(承前)

それだけではない。三好には[丸]+[三角]+[ウェーブ]という合わせ技もあったんです。

〔2008年3月合併 → 11月市章決定 → 2009年4月発表〕
山口県美祢市
市章
三好健一(58歳:福岡市西区)
美祢市章

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美祢市の[M]をモチーフに、雄大なカルスト台地、緑あふれうねりある大地、うやすらぎと活力ある美祢市の姿をイメージ、[白地]は輝きと風(交流と調和)、[グリーン]は発展・調和・健康を表現しています。
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◇将来像
「自然と調和し、潤いと活力にみちた やすらぎと交流の郷」
◇優秀賞 不明
◇最優秀賞 1点 商品券 10万円分
 優秀賞 2点 商品券 2万円分
◇2008年3月21日に(旧)美祢市・美祢郡美東町(みとうちょう)・同 秋芳町(しゅうほうちょう)が新設合併

まさか[M]とは思わなかった。「三好」のイニシャルでもあろうか。このデザイン趣旨の文章は典型的な[将来像鸚鵡返し]の必殺技だけど、どう見ても何かが間違ってる気がするんですよねえ。「うやすらぎ」は原文ママです。ツルが思うに;
 うねり → 潤い
 発展・調和・健康 → 発展・自然・健康
としないとどうも変だ。
山口新聞によれば、三好曰く「小学生のときに秋吉台や秋芳洞を訪れたことがあり、美祢市は思い出深い場所」と語った由。ホントかよ。「うねりある大地」というのが何を寿ぐのかもよくわからぬが(苦)、幼少時の印象でもあらうか。
バーナムの森が動き出すまでは小心のスコットランド王の命運安泰である如く、美祢の大地がうねるまではこの不敵な作者にも幸あれかし。

はい、〆て58萬円相当也。

実はこの「合わせ技」の潮流は以前から脈々としてあった。

〔2004年10月市章決定 → 12月合併〕
三重県桑名市
市章
信貴正明(新潟県燕市)
桑名市章

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水と緑が交流の[輪]を描く様子を表現し、その中央に[ハマグリ]の姿を描き市の文化や歴史をイメージしました。円満に発展し、快適で住み良い桑名市をシンボライズしています。
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◇将来像
「水と緑と歴史が育む豊かな快適交流文化都市 〜住み良さ日本一をめざして〜」
◇入賞作品
 白木 彰(三重県桑名市)
 宮迫慶貴(岡山県倉敷市)
◇最優秀作品 1点 20万円 入賞作品 2点以内 2万円
◇2004年12月に(旧)桑名市・桑名郡多度町・同 長島町が新設合併

こりゃまた凄い[将来像鸚鵡返し]です。キーワードは全て残さず見事に嵌め込んである!完璧な返し技と申せましょう。でも、水と緑が輪になって交流なんかしちゃったら、地上は大洪水だよ。巨大な蜃の吐く気であろうかもしれぬ。

〔2005年9月市章決定 → 2006年1月合併〕
香川県三豊市
市章
平原明洋(52歳:東京都国分寺市)
三豊市章

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[三本のライン]は三豊市の[三]で、豊かさと海・山・田園を表すとともに、各人が互いの個性や可能性を活かすことによって、市がさらに安定し発展することをイメージしています。
上の[円]は市民の和を表し、[白抜き]部分で豊かな環境の中、美しい町を包むように広がる山を表しています。
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◇将来像
「三つの豊かさに育まれる田園都市 三豊市
〜豊かな暮らし、豊かな個性、豊かなこころ〜」(2005年3月)
 ↓
「“豊かさ”をみんなで育む市民力都市・三豊」(2008年12月)
◇優秀賞
 山崎正世(長崎県)
 樋口ヒロ子(香川県)
 塩崎栄一(大阪府)
 岡田博之(千葉県)
◇最優秀賞 30万円
 優秀賞 3万円
◇2006年1月に三豊郡の仁尾町・高瀬町・豊中町・山本町・財田町(さいたちょう)・詫間町・三野町(みのちょう)が新設合併して市制施行

2006年元日に三豊郡のなんと7町が合併したところなので、「[三]でいこうか[7]でいこうか」と迷った応募者も結構いたんじゃないかしらん。

あーーァ、どれもこれも似たり寄ったり。悪いけど、飽きるわ。

さて、突然ですがここでQuestionです次の文章は美祢市章 or 桑名市章 or 三豊市章の「選定理由」ですが、一体、どの市のものでしょうか

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●●の海・山・平野をシンプルにあらわし、全体がすっきりと表現されている。
緑の波形が風を感じさせ、さわやかなイメージがする。
山のイメージを円の内側に白抜きで扱っている点が特徴である。
二色での表現にもセンスが感じられる。
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・・・答えは気が向いたら・・・

― Inspired by "Macbeth" William Shakespeare ―

(続く)

2013年12月26日 (木)

【番外編】さよなら三角、まねしてまん丸 ≪一ノ二≫(〈会津美里町章〉・安曇野市章・おおい町章・青垣小学校)

(承前)

・・・某公募系BBSでは。

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2005/11/29
会津美里町って町章決まってないのに町が発足しちまってるけどこんなんでいいのか?

2005/11/29
君は新参者か?そんなのよくある話だよ

2005/12/05
会津美里町町章決定!!

2005/12/07
おおい町章の○を△にしたって感じですね。
この人はパーツを使いまわすのが好きですね。

2005/12/07
会津美里町の△を
おおい町では○に変えた ってことでしょ?

これも同工異曲
使いまわしのポリシーで賞金Wゲット

2005/12/07
50過ぎのおやじさんの発想なんてそんなもんか

2005/12/07
本人、笑いがとまんないだろうね

2005/12/07
ちなみに採用された会津美里町章、安曇野市の優秀賞(副賞)[引用註:「次点」の意か]の作品と同じだからね。
同じと言っても、ちょい手直しして、「3町合併の象徴」と新趣旨で会津最優秀章に輝きましたね!
優秀賞(副賞)を、そのまま手直しで出すって神経が俺には理解出来ない。
つーか、規定違反になるんじゃないかなー

2005/12/07
節操がないというか

2005/12/07
彼のやり方はフェアではないわな...
こればっかりは各市町の為にも告発した方がいいな

2005/12/07
メール出しときました

2005/12/07
福岡市のグラフィックデザイナーの間で話題にならないのかな

2005/12/07
永久追放もんだよな

2005/12/08
M氏の使いまわしについては個人のポリシーの問題だし・・・。
勿論見抜けなかった協議会とかは批判されるべきかもしれないけど・・・。
どうだろう?

2005/12/12
M氏また「使い回し&ちょい修正」でだしてんだろう
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え、「使いまわしについては個人のポリシーの問題」??まさか。要項の規定に違反する(虞の高い)作品を出すことが、っすか!?不当な結果の防止、つまりは公平・公正の観点から考えるべき問題を、創作姿勢の問題にすり替えている。そこを含めて「著作権に対する意識が低い」というのでしょうが。本人かよ。

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【2017.10.14 追記】
以上のことは、いずれも2005年の出来事だったわけですが、10年近く後の2014年末、こんなものが発表されている

兵庫県丹波市
丹波市立青垣小学校
校章
小池友基(群馬県高崎市)
青垣小学校

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デザインの趣旨
Aogakiの頭文字[A]をモチーフにデザイン。
山([尖り]が山イメージ)、自然([緑色]の配色、中央部の[葉]が豊かな自然イメージ)に包まれた青垣小で、上にどっしりと伸びる構図がたくましく成長する子どもを表現した校章。
葉部分は見方によっては、近くを流れる[佐治川]の流れにも見える。

コメント
シンプルな造形の校章で、飽きがこなく末永く使用していただけ、こどもたちにも親しみやすく、明るいイメージのカラーの[エメラルドグリーン]を配色し、新しい学校にふさわしい校章になるよう心がけてデザインしました。
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あらあら、デザインは三好健一そっくりだし、コメントは何だか工藤和久を彷彿とさせる。研究熱心でらっしゃるのネー。御丁寧に説明チックなところは、程なく次のものどもに引き継がれた。

【2016.12.02「十年の執念:上」】
鹿児島県肝属郡肝付町
合併10周年 シンボルマーク
小池友基
〔2015年2月発表〕
肝付町10周年

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合併10周年を表す[10th]、肝付町で伝統的に行われている流鏑馬の[弓・矢]、JAXA内之浦宇宙空間観測所があることを表現した[星]、美しい海(水色の波線)、いきいきした表情の町民をデザイン。
「0」部分が輪を描き、上に向かう線の上に星を散りばめたデザインが肝付町の明るい未来への道すじ(散りばめた星が明るい未来イメージ)、デザイン全体が斜め上に傾き流鏑馬の矢を斜め上に射るイメージ&町民がいきいきする表情が10周年を機にさらなる町の発展や町の明るい未来へ期待感を抱く町民や町出身者の思いを表現したシンボルマーク。
カラーは10th部分が肝付の[青い]空の色、星が肝付の豊かな自然([橙]=太陽、[緑]=豊かな緑、[水色]=海)を表現したカラーです。
笑顔の表情&町の情景、特色がイメージでき、町民や町出身者に親しみやすく、特に流鏑馬の弓・矢の形状がインパクトが強く、肝付町10周年だということが強く印象に残るデザインです。
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静岡県榛原郡川根本町
町制施行(合併)10周年 記念ロゴマーク
小池友基
〔2015年9月発表〕
川根本町10周年

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町制(合併)10周年が一目でわかるよう[10th]を図案化表現。
また、[青]部分は川根本町のローマ字での頭文字[K]を表現。
「1」部分は町を流れる[大井川]の流れ、「0」部分の[葉]&[緑色]の配色は町で採れる茶の葉や豊かな緑を表現し、また、上部に町の花・[シロヤシオ]をデザインし、川根本町の特色、景観をイメージ。笑顔のデザインが、元気な町民、川根本町の魅力に感動する来訪者を表現。明るい未来のある元気な川根本町や豊かな自然に包まれ、魅力溢れる川根本町がイメージでき、また、デザインが親しみやすい10周年のロゴマークです。
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一言で言うと、和久のより上昇志向が強いんですよ、わっはっは。

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(2014.12.28 丹波新聞 抜粋)

〔前略〕

校章には55点の応募があり、佐々木俊典(作曲家名・佐々木しゅん)さん(岩手県盛岡市)の作品が、校歌には48点の応募があり、小池友基さん(群馬県高崎市)の作品が選ばれた。

〔中略〕

佐々木さんは、「自然が豊かな丹波市。子どもたちの目線で、元気に伸び伸びと育っていく様子を思い描きながら、分かりやすい歌詞にした」と制作意図を寄せた。

〔中略〕

小池さんは、「シンプルな造形のデザインが覚えやすく、子どもたちに親しみをもってもらえるデザイン」と寄せた。
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あらあら、こちらは校歌と校章の作者を取り違えてるし。

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(2017.02.21 神戸新聞 抜粋)

4月に開校する青垣小学校(兵庫県丹波市青垣町佐治)の建設工事が完了し、関係者や児童ら約100人による記念式典が21日、開かれた。新築と既存校舎の改修が行われた学びやを祝うため、同校に統合する4校の5年生が青垣小の校歌を元気いっぱいに響かせた。
統合するのは青垣町の芦田、佐治、神楽、遠阪の4小学校。校舎は佐治小(4階建て)を活用し、隣に新校舎(3階建て)を建てた後、渡り廊下でつながる既存校舎を全面改修した。体育館の改修や校庭整備などを含め総事業費は約15億6100万円。

〔後略〕
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あらあら、やっぱりそうか。氷上郡(ひかみぐん)の全自治体、氷上町・柏原町(かいばらちょう)・春日町・山南町(さんなんちょう)・市島町・青垣町が新設合併して丹波市が発足したのは2004年11月。それから約10年、旧青垣町立の全小学校を一つにまとめちゃったのね・・・。

ってことは、生徒諸君が新校歌を覚える期間も2年以上あったわけだ。そりゃまたどうなんだか
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(続く)

【番外編】さよなら三角、まねしてまん丸 ≪一ノ一≫(〈会津美里町章〉・安曇野市章・おおい町章・青垣小学校)

「あ」で始まる自治体章をいろいろ見ていく中で、気になることはまだあった。これだから市章類に深入りするのはヤだったんですけど(´ψψ`)。すんまっしぇん、今度こそ最後にしますけんm(__)m、多分。

【2013.10.18「I am the Alpha and the Omega ― 1」】で取り上げた次の作者のことです。

〔2005年10月合併 → 12月町章制定〕
福島県大沼郡会津美里町
町章
三好健一(54歳:福岡市)
会津美里町章

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会津美里町の[A]と[ミ]をモチーフに、温泉や清流などの豊かな四季、緑あふれる山や川を表現している。[3つのウェーブ]は3つの地域が融合し、安らぎと活力あふれる町をイメージしている。
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◇将来像
「会津文化の源流 人が輝き夢が広がる環境共生のまち」
◇優秀賞 不明
◇最優秀賞 1点 20万円
 優秀賞 4点以内 1万円
◇2005年10月1日に大沼郡会津高田町(あいづたかだまち)・同 会津本郷町・同 新鶴村(にいつるむら)が新設合併

これが、半年前に決まっていた次の自作と似ているというので一部に物議を醸した。

〔2005年7月市章決定 → 10月合併〕
長野県安曇野市(あづみのし)
市章
(優秀賞)
三好健一(54歳:福岡市)
安曇野市章(三好案)

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安曇野市の[A]をモチーフに、北アルプスからの恩恵、安曇野市の美しい風景や歴史をイメージし、活力ある安曇野市や市民が、未来を創造する姿を表現しました。
-----

◇将来都市像
「北アルプスに育まれ こころ輝く 田園都市 安曇野」(2008年3月:合併2年半後)
 ↓
「北アルプスに育まれ 共に響き合う 田園産業都市 安曇野」(2013年3月)
◇最優秀賞
 古川賢一郎(27歳:神奈川県横浜市鶴見区)
◇優秀賞
 重田律子(55歳:神奈川県川崎市)
 重田 修(61歳:神奈川県川崎市)
 三好健一(54歳:福岡市)
 渡辺康秀(51歳:東京都新宿区)
◇最優秀賞 1点 30万円
 優秀賞 4点 各3万円
◇2005年10月1日に南安曇郡豊科町・同 穂高町(ほたかまち)・同 三郷村・同 堀金村(ほりがねむら)・東筑摩郡明科町(あかしなまち)が新設合併して市制施行

×「あずみの」、○「あづみの」ですよ。

なんのことはない、この次点作の三角マークを、会津美里町ではパーツ1個増やして[3つのウェーブ]と称し、カラーパターンを逆にしただけです。それでマジ選ばれちゃった。ちょろい。

リサイクルされた側の安曇野市公募だって相当に変だ。「住民意向調査」の結果数値が公表されていて、それはいいんですけどね。

安曇野市調査結果

最終候補5点のうち3点までが三角マーク。1,822人から3,201点もの応募があったというのに。予備選考、おかしくない?こうなると、優秀賞の「重田律子」(「のりこ」と読むそうな)と「重田 修」というのも単なる偶然なのか??
因みに採用された古川作品の得票率は35.0%(1位)、本作品は5.9%(5位)。もっとも個別の数値より、全体の回収率がわずか13.5%(世帯数ベース)に留まったことの方が、協議会側としてはアタマ痛かったでしょうが。

厳密には、最優秀賞を除く入賞者氏名には作品画像が添えられていないので、最終候補の(作者名を伏せた)画像から推測するしかないんですけど。

[三角]+[ウェーブ]がウケるとなれば、こんなものだって作っちまいます。

〔2005年10月町章決定 → 2006年3月合併〕
福井県大飯郡おおい町
町章
三好健一(54歳:福岡市)
おおい町章

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おおい町のイニシャル[O]をモチーフにデザイン化している。[円]は和と団結、[2つのブルーウェーブ]は、旧町村の融合を表し、日本海・若狭湾の雄大な風景や清流と緑あふれる大地の恩恵、歴史を背景にやすらぎと活力にあふれた未来を創造する「おおい町」の姿をイメージしている。
-----

◇将来像
「住む人に豊かさを、訪れる人に感動を 〜おおい町ふるさと創生物語〜」(2008年4月)
◇次点設定なし
◇採用作品 1点 25万円
◇2006年3月3日に大飯郡大飯町・遠敷郡名田庄村(おにゅうぐん なたしょうむら)が新設合併

出たね、こっちは[丸]+[ウェーブ]ですよ。[O]っていうよりむしろ[Q]だけど、構うもんか。丸ブーは時代の気分だもの(cf. 2013.07.08「類似って何なんだっけ:下」)。ひょっとしたら[四角]+[ウェーブ]とかもあるかもしれませんから、興味がおありならお調べ下さい。

そしてああ、快い言葉が毒蝶のように乱舞する。お気づきでしょうか。[風景]、[恩恵]、[歴史]、[活力]、[未来]、[創造]は安曇野市から受け継ぎ、[融合]、[清流]、[緑あふれる]、[やすらぎ]、[活力]は会津美里町に受け渡された。いらはいテンプレ、もってけテンプレ。

とまあいろいろ噛みつきまくりですけど、ハイ、ここで〆て48万円。おいしい公募生活。

しかし、三好のこのやり方は論議を呼んだ、というより非難を浴びた、同じく公募にチャレンジする人たちから・・・

(続く)

2013年12月25日 (水)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その73:サロン・ド・ホーム・フージーちゃん&フートくん)

(承前)

もうちょっと企業系塩キャラを見てみませう。今度は典型的盛りキャラですよっ。

三重県名張市
株式会社サロン・ド・ホーム
オリジナルキャラクター
福添あゆみ
サロン・ド・ホーム

ずいぶん久しぶりの[建造物系]っす。ここは輸入住宅や2×4住宅の建設販売を主な業務内容とする会社で、2012年4月に設立からわずか1年半でこれを作っている。儲かってはんにゃろねえ。
いかにもな[洋館]を盛っちゃったのはそんなわけです。つまりはSalon de Homeという奇態な名前のおしゃまな英仏混血[金髪]娘ですわ(いろいろコラッ)。しかし、[ヘアバンド]の後ろってこんな風に結ぶものですっけ?これじゃあ鉢巻きじゃん(笑)。

(優秀賞)
中本竹識
堀江 豊
下猶あづさ
渡辺 光

でも、この西洋○○○度合いも次のものには敵わないみたいです。

和歌山市ふじと台
シンボルキャラクター
フージーちゃん&フートくん
塩崎アユミ(30歳:大阪市生野区)
フージーちゃん&フートくん

[双子]の設定のペアキャラ、いやイニシャル[F]を書き入れたペアルックキャラで、2009年7月に表彰式が行われている。もち、塩崎アユミは欠席した模様ですが。
頭に盛ったパルテノンだかトリアノンだかみたいな[建物]は何なのか。それには「ふじと台」の説明が要る。

コレはご当地の浅井建設グループが仕掛ける大規模宅地開発プロジェクトで、最終的には6,500世帯まで膨れ上がるらしい。つまりは昔ながらのニュータウンですわ。ここの売りが「学園城郭都市」とか「居ながらにしてヨーロッパを感じる街」とかでねえ。
「学園」と謳っているのは和歌山県唯一の国立大、和歌山大学に接しているから(微伏線)。かつ、中世ヨーロッパの城郭都市をコンセプトとしていて、入口も「防犯を意識して」3ヵ所(現在はまだ1ヵ所)に制限してあるんだそうな。たとえ、引き換えに通勤通学時の渋滞や、アクセスの低下なんて事態を招いたりしてても。
で、「城塞都市」だから、ヨーロッパの[城門]風なゲートが実際に設けられているんですよ。

ふじと台城門

ううむ、犯罪や災厄は外からやって来るものだとばかり思っているのだとしたら、その意識(あるいは無意識)はあまりにprimitiveで危険な気もしますが。それをほんとの「都市構想」と呼べるのだろうか。

それに、オーギュスト・ロダンの「考える人」だとかミケランジェロの「ピエタ」、古代エジプトのファラオ立像なんてものを模したモニュメントが街中のそこかしこにバラ撒かれているらしい。いやほんまにマジかよ

≪正気を失ってらしたのよ!≫

ふじと台モニュメント ふじと台モニュメントの数々

ご当地に住むのは黒い髪黒い瞳(最近は決してそう限らないけど)の日本人が圧倒的多数だろうけどね。そうやって田園調布や芦屋に並ぶステイタスを獲得したいんでしょうな。でも、下品。

全部借り物やん。だから結局デザインが育たないのと違うん。
今でも「ヨーロッパでは・・・」と言いたがる「デワの守」はやっぱりいるのね。世界がドラスティックに狭くなって、「アメリカなんてさ・・・」ってなタイプの「ブゼンの守」が大幅に増えてると思ってましたけど。

そこへもってきてこの塩キャラ。アユミコンセは「フジの花とヨーロッパ調の建物を融合させたのがこだわりです」と。そうじゃないでしょ?欧風塩キャラにするために[ブドウ]を意識しただけでしょおぉ?○○かぶれはキャラだけではないわけだけれども。

このランドスケープデザインは、前述のとおり隣接する和歌山大学のシステム工学部教授であり建築家でもある本多友常から、がっつり指弾されている。

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ニュータウン開発のアーバンデザインは,すべての提案を新しい環境として生み出さなくてはならないことに直面する。ここでは,歴史的継続性を語ることは極めて難しい論理矛盾に陥ることになる。
ふじと台の場合そこで掲げられた錦の御旗は,「テーマパーク」であり,テーマパークのように「楽しいまちなみ」を目指したという。しかしそれは心の故郷になり得るのだろうか。
切土と盛土によって生まれた擁壁を,イタリア,ドイツのヒルタウンや城郭になぞらえ「城郭都市」と呼び,それは連想ゲームのように,パルテノンというギリシャ文明の引用による公園を生みだし,カールミレスを思わせる柱頭彫刻群の上には,フェイクの彫刻が数多く置かれている。
これらのFRPと塗装によって模された像には,アメリカの自由の女神やエジプトの神が有り,ギリシャの天使が舞い,大通りには太平洋のモアイ像が並べられ,大学の正門にはパロディの詩とともにロダンの「考える人」が据えられている。これはどのように見てもコマーシャリズムが前のめりになったつまみ食いのデザインにしか見えてこない。
ここで子供たちに,文化や歴史の大切さをどのように教育できると言えるのだろうか?
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そこよそこそこ!!それがツルも言いたかったんですわ。既に塗装は剥げかけ、FRPも劣化し始めているらしい。洋風塩キャラ制定もこの文脈で読み解けば本質が明快に見えてくる。
この国のデザインとして、異国の人々の目にはどう映るんだろう。アイデンティティなきものは一笑に付されるのではなかろうか。(この思考こそが西洋かぶれのデワの守っすかね?)

(続く)

2013年12月24日 (火)

未来 そして ドリーム

70'sは遠く飛び去ってしまったけれども、中学の頃にハマっていたのが岩崎宏美。ツルにとっての昭和歌謡の本丸です。福岡に新曲キャンペーンに来た時なんか、握手会によく行ってました(照)。ストレートのボブスタイルでかわいかったんだよねー。歌唱力もほんと飛び抜けてたし。いろんなシンガーに「あの子は歌手じゃない、カス!!」の毒舌を振るっていた生前の淡谷のり子にほめられた数少ない歌手です

セカンドシングル「ロマンス」で大ブレイクして「歌唱力もあるアイドル」の最右翼としての地位を確立したわけ。でも、この曲はあれだけヒットしたのにレコード大賞最優秀新人賞を獲っていない。同期に演歌の細川たかしがいて、1975年はロマンス vs 心のこり(♪わたし馬鹿よね お馬鹿さんよね)の一騎討ちとなり、後者に軍配が上がった。惜しかったなあ、あれ。

ツルがお小遣いで初めて買ったのは5番目のシングル「未来」だった。

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未来
 作詞:阿久 悠
 作曲:筒美京平
 歌: 岩崎宏美
 (1976.05.01リリース)

未来

ああ わたしの未来は あなたと同じ
ああ あなたの未来は わたしと同じ

あなたの甘いくちづけが私の
未来を決めるのよ
愛されてしまったの

小さいけれど幸せをあげると
あなたは抱きしめる
うなずいてしまったの

眩しさに溺れて
悲しみも見えない
二人だけ 白い部屋

ああ わたしの未来は あなたと同じ
ああ あなたの未来は わたしと同じ

小指が話す約束が私を
夢中にさせるのよ
酔わされてしまったの

何もかも預けて
その腕にぶら下がり
二人だけ 青い径

ああ わたしの未来は あなたと同じ
ああ あなたの未来は わたしと同じ
-----

アイドルしてた頃のレコードはシングル・アルバムとも全部持ってます。ライブ盤(もち映像なしよ(~_~;))を含めて。だけん、初期のシングルの歌詞がほとんど「あ」から始まるとも知っとるばい。

二重唱(デュエット):♪あなたがいてわたしがいて 他に何もない

ロマンス:♪あなたお願いよ 席を立たないで

未来:♪ああ わたしの未来は あなたと同じ

霧のめぐり逢い:♪あなたね やはりあなたなの

ドリーム:♪あなたに届け あなたに届け

熱帯魚:♪ああ今夜はもう帰りません 私

思秋期:♪足音もなく行き過ぎた 季節を一人見送って

ほらね。ええと、ここまででの例外は;

センチメンタル:♪夢のようね今のわたし 幸せ

ファンタジー:♪ギターの絃 人差し指 はじいて弾いて

想い出の樹の下で:♪わたしは忘れない わたしは忘れない

悲恋白書:♪昨日が消えて 明日が消えて

だけ。(うわー、覚えてるもんだなあ!)

デビューの翌年までは、ディスコタッチ(Eurobeatなる言葉はまだ日本に入ってきてなかったと思う、Donna Summerも多分ミュンヘン時代。)の曲ばかりだった。ほとんどが阿久 悠&筒美京平の作品です。筒美京平という作曲家もパクりの多かった人ですわな。セカンドアルバム「ファンタジー」にはVan McCoy("Hustle"の;懐かしいね)の曲によく似たものも入っている、と思ったらアレは別人の作品だったらしい。あれ、そうだったっけ??このアルバム、全編にわたって曲の間にディスクジョッキー(not "DJ" yet!)糸井五郎と彼女の掛け合いが入っていたという(微笑)。ソウルがまだ新しい音楽だったんですよ。

デビュー翌年の1976年、紅白歌合戦のエンディング近くで披露した、レモンイエローのドレスと髪につけた同色のコサージュもかわいくってさ・・・(≧∇≦)

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ドリーム
 作詞:阿久 悠
 作曲:筒美京平
 歌: 岩崎宏美
 (1976.11.05リリース)

ドリーム

あなたに届け あなたに届け
私の心 あなたに届け
窓を開けて風に託す
はちきれそうな 私の想い
あなたひとり愛します

この僕が決めたひと ただ一人だけ
君だよと 言われたら
どんなにか どんなにか
ああ いいでしょう

ごめんなさいね ごめんなさいね
夢中になって ごめんなさいね
そんな私叱りながら
切ない涙 流してしまう
あなたひとり愛します

この僕の真心を 信じないから
馬鹿だよと 言われたら
どんなにか どんなにか
ああ いいでしょう

ああ 夢かしら
ああ 夢かしら

「愛」とひとつ 書いただけの
手紙を折って 窓から飛ばし
あなたひとり愛します

この僕にいつの日か 君の全てを
預けてと 言われたら
どんなにか どんなにか
ああ いいでしょう
-----

そうだ。この曲、リリースの時の「平凡」だか「明星」だかの歌本(こりゃまた懐かしいね)には「ああ 夢かしら ああ 夢かしら」ではなくて「ああ 届かない ああ 夢かしら」という歌詞で載ってたんだよね。そういうこと、ままあった気がする。

1977年から急速に「大人の歌手」に傾斜していった彼女が次に乗った大きな波は、1982年の「聖母(マドンナ)たちのララバイ」だった。日本テレビ系2時間ドラマ「火曜サスペンス劇場」の主題歌。Youtubeで当時のパフォーマンスを見ると、やはり迫力というかオーラを感じる。因みに2時間ドラマの女王、片平なぎさも同期です。
でもこの曲もレコード大賞を獲ることはなかった。文句なしにこの年最大のヒット曲だったと思うけど、アメリカの楽曲との類似騒ぎがあって、ノミネートから外されたからです。当時、外国人が関係する曲は選考対象外だったんだよね。この年のレコ大はやはり細川たかしの「北酒場」に輝いた。彼女はどう思っていたでしょう。

今回、完全にレトロ路線に入っちゃいました、てへぺろ。

あの頃の「未来」と「ドリーム」、21世紀の「夢」と「未来」。まさか40年近くも経って、こんな形で引っ張り出してくることになろうとは。

2013年12月23日 (月)

【番外編】光輝く夢と未来へ:2(市原市50周年・放送大学・女性活躍推進・モリエールあきた・名護青少年の家)

(承前)

市原市の公募でもっと笑えないのは、小寺作品が取り消された後、再選考で採用された作品のこと。

〔2012年7月決定・9月取り消し/再選考〕
千葉県市原市
市制施行50周年 記念キャッチフレーズ
小寺光雄(愛知県名古屋市)
「50年! 輝け市原 ひろがれ未来」
 ↓
池永一広(大阪府高槻市)
「未来へ向けて 夢発信 いちはら」

ウソみたいやろ!?何も変わっちゃいやしない。これは「最終選考に残った別の6点から選び直す」こととされたもので、なぜ順当に次点から繰り上げなかったんだろうと思ったけど、そんな問題じゃありませんね。ああそうか、前作と極力変わらぬイメージのものを選んだということか。相も変わらぬ、夢と未来の大安売り。

因みにこの公募では同時にシンボルマークも募集していて、採用されたのは堀江 豊(広島県廿日市市)。審査員は限りなくテンプレワークがお好きだったようです。

そしてもう一つ、小寺の所在地が北海道、三重、愛知と転々としていることに気づく。「会社員」とクレジットされているものもあるから、転勤族なんでしょう。つまり「プロ」ではないわけです(微伏線:しかし還暦過ぎても社員でいられる会社って一体・・・)。

〔2008年10月〕
放送大学
イメージキャラクター愛称
小寺光雄(愛知県名古屋市:会社員)
「まなぴー」

〔2010年7月〕
厚生労働省管轄 女性の活躍推進協議会
ポジティブ・アクション普及促進 シンボルマーク愛称
小寺光雄(愛知県名古屋市:会社員)
「きらら」

因みに2010年10月には、塩崎あゆみによる佐賀県多久市の孔子先生イメージキャラクターの愛称公募に「多久翁さん」で採用されている(cf.【その32】)。

ツルは、公募全体の質を上げていくためには、厳しいようだけどこういう輩には即刻退場してもらう必要があると考えます(そうしたって、無制限の公募という手法自体、限界が見えている気はするけど)。

また、そのためにはやはり匿名報道ではダメで、採用を報じるのと同様、取り消しも実名報道とすべきだ、とも思います。ファインアートで、文芸で、盗作等の不正行為があれば実名で指弾されるのに、資格を問わない公募の場合だと匿名とされるのは何故だろう。素人の出来心かもしれないからという配慮でしょうか。しかし、それではこうしたモラルなきセミプロ(公募ガイダーとも公募ゴロとも呼べよう)が跳梁跋扈、横行闊歩する実情からあまりにかけ離れている。
結局、匿名とするから逆に「一作家の不祥事」という個別の問題に帰してしまうのではないか。そして公募という制度が抱えている根本的な問題は、温存され蔓延していくだけではないのか。この点をマスメディアに意識してもらうのは無理なんでしょうか。

え?作者のその後ですか?ええ、ええ、お変わりなくお過ごしですとも。公募界で。I know it. つい最近もこの界隈でお見かけしたばかりですよ。

〔2013年8月29日決定〕
秋田市
あきた森づくり活動サポートセンター 愛称
小寺光雄(愛知県名古屋市)
「モリエールあきた」
応募総数:22件
副賞:図書カード 5千円分

〔2013年10月11日発表〕
沖縄県名護市
沖縄県立名護青少年の家
マスコットキャラクター 愛称
小寺光雄
「なごみん」
応募総数:45件
副賞:記念品

まあ、[ぴー系ネーム]も[ん系ネーム]も、そりゃ塩崎一族の登録商標ってわけじゃあないし(笑)、なんくるないさー。

後者は、「ひょんなことから」名護青少年の家にやってきて愛されている推定年齢5才の♂のリクガメのこと(つまり本物の)、なんだそうです。これをキャラクターに仕立てたわけ。なんでも愛称募集の最中にケヅメリクガメからロシアリクガメに交替しちゃったとかですが(デカくなり過ぎたんではないかと)。
そっかー、この手があったか!着ぐるみ作らなくても既に三次元化ってのは安上がりかもー(爆)。

・・・と収束しかけたところで、また話をややこしくする御仁が登場する。前回挙げた石垣市の優秀賞の1点に妙な引っかかりを覚えた。

〔2007年2月〕
沖縄県石垣市
市制60周年 記念キャッチフレーズ
(優秀賞)
駒井 瞭(大阪府東大阪市)
「輝いて60年 ときめいて石垣市 新呼吸」

あれれ、この言葉はどこかで・・・

〔2011年4月〕
静岡県三島市
市制70周年 記念スローガン
(優秀賞)
駒井 瞭(76歳:大阪府)
「ときめいて 輝いて 三島未来へ 新呼吸」
(cf. 2013.02.04「駒が勇めば花が散る」)

はああ、やっぱり。次点作品なんて使い回しちゃえということなんでしょうか。そしてこう続いていくわけです。

〔2012年11月〕
愛媛県四国中央市
市発足10周年記念事業 メインテーマ
(優秀賞)
駒井 瞭(大阪府東大阪市)
「絆咲く 四国中央 創造未来へ 夢発信」

だから、[夢]と[未来]は追放せよと言うのにっ!言葉を安易に玩んではだめ、玩ばせてはだめ。

2013年12月21日 (土)

【番外編】光輝く夢と未来へ:1(市原市50周年・渋川市50周年・苅田町50周年・石垣市60周年・茨城県技能五輪)

【その69】にコメントいただいた、京都府地域力再生活動キャッチフレーズの作者の件であります。(りょうさま、情報ありがとうございました)

調べてみると、埃がぼんぼん舞い上がってきました。作者はご当地スローガン/キャッチコピー、なかんづく施設や建物の愛称の公募における常連。仁義なきテンプレ仕事で荒らしまくるところは、キャラクター/シンボル/ロゴ公募界と変わりがないようです。

まずは、入賞取り消しとなったその案件から。

〔2012年7月決定・9月取り消し〕
千葉県市原市
市制施行50周年 記念キャッチフレーズ
小寺光雄(愛知県名古屋市)

「50年! 輝け市原 ひろがれ未来」

これが次の作品と実質的に同一だった。

〔2005年〕
群馬県渋川市
市制施行50周年 キャッチフレーズ
小寺光雄

「50年! 輝け渋川 ひろがれ未来」

これはいかんねー。市原くんは渋川さんに顔向けできない。経緯は次のとおり。

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(2012.09.08 千葉日報)
群馬渋川市と“使い回し”判明 応募者も同一、再選考へ 市原市の市制施行50周年キャッチフレーズ

市原市が公募で選んだ市制施行50周年キャッチフレーズが、群馬県渋川市の市制施行50周年キャッチフレーズと自治体名以外は全く同じで、応募も同一人物だったことが分かり、市原市は7日、作品を失格とし、再選考すると発表した。
同市は、来年5月に迎える50周年のPRなどで使うキャッチフレーズを今春に募集。県内外から573作品の応募があり、同市市制施行50周年記念事業実行委員会(会長・佐久間隆義市長)が最優秀賞に愛知県名古屋市の男性の作品「50年! 輝け市原 ひろがれ未来」を選んだ。
ところが今月6日、市原市長あての匿名の手紙で「渋川市の作品と似ており、応募も同一人物ではないか」などの指摘があり、調べたところ指摘の通り、同様に公募で選んだ2005年の渋川市市制施行50周年のキャッチフレーズと自治体名以外は同じで、応募者も同じ男性だった。
市原市は「未発表で自作のもの」とした応募条件に抵触することから男性の作品を失格とし、最優秀賞を取り消す方針を決めた。既に男性に送った賞金(2万円)と副賞(市特産品)については返金を求める。同市は7日、決定を男性にも通知し、男性も主催者の意向に従う考えを示したという。
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手口としては極めて稚拙、誠にお粗末。どちらも最優秀作品として採用されているのだから、露見しないはずがないんです。別の産経新聞記事によれば、小寺は「よく覚えていない」と宣ったそうな。ふざけるでない。言いたいことはそれだけか。7年も前の周年記念ネタだからこそ、もういいだろうとばかりに故意を以て提出したのではないのか。

小寺の過去のスローガン類を時系列で見ていくと、ここに至ったのもむべなるかなと思わされます。

〔2004年11月頃〕
福岡県京都郡苅田町(みやこぐん かんだまち)
合併50周年 記念キャッチコピー
小寺光雄(北海道札幌市)

「ゆめ、輝いて50年、未来へはばたく苅田町」


〔2005年〕
群馬県渋川市
市制施行50周年 キャッチフレーズ
小寺光雄

「50年! 輝け渋川 ひろがれ未来」


〔2007年2月〕
沖縄県石垣市
市制60周年 記念キャッチフレーズ
小寺光雄(61歳:三重県四日市市)

「輝いて60年 ふれあい石垣 ひろがる未来」


〔2007年6月頃〕
茨城県
技能五輪全国大会・アビリンピックいばらき大会2009 キャッチフレーズ
小寺光雄(三重県四日市市)

「いばらきで未来へ競う夢の技」


〔2007年9月:【その69】〕
京都府
京都府地域力再生活動 キャッチフレーズ
小寺光雄(三重県四日市市)

「ふるさと京都に わく夢 わく知恵 わく元気」

基本、[夢]と[未来]を適当に転がしてるだけなんですね。こういうのに入る人というのは常人より豊かな語彙と言語感覚を持っているものと思っていましたが、考えを改めます。

えええい、全ての自治体コピーから[夢]と[未来]を追放せよ!てなことで試しに石垣市のその他の入賞作品を見てみると。

沖縄県石垣市
市制60周年 記念キャッチフレーズ

【優秀賞】
黒島 健(石垣市新川)
「いしがき いきいき 夢未来」

駒井 瞭(大阪府東大阪市)
「輝いて60年 ときめいて石垣市 新呼吸」

【佳作】
天久 望(白保中学校1年)
「島人の心・ユイマールで未来を開く石垣」

宮里テツ(石垣市石垣)
「ゆめ拓き未来につなぐ躍進いしがき」

中山義隆(石垣市登野城)
「守りたいね、島の心。残したいね、この自然。」

はりゃあ、常連陣だけではなかったのね。[夢]と[未来]を除外すると2点しか残らんじゃないか。でも、応募要項にこの2語をNGワードとして禁じる旨入れておけば、なんぼか平均値上がると思いますがね、ツルは。

♪ああ わたしの未来は あなたと同じ
 ああ あなたの未来は わたしと同じ
  (「未来」岩崎宏美 1976.05.01リリース)

(続く)

2013年12月20日 (金)

【番外編】猫よりガチャガチャ(NEO STAFF)

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【その72】

個性の表出の点で、採用されたキャラは結構すごいと感じ入ったのだけれど(フツウの意味でね)、それはまたの機会に。
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それがこれなんですよ。

宮城県仙台市青葉区
株式会社NEO STAFF
イメージキャラクター
石橋順平(北海道)
株式会社NEO STAFF

なんと、[ガチャガチャのカプセル]を用いた半透明キャラ。この発想!凡百のキャラを軽々と飛び越えてしまった感があります。(願わくば、こんなに誉めあげてんだからパクりやリサイクルではないことを;爆)

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ガチャガチャのカプセルをモチーフに、個人の能力を引き出そう!というアピールをデザインに作成致しました。
キャラの中には、それぞれの人物が培ってきた技術が内包しており、それを最大限発揮できる環境というメッセージを込めております。
派遣を経験する事で、自分のカプセルに、さらに大きな宝物を持つことができる。派遣って、そんなステップアップに最適の環境。このキャラクターで、派遣イメージが向上して行くことを願い作成致しました。
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テンプレ塩キャラばかりに慣らされてしまった目にはすごく新鮮に映る。「これ、どうやって考えついたんだろう?」そんな風に思ったのは初めてです。案外、たまたまゲーセン行ってガチャガチャやって、ふと思いついただけかもしれません。でもさ、対象に迫ろうと格闘して生まれてきた感じがするんですよね、↑の文章を読むと。思いは派遣業界の地位向上にまで及んでいる。

次点の入賞者と比べてみよう、容赦なく。

深川重一(大阪府)↓

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頭部が[ハート形]をしたキャラクターを表現しました。
頭部の[アンテナ]にて求人等の情報の収集・発信をし、ボランティア活動や雇用促進へつなげる活躍をする親しみやすいキャラクターをデザインしました。
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塩崎歩美(大阪府)↓

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社名のNEO STAFFのNEO(ネオ)から連想し、[ネコ]をモチーフにし、親しみやすいキャラクターを描きました。耳は[アンテナ]になっており、お仕事情報を発信しています。尻尾は[N]になっています。シンプルなデザインですので縮小しても見やすいWeb上でも幅広くお使いいただけます。
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草野敬一(長崎県)↓

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ポジティブさを象徴する[太陽]の妖精を親しみやすいキャラクター化しました。明るく元気に仙台エリアの空で輝き、ネオスタッフの魅了をアピールしていきます。
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「魅了」は「魅力」やねきっと。いずれも常連、しかし石橋の表現した内容との差は歴然です。
やれ[アンテナ]だ[太陽]だってのは一目見れば誰でもわかること。[アンテナ]は石橋も描き込んでいる。しかし、文章でいちいち説明するの愚など犯してはいないんですね。表そうとした趣旨、意図のみを文字情報に担わせたのだから、これのみが「デザイン趣旨」「制作意図」と呼び得ると思います。

ぶっちゃけ、このガチャガチャキャラは「わかりやすい」か。答は多分Noだと思う。「考えさせる」キャラである分、わかりやすさはなにがしか犠牲になっている。毎回キャプションが要りそうな感じ(けけけ)。視覚的なデザインが変幻するという点も、Visual Identity上決して有利とは言えないでしょう。
でも、それでもいいと思うんだよね。「親しみやすい」ばかりの粗製濫造キャラだけではなく、こんなのがあっても。思いが表されているのだから。様々なる意匠があっていいんじゃないの。

で、受け手の選考側の評価コメントは。

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派遣の特徴を上手く表現できていてとてもユニークな作品に出来上がっていると思います!
派遣で得たスキルによって、キャラクターが変わっていくのが面白いです!
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あたたたたーー、こっちの方は微妙にやっつけ感・・・派遣の子にやらしたのかしら(゜゜;)\(--;)

この公募ばかりは、選考側が作者側に力負けしているとはっきり感じた。作者の石橋順平は会社の思いを十分代弁したと思うけれど、選考側はそれに応え得たとは言い難い。
それでもこのキャラはこの選考側が選んだんですよね、間違いなく。

2013年12月19日 (木)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その72:SBSマイホームセンター・NEO STAFF・ポッポ・ポティ)

(承前)

動物系塩キャラ、もちろんまだまだあるんですが、角度を変えて企業モノから見ていくと。

静岡市葵区
SBSマイホームセンター株式会社
マスコットキャラクター
(佳作)
塩崎あゆ美(30歳)
SBSマイホームセンター

講評に曰く;

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[ワンちゃん]をベースに[家]を表現。子供にも描けそうなソフトでシンプルなデザインが好評でした。
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と。そうでしょうともそうでしょうとも。ほかに伝えることは何もなかったという(^_-)。
静岡県一円に展開する住宅展示場が創立40周年を記念して行った公募で、2011年2月に決定したものです。あゆ美は佳作だから副賞はナシね。採用されたのはカエルの[かぶりモノ系]キャラ(by 杉山愛子:静岡市)で、愛称は「スマイルちゃん」、愛称の愛称は「スマちゃん」と名づけられてご活躍の由。

イヌとくれば当然ネコも。

宮城県仙台市青葉区
株式会社NEO STAFF
イメージキャラクター
(優秀賞)
塩崎歩美
NEO STAFF

対照的にド派手なカラーリングです。こちらは今年10月に結果が出たばかりの、人材派遣会社の創立8周年記念キャラ。
吾輩は[ネコ]である、名前は多分ずっと無い。むしろ、エレクトロ系謎の小生物的な[USA系]気分も漂います。ややガイコツチックでもあるかな(これっ)。作者曰く;

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社名のNEO STAFFのNEO(ネオ)から連想し、[ネコ]をモチーフにし、親しみやすいキャラクターを描きました。耳は[アンテナ]になっており、お仕事情報を発信しています。尻尾は[N]になっています。シンプルなデザインですので縮小しても見やすいWeb上でも幅広くお使いいただけます。
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そういう語呂合わせかいっ!ほとんどおやじギャグの駄洒落に近い。それが30代の感覚かよ(爆)。人材サービス会社という「個性」の部分にはナンも触れられていません、デザインでも、コメントでも(辛口)。
対して評価コメントは。

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とてもシンプル、カラフルなマスコット♪親しみやすい癒し系の猫キャラクターがグッド!体のロゴがNEO STAFFをアピールしてくれている事が伝わります(^O^)
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こっちもやっつけやわ・・・(-.-)。少なくとも「癒し系」ではないでしょうよ。

個性の表出の点で、採用されたキャラは結構すごいと感じ入ったのだけれど(フツウの意味でね)、それはまたの機会に。

猫の隣にいるのは鳩。

東京都立川市
新日本(しんにっぽん)物流株式会社
オリジナル・キャラクター
ポッポ・ポティ
塩崎エイイチ
ポッポ・ポティ

運送会社が「ハトのキャラクター」を募集したもので、2010年5月に制定されています。社章が[四つ葉のクローバー]と[ハト]を組み合わせたものなので、そのようになった模様。

新日本物流株式会社社章

伝書鳩からの連想で、託されたものを確実に届けるという意味があるんでしょうか。

このキャラには細々とした設定がなされておりまして。

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性別 女の子

種別 白い鳩

誕生日 11月21日

出身地 東京都日野市(生後すぐ渡米。1年後帰国)

体重 540g

身長 6.5cm

6人姉妹
 長女:プリティ(可愛いもの・奇麗なもを見るのが大好き)
 二女:キャンティ(お酒大好き)
 三女:ダンプティ(太っちょ、食べることが大好き)
 四女:ユーティリティ(お掃除大好き)
 五女:ビューティ(美容オタク)
 六女:ポティ

性格
人懐っこい(誰でもすぐ仲良くなる)
フットワークがよい(活発で小回りが利く)
前向きでいつも一生懸命

特技
英会話、ナビゲーション

好きなこと
トラックの上でお昼ね
高いところから景色を見ること
人に喜ばれることをすること

好物
お菓子(特にポテトチップスは毎日食べている)

趣味
ドライブ:車に乗って旅(助手席でナビゲーション)
読書:地図も本も読むのがとにかく好き
グルメ:姉妹で揃って食べ歩き(A級グルメ&B級グルメ)

苦手なこと
センサー式の水道の水をうまく飲めない

好きな場所
サービスエリア

考えていること
皆さんへ幸せを届けるためにどうしたらよいか
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糞真面目に言うと、長女〜五女は(まだ)作られていません。性別不詳のハトを敢えて女子キャラにしたのは、むさい男中心の(失礼!)職場の雰囲気を変えたい意向があったのじゃないかと存ずる次第。誕生日と出身地は、会社設立日と制定当時の本社所在地に因んでいるようです。ポテチの件は愛称からの語呂合わせでしょう。

うーん。。。でも、相済みません、正直キライですこういう小芝居。親しみを持たせようと、社員の人たちが一生懸命考えた感は伝わってくるんだけどね。ちょっと楽屋落ち的小ネタに走り過ぎ、そしてあざとく営業サイドにおもねり過ぎ。
「プリティ」と「ビューティ」はほんとは仲悪そう。「ダンプティ」なんて塀から落ちて壊れて元に戻らないMother Gooseの卵キャラでしょ?「ユーティリティ」ってのも「便利な女」みたいでほんのり顔が赫らんじゃいます。
いいのかよ、そんな語呂合わせで。「スキャンティ」「ヴァニティ」あたり入れとく方がウケたかと・・・(できるかいそんなもんっ!!)。やっぱ「スポーティ」「オネスティ」ぐらいが趣旨に適うかな。
デザインはシンプルでも、ストーリーはくどくなっちゃったってか。あれもこれもと余計なものまでてんこ盛りにした感じ。面白いことも書いてあるんだから、も少し整理した方がいいんじゃないのと思います。

こう見てくると、なんとなく、どれもご当地キャラよりキャラ立ちが弱くないっすか?簡単に言えば、あまり塩キャラらしくない。企業モノの場合、アイテムてんこ盛りにすることも難しいだろうから、いつものDogmaには頼れない。そうなると塩キャラってやっぱり厳しいでしょうね。「ポッポ・ポティ」が細かいキャラづけに走ったのも、その裏返しってとこもありなのかしらん。

あ。そもそもポッポ・ポティが「ポ」を連呼する形となっているのは、社名がnot「しんにほん」but「しんにっぽん」であることを訴えたかったのではあるまいか。案外サブリミナル・キャラだったりして。

(続く)

2013年12月17日 (火)

「誰が誰を殺したか」

(承前)

古い事件記事からもう一つ。ほぼ同時期にYahooトップの「トピックス」に載ったものですが、何度読んでも皆目不明で、スクラップしてました。これまた血腥い事件で、いらいらしてくるなんて言っては不謹慎なのですけれども。

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(2002.02.19 10:45更新 読売新聞)

大阪・箕面のひき逃げ、被害者の息子自殺で深まる謎

大阪府箕面市の山中で、大阪市住吉区のトラック運転手岡野満義さん(57)の他殺体が見つかった事件で、奪われた岡野さんのトラックにひき逃げされ死亡した無職男性(57)(豊中市)が、岡野さんの殺害現場近くで、シートにくるまれた大きな荷物を、自殺した長男(26)の用意した軽トラックに積み込んでいたことが、18日までの府警捜査1課の箕面署捜査本部の調べでわかった。府警は、男性が事情を知らない長男を遺体搬送に引き込んだと判断、搬送に使われた軽トラックを長男の勤務先から押収した。男性がひき逃げされた当時、長男は別の場所にいたといい、府警は、岡野さん殺害に関与した第三者が男性を事故に見せかけて殺害したとの疑いを強めている。
調べでは、長男が親類に付き添われて豊中南署を訪れ、父親の男性と2人で箕面市の山中に「大きな荷物」を運んだと証言したのは、15日。その際、「父は岡野さん殺害事件に関与したため、何者かにひき逃げを装って殺されたのではないか」と訴えたという。
岡野さんが殺害されたとみられる豊中市走井の配送先前路上で、8日午前零時ごろ、近所の人が男性の悲鳴を聞いていたことがわかり、府警は殺害時間と判断。長男の証言によると、8日未明、男性の指示で岡野さん殺害現場近くに勤務先の軽トラックで乗りつけたところ、男性が1人で軽トラックを運転し、すぐ、シートにくるまれた大きな荷物を積んで戻った。その後、長男が運転を代わり、2人で箕面市へ向かったという。
府警は16、17の両日も長男から事情聴取。自宅近くのマンションから飛び降り自殺した18日も聴取が予定されていた。長男は事件後、不眠を訴えるなど動揺が激しく、自宅に残された遺書には事件に関する記載もあった。長男の記憶にはあいまいな部分もあり、府警は、遺体が遺棄された林道近くにある不法投棄監視用カメラのビデオを解析、軽トラックが写っていないか確認を進めている。
一方、男性は英語教材販売などの会社を経営していたが、事業に失敗。豊中市の自宅を担保に1億円近い借金をしていた。7日午後4時ごろ、「仕事を探しに行く」と出かけており、府警は、長男を呼び出した8日未明までの間に、岡野さん殺害に関与した第三者と接触したとみて、当時の足取りを追っている。
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結構ひどくないですか?事実関係自体がわかりにくい。一体、何人が関わっていたのだろう。
最も多い場合は;

 トラック運転手:殺害
 トラック運転手殺害犯
 無職男性=死体遺棄犯:ひき逃げ死
 無職男性ひき逃げ犯
 長男:自殺

の5人となるのでしょうか。
当然、「トラック運転手殺害犯」=「無職男性」、あるいは「トラック運転手殺害犯」=「無職男性ひき逃げ犯」ということも考えられるだろうから、その場合は4人になるけれど。

のみならず、冒頭部分を読んだだけでは;

(1)無職男性がトラック運転手を殺したのか、逆にトラック運転手が無職男性を殺したのかが掴めないし(∵「殺害」と「ひき逃げ」の先後関係が不明)、
(2)「長男」が無職男性の息子なのか、それともトラック運転手の息子なのかというところからして、ややあいまいです。
(3)見出しと本文内容も微妙にズレているんですよね。

5W1Hがはっきりしないし、時系列に沿って書いているのか、時系列を遡っていくのかもよくわからない。
マスコミの書く文章とも思えませんが、新人記者によるものなんでしょうかね。そこに先輩記者やデスクが寄ってたかってごちゃごちゃと朱を入れ、結果、ごちゃごちゃ感は直らないまま出てしまったとか。
初めのドラフトが不出来だと、得てして最後まで良くはできないものです、ツルの経験上(-.-)y-~

ツッコミどころは満載ですが、最大の敗因はファーストセンテンスが長過ぎる点にあると思います、私見ながら。178文字。これが最後まで邪魔をして、全体がぐちゃぐちゃになってしまったのではないか。

別の記事ではこう書いてある。

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(2002.02.19 03:01更新 毎日新聞)

<運転手殺害事件>ひき逃げは「第2の殺人」と断定 大阪府警

大阪府箕面市で、岡野満義さん(57)が他殺体で見つかった事件で府警捜査本部は18日、岡野さんのトラックが起こしたひき逃げで無職男性(57)が死亡したのは、事故ではなく「第2の殺人」事件と断定。同日朝、自殺した無職男性の長男(26)が府警に「父親に岡野さんの遺体を運ぶのを手伝わされた」と話していた。
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ずいぶん簡単ですが、情報としてはむしろこちらの方がpractical。上記(2)の問題は解決されている。「シートにくるまれた大きな荷物」という変に扇情的な表現だったものも、「(トラック運転手の)遺体」と明記されています。

しかしこの記事でも結局;

(4)トラック運転手殺害犯が(仲間割れで?)無職男性をひき逃げしたのではないか
(5)長男が「事情を知らない」というのは本当だったのか、ならばなぜ自殺したのか、その遺書にあった「事件に関する記載」とは何か

という謎は残る。そこはまさに捜査中だったわけで。

こう理詰めで突いていくと、「無職男性ひき逃げ犯」=「長男」の線も出てきて、最少で3人となることまで考えられる。
この場合には例えば、『事業に失敗して金に困った無職男性が(保険金目当てに?)トラック運転手を殺害し、死体の運搬(*)を手伝わされたその息子が父親をひき殺した末に飛び降り自殺』というようなことになって、様相が一変してしまいます。
もっとも第一の読売記事に「男性がひき逃げされた当時、長男は別の場所にいたといい」とあるので、この論は否定されてしまいますが。

(*) 読売記事に「遺体搬送」とあるのはややおかしいと思う。「死んだ体」を「遺された体」と呼び換えるのは婉曲表現で、そこには死者に対する尊敬や哀悼の念が含まれているだろう。でも、だから、この場合、犯人はやはり「死体」を(モノとして)「運搬」したのではないのか。事件事故や雪山遭難で「遺体は司法解剖のため病院に搬送された」「遺体搬出は現場立入りが可能となる来春以降」といった場合とは違うはず。
むやみに婉曲表現しようとするからこうなるんです、きっと。

そしてもう一つ。長男の言動には不明なところもあったわけだし、「不眠を訴えるなど動揺が激し」かったのに、それでも自殺を防げなかった。警察も注意は払っていたろうけど、責任が全くないと言い切れるのかは気になる。大阪府警と言えば、あるまじき不祥事を数々起こし、綱紀の緩みが度々報じられてきたところ。

その後の顛末は調べていません。いずれにしても、3人が落命した凄惨な事件であるには違いないのですが。願わくば死者への冒涜でないことを。

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【2015.09.07 追記】
頂戴したコメントで、真相が解明したようです。今夜放送のTBS系「世にも不思議なランキング なんで?なんで?なんで?」の中で取り上げられた由。

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ひき逃げで死亡した男は多額の借金を抱えていて、息子が運転するトラックにわざとひかれることで、死亡保険金を得ようとしていた。この親子はトラックを奪うために運転手も殺害していて、警察は死亡した親子を書類送検した。
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つまり、関わったのは最少の3人だった。

 トラック運転手:殺害
 無職男性=トラック運転手を殺害:ひき逃げ死
 無職男性の長男=父親とともにトラック運転手を殺害・父親をひき逃げ:自殺

しかしその本質は、無職男性が保険金目当てに「自らを息子に殺させる」ことを目論んだところにあったわけです(驚愕)。その目的のためにトラック運転手は殺され、結局息子も耐え切れず自殺した。

痛ましくも不思議な事件です。事実はツルの想像を遥かに超えていました。
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合掌

2013年12月16日 (月)

「おいも殺人事件」

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(2013.11.24「障害者をイメージで弄るな」)

基本的に「漢字/かな交ぜ書き」が嫌いということもあります。さすがにデジタル化の進展とともに最近は少なくなりましたが、「あっ旋」「えん罪」「き裂」「石けん」「歩しょう」「じん肺」「そ撃」「でん部」、全部NG、ツル的には。「少女ら致される」ももちろんダメ。
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このこと、深掘り。(何だか「文系エンタテインメント」みたいで、それもまたイヤだけど。)

「斡旋」「冤罪」「亀裂」「石鹸」「歩哨」「塵肺」「狙撃」「臀部」、そして「拉致」ですね。昔は「対戦しょう戒機」なんて表記もあったっけ。「哺乳類」も「ほ乳類」だったか。「拉致」と「拉麺」が同じ字というのも面白い。

他にも;

う回 ← 迂回
だ捕 ← 拿捕
うっ血 ← 鬱血
建ぺい率 ← 建蔽率
隠ぺい ← 隠蔽
わい曲 ← 歪曲

なんかがざっと思いつきますな。あっ、「わい」ならこれを忘れちゃならんか(笑)。

猥せつ ← 猥褻

交ぜ書きとは言えないけど;

しゅんせつ船 ← 浚泄船
かいらい政権 ← 傀儡政権
あつれき ← 軋轢

なんてのも根は同じ。

かな書きで妙なことになった実例として、次のものはどうでしょう。当時大きく報じられた凄惨な事件なので覚えておいでの方も多いでしょうが、ネットに掲載された記事です。合掌。

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(2002.05.13 毎日新聞)

<北九州監禁事件>「緒方被告はおいも殺人」 被害者の少女証言

北九州市の女性監禁・虐待事件で、監禁されていた17歳の少女が、緒方純子被告(40)=監禁傷害罪で起訴=のめいの女児だけでなく、おいの男児についても「電気コードで虐待され、殺された」と話していることが分かった。福岡県警の捜査本部は、少女の父が死んだとされる同市小倉北区片野のマンションで2児の遺体がバラバラにされた可能性もあるとみて、マンション周辺の下水道にたまった汚泥も採取するなど、徹底した捜索を行っている。
この2児は、緒方被告の妹夫婦の長女と長男。妹一家4人は97年夏ごろまで、同県久留米市の緒方被告の実家に暮らしていたが、緒方被告の保証倒れなどで多額の借金を背負い、同居の両親とともに失そう。この6人は少女と緒方被告、松永太被告(41)=同罪で起訴=が暮らしていたマンションに転居したという。
少女の証言によると、同居後、緒方被告が中心となり、金属製クリップを付けた二またの電気コードで感電させるなど2児に虐待を始めた。その結果、98年、当時11歳の長女と6歳だった長男の2人が死亡したという。
少女は、父についても、96年に同じマンションで死亡し「浴室でバラバラにされ、遺体はフェリーで海中に捨てられた」と証言している。
このため、捜査本部は9日から、緒方被告のめいの女児の殺人容疑で同マンションを家宅捜索。「マンションの水回りはすべて調べる」(捜査幹部)として、浴槽や沈殿槽、浴室の壁、マンションの共用部分の配管などを押収。さらにマンション周辺のマンホールから下水道に潜り、沈殿した汚泥まで採取している。
捜査本部は、これらの押収物から少女の父や2児の遺体の一部が混じっていないか、県警科学捜査研究所で鑑定し分析を進める。
-----

ツルはネットでこの見出しを目にした時、真剣に「おいも殺人」とは何のことだろうと思いました。「おい」「めい」がかな書きされてるために妙なことになったんですね。
「失そう」「二また」あたりも当然気になる。「沈殿」も本来は「沈澱」で、「澱」は訓読みでは「おり」「よど(む)」です。「澱粉」は水の中で沈んで澱む粉の意味。
いずれも、当用漢字だか常用漢字だか人名漢字だかに入っていない字だからというわけでしょう。

ならば、見出しの「緒方被告はおいも殺人」を、「緒方被告はおいも殺害」or「緒方被告はおいの男児も殺害」とするだけで、こんなことにはならなかったのに。
実際この見出しは後に微妙に修正され;

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北九州の女性監禁・虐待事件 「緒方被告、おいも殺害」――被害者の17歳少女証言
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とされた。デスクが朱を入れたのでしょうか。

これらの表記にももはや時代を感じる。デジタルメディアの普及に伴い、政府が指定した文字以外は使うなという明治以来の基本方針は大転換され、今やJISの第三水準がどうたらという時代(それも古いか)。

もちろんそれでも問題がないわけじゃない。別に「SMAPの草●剛(●は云々の字)」とかを気にしてるのじゃなくて、いわゆる「旧字」や「正字」などの「異体字」を抹殺する方向へ進んでいることが、です。「変体がな」もそう。

既に現実化した例として、2009年1月の上場会社株券の全面電子化(つまり株式のペーパーレス化ね)に伴って、株主名簿に用いることのできる文字には制限がかけられることとなった。
この法令改正にはいわば遡及的な効力があって、規格外の文字は、今まで株主名簿に記載されていたものであっても、規格内の近似の文字に強制的に変えられちゃうんです。例えば「塚本邦雄」さんなら、「塚」は「丶」が入った字があるし、「邦」も左上の横棒が「左はらい」になっているものがあるけれど、これらのバリエーションはもう認められない、多分。(このレトロな歌人が今も存命であつたならば如何に嘆息を久しうしたことであらう)

大量の事務処理を要する都合上、システムとしてはしかたのないことかもしれないけれど、何だかなぁと思う理由は。
ツルの名前に入っている「鶴」も実は別に正字があって、左上部分が「ウかんむり」で下の「左はらい」とは途切れている。確かJISの第三水準には入っていて、文字を拡大すると違いがわかるんですけど。ツルは自分の戸籍上もその字であることを、三十路半ばになるまで知りませんでしたが

あっ!そや、「塩崎」の「崎」も2種類あるんやった!!これっ、塩崎先生(方)に失礼やないかいっ《*≧◇≦*》(cf.【その22】)

(続く)

2013年12月14日 (土)

【番外編】狸にダマサれる前に、克つ!(ぽんちゃん)

(承前)

前回、千葉県木更津市の「きさポン」についてこう書きました。

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市のキャラになるのに市の花を削ったというのはちょっと興味深い。(このことについては稿を改めるけれども、ここでは群馬県館林市にもタヌキキャラがあることを挙げておきます。)
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館林市のキャラクターは、ご当地の茂林寺に伝わる「分福茶釜」の説話に基づいたタヌ公です。

群馬県館林市
観光マスコットキャラクター
ぽんちゃん
前田昌克(大阪市)
ぽんちゃん

[茶釜]から手足頭を出したタヌキってところは伝統的イメージを超えるものではなく、[市名]と市の花[ヤマツツジ]を盛ったのも超ありがち。

分福茶釜 vs 狸囃子
茂林寺 vs 證誠寺
曹洞宗 vs 浄土真宗
動物報恩譚 vs 人と獣の技競べ

どこを取っても「きさポン」とはいい勝負。さすがに我が国タヌキキャラの双璧をなすわけで(ウソ)。まあ、こちらは「悲劇の主人公」ではなくて「けなげな主人公」ですが。
ついでに言うと、本物のタヌキからの逸脱度合いはきさポンよりも大きくなっていて、顔のカラーパターンが逆ですがね

キャラデザイン上、そこら辺まではまだよいとしても、頭に飾った市の花が片や館林市は[ヤマツツジ]、片や木更津市は[サツキ]となると、さすがに絵面が似過ぎてきちゃう。

木更津市地域自立支援協議会 マスコットキャラクター1
だから、後発の木更津市は2012年3月、木更津市地域自立支援協議会のタヌキキャラを引き抜いた際にサツキの花を外した。既に2010年1月から存在していた「ぽんちゃん」との類似を懸念したからと考えられるわけです。

このことはそもそも、2011年4月に木更津市地域自立支援協議会がタヌキのキャラクター by 塩崎まさよが制定された時に問題にならんかったのかいのう、と茂林寺のご住持も合点のいかぬ顔(ウソ)。

ツルは初め、サツキを削ったのは色数を抑えたかったからかなあなんて思ったけど、多分こんなことだったんでしょう。むろん詳細はわかりませんが。

どうでもいいけど、「分福茶釜」「狸囃子」のキャラクターがあるのなら、「かちかち山」による狸&兎のご当地ペアキャラなんてのはないんだろうか。ストーリーが残酷過ぎるとかでイマドキ的には好まれないんでしょうかね。この話では狸は珍しく悪玉だし。
 
 
 
 
 
タイトルのアナグラム、わかった?

2013年12月13日 (金)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その71:きさポン)

(承前)

ウシの次は何にしよう。そうだ、[タヌキ]、いこう。

千葉県木更津市
木更津市地域自立支援協議会 マスコットキャラクター → 木更津市 マスコットキャラクター
きさポン
塩崎まさよ(36歳:グラフィックデザイナー)
木更津市地域自立支援協議会 マスコットキャラクター

ご当地の證誠寺(しょうじょうじ)が童謡「証城寺の狸囃子」の舞台(漢字は微妙に異なるけど)というゆかりで当然のように[タヌキ]キャラ、市の花[サツキ]あしらい。おへそには[∞]記号で「連携」や「つながり」をイメージしたとかですが、よく考えると意味わかんねえ。須賀裕明作品じゃありませんよ。

えーと、生物学的観点からもちょっとダメ出しが必要ですかね。

タヌキ

タヌキ/Nyctereutes procyonoides/raccoon dogの顔の黒い部分は、ほんとは左右つながってません。タヌキに関するよくある間違いとして指摘される点。尻尾もこんなに長くないし、輪っかも入らない。これらはむしろ特定外来生物アライグマ/Procyon lotor/common raccoonの特徴です。

野暮な話はこのくらいにしてと。このタヌキは2011年4月に自立支援協議会のキャラとして決定され(つまり震災直後だ)、1年後の2012年3月には木更津市の公式キャラにスピード昇格している。市制70周年という節目があったからですが、見方を変えれば周年記念だからといって新たなキャラクターの公募なんてことには走らなかったわけです。一見識ありか。

きさポン

昇格に際しては、[サツキ]が外され耳の[]も省かれちゃった。「盛るに非ず、去らしむべし」と證誠寺の和尚様が言うたげな(ウソ)。市のキャラになるのに市の花を削ったというのはちょっと興味深い。(このことについては稿を改めるけれども、ここでは群馬県館林市にもタヌキキャラがあることを挙げておきます。)

「きさポン」の愛称がついたのはさらにその後の同年7月で、ご当地の小学生による愛称募集のプロセスを経ている。

けど、典型的[藁しべ長者系]キャラかと思ったらそうでもないみたい。今でも旧デザインのままで木更津市地域自立支援協議会のサイトに登場してるんです。しかも、ブルーで[]のバリエーションまで増えて。赤い[ボウタイ]もつけているから別個体扱いなのかとも思えるんですが、特にそういうわけではなさそうです。

木更津市地域自立支援協議会 マスコットキャラクター1 木更津市地域自立支援協議会 マスコットキャラクター2

ところで、この木更津市地域自立支援協議会ってのは何なのよ。区切り方は「木更津市地域・自立支援協議会」で、障害者の自立を支援する団体です。ツルははじめ「木更津市・地域自立・支援協議会」と読んだので、「地域自立」って一体何だと思っちゃった。だって、ねえ。

ついでに言うと、證誠寺は今もご当地に実在する浄土真宗のお寺で、寺伝によれば狸の親分は、自慢の腹鼓で三晩続けて和尚と音曲競べをやった挙げ句、お腹の皮が破れて死んでしまったという悲劇のキャラクターです。いずれは人間様に食べられてしまう運命の石垣牛の「南の島のゆんた君」と同じように(T-T)。

合掌&南無阿弥陀仏

(続く)

2013年12月11日 (水)

【番外編】アは阿漕のア,T is for Trick(姶良市章・鳥取大学)

「あ」で始まる自治体章のおまけです。(サーセン、くどくて_(._.)_)

鹿児島県姶良市(あいらし)
市章
須賀裕明(東京都千代田区)
姶良市

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[ア]の文字と、無限[∞]をモチーフとして、未来へとダイナミックに大空を翔る[鳥]の姿を図案化したものです。
互いに結び合いながら、無限[∞]を織りなす3つのラインは、3町を表すとともに、新市のまちづくりの基本理念である「〜みんなでふれあい、はぐくむまち〜」、新市の「限りない可能性」、「恒久的発展性」をシンボライズしています。
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「恒久的発展性」とはそりゃまた大きく出ましたねえ。姶良郡3町の合併/市制施行に先立って2009年11月に新市章を決定しているけれど、微妙な時代感を感じる。2013年の今だったら「持続的成長」あたりの言葉を選ぶんじゃないかしらん。
「ダイナミックに大空を翔る」というのはおそらく本人コメントに由来しているのでしょうが、南日本新聞の報道では裏腹に「優しく美しいイメージ」と評されていた。うーん、ツルもどっちかっちゃ「優美」の方だと思います。

ご当地は、2003年4月以来7年にわたって散々もめた末、2010年3月に姶良町・加治木町・蒲生町(かもうちょう)が合併して誕生した市(これで姶良郡が消滅したかと思いきや、どっこい湧水町が単独で頑張ってます)。

地域人口は;
 1970年 51,608人
 1980年 62,992人
 1990年 68,789人
 2000年 73,640人
 2010年 74,817人
 2013年 75,060人(推計)
と推移しているから、隣接する鹿児島市のベッドタウンとして発展している、とはまあ言えるんでしょう。九州新幹線も通ったしね。

作者の須賀は「スガッチ無限大」の二つ名を持つほど[∞]がお好きらしい。どのくらいお好きかというと、ほれ。2008年6月には既にこんなものも発表されてたんですよ。

鳥取市
鳥取大学
シンボルマーク
須賀裕明(東京都:グラフィックデザイナー)
鳥取大学シンボルマーク

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本学のシンボルマークは、「Tottori University」の頭文字[T]をダイナミックに飛翔する[鳥]の姿に図案化したものです。
マークを構成する流麗な曲線は、確固たるアイデンティティの基、常に魅力ある個性的な大学として、新しい時代にしなやかに適応していく躍動感を表現しています。中央で交差する両翼は、無限[∞]の可能性を象徴するとともに、「知と実践の融合」の理念を表し、常に躍進していく本学を象徴しています。
また、両翼と尾で構成される3つの輪は、本学の教育研究の目標を示しており、イメージカラーの[青]と[緑]は地球を象徴する空と海、大地と生命などをあらわす色として、豊かな自然とともにグローバルに発展する大学を表現しています。
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ああ長いがなくどいがな。そんな文章に限って中身は薄い。基本、[ア]と[T]が置き換わっただけの、メインディッシュは鳥料理。右上の小さなくちばしも見落としちゃいけませんよ、このdetailが審査員の心の琴線に触れまくったのは間違いないことだろうから。優美な印象の源もここにある。というより、姶良市でわざわざ[鳥]をモチーフに持ってきたのだって、自作の鳥取大学のデザインがすっかり気に入ったからに違いない\(^_^)(^_^)/。
でも姶良市の人たちは、いい気はしないだろうなあ。あ、鳥大の学生くんたちだって。そこをどう思うのか、作者に聞いてみたいものです。

それにしても、∞、ねえ。雁字絡めの無限ループに嵌まっちゃって、発展性を失っちゃったのね

― Title Inspired by;
「ウは宇宙船のウ」"R is for Rocket"
「スは宇宙(スペース)のス」"S is for SPACE"
Novels (1962 & 1966) by Ray Douglas Bradbury (1920.08.22〜2012.06.05), Comics (1977〜1978) by 萩尾 望都 (1949.05.12〜)―

2013年12月10日 (火)

【番外編】誰だ?言葉をパクる者は!(吉野川市章・鹿児島県シンボルマーク・島田市章・湯梨浜町章)

会津若松市シンボルマークに採用された岩田重一郎の絡みで吉野川市章のことを調べていて、奇妙な強いDejavuにぶち当たった。

徳島県吉野川市
市章
宝谷(ほうたに)隆博(47歳:福岡市南区)
〔2004年2月〕
吉野川市章

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[4つの放射型]は合併した4町村の躍動、四国山地など山々の稜線、[白の空間]は吉野川を主とする川の流れをイメージしています。
全体で吉野川市のイニシャル[Y]を形成。
[グリーン]と[ブルー]は、市の豊かな自然を表現します。
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まさかと思ったけど、これと酷似していた。

【2013.10.19「I am the Alpha and the Omega ― 2」】
徳島県阿波市
市章
尾浦孝夫(神奈川県横浜市)
〔2004年10月〕
阿波市章

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連携・共生の「人の花咲くやすらぎ空間」をイメージして、あすに向かって躍動するAWA市の[A]・[W]を表現しています。
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どこが!?ああいや、作品はこの際関係ないんですわm(__)m。そっくりなのは制定側の「選考理由」(いずれも抜粋)。

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〔吉野川市〕

新しく出来る市章は市民の夢や希望を感じなければならない。このデザインは、元気があり、斬新であり、新しく生まれる吉野川市の市章としては最適と思われる。
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〔阿波市〕

新しく出来る市章は市民の夢や希望を感じる作品でなければならない。このデザインは、元気であり、斬新であり、新しく生まれる阿波市の市章に最適である。
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うげげ、吐きそう。そう、同じ県で、しかもお隣同士なのに。
阿波市章を取り上げた時には、選考理由につき「一生懸命選んだのだろうけれど、こうしていくつか並べた中では中身の空虚さが顕わになります」とツルは書いたけど、そうじゃなくってただ単に空虚だっただけ。

ならば、選考委員が重なってたのかと思ったんです。テンプレなコメント出しやがったのは誰だと。でもそれも違っていた!

〔吉野川市 市章選考委員〕
黄田博司(委員長) 山川町
多田 久 鴨島町
谷村薫子 川島町
坂本三千一(みちかず) 徳島県美術家協会 理事・デザイン部会長
福井 章 徳島県美術家協会 理事

〔阿波市 市章選考委員〕
松永 勉(委員長) 徳島県美術家協会 彫刻部会長
細井英夫(副委員長) 阿波町文化協会会長
出口 恒 吉野町文化協会会長
松村 孝 土成町文化協会会長
坂東篤夫 市場町文化協会会長
井下俊作 四国大学短期大学部生活学科グラフィックデザイン教授
矢田精治(アドバイザー) 京都徳島県人会会長 京都映画祭事務局長

一人もダブりのないことが一層怖い、逆に。
どことなく上から目線で強く推すコメントは、専門家でなくては吐けない台詞だろうから、自ずと嫌疑は絞られてこよう。ぶっちゃけ、「徳島県美術家協会」のお歴々。こういうのを「裏で示し合わせた」と言うのではないのかね。どこぞの書道展の例しも思い出されてまいります。
少なくとも阿波市では、(自らの見識に基づき独立の立場で審査すべき)選考委員会が、他の先行事例を模倣した、あるいは外部からの干渉を受けたとかいうことになるんですよ。「厳正な審査」と呼び得るのか。

無論、「これは選定の際の基本ポリシーなのであって、個々の作品に接してもブレることのない鉄則なのであーる」とか何とか言うんでしょう。しかしそれははぐらかしだ。個別の作品からは何も感じ取れなかったと自ら告白しているようなものではないか。
ツルはこう返そう。「そんなざっくり審査するくらいだったら、類似してても同一でもいいんじゃない?( ̄ー ̄)」公募なんざやめちまえ、その道のプロとやらが責務を全うしないのならば。

調べてみると、隣り合う二つのご当地の状況はよく似ている。人口は;

〔吉野川市〕
 2005年 45,782人
 2010年 44,034人
〔阿波市〕
 2005年 41,076人
 2010年 39,255人

とほぼ同じ規模、漸減傾向にあるのも同じ(だからこそ合併したのでもあろうし)。
合併/市制施行時期も;

〔吉野川市〕
2004.10.01 麻植郡(おえぐん)の鴨島町・川島町・山川町・美郷村が合併して市制施行
〔阿波市〕
2005.04.01 板野郡の吉野町・土成町(どなりちょう)、阿波郡の阿波町・市場町が合併して市制施行

と、半年しか違わない。
抽象的なフレーズを新市の「基本理念」として定めたのも同じ。

〔吉野川市〕
「世代を超えて夢紡ぐまち 新・生活創造都市をめざして」
〔阿波市〕
「あすに向かって“人の花咲く やすらぎ空間”」

阿波市側はきっと、合併/市制施行で少し先行したお隣の吉野川市のやり方をすごぉく注視してたでしょうね。それに倣ってれば取り敢えずは大丈夫と。なのでちょっとボタンを掛け違えちゃった。

結局、一番異なるのは入選した顔触れみたい。阿波市の方が常連色が濃い。

〔吉野川市〕
◇優秀賞
 深川重一(55歳:大阪府和泉市)
 石井隆文(54歳:山梨県北都留郡)
 岩田重一郎(66歳:大阪府豊中市)
 嵯峨山勝重(56歳:徳島市)

〔阿波市〕
◇優秀賞
 井口やすひさ(東京都文京区)
 信貴美和(新潟県燕市)
 神保米雄(千葉県松戸市)
 工藤和久(青森県弘前市)

吉野川市の選考委員(の誰か)はこうも評している。

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類似マークの調査においても、この作品は該当するものが無かったというのも、この作品がオリジナリティー溢れるモノとしてうなずける。
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ふーーん、そお。しかしそれって何かおかしいよ。「類似品がなかったからOriginalityがある」!?そりゃ間違ってはなかろうけど、捉え方自体に疑問を感じる。Originalityって、既存のものを調べ上げてみて初めて成立するような、そんな他律的消極的概念なわけ?この一文で講評全体の品格がググッと下がった感。

そしてそのOriginalityも、次の数点を発見するに及んでどこかへ吹き飛んで。(いや、そんなもの、もとからなかったのか?)

鹿児島県
シンボルマーク
上原 昌(まさし)
〔1994年3月:委嘱?〕
鹿児島県シンボルマーク

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鹿児島県の豊かな自然や息吹を象徴する「風」と「波」をモチーフにして、鹿児島県の頭文字[K]を表したデザインで、未来をめざす、躍動的な鹿児島県の姿を表現しています。
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静岡県島田市
市章
田中博士(愛知県)
〔2005年7月〕
島田市章

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SIMADASHIの[S]の文字をかたどり、東海道の中心から全国に広がる躍動感を表現し、[青]は大井川を、[緑]はお茶を表し、豊かな自然をイメージしています。
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鳥取県東伯郡湯梨浜町
町章
増井浩樹(福井県小浜市)
〔2005年5月〕
湯梨浜町章

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湯梨浜町の頭文字[Y]をモチーフに、大空に羽ばたく翼をイメージし、[青]と[緑]と[白]で豊かな自然(海・湖・温泉・梨・砂浜)を表現しており、全体として、自然・人・産業が共生する新町の団結、友愛、飛躍発展を願うとともに、明るい未来を表現しています。
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たとえ、十把一絡げ、いや百把一絡げの中にあって群を抜くものを見つけたのだとしたって、無責任なことを軽々しく口にするものではないようです、未来に残る仕事をしようとするときに。都合のいいように物事を自分に引き寄せて考えるのは大人の態度じゃないでしょう。

― Title Inspired by「誰だ?花園を荒らす者は!」(1928.06)中村武羅夫(むらお)(1886.10.04〜1949.05.13)―

2013年12月 8日 (日)

【番外編の番外編】アルパの子どもたち(厚木市・富山県朝日町・会津若松市・安城市)

(承前)

実は、前回挙げた5つの自治体のうち、赤穂市以外はいずれも最近別途に「シンボルマーク」を定めている。平成大合併を経験しなかったために自治体章のリニューアルをかけることもなかったけれど、周りの自治体が合併を機に次々と最先端の(^_-)流線形丸ブー市章を採り入れていくのが羨ましくなって、「シンボルマーク制定」という小技に走っちゃったんでしょう。∴こうした場合、条例による正式な自治体章よりこちらの方が露出の機会が多くなるようです。

早速見てみましょう。

神奈川県厚木市
まちづくりシンボルマーク
厚木市

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まちづくりシンボルマークは、魅力あるまちづくりを推進するためのシンボルとして使用するもので、市の各種印刷物、記念品、イベントなどで使用するとともに、広く市民の皆様にも活用していただくものです。また、市章と併用するときもあります。
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何でしょうこのカラフルにサトイモ科観葉植物的なノリは。沖縄かよ。グラデーションも用いられてます。これには「あ」も「ア」も、「A」も「a」も表されていない。そして「厚木」も。

富山県下新川郡朝日町
シンボルマーク
富山県朝日町

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朝日町の頭文字[A]を全体のベースにして、緑豊かな山々を表現し、ヒスイの勾玉を形どったくぼみは、清く澄んだ海を表しています。また、右側の楕円形は未来への限りない広がり、はじけ生まれるロマンや夢をイメージしており、全体として町の発展性をシンボライズしています。
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は!?「ヒスイの勾玉を形どったくぼみは、清く澄んだ海」!?危うく見過ごしてしまうところでした。絶対無理。余計なことを書かねばよいのに。

福島県会津若松市
シンボルマーク
岩田重一郎(62歳:大阪府豊中市:グラフィクデザイナー)
会津若松市

制定側によると;

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キャッチフレーズにあったシンボルマークを全国より公募したもので、[会]をモチーフに、上の部分は磐梯山、一番下の部分は猪苗代湖、その上の横に広がる紺色で歴史と文化の広がりを表現し、豊かな自然と歴史、文化に恵まれて、力強く発展する市の姿を赤色の部分で表現しています。
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とある。
旧字体の[會]を[会]に改めて、フリー曲線主体にして、色をつけた。発想に独自性だの革新性だのは見られない。キャッチフレーズも、はっきり言って、だせぇ。「いにしへの奈良の都の八重桜 けふここのへににほひぬるかな」を本歌取りしたつもりかよ。だからぁ、手垢にまみれた「夢」と「未来」は自治体キャッチコピーから全追放せよというのに。「発展」は辛うじて許すから。

会津若松市サイトでは、作者の年齢まで明らかにされていながら制定時点は記載がない。しかし岩田は2004年2月に徳島県吉野川市章の優秀賞を得た時に66歳、2005年10月に第62回伊勢神宮式年遷宮(つまり今やってるお引っ越しね)のシンボルマークで採用された時に68歳なので、それらを信用して逆算すれば会津若松市のものは1999〜2000年に作られたということになる。2005年7月に64歳となった(はずの)塩崎栄一とはほぼ同年代なんだ(cf.【その58】)。

しかし岩田も一筋縄ではいかない。

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岩田さんは、会津若松市に来たことはないが、百科事典や地図を広げて考えたという。「雑誌で見たが、実にええとこやと思います。ぜひ一度行ってみたい」と話している。
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だからさあ、そんな適当なリップサービスしくさるおっさんに作らしなや。絶対こないな輩が公募には紛れ込むんやから。しかもこのおっさん、ただの素人やおまへんで。競艇のシンボルマークも作ってんにゃで。青い丸に白い矢印が何本も通ったやつな。

愛知県安城市
シンボルマーク(1992年)
安城市

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安城市の頭文字[A]を図案化したものです。未来に向かった大空と大地をイメージし、調和と力強い発展を表現しています。
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来ましたねえ。市制40周年記念だそうだけど、こりゃまるで「安城電機株式会社 コーポレートロゴマーク&ロゴタイプ」って感じですよ。それもこう、懐中電灯なんかについてそうなってほどの。ロゴタイプはない方がよかったんでねえべか。

結局どの自治体も、直線ベースのデザインの市章がなんだか古めかしく思えてきたってことですかね。ほんとはそんなこと、ないだろうに。

2013年12月 6日 (金)

【番外編】私はアルパでありオメガである(厚木市章・富山県朝日町章・会津若松市章・赤穂市章・安城市章)

[A]/[a]による丸ブー系の新しい自治体章を挙げたのなら、こちらも書かぬわけにはいくまいて。

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【その54】

昔からある自治体だと;

神奈川県厚木市 [あ](1955年制定)
富山県下新川郡(しもにいかわぐん)朝日町 [ア](1954年)
福島県会津若松市 [會](1927年)
兵庫県赤穂市 [赤](1951年)
愛知県安城市 [安](1960年)

といったところ
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戦後の地方自治法成立が1947年だから、その後、1950年代前半に集中してるみたいですね。

神奈川県厚木市(1955年制定)
市章
厚木市

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あつぎの3字と鮎3尾をもって[あ]の字型を図案化し、市民の和合と発展を象徴しています。
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え、このデザインのどこに「あつぎの3字」があるんだよ。「鮎3尾」を読み取ることも相当困難だと思う。それになぜ「3」なのだ。おめでたいの?
ご当地では毎年8月に「あつぎ鮎まつり」も開催されているので、当然アユが市の魚かと思ったら、そんなものは制定されてないというのもちょっと驚き。

富山県下新川郡朝日町(1954年)
町章
富山県朝日町

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[ア]を3つ組合せ、輪でつなぎ「朝日」を意味し、和のうちに1町7ヵ村の一致協力を印象づけたものである。
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また「3」だ。厚木市と取り替えたって誰もわかるまい(゜o゜)\(-_-)。キャラ/シンボル類の「互換性懸念」は昔からあったわけやね。龍の掴んだ宝珠を表しているようにも思ったけれど、特段そんな伝承はないようです。上の文章は現在の朝日町サイトに載ってますが、正確に言うと、1954年8月に1町6村が合併して朝日町となり、3ヵ月遅れて11月にもう1村が編入されるという経緯があった。いずれにせよ60年前のことを未だに平気で宣ってる神経ってどうなのよ。デザイン上も「1町7ヵ村の一致協力」の要素など皆無なんだし、何のためのシンボルなのかを考えれば、そろそろ「町民の協力し合う姿」あたりのフレーズに改めた方がよくはないですか。歴史的認識を重んじるか、目的論的立場に立つか。

福島県会津若松市(1927年)
市章
会津若松市

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明治戊辰の戦役でその名を馳せた会津藩の旗印や、白虎隊士など会津藩士の肩章として使われていた[會]の字をデザイン化したもので、会津若松市の歴史と伝統の重みを表すとともに、市民の調和を象徴しています。
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これは戦前のもの。でも、1950年代のものと比べて古さを感じさせるとは思えない。無難な家紋系漢字デザインで、新しい要素が何も入っていないじゃないかとはツッコミたくなりますが。

兵庫県赤穂市(1951年)
市章
赤穂市

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[赤穂の赤]を図案化し、光芒は塩の結晶と躍進を表したもので、市制施行と同時に制定。
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当時のものとしては珍しく色指定があるようだけど、それは「赤穂」の名にし負う特殊性でしょう。グラデーションによる立体表現になっているのも目を惹きます。ほら、グラデ使ってもシンボルとしてふさわしくないことないじゃん。
会津若松市の「會」同様、表音文字でなく表意文字を用いた場合は、「互換性懸念」はほぼ解消するわけですね。(でもねえか)

愛知県安城市(あんじょうし)(1960年)
市章
安城市

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安城市の[安]の字を図案化したものです。下を末広がりにし、発展を象徴しています。
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どこが「末広がり」なんだっ!子どもが意味を間違って覚えてしまうじゃないかっ!!安城の安じゃなくて安易の安だよこれじゃ。

・・・・・・赦してつかあさいね、ご当地の方々。

― Title Inspired by 新約聖書 マタイ黙示録 ―

(続く)

2013年12月 4日 (水)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その70:南の島のゆんた君)

(承前)

【その35】〜【その37】あたりで[鳥]の塩キャラを取り上げた際;

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そもそも、ご当地キャラクターで取り上げられやすいアイテムの筆頭は、都道府県市町村のシンボルと呼ばれるもの。

〔中略〕

都道府県市町村のシンボルでいうと、でも、動物系のものはだいぶ減る。農耕民族だってことも関係してるんでしょうか。その中では多いのが「鳥」、次に「魚」でしょう。
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と書いた時には、魚鳥に限らず獣や虫へも進んで行こうとしてたんですが、いつの間にか大きく道を踏み外しちゃってました・・・やっとのことで軌道復帰!

この度【その67】でシカの「アダピィ」を取り上げたつながりで、哺乳類系塩キャラを見てまいりましょう。

沖縄県石垣市
JAおきなわ(沖縄県農業協同組合)石垣牛肥育部会
JA石垣牛マスコット
南の島のゆんた君
塩崎アユミ(大阪市生野区)
南の島のゆんた君(応募案)南の島のゆんた君(最終版)

[法被]を羽織って[鉢巻]締めて、[通せんぼ]ポーズを決めた黒牛キャラです。[ブランド名]が3箇所も描き込まれたパターンは初めてのケース。さらにデザイン補整が入って石垣島の[地図]が描き加えられたのはご愛嬌です。

実はこの「南の島のゆんた君」、ツルは塩キャラの中では案外キライじゃない・・・(えっ!?)この着ぐるみなら見てみてもいいかもしれない・・・(ええっ!?)

ゆんた君 着ぐるみ

か、かわいいじゃねえか・・・(えええっ!?)

なんでまた気に入ったかね。塩キャラDogmaがあまり効いていないこともあるけど、多分、一番の理由は色が黒だからでしょう(理由になってねえか)。Black is beautiful. 着ぐるみの中に入る人は大変でしょうけど、しかも沖縄の八重山では。
でもなかなかこのキャラを島外で目にすることは難しげ。図体がデカいので飛行機に乗せられず、船便で運ぶのだそうな、本物の石垣牛のように。離島ならではの苦労です、離島ならではの黒牛です。

JAおきなわが2009年4〜5月にこの公募をかけた際には25名しか応募が集まらなかったのに、出来上がったキャラは普通にまとも(塩キャラとはいえ)。やっぱり公募って応募数で計れるものでは決してないと思う。しかしまあ、こんなとこまでキッチリ出してくる塩崎一族の執念よ。げにしふねし。

「ゆんた君」とはどういうネーミングであるか。「ゆんたく」というのが「(寄り集まって)おしゃべりすること」を意味する琉球語で、これをアレンジしたものです。これも楽しそうな感じで悪くない、何よりLocalityが明確だし。あっ、もちろんこれは別途公募で、鍋倉 大(石垣市:カフェ経営)によるもの。塩キャラ式ネーミングなら、「いしぴょん」だの「いしっち」だのになってしまっていたことだろうよ。

知られているとおり、松阪牛や但馬牛、米沢牛等のブランド牛肉は、他の地方で育てられた(黒毛和牛の)仔牛を連れてきて一定期間以上肥育したものであり、ご当地の畜産はかつてそうした仔牛の供給源としての性格が強かった。2000年の九州・沖縄サミットの晩餐会で出された頃から独自のブランドとして認知度を上げてきた次第。
ツルは10年ほど前初めて石垣島に行った時、晩ご飯を食べそびれて夜遅くに入ったさもないビアレストランで、注文したサイコロステーキがびっくりするほどおいしかったのを今でも鮮明に覚えている。そう、ただのサイコロステーキだったのに、です。

で、この石垣牛の「ゆんた君」、当然男の子かと思ったらそうとも言えない。

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【石垣牛の定義】
1,「石垣牛」とは、八重山郡内で生産・育成された登記書及び生産履歴証明書を有し、八重山郡内で生後おおむね20ヵ月以上肥育管理された、純粋の黒毛和牛種の、去勢及び雌牛のことをいう。
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ひゃー、実は女の子、あるいは男の娘だった、的な(爆)。このかわいさはそーゆーことだったのネ(≧▽≦)♪

(続く)

2013年12月 2日 (月)

【番外編】ああ、お手上げ(双葉郡ブランド)〔おまけ〕

(承前)

双葉郡ブランドの公募、ロゴ部門の応募作品を見てみるとまたツッコミたくなる。「ふたば」の表記に[F]を用いたもの、[H]を用いたもの、両様あるからです。入賞作品にもどちらもあるw(゜O゜)w。イニシャルが変わってしまうということはデザインにも大きな影響が生じ得るし、当然どちらにするかは初めに告知しておかなきゃならなかったんじゃないですかねえ。

もう一つ不思議なのは、塩崎一族作品らしいものがどうも見受けられないこと。敢えて言えば;

キャラクター92
双葉郡ブランド キャラクター92

キャラクター198
双葉郡ブランド キャラクター198

ロゴ22
双葉郡ブランド ロゴ22

あたりっすか。(でもどれも違いますよねきっと。)

他の常連陣ではなんとなくわかるものもあったんですよ。例えば井口やすひさ風とか↓;

キャラクター169
双葉郡ブランド キャラクター169

キャラクター170
双葉郡ブランド キャラクター170

中本竹識風とか↓;

キャラクター282
双葉郡ブランド キャラクター282

ア、これって日頃からご当地キャラの没個性を叩いていながら、その中に個性を見出していることになるのか(汗)。ここらへんでやめとこうっと。

【番外編】ああ、お手上げ(双葉郡ブランド)〔下〕

(承前)

双葉郡ブランドの公募、どうもよくわからない。何かがおかしいようです。

途中から「権利侵害」のケースを把握していたのなら、ではなぜ「第三者への権利侵害にもあたる」作品を採用するなんてヘマをやらかしたのか。そうしたものは当然審査対象から外していったのではないのか・・・??
いろいろ考えてみて、採用取り消しに至った「第三者への権利侵害」とは、ひょっとしたら「本来最高位に来るべきであったものが、不正な手段が行われたことにより次点に沈んだ」ことを意味しているのかと思いましたが、そんなものは第三者とは言わないですよね。
あ、そっか、よそで選ばれたんだから、そのどこかの自治体なり団体なりの権利を侵害してるってことかあ!簡単な話だ

こうした経緯があれば、「同じ作者が他コンペで受賞した作品に酷似している」というケースには前もって対処できたであろうように思えるけど、それはやはり難しかったのかな?一体どんなプロセスでこの公募は進められたのだろう。

おそらくこの団体、個人レベルに限りなく近い草の根的活動なのだろうと推察します。従ってこの選考においても、行政系でよくあるように類似調査や商標登録の手続きをまず外部に丸投げして、という機序が働いたわけではないのだろうと思う。手作りのキャラ選び。それ自体はもちろん否定しません。入賞取消しとなったのも、類似調査の結果とかではなく、web投票で公開したらチクり情報が入ってきたから、なんてこともありそうです。(でもそうだったら決定時点までには落とせそうなもの。)

応募は「ロゴ部門」646点、「イメージイラスト・キャラクター部門」のうちイメージイラスト17点、キャラクター295点あって、その全点がweb投票に持ち込まれている(応募規定違反のものの扱いについては不明ですが)。web投票で候補を各10点選び、その中から選考委員会で「厳正かつ公正に」審査し決定する、となっていた。
それもどないなもんかねえ。作品応募も人気投票も、散り散りになっている双葉郡の住民たちの参加割合が高いだろうから、その絆のためにもなるべく多くの部分を可視化しようということだったんでしょうか。でも、サイトからはどうもそういう視点があったようには読み取れないし。
票は散るし、単に投票側の負担を増やしただけだったんではないのか。順番違ってやしませんかね。

しかも不思議です、「ロゴ部門」と「イメージイラスト・キャラクター部門」とに分けて、各部門ごとに1票ずつ投票できることとしていたのに、実際には後者にはさらにイメージイラストとキャラクターの区分けが存在していて、明らかにデザイン内容の差異も認められる。どういうやり方なんだ。

こうした観点から言うと、募集の途中で出された告知がまたえらく細かい。

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(3月12日追記)
※ロゴ・キャラクターの提出時の作品サイズの目安は、1200px、実寸で10cm程度です。あくまでも目安ですので、拡大・縮小時の使用に問題なければ構いません。

(3月12日追記)
※カラーモードを設定出来る方は、CMYKを推奨します。

(4月11日追記)
※応募点数は両部門合わせて最大4点までとします。
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でもこんなの、実は細かいのじゃなくて、初めの決めごとがユルユルだったから後手後手の対応が必要になっただけなのじゃないか。応募側の立場に立っていなかったということでしょうか。

こう見てくるとやっぱり、制定プロセス自体に何らかの不具合があったんじゃないかと思えてきます。しかし、サイトの「皆様の期待をこのような形で裏切ることになってしまい、誠に申し訳ございません。」という記述からは、自らに対する真摯な反省の色は見えない。「応募者が不正を働いたからこんなことになってしまったのよ」という意識が透けて見える気がします。

いずれにせよ、この公募で採用されたロゴ、イメージイラスト、キャラクター、既に4ヵ月経つけれども活用された形跡はありません。ヒューマンソーシャルハーモニー研究所が募集目的としていた、ふたばブランド商品の販売に向けた取り組みも見えてこない、残念ながら(サイトからは)。そこが一番問題ですよね。まさかNPOの営利行為云々が問題化したわけではないだろうな。

あ、それで、「お手上げ」ってのはですねえ。(やっとそれかよ!)

7月になこままさまからお尋ねのあった後、ずーーーっと探していたんです。キャラクター「3」・「4」の作者と目される前田昌克/前田まさかつによる、「同じ作者が他コンペで受賞した作品に酷似している」とは何を指すのかを。でもどうしても見つかりません、入賞を取り消すに至るほどの「酷似」作品が。他の常連陣であった場合も想定して調べたんですがねえ。数え切れなかった屁。
ついに白旗降参、諦めてしまいます。なこままさま、ひとえにツルの力足らずです(まだご覧いただいてるのでしょうかね・・・)。このボケっ。カスっ。

どなたかご存じの方、ご教示下されば幸いですm(__)m。

♪ずっと あなたを探して あなたを探して
 間違いのキスもして
 気まぐれなボタンかけ違って
 わかったの あなたがいれば キラキラ
 そこは楽園
  (「ハイビスカス」MINMI 2010.05.26リリース)

2013年12月 1日 (日)

【番外編】ああ、お手上げ(双葉郡ブランド)〔上〕

(承前)

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【2013.11.19「志とは裏腹に Part 1-a」】

呆れるほど似通ったキャラクターやシンボルマークもかなり見てきたけれど、採用取り消しにまで至ったものとなると、ありそうなのになかなか見つけられません。
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そんな中、ずいぶん前に【その45】への書き込みで教えていただいたのが次の公募(なこままさま、その節はご教示ありがとうございました)。優勝作品が取り消されている。

埼玉県久喜市
ヒューマンソーシャルハーモニー研究所
双葉郡ブランド ふたば キャラクター

ほぼリアルタイムで起こっている例に行き当たったのはほぼ初めてです。まだまだ青いな、ツル。

この公募、次のような経緯を辿った。

2013.03.05〜04.30 募集
2013.05.10〜23 web投票
2013.06.12 発表
2013.07.11 キャラクター部門優勝作品 受賞取り消し

当初の募集趣旨にはこうあります。

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双葉郡ブランド「ふたば」は、東日本大震災により全国各地に散らばってしまった福島県双葉郡の6町2村の皆さんに、商品の製造を通じてつながりを持っていただくプロジェクトです。双葉郡の方々がブランド製作を通して、コミュニティの再生・横のつながりの構築・忘れない双葉郡・雇用促進を目標としています。

〔後略〕
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つまりその商品(バッグ、衣料品、雑貨小物など)に使用したりするためのロゴ&イメージイラスト&キャラクターを作るという趣旨。

双葉郡は、五十音順に、大熊町(おおくままち)・葛尾村(かつらおむら)・川内村(かわうちむら)・富岡町・浪江町・楢葉町・広野町・双葉町からなる。大熊町と双葉町は福島第一原発が、富岡町は福島第二原発が立地するところです。
東日本大震災と原発事故の影響を最もダイレクトに受け、コミュニティの存続が最も厳しくなった地域と言えるでしょう。
役場機能も全町村で移転を余儀なくされ、今も大熊町は会津若松市・いわき市・二本松市に、双葉町はいわき市・郡山市・埼玉県加須市(かぞし)・茨城県つくば市に分かれて業務を行っている。葛尾村は河沼郡会津坂下町 → 田村郡三春町、川内村は郡山市(2012年4月に村内に戻った)、富岡町は郡山市、浪江町は二本松市、楢葉町はいわき市 → 会津美里町 → いわき市、広野町は小野町 → いわき市(2012年3月に町内に戻った)です。

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【2013.11.11 「「全国ご当地キャラニュース」のこと」】

愚blogで取り上げてきたキャラクターやロゴマークを制定した自治体の中には、1世代後(≒30年後?)にはもうコミュニティを維持できなくなり消滅してしまいかねない、そんな現実の恐れを持っているところも相当多くあるはず。
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この懸念が突然にして否応なしに本当のものになったとも言えるわけ。単純に比較するのは危険でしょうが、そこは16年遡る1995年1月の阪神淡路大震災とはやはり違うと思う。
のっけから重い、でもそれがReal Life、C'est la Vie。だからこそ心和むキャラが必要なのかも。

ヒューマンソーシャルハーモニー研究所は震災後の2012年2月に設立された埼玉のNPO法人(代表理事 臼井智香子)で、メンタルヘルスの問題全般に取り組んでおり、その一環として被災者支援も行っているらしい。名前は限りなく怪しいけど、真面目な活動なんでしょう多分。

問題となったキャラは既に結果発表ページからは消されているけれど、web投票ページには全候補作品が今も残っている。「ロゴ部門」と「イメージイラスト・キャラクター部門」の2部門があり、なこままさま情報によれば、後者のうちのキャラクターのおそらく「3」か「4」がそれであった由です。

双葉郡ブランド キャラクター3 双葉郡ブランド キャラクター4

これらであれば、定めし前田昌克/前田まさかつによるものだろう。「チークカラーの入り方」と「目の中の右三角形のハイライト」が決め手。

【2013.01.05「泣きキャラ そして 大阪ー東京、漢字ーひらがな」】
新潟県村上市
観光キャラクター
サケリン
前田昌克
サケリン

なんで取り消しなんてことになったのか。以下は7月11日の「ふたばブランド受賞取り消しについて」と題する文章。(どうでもいいけど、「受賞取り消し」って日本語はおかしいよね、「受賞辞退」とか「入賞取り消し」とかならわかるけど。)

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〔前略〕

さて、今年開催した双葉郡ブランドふたばロゴ・イメージキャラクター・イラスト募集において、キャラクター部門優勝作品が、同じ作者が他コンペで受賞した作品に酷似しているということがわかりました。
応募作品は未発表作品であることという応募規定に反し、また、第三者への権利侵害にもあたることから、7月10日に作者に連絡し、受賞を取り消しました。
また、表彰等も済んでいることから繰り上げ当選などの対応は致しません。
双葉ブランドに参加されている双葉郡の皆様、支援してくださっている皆様の期待をこのような形で裏切ることになってしまい、誠に申し訳ございません。
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うーん。「第三者への権利侵害にもあたる」とは何のことだろう?
初めツルは、「当該作品は外部の何かの作品をパクっており、その権利を侵害している」の意味だと受け取りました。募集途中の4月17日時点で、「権利侵害について(追記)」と題してこんなことが書いてあったからです。

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応募作品の中に、画像検索で見つかる有料画像の見本から権利者表示を消して改変したものが見つかりました。
元画像の利用規約によると違約金として5倍の利用料他、損害賠償をするものと定められています。
注意事項に記載しているとおり、権利侵害等の場合は応募者が紛争解決に当たるものとします。
採用後に見つかった場合も厳正に対処いたしますので、素材集等をご利用の際はライセンスをご確認ください。
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気になるのはいささか過度な厳格さ。ロジックを重んじるならば、この文脈で重視されるべきは「有料画像の見本から権利者表示を消して改変したものが見つかりました」の一点に尽きるとツルは考えます。後半部分は「注意事項を遵守し、素材集等を利用される際にも十分ご留意ください。第三者への権利侵害に対しては、採用後であっても厳正に対処いたします。」ぐらいにとどめておくことで必要十分だったのであって、「違約金として5倍の利用料他、損害賠償をするものと定められています」とか「権利侵害等の場合は応募者が紛争解決に当たるものとします」とかを並べ立てることはなかったはず。これではほとんど嚇しです。プロであれアマであれ、大人であれ子どもであれ、応募側、クリエイター側をいたずらに萎縮させるものではないのか。

(続く)

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