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2014年2月

2014年2月28日 (金)

【番外編】野獣の花輪に護られて(1)(生物多様性条約COP10・生物多様性の本箱・国際生物多様性年・国連生物多様性の10年)

環境問題のもう一つの側面と言えば、「生物多様性」です。というより、そっち方面でまたWreath系デザインをめっけたというだけの話なんですが。

環境省
生物多様性条約第10回締約国会議/COP10
ロゴマーク&スローガン
CBD/COP10(英文) CBD/COP10(和文)

[シルエット]で[折り紙]を詰め込んで、中心には[人間]の親子が。「折り紙は日本の知恵と文化を象徴するものです」ということでこうなったわけです。実際に[折り紙]で折ることができるデザインなんですね。

COP10/MOP5ポスター

開催の1年前、2009年10月に決定されていて、「環境省が専門家に依頼して原案を作成」とあるので公募ではありません。
日本の折り紙で生物多様性をということになると、永遠の最高傑作、折鶴が入ってないのがちょっと残念ではあるけれど(あの、ツルですし。)、あれは造形が立体的過ぎて仕方なかったんでしょう。

そう言えば、これも折り紙だった。(cf. 2013.10.22「Olympics & Expos その4」)

〔2012年5月発表〕
財務省
第67回国際通貨基金・世界銀行年次総会
公式ロゴマーク
IMF・世銀総会

日本の知恵もそのぐれえのもんだべか(苦)。

"COP"というのは、そもそも国際条約における締約国会議/Conference of the Partiesを表す一般名詞で、"10"は10回目ということ。だから;

・気候変動枠組条約第10回締約国会議(2004.12:アルゼンチン ブエノスアイレス)
・ラムサール条約第10回締約国会議(2008.10:韓国 昌原(チャンウォン))
・生物多様性条約第10回締約国会議(2010.10:名古屋市)

のいずれもが"COP10"なんですね。生物多様性条約/Convention on Biological DiversityならばCBD/COP10という風に表示して区別されるようです。

CBD/COP10は、上掲のポスターにもあるように、COP-MOP5すなわちカルタヘナ議定書第5回締約国会議/Conference of the Parties Serving as the Meeting of the Parties of the Protocolとともに開催されたもので、つまりは2010年10月のご当地は「大名古屋生物多様性まつり」の様相を呈していたわけ。2013年の夏秋、東京が五輪招致の花輪で飾られていたことを思い起こすと、どうだろう、ご当地もこの花輪にあふれていたんでしょうか。

Derivativeとして、2013年3月にはこんなものもできました。

国連生物多様性の10年日本委員会/UNDB-J
「生物多様性の本箱」 〜みんなが生きものとつながる100冊〜
ロゴマーク
生物多様性の本箱

「生物多様性の本箱」とは、UNDB-J/Japan Committee for United Nations Decade on Biodiversity(委員長:日本経済団体連合会会長 米倉弘昌)の推薦する児童書の愛称(愛称として成立してない気もするが)。
[折り紙]の[動物]にはCBD/COP10と共通するものも多いから、そこからの流れですね。趣旨からしてか、真ん中の[人間]の子どもが1人増えてます。正楕円形のフォルムのように見えて、実はちょっとずつ崩してあるというデザイン。

こうした図柄で、敢えて人間を中心に置かず他の動物と等価に扱っていたら、それはそれでまたメッセージ性は深まっただろうにと思う。特に子どもを対象としたものの場合であれば。
ここでは、「折り紙」を思いついたところで満足しちゃって、そこから先は思考を停止しちゃった気がする(生物多様性の本箱で[昆虫]と[両生類]を加えたのや、知恵の象徴[フクロウ]を頂きに置いたのには意図があったとしても)。結局常識の範囲を出るものではなかったわけだ。

話がごちゃつくんだけど、名古屋でCBD/COP10が開かれた2010年は国連の「国際生物多様性年」でもあって、これに関するロゴマーク&スローガンも2009年9月に公表されていた。CBD/COP10とほぼ同時期の発表です。

国連生物多様性条約事務局
2010国際生物多様性年
ロゴマーク&スローガン
国際生物多様性年(英文) 国際生物多様性年(和文)

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Biodiversity is life. Biodiversity is our life.
生物多様性、それはいのち 生物多様性、それは私たちの暮らし
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期間限定発売のガムのパッケージにそのまま使えそうですがね。これがほんとのGREEN gum(笑)。

で、CBD/COP10での日本の提案が元になって、2011〜2020年が「国連生物多様性の10年」とされる。Derivativeなデザインも作られたわけですが・・・。

国連生物多様性条約事務局
国連生物多様性の10年
ロゴマーク
国連生物多様性の10年

うーん、派生商品の方は明らかに残念な感じが。討ち死になのかやっつけなのか、いずれにせよむしろ失敗に近い。2011バージョンで完結したデザインであり、それを超えられなかった(超えようとしなかった?)ことがわかります。

しかし言いたいのはですね。UNDB-Jは「生物多様性の本箱」を考えた時、なぜ「国連生物多様性の10年」の方を使わなかったのだろう?コンセプトが違うなんて言わせねーよ。期間を限定してるところも同じじゃん。国連のロゴだから簡単には使えなかったんですかね?

そもそも名古屋のCBD/COP10だって、なぜ国際生物多様性年のものを使わなかったのかというところも気になってくるけれども、日本は議長国としてこの会合のオリジナルロゴを作ることを求められていたのだそうで。

(続く)

2014年2月26日 (水)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その84:日本植物細胞分子生物学会)

(承前)

[双葉]にもこんな塩ロゴが見つかりました。

日本植物細胞分子生物学会
ロゴマーク
塩崎榮一(グラフィックデザイナー)
日本植物細胞分子生物学会

これだけの表現で「塩やろ」「塩やな」ってなっちゃうところがまたスゴいっす(/▽\)♪。

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「日本植物細胞分子生物学会」のロゴマークで頭文字をローマ字[J]をモチーフにして、[植物の芽]と健康で過ごせるように日々植物細胞分子生物学に取り組み、社会と人類に貢献する様を全体で描いています。
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ヒャッハー!塩汁ブシャー!(こらこら)

設立30周年記念で制定されたものですが、よほど応募状況が悪かったのか、当初2010.09.02〜11.30だった募集期間が2011.01.05まで延長されてます。その後選考の上で3点を学会員の投票にかけていて、これも2011.02.01〜03.31の予定が05.09まで延長されたのは震災のためだったかもしれない。こうした末に「日本植物細胞分子生物学会報」の2011年6月号で決定発表されています。

しかし[J]がイニシャルの学会なんて一体・・・。「細胞」とか「分子」とかの含意もないし、「日本植物学会」あたりに譲渡した方がいいんではないの、と書きかけて念のため調べてみたら、実際にそんな学会も存在していて(*_*)、そちらの略称はBSJ(BSジャパンじゃないよ)。しかもJSPCMB公募の後でロゴマークを公募しており、選ばれたのはこれまた[J]+[双葉]がメインのそっくりさん、ただし顔なし(by 渡辺康秀:東京都新宿区:グラフィックデザイナー)。もう勘弁して下さい。

そもそも "JSPCMB" なんて、なぜこんなに親しみにくい英文略称をデザインに取り入れたんでしょう。スペルアウトを加えようが大して変わらない、「日本植物細胞分子生物学会」と和文表記したってそれは同じこと。
であれば、せめて「(日本人にとって)何の団体であるのかをストレートに理解しやすい」という観点に立って和文表記する、あるいは和英2バージョンを定めるという選択もあったのじゃないのかな。一方で「漢字はイメージが固い」という問題が出てきたかもしれないが。投票対象には和文名称を用いた作品も入っていた。

この文脈で言うと、応募時のファイルに「EIICHI作」と書き添えてあったのもマニア的には笑えました。

脱線するけど、英文のabbreviationを覚えやすいものにするためには、上手に母音字を取り入れることが大事なんです。この手の最高傑作は「レーザー」の"LASER"だと思うツル。"Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation"、すなわち「放射/輻射の誘導放出による光増幅」(@_@)。動詞由来じゃないんですよ、もともとが専門的技術用語だったんです。略語であることが忘れ去られちゃうぐらいに自然。いわゆるacronymというやつね。
さしずめ、アジア栄養学会議/Asian Congress of Nutritionなら"ACONN/エイコン"、みたいな感じかしらん(今作ってみたやっつけ)。"Japanese Society for Plant Cell and Molecular Biology"ではどうがんばっても難しそうですが。まあ、どこの学会だって似たようなもん、意味レスなアルファベットの羅列ばかりで。

あ、「日本植物細胞分子生物学会」って、「植物細胞の分子生物学の・学会」じゃなくて「植物細胞と分子生物学の・学会」の意味なんだ、へーー。英文名称に「and」が入っている。英文で表記するメリットもあるにはあったんだ(笑)。(それとも「植物の・細胞と分子生物学の・学会」なのかな?)

そうそう、[双葉]はここでは「環境」じゃなくてめっきり素直に「植物」そのものを表すんですね。逆に新鮮、ちょっと安心。

(続く)

2014年2月25日 (火)

【番外編】マルチな才能の・育て方(日本栄養・食糧学会・アジア栄養学会議)

堅めのところが続きます。

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【その83】
Asian Congress of Nutritionという国際学会なのに、公募の蓋を開けてみると16名24件の応募にとどまった。でも、斯界最強の三羽烏が揃って上位を占めている。

最優秀賞
 工藤和久(自営業)
佳作
 塩崎エイイチ(グラフィックデザイナー)
 中本竹識(グラフィックデザイナー)
特別賞
 高橋祥子(大学院生)
 中本真理子(大学院生)
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しかし、第12回アジア栄養学会議のロゴマーク公募で興味深いのは、特別賞に入った大学院生二人である。美術系かしらと思ったら違っていた。

高橋は東京大学の、中本は徳島大学の博士課程です。それぞれ農学生命科学研究科と栄養生命科学教育部で、関係者と言えば関係者なんですね。

高橋は、2011年7月にシンガポールで開かれた第11回ACNのポスターセッションでの研究発表がBest Poster Awardに選ばれている(約600演題中3題!)。
かと思うと、2013年5月になって、ACNの主催団体である日本栄養・食糧学会の学会マークに採用されているのが面白い。ACN入賞がはずみになったのかもしれません。

日本栄養・食糧学会
学会マーク
高橋祥子
日本栄養・食糧学会

Japan Society of Nutrition & Food Science。応募総数167点の立派な(^^)公募です。どーもACNよりいろいろ格上であるような(笑)。佳作は奥野和夫と深川重一、いずれ劣らぬ常連陣。
えーとつまり、ご当地キャラ公募で並み居る老頭児公募ガイダーを押し退けて若いジモティが最優秀賞を受賞したっつう感じよ。在籍する研究科のロゴマークをデザインしちゃったりもしてる由。

中本のアプローチはまた多少異なるようです。なんと「管理栄養士 イラストレーター」の肩書を持っていて、徳島大学食育サークル「CAERUの会」の代表を務めたりするかと思いきや、個展をたびたび開いてたりもするので、これはもう本職といってよい二足の鞋なんでしょう。

こういうのこそまさにマルチな才能というんやろうね、○○くん、○○くん。

肝心のACN作品は。

日本栄養・食糧学会
第12回アジア栄養学会議
(特別賞)ロゴマーク

高橋祥子
アジア栄養学会議(高橋案)

中本真理子
アジア栄養学会議(中本案)

・・・・・アラ?・・・。関係者優先の出来レースという見方もあり得るわけ?(爆)

2014年2月23日 (日)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その83:アジア栄養学会議・やくすくん・ガルエージェンシー)

(承前)

もちろん、描かれた地球が表すものはEcologyやEnvironmentばかりではない、今でも。

日本栄養・食糧学会
第12回アジア栄養学会議
ロゴマーク
(佳作)
塩崎エイイチ(グラフィックデザイナー)
アジア栄養学会議

国際的[丸ブー]。この[地球]が意味するのは、厳密にはEarth/Planet/GlobeではなくてWorldなんでしょう(会議はあくまでAsia規模だけど)。でも手抜き感丸出しですよね。「栄養」を全く感じない。スポーツイベントみたいです。それに、こういうものこそ「開催地名」ぐらいは必須じゃないんでしょうか。

採用されれば図書カード3万円相当、学会員なら参加登録料も免除(^^;)というのが微妙だったのか、Asian Congress of Nutritionという国際学会なのに、公募の蓋を開けてみると16名24件の応募にとどまった。でも、斯界最強の三羽烏が揃って上位を占めている。

(最優秀賞)
工藤和久(自営業)

(佳作)
塩崎エイイチ(グラフィックデザイナー)
中本竹識(グラフィックデザイナー)

(特別賞)
高橋祥子(大学院生)
中本真理子(大学院生)

正確には、中本の名前は「竹織」と表記されているけど、これってミスですよね?
てか常連陣ってのはようマメに探してきなはるもんでんなあ、ほんま。

♪こわいわ、こわいわ、こわ〜いわ
 こんな時こそあなたに いてほしい

会議は2015年5月に開催予定なのにロゴマークは2011年1月決定と、皇族出席イベント以上に大がかりです。工藤作品を確かめてみたければ、その頃パシフィコ横浜まで行ってネ。

お次の地球はこれだす。

愛知県
あいち医療通訳システム推進協議会
あいち医療通訳システム キャラクター
やくすくん
佐藤秀子(大阪市)
やくすくん

おうっ、久しぶりぃ!!秀子はん、【その44】以来の登場やないか。アンタ生きとったんかいな(と言っても2012年11月の発表ではあるが)。

愛称とワンセットの公募です、やっぱりねー、このネーミングは(^_-)。「キャラクター全体であいち医療通訳システムを表現しました」という塩崎一族お得意の表現も健在。
[地球]の[かぶりモノ系]にして、[吹き出し]+[白十字]+[県名]+[制度名]と意外に欲張りな盛り具合。因みに、「治療」を表す赤十字に対し、白十字は「介護」を表します。

外国人県民も安心して医療を受けられるようにという制度なので、この地球は"Let the World unite"の文脈で捉えるべきなんでしょう。もっとも、このキャラの趣旨が外国人(しかも体調不良の)にすぐわかってもらえるものなのかどうか、それは定かではない。日本人だって説明受けなきゃわからんでしょ結局。「あいち医療通訳システム」って文字を読めない人にこそわかってもらう必要があるんでしょうが。「AICHI」だけは読めたとしてもどうなるんだよ。「通訳/INTERPRETER」とかでっかく書いた腕章でもつけとく方がよっぽど親切だと思うけど。何のために在るの?このキャラ。目的論的キャラクターって難しい。

次のものになると、もう何を地球が意味するのかよくわからない感じです。

東京都渋谷区
ガルエージェンシー株式会社
イメージキャラクター
(優秀賞)
塩崎(大阪府)
ガルエージェンシー株式会社

探偵業者ですね。イニシャル[G]と(おそらくは[A]も?)、[地球]+[ルーペ]。因みに「ガル」は「GALU」で、「seagull」の「gull」ではありません(これまた何を意味するのかわからんけど)。作者名は「大阪府 塩崎様」とクレジットされているだけ。

種明かしをすれば、[地球]は同社のコーポレートマークに由来するんです。内輪受けを狙った「傾向と対策」的手段ね。(ここって外資なんですか?)

ガルエージェンシー株式会社コーポレートマーク

【2013.01.05「その川は本当に深く淀んでいないのか − 下」】
福岡県北九州市小倉北区
株式会社不動産中央情報センター
キャラクター
ニコらす
深川重一(大阪府和泉市)
ニコらす 株式会社不動産中央情報センター

【その72】
東京都立川市
新日本物流株式会社
オリジナル・キャラクター
ポッポ・ポティ
塩崎エイイチ
ポッポ・ポティ 新日本物流株式会社社章

決定時期は塩崎のガルエージェンシーが2009年11月、深川のニコらすが2010年1月、エイイチのポッポ・ポティが2010年5月。このころ流行ってたんですかねー、この手法。しかし企業キャラクターで公募というのもやっぱり勇気あるよなあ(笑)。

― Inspired by「春風のいたずら」山口百恵(1974.03.01リリース)―

(続く)

2014年2月22日 (土)

【番外編】地球と双葉のテンプレ(エコマーク・エコプロダクツ大賞・エコプロダクツ展・エコぴょん)

地球や双葉が環境やエコの象徴ということになれば、そこには当然塩崎一族のデザインテンプレートも発生する道理で。

前回取り上げたこのロゴマークを目にした人は、意識無意識を問わずあるものを思い浮かべたのではないかしらん。

〔2008年10月決定〕
滋賀県草津市
草津市地球温暖化防止市民運動「地球冷やしたい」 愛称&ロゴマーク
塩崎榮一
草津市地球冷やしたい

もはや皆様すっかりおなじみ、これですね↓。

〔1988年11月決定〕
公益財団法人 日本環境協会 エコマーク事務局
エコマーク
(作者不明)
エコマーク(当初) エコマーク(現行)

ほーら、使い回されている、使い古されている。緑色のものをよく目にするように思ったけど、現在のベーシックカラーは青。[地球]は青かった。公募で環境庁長官賞として選ばれた作品です。

エコマークとは、一言で言えば、「環境保全に役立つと認定された商品につけられるマーク」(同事務局)、「環境保全に役立ち、環境への負荷が少ない商品のための目印」(Wikipedia)、だそうで。当初入っていた「ちきゅうにやさしい」のワーディングは、現在は外されてまする。
ね、今どきどこも「環境/地球にやさしい」なんて軽々しく謳ってはいないのよ、長野さん。そして奈良さんも(cf.【その33】・【2013.04.13「環境をイメージで弄るな」)。

同協会は環境省所管で、このマークは泣く子も黙る国際標準化機構/International Organization for Standardizationの、ISO14020およびISO14024に則って運営されているそうな。ははー、もったいなや(__)

しかしです。同協会、ひいてはこうした環境ラベリング全般に対する批判も根強い。(要出典でっか?しゃらくせえ。)
例えば2007年9月、日本製紙は古紙100%コピー用紙の生産を打ち切った。これはエコマークからの離脱宣言でもあったわけです。2005年の同社調査によれば、「古紙100%配合紙の製造段階における化石燃料由来のCO2排出量はバージンパルプだけで作る紙の約2倍」と。
それでもエコマークを取得せざるを得なかったのは、このマークがなければ官公庁の入札等にも加われなかったから。因みに年賀葉書の古紙配合率偽装が社会問題化したのは2008年1月。製紙業界は現在、森林認証による環境配慮を重視するようになった。

さらにこのマーク、初めの頃は認定審査料(なに、書類審査ですがね)だけだったのが、後出しジャンケン式にいつの間にか年間使用料を徴収することになった。こいつぁ馬鹿馬鹿しい。

低次元の話かもしれないけれども、ぶっちゃけ、エコマークのついたエアコンを買ってきてばんばん使うのなんて環境負荷が低いとは言えないでしょ、ほんとに「ちきゅうにやさしい」ってのは(エコマークのついてる/ついてない)エアコンを買わない・使わないことなんじゃないの、という思いはやっぱり消えない。日常生活の中での資源浪費の贖罪符になってませんかね、というようなところです(この点、「PETボトルのキャップを集めてワクチンを」という活動に対してもツルは一抹の違和感を覚える)。もったいなや。

一方、「双葉」デザインにおけるテンプレート化現象はどうか。

〔2008年10月(?)〕
長野県
信州の環境にやさしい農産物認証制度 シンボルマーク
塩崎アユミ(大阪市生野区)
信州の環境にやさしい農産物

オリジンはこれですか。

〔2004年12月制定〕
エコプロダクツ大賞推進協議会
エコプロダクツ大賞
ロゴマーク
(作者不明)
エコプロダクツ大賞

曰く、「すぐれたエコプロダクツ・エコサービスを表彰することを通じて、エコプロダクツの供給者である企業等の取り組みを支援するとともに、エコプロダクツに関する正確な情報を需要者サイド(事業者、消費者等)に広く伝える」のだとか。エコマークと何が違うのよ、なんてツッコミは「地球と双葉が違います」と軽く受け流そう。(エコマークにも2010年から「エコマークアワード」ができてるのだ

構成団体は;

一般財団法人 地球・人間環境フォーラム
一般社団法人 産業環境管理協会
公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団
一般社団法人 日本有機資源協会

の四つで、事務局は地球・人間環境フォーラムに置かれている。後援に財務省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省と中央官庁がずらりと居並ぶのは、やっぱ今どき環境ネタに熱心なとこ見せとかにゃ国民のウケが悪いのよw。
因みに、毎年12月に東京ビッグサイトで開かれる「エコプロダクツ展」は主催も微妙に異なるし、ロゴも違うものを使ってます。

産業環境管理協会
日本経済新聞社
エコプロダクツ展

ロゴマーク(?)
(作者不明)
エコプロダクツ展2013

キャラクター
エコぴょん
(作者不明)
エコぴょん

環境変化に敏感な[カエル]を用いたもの。「環境をカエル」「未来をカエル」という主体性が感じられてまだましなように思うんだけど、それも手垢がついてるかしら。ま、「おうちにカエル」で「日本最大級の住宅展示場 エコハウス2013」みたいでもあるわけだが(苦)。
これに比べれば、「地球」や「双葉」はやはりどことなく他力本願(浄土真宗さんスミマセン、不適当な使い方してます)な印象であるのは否めませんね。

ぽこぽことテンプレどおりの環境マーク/キャラばかりいろいろ増えて、その実、環境にやさしくもない不条理が罷り通っている感じ。

― 一族よ外見のみを飾るな 内面を見よ ―

2014年2月20日 (木)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その82:草津市地球冷やしたい・かながわリサイクル・信州環境農産物・高校化学グランプリ)

(承前)

≪あなたと相性がピッタリなのはこんな公募ヨ!歩美さん、じゃなかった榮一さん。≫

滋賀県草津市
草津市地球温暖化防止市民運動「地球冷やしたい」 愛称&ロゴマーク
塩崎榮一
草津市地球冷やしたい

2008年10月決定だから、かれこれ5年経っていることになりますね。ロゴマークに加えて運動の愛称も榮一によるものです。

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ロゴマークで[地球]とエコの[e]をモチーフにし、温暖化の地球を[汗]ふきつつ、[うちわ]で涼をとる姿を分かりやすく描きました。「草津市地球冷やしたい(隊)」と愛称をつけ、草津市民の皆様に運動への参加を呼びかけます。
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とあるんだけど、「地球暑がるの図」というのは結構使い古されてるんではないかなという気が。
ついでに言うと「○○隊」っていうのもかなり手垢のついた感じではある。「渡り廊下走り隊」とか、古くは「うしろ髪ひかれ隊」とかね(寒)。因みに前者の結成はこの決定と同じ2008年10月だから、当時この手合いが流行っていたのネ

"ecology"やら"environment"やら"earth"やら、イニシャル[e]は今や時代の寵児よなう。"electronic"でもあるしな。目の色変えてみんな飛びつくわけですわ。

【2014.02.13「白昼堂々、Evil Under the Sun: 1st」】
富山県
とやまエコ・ストア制度 統一シンボルマーク

(最優秀賞)
高 才弘
とやまエコ・ストア(高案)

(優秀賞)
金津 博
とやまエコ・ストア(金津案)

(優秀賞)
平山陽一
とやまエコ・ストア(平山案)

【その22】
長野県木曽郡木曽町
エコネットきそ イメージキャラクター
塩田アユミ/塩崎アユミ
エコネットきそ

ええと、[地球]のお話でしたよね。さらに時代が下って2010年5月になると。

神奈川県
かながわリサイクル認定製品 認定マーク
塩崎エイイチ
かながわリサイクル

[地球]+[双葉]とくれば、前回見た「地球に緑を!」のピンズ by 歩美と基本同じです。

地球に緑を!

≪そうよそうよ、塩崎さん、その調子!!≫

そこにお定まりのイニシャル[か]をかけ合わせたわけだけど、もしこれが「エコかながわリサイクル認定」なんて名称だったらと思うと・・・怖いっす(^O^)。
これってあながち空想でもない。こういうのもあるんだもん。

長野県
信州の環境にやさしい農産物認証制度 シンボルマーク
塩崎アユミ(大阪市生野区)
信州の環境にやさしい農産物

おお、久方ぶりの[舌ぺろ]、いやそんなことじゃなくて。イニシャル[し]+[双葉]、ほーれ。デザインが言葉によって決定されとるんよ。Logosにひれ伏したPathos。

いつ制定されたのかどうしてもわからないんですが、どうやら、2008年10月に「長野県環境にやさしい農産物表示認証」とJA全農長野県本部の「おひさまニコニコ農産物」を一本化してこの制度ができたらしいので、おそらくその時公募されたのではないかと推測する次第。

農薬を減らすのも、その削減量を表示するのも、それは結構なことです。食の安全や情報開示・透明化は時代の要請でもあろう。でも、それを今どき「環境にやさしい」と言い切って憚らないnaiveさ。一般にはenvironmental loadがより大きい、すなわち、より環境に「優しく」ないとされる工業よりも、この点農林水産業の世界の意識は低いと思う。せめて「環境に配慮した」とか言えよ(単なる言葉狩りでしょうか)。

混沌として何と何が似てるのかさえわからなくなってきましたが、2012年10月のこれ↓がこれ↑にインスパイアされたなんてのはいかにもありそうだ。

【2014.02.16〜17「白昼堂々、Evil Under the Sun: 4th」】
佐賀市
佐賀市市民活動応援制度 チカラット ロゴマーク
平山陽一(鹿児島市)
佐賀市市民活動応援制度

[双葉]も、いつから"nature"と"sustainability"のイメージをのさばらせてしまったのか。"growing youth"の含意はもう望まれてはいないのだろうか。

あれ?いつの間に[双葉]の話になったんだっけ?ああ自分でも何書いてるのか見失ってきました。しまいにゃこんなものまで[地球]じみて見えてくる。

夢・化学−21委員会 & 日本化学会化学教育協議会
全国高校化学グランプリ
シンボルマーク
塩崎栄一(66歳)
高校化学グランプリ

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化学=Chemistryの頭文字の[C]をモチーフにして、化学は未来の為を合言葉に、学界、産業界、教育現場が一体となり化学の未来を拓く高校生諸君の化学実験の真摯な姿をイメージしつつ「高校化学グランプリ」を若々しくシンボライズしました。
-----

ああ、相変わらず日本語がゴチャゴチャしてて意味不明。こういう文章って困るんですよ、英訳の際に。
「草津市冷やしたい」と目口はモロ一緒。2008年9月発表でほぼ同時期だから、言ったでしょ、やっぱりデザインも似るんです、ぶはは。「化学の頭文字の[か]をモチーフにして」でも作れるよね、「かながわリサイクル」みたいに。

実はツル、理系でもないくせして高校時代は化学部に入ってました。[試験管]の持ち方微妙に間違ってるじゃんなんて、ほんのり。趣旨からしてマズいでしょ、そりゃ。当時はこういう「化学甲子園」も「ロボット甲子園」も「書道甲子園」もありませんでしたがね。もちろん「ダンス甲子園」も。

― 若者よ地球のみを見るな 世界を見よ ―

(続く)

2014年2月18日 (火)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その81:我が国の工業・地球に緑を!)

(承前)

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【2014.02.13「白昼堂々、Evil Under the Sun: 1st」】
環境/エコ=[双葉]or地球、福祉=ハート、こうした短絡はもういい加減やめにしてもらえませんかね。
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そうなんですよ。いつから[地球]や[双葉]は環境/エコだけ(?)の専売特許になってしまったのだろう。(あ、ハートはまた別途。)

通商産業大臣官房調査統計部
工業統計調査「1998 我が国の工業 ―バブル崩壊後新たな展開を遂げる製造業―」
表紙絵
塩崎栄一
1998 我が国の工業

こりゃまた古いねえ。今から16年前の1998年3月、まだ通産省だった時代に発行された資料です。2〜3年ごとの発行らしい。
この1998年版では、「表紙絵は、大阪府 塩崎栄一さんの作品を表紙用にアレンジさせていただきました」とクレジットされている。1995年7月1日の54歳の誕生日をきっかけに公募にのめり込んでいったという栄一は(cf.【その58】)、この時一体何歳だったのかしら(笑)。

この[地球]で表されているのは、"Japan, in the world"という、高度経済成長時代から続く伝統的な概念でしょう。それにしても、必ずしも「我が国」製造業をよく表しているとは思えない。頭をカパッと開けた中からごちゃごちゃっと何かが飛び出してくるっていうのもどんなもんかねえ。ちょっと不気味。

そこから約10年後の2007年12月(?)には次のものが発表された。

東京都港区
株式会社デザインアンドデベロップメント
PINS FACTORY
第4回ピンズデザインコンテスト
(特別賞)地球に緑を!
塩崎歩美
地球に緑を!

ここでの[地球]は[双葉]とともに、"environment"や"nature"を表すものとなっているわけです。

同社はオーダーメイド専門のピンバッジ(ピンズ)メーカーで、創業15年となる2005年からこのコンテストを行っている(残念ながら今年はナシのようだけど)。ちょっと変わった公募で、第2回からテーマ性を設けてデザインを募っています。

・第1回 2005年1月7日締切
  テーマ特定せず
・第2回 2005年10月31日締切
  テーマ「動物」
・第3回 2006年10月16日締切
  テーマ「和の文化」
・第4回 2007年10月15日締切
  テーマ「自然環境を守ろう」
・第5回 2008年10月31日締切
  テーマ「食べ物」
・第6回 2010年1月12日締切
  募集内容「助け合い」
・第7回 2011年1月11日締切
  募集内容「再生」
・第8回 2012年1月10日締切
  募集内容「再生 2」
・第9回 2013年1月15日締切
  募集内容「団欒」

回を追うにつれ、テーマの抽象性が増しているのがわかります。設定の視点も毎回はっきりしていて、例えば第8回の「再生 2」は;

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「100年に1度」と言われた不景気に世界中が疲弊し、混迷した時期。日本は致命傷とも言うべき未曾有の災害のために、人、暮らし、自然、地域社会、経済、文化などが甚大な被害を受けました。こうした苦難に対して私たちは誇りと気概を持って克服しなければなりません。あるべき姿をとり戻しながら、新たに活気あふれた力強い日本を再生する、そういった私たちの意志や願いのシンボルとなるようなピンズをデザインするべく「再生」をテーマといたしました。
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対してその前年、第7回の「再生」では;

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戦後の復興から日本がめざましい勢いで成長した高度成長期の1960年代。今と比べると物質的には決して豊かではない状況の中、それでも人々が毎日いっぱい食べて、いっぱい遊んで、いっぱい仕事をした活気のある時代でした。そして産業、経済、科学の分野で毎日ワクワクするニュースが報道されていた、希望に溢れた時代でした。古き良き時代を懐かしむ時代錯誤的な感傷はさておき、かつて希望や活気に溢れた社会があったのは事実です。そういった誰もが目を輝かせてワクワクできる社会をもう一度望みたい。そんなメッセージを込めて「再生」としました。あなたが考える「再生」とはどんなイメージですか。それをピンズのデザインとしてカタチにしてみてください。
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同じ「再生」でも、震災前後でその意味合いは全く違っている(当たり前か)。ピンズもなかなかやるなあ。

会社サイトも全体に「小さくてもピンズはあなたのメッセージを明確に伝えます」という精神が行き渡っていて、小気味よい感じです。

そんなとこだから募集の趣旨は毎回「実際のピンズにした場合にクオリティが高いと思われるデザイン」と、逆にブレがない。実際にもそのような視点から運営・審査されている印象を持ちました。

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<応募規定>
・原寸サイズが35mm以内、デザインはプレス・エッチング工法で製作可能なものに限ります(オフセット、レーザープリントは不可)。
・工法については下記を参照下さい。
http://www.pins.co.jp/hanshita-syousai/01.html
・フルカラー色指定付きで、原寸と400%拡大のデザイン
・応募はA4用紙サイズ
・丁寧に手書きされたもの。またはAdobe Illustrator、Adobe Photoshopで作成されたデータ。画像データの場合、ファイル形式はGIF、JPEG、TIF、PSDのいずれかでお願いします。写真やピンズに適さないデザインの応募は受付けません。
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この律儀な仕事っぷり、【2013.12.01〜02「ああ、お手上げ」】に書いたヒューマンソーシャルハーモニー研究所の「双葉郡ブランド」公募と好対照な感じですね(笑)。

さらには採用されれば「応募デザインのピンズ300個を無料製作」、副賞として「商品券30,000円分」という具合。正副、逆じゃありませんよw。
歩美は特別賞だから「応募デザインのピンズ製作割引券5,000円分」ww。まあ、一族がこれを利用することはきっとないだろうけれどもwww。

≪そーよ歩美さん、あなたこれを作って売り出せばいいのヨ!塩崎先生デザインのピンズ、売れるわよー。レアアイテムとしてプレミアム間違いなしだワ。
・・・そうね。そんなものきっと一杯できてるわね、レアでもなんでもないわネ

歩美の作品は次のように評されている。

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Web投票で一位の作品でした。“地球温暖化対策のためにみんなで緑を増やそう!”というメッセージが込められているそうです。とても親しみやすいデザインなのですが、デザインというよりもイラストに近い作品のため、特別賞となりました。
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はあ、「メッセージ性が弱い」と指摘されたわけですね、わかります。

≪あなたきっとこのコンテストとは相性が悪いのよー、歩美さん。こんなとこに応募なさってちゃいけないのよぉ≫

(続く)

2014年2月17日 (月)

【番外編】白昼堂々、Evil Under the Sun: 4th-2(戸田市社会福祉事業団・佐賀市市民活動応援制度)

(承前)

I confess...

長いことこのシリーズを書いてきて、それでも傍観者に徹してきたツル。しかし、今回はとうとう一歩踏み出してしまったというお話です。

Peaceの戸田市 vs 平山陽一の佐賀市の類似の件。もうおわかりですね、通報したんです、戸田市社会福祉事業団に(@_@)(@_@)。電話で。危険分子やのう。

戸田市社会福祉事業団 佐賀市市民活動応援制度

初めは担当者不在だったので概要のみ伝え、その際の求めに応じて後日もう一度。クレームとしてではなく、通報として、あくまで紳士的に。(本名&番号通知で。)

・佐賀に類似のものがあることをあらかじめ知っていたかどうか、ツルも緊張してたのでその一番大事なとこを聞くのは失念。
・話をしたところ、佐賀のものと類似しているという認識はやはり持たれた様子(とツルは理解した)。
・Peace=平山陽一であるか否かを尋ねたところ、本人承諾なしには明かせないとのこと(そりゃそうやろ)。
・対応については今後内部で協議したいとの(ニュートラルな)答え。
・「コンセプトも違うので・・・」という言葉が会話の中にちらっと出てきた。
・他にもこうした通報があったかどうかも聞けばよかったかな。

とまあこんな感じでした。

思うに、コンセプトが違っていることを盾に取ろうが(そこはFine Artの世界での理屈を借用してきたものじゃないかという気もしますが)、外見が類似していればアウトなものはアウトなわけで、つまりは既に発表してしまったものを取り消すのは大変なことだからできればやりたくないというところがそりゃ本音でしょう。
それでも問題にしなければならないほどの違犯状況であるのかどうか、それは組織としての判断マターでもあるから慎重に当たらねばならない。ツルがその立場にあったらそのように考えるでしょう。
おそらくは何も起こらないだろうとは思います。

でも、この作品を採用したことによって落ちた人が1人いることにはなるんですよね。もちろんそれは応募者全員について言えることでもあるし、その人たちは納得するでしょうか。

それに、佐賀さんがどう思うのかも考えなくちゃいけないのじゃなくって?戸田さん。(こっちの方が担当者としては胃が痛いでしょうね。)

ツルが我ながら冷徹だと思ったのは、これだけでは済まさなかったこと。佐賀にも電話をしたんです(@_@)(@_@)(@_@)。これはもうほんとにチクリですよね。(このことは戸田側には敢えて伏せました)
やはりと言うべきか、ご存知ありませんでした。

どちらも大変紳士的なやり取りではありましたが、後味のよいものじゃありませんね。自分が応募していたわけじゃなし(そのことも伝えました)、ツルの行為自体、興味本位として指弾されるべきところはあるかもしれない。結局は通りすがりの傍観者のお節介に過ぎないのだから。招かれざる客が宴席にApple of Discordを投げ入れたようなものだから。Troyの大乱を望んでいるわけでもないし。(いや、それとも望んでいるのか・・・?)

そもそも応募総数38点、賞品は1万円相当の商品券という「小規模低予算公募」ではありました。「犬猫と共生できる社会をめざす会 鹿児島」の「殺処分ゼロを目指して」にせよ、「鹿児島県社会福祉士会」にせよ、この手の公募にお強いようでww。

募集は昨年の8月〜9月に行われたのだけれど、詳しく見てみると面白いことに気がつきます。
本件が初めに掲載された「広報戸田市」2013年8月1日号では、申込期間が「8月1日(木曜日)〜9月15日(日曜日)」とされているのに対し、9月1日号になると「9月20日(金曜日)まで」にしゃらっと延長されているのです。延長した旨の注記はもちろんなし。
現在サイトで閲覧できる募集要領(2013.08.12掲載)ではまたちょっと違って;

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(5)募集期間

平成25年8月2日(金)〜平成25年9月20日(金)
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と記載されている。

ははあ、なるほど。食い付きが悪くて延長したんですね、おそらく。始期が異なるのはよくわかりませんが。

そもそも広報誌での記載は、今まで見たこともないぐらいに粗略いや簡略なもので、募集の趣旨すら書いてないというざっくり加減。8月1日号には賞品のことさえ書かれておらず、9月1日号でも「賞品あり」のたった一言のみです(@_@)。これじゃあねえ。公募の体を成していたと言えるのでしょうか?
となればそもそも、愚blogで斬る価値すらあったのかどうか。

でも、やっぱり公募は公募です。選ばれたものはその後広く使われていくのだから、その意味でも「公」ですね。ならば、きちんと。人目を気にしながら薄暗いところでこそこそとやるものにしてはいけないと思う。そのためにはSanctionも必要というのは残念なことですが。

結局、創作行為は個人の精神活動の発露(に過ぎない)かもしれないけれど、その結果は社会的な拡がりを持つんですね。それは公募に限った話ではないけれども。

2014年2月16日 (日)

【番外編】白昼堂々、Evil Under the Sun: 4th-1(戸田市社会福祉事業団・佐賀市市民活動応援制度)

(承前)

平山絡みで「フッピー&フクミン」以上に仰天したのが次の作品。

埼玉県戸田市
社会福祉法人 戸田市社会福祉事業団
ロゴマーク
Peace(ペンネーム:鹿児島県)
戸田市社会福祉事業団

この1月29日(水)にネット上で公表されたばかり。ツルが遭遇したのは掲載3日後の2月1日(土)です。ちょうど平山のことを調べていたから、タイムリーだったわけ。

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非常に元気のいい雰囲気、福祉の心を表現する[ハート]や鮮やかな色使いが採用の決め手になりました!
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なんちゅうざっくりした物言いや(^O^)。今どき「福祉=ハート」はもうやめなはれっちゅうに

しかし見た瞬間、あっと思った。全くの偶然でこれを見つけたばかりだったからです↓。

佐賀市
佐賀市市民活動応援制度 チカラット
ロゴマーク
平山陽一(鹿児島市)
佐賀市市民活動応援制度

「チカラット」というのはこの制度自体の愛称。市の広報誌にこの決定の記事が載っています↓。

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(市報さが 平成24年10月1日号 No.169 抜粋)

佐賀市の市民活動応援制度「チカラット」を市民の皆さんにもっと身近に感じていただけるよう6月1日から7月31日まで「ロゴマーク」を募集しました。
ロゴマークの募集には全国から85点の応募があり、佐賀市市民活動応援制度審査委員会で最優秀賞1点を決定しました。

■「佐賀市市民活動応援制度審査委員会」選考コメント
・全体的にチカラットの趣旨とイメージが合致しているか、デザインのセンス・斬新性・完成度・親しみやすさなどから総合的に判断した。
・選考作品のイメージは、明るさ・元気・力強さを感じ、わかりやすくて親しみが持てる。また、やや斜めに配置したデザイン構成には動きがあり、市民活動を応援していこうという勢いが感じられる。
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こわいですねいろいろ。

まず、よそに出した自己のデザインとこうまで類似性の高いものを送ったという点。全体のフォルムの類似、カラーパターンの酷似、前々回見た早島町同様にまたもや繰り返された[握り拳]アイテムもまた然り。

岡山県都窪郡早島町
健康づくり推進運動 シンボルマーク
(優秀賞)
平山陽一(鹿児島市:グラフィックデザイナー)
早島町健康づくり(平山案)

これはつまり、規定違反となるか否かという問題です。募集要領には当然以下の条項が入っていた。

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(3)応募条件
・特に制限は定めないが応募1件につき1作品とする。(プロ・アマは問わず)
※応募作品は応募者が創作した未発表作品とし、他の作品と同一または類似していないものとします。
 なお、結果発表後であっても、これらの条件に違反していたことが判明した場合、入賞は無効となります。
※著作権、商品化権、使用権、商標権その他一切の権利は社会福祉法人戸田市社会福祉事業団に帰属するものとします。
※第三者から権利侵害などの損害賠償が提起された場合は、応募者自らの責任と費用で解決してください。当事業団では一切の責任を負いかねます。
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それから、他者との類似の点。例えば手の先の3つの模様は、これまた早島町にも見られるし、塩崎一族や駒井 瞭に多く見られる手法でもある。

【その49】
北海道札幌市清田区
きよたでお菓子を食べよう!キャンペーン シンボルマーク
塩崎エイイチ
きよたでお菓子

【2014.01.16「マルチな才能の行く末」】
岡山県備前市・兵庫県赤穂市・兵庫県赤穂郡上郡町
東備西播定住自立圏 圏域バス ロゴマーク
ていじゅうろう
駒井 瞭
ていじゅうろう

ツルは、やっぱりこういう問題を見過ごしてはならないと思う。経済的報酬の観点からではなく、創造価値の問題として。

もう一つ、Peaceというペンネームの問題もある。まず、「ペンネームなんだから平山陽一本人だとは限らないでしょ」という論は、取り上げるに値しないので独断で初めに却下しときます。それと、ツルは基本的には創作態度としてPN/匿名による応募はアリだという立場なのもお断りしておきます。

けれど、である。公募でのPN使用にまつわる問題点は2つあるだろう。
まず、応募点数制限の抜け穴として使われやすいという問題。そりゃ誰でも選ばれるためにはいろいろ考えるよね。しかし、本公募では上述のとおり「応募1件につき1作品」としか書かれていないので、その制限はないと解釈する方が自然ではあったろう(もっとも、応募側の自己防衛でPNが用いられたということも考えられようが)。つまりは要領の書き方も不十分なのです。

より大きな問題は、本件のように応募内容が妥当性への疑いを孕んでいる場合に顕在化すると思う。それは、経済的報酬の途を確保する一方で、作品の類似性等が非難された場合に自分が受けるsanction/制裁を回避しようとするものであると、合理的に推測されるからです。
ではそのことがなぜいけないのか。自分の行為が不法なものであることを十分認識しながらそれを中止せず、敢えて故意を以て行ったことになるからです。その意図に出たものではないと主張するのなら、その身の証しは行為者本人が立てなければならないだろう。その時、類似作品というエビデンスの存在は非常に不利に働くはずです。

法律家チックにお堅ーく書いてみましたが、つまるところ、これは塩崎一族にも当てはまること。愚blogでは一応気を使って書いているけれども、あゆみ・まさよを始めとする一族の各名義が実は栄一(?)のPNである可能性は極めて高いであろう(それはたとえ、ごく僅かなケースであゆみが表彰式に実出席することがあるにしてもそうだし、結局のところ、誰が本当に作っているのかなんて永遠にわかりっこない)。
平山は作風だけでなくその制作の姿勢/スタイルまでも塩崎一族を模倣しているのではないか。そこに一番の闇を感じるんです、ツルは。
ひょっとしたら、本当に塩崎一族が何らかの手を使って鹿児島から発信を始めたのではあるまいか、そんなことまで空想したりする。そう考える方がよっぽど理解しやすい。

いずれにせよこの作者、「地方に在って研鑽を積む新進気鋭のクリエイター」という役どころ、なわきゃないわな。ゆるいのはキャラクターではなくてその制作態度。

(続く)

2014年2月15日 (土)

【超番外編】不運のおおたオープンファクトリー ― 台風と雪に祟られて

おおたオープンファクトリー

本日、ツルが住む下丸子・武蔵新田エリアで、「おおたオープンファクトリー2014」というイベントが開催予定なんです。

前にも書いたけど、おおたオープンファクトリーとはこの界隈の町工場を一日一般公開するという交流イベントで、2012年から行われている。(詳しくは【2013.10.23「工具の花輪に飾られて」】および【2012.02.04〜06「下丸子と武蔵新田でイベントが!?」】をどうぞ)

実は前回の第3回は2013年10月26日(土)に予定されていたんですが、台風27号の接近のため当日朝になって中止の憂き目に遭っちゃった。
そこで、そのリベンジとして本日開催されることになったんですね。

おおたオープンファクトリー2014

ところがまたまた昨日の大雪です。23区内で積雪25cmとか言ってるぐらいだから、突拍子もない雪国状態ですよね、東京都民にとっては。
雪は昨日の深夜になって雨に変わり(+_+)、今は小雨程度だから、やってやれないことはないだろう。けれどまだまだどこも真っ白だし、街なかポタリング的な性格もあるからやっぱりこの雪じゃイベント事としては厳しいでしょう。

このイベント、なんでも昨年11月には日本観光振興協会の「産業観光まちづくり大賞」の金賞(最高賞らしい)を取った由(つまりは観光イベントで、直前回が中止になってたかだか実績2回というのに最高賞受賞というのは、多少不透明なものを感じますが。)

あ、今ネットで調べてみたら、決行するようですね。がんばって。

おまけ。

雪の空中庭園

ツルのマンションのルーフバルコニーにも当然ドカドカ積もってます。画像じゃいまいちこのボリューム感が出ないんだけどねー。なんかわけのわからない写真になっちゃっとりますが(汗)。
雪は昨日一日降り続き、あまつさえ午後には風も強くなって吹雪状態になったせいか、吹き溜まりみたいなのができて場所によっちゃ積雪40cm、な感じ。植木鉢が全て雪に埋もれて見えなくなってしまったなんて初めてのことです。

空中庭園@下丸子(もともとそういうblogだったんですよ、ここは;汗)、形無し。

【番外編】白昼堂々、Evil Under the Sun: 3rd(フッピィ&フクミン・スマイルちゃん)

(承前)

前回取り上げた鹿児島の「keep alive 〜 殺処分ゼロを目指して」シンボルマークと同じ時期に決定した次のキャラを見るともう愕然、激しくひっくり返ります。

鹿児島県
鹿児島県社会福祉士会
マスコットキャラクター
フッピィ&フクミン
平山陽一(鹿児島市)
フッピィ&フクミン

今年の7月にご当地で開催される、第22回日本社会福祉士会全国大会に合わせて公募されたものなんですがね。報酬は5,000円相当の図書カードだけど、応募総数は26点だけど、公募は公募(一応)。

はーーーーーーーーーーぁ。長嘆息。確信犯ですねこりゃ。特に左側のフッピィ。盛りアイテムをいちいち挙げる気にもならない。
本シリーズしょっぱなの【その1】(Alas!!限りなく遠くも来にけるかな(T_T))に取り上げたところに似てますよねー

茨城県筑西市
マスコットキャラクター
ちっくん
塩崎あゆ美
ちっくん2

茨城県久慈郡大子町
袋田の滝キャラクター
たき丸
塩崎まさよ
たき丸(最終版)

[前髪ちょろ]の心まで、やっぱり完コピ。右側のフクミンの耳の[ハート]模様も【その71】のタヌキで見たところ。

千葉県木更津市
木更津市地域自立支援協議会 マスコットキャラクター → 木更津市 マスコットキャラクター
きさポン
塩崎まさよ
木更津市地域自立支援協議会 マスコットキャラクター1

それにこの[かぶりモノ系]も確かどこかのキャラにあったぞ・・・あのカエルだったかな。

静岡市葵区
SBSマイホームセンター株式会社
マスコットキャラクター
スマイルちゃん
杉山愛子(静岡市)
スマイルちゃん

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【その72】

静岡県一円に展開する住宅展示場が創立40周年を記念して行った公募で、2011年2月に決定したものです。歩美は佳作だから副賞はナシね。採用されたのはカエルの[かぶりモノ系]キャラ(by 杉山愛子:静岡市)で、愛称は「スマイルちゃん」、愛称の愛称は「スマちゃん」と名づけられてご活躍の由。
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「スマイルちゃん」が2011年2月、「きさポン」が2011年4月、「たき丸」が2011年9月、「ちっくん」が2012年8月、そして「フッピィ&フクミン」は2013年6月。嗚呼何をか謂はむや。

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【2016.02.06 追記】
実はこのキャラクター、2014年頃の塩崎一族作品と覚しき「KeLLくん」にパクられていることを発見しました。詳しくは【2015.12.30「無明の闇(その10)」】をご覧下さい。ああ、どこまでも続く連鎖。
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でもまあ、微妙なこなれの悪さというか生硬さも感じられるから、キャラクターよりロゴ類をフィールドとする作家ではあるんでしょう。

あら、日本語間違っちゃった。「確信犯」とは自らの思想信条に基づき正当性を信じて違法(とされる)行為をやることで、明らかにパクりとわかっていながら模倣するなんてのはただの「故意犯」です。セミプロの公募ガイダーがパクりとリサイクルを繰り返すのは「常習犯」ね。そもそもこうした輩に思想信条などあるわけもなく。がはは。

― Inspired by「東下り」:「伊勢物語」より ―

(笑っていられるのも今のうち。続く。)

2014年2月14日 (金)

【番外編】白昼堂々、Evil Under the Sun: 2nd(桜島大正噴火100周年・桜島・錦江湾ジオパーク・犬猫殺処分ゼロ)

(承前)

ある意味、この上なく強力な塩崎一族バスターの(´ψψ`)平山、これまでのところやはり地元鹿児島を中心とした採用/入賞のようではある。

鹿児島県・鹿児島市ほか
桜島大正噴火100周年事業 シンボルマーク
平山陽一(鹿児島市)
桜島大正噴火100周年

大正3年(1914年)1月12日に始まった桜島の大噴火とそれに伴う同日の地震は、死者・行方不明者58名、負傷者112名、家屋の焼失2,148棟、全半壊315棟という大被害をもたらした。「桜島」が大隅半島と地続きになったのもこの時。たった1世紀前のことなんですね、地球はやっぱり生きている。
今年の1月でこの災害から100年を迎えることとなったのを機に、これに学び、いつかまた来るであろう大噴火に備えて防災意識を高めようという趣旨で行われた事業です。

シンボルマークは2012年8月(?)から募集され、2013年3月に決定された。応募総数987点に達したことについては、日常から降灰に悩まされている土地柄である(ご当地には「克灰」という言葉もある)ことに加え、2011年3月の東日本大震災の記憶が生々しかったこともあったろう。
震災の少し前には、2011年1月から起きた霧島連山の新燃岳(鹿児島県霧島市)の噴火も全国的に報じられてましたよね。この時「3」(入山規制)に引き上げられた噴火警戒レベルがようやく「2」(火口周辺規制)に戻されたのはついこの前、2013年10月のこと。
そう言えば、ご当地が永年待ち望んだ九州新幹線が全面開通した2011年3月12日に沿線各地で予定されていた記念式典も、前日に東北で起きた未曾有の大災害を受けて全て中止されたのだった。
それだけではない、2009年以降桜島の活動は活発化しており、「爆発的噴火」の回数は最高レベルで推移している。災害に備えなきゃという機運はご当地でもこれまでになく高まっていたのだと思います。

こうした背景の下、頂点に立ったのが上掲の作品なんですが、微妙に似てるんですよねえ。九州の活火山のもう一つの雄、肥後の阿蘇山のアレに。(もっとも、後で商標登録の段になって自己パクリ問題が発覚し、採用が見送られたという曰く付きのものですがね;cf. 2013.11.19「志とは裏腹に Part 1」)

〔2009年3月4日決定〕
熊本県阿蘇市
阿蘇草原再生協議会
阿蘇草原再生 ロゴマーク
立志哲洋
阿蘇草原再生(立志version)

え?どちらも火山なんだし噴煙がたなびく絵柄になるのは仕方なかろうって?

えーえー、そうでしょうとも。これ↓だってそうだしね(^_-)。

〔2013年10月1日発表〕
鹿児島市
桜島・錦江湾ジオパーク
ロゴマーク
大寺 聡(おおてら さとし)(イラストレーター)・冨永功太郎(デザイナー)ら
桜島・錦江湾ジオパーク

正確にはこの二人ほかによるチームワーク(委嘱?)らしい。大寺は鹿児島県日置市、冨永は鹿児島市の作家。

でも、ならばそんな誰もが飛びつきそうなアイデアは、手垢にまみれたものとしてとっとと頭からお捨てなさい。素人応募のアナタだって少し考えりゃ避けるでしょ。新進気鋭のクリエイターが手がける必要はない。
え?それではわかりやすいデザインはできない?審査側は頭の堅い年寄りばっか?ならば馬鹿と賢の両方を満足さすものに挑戦してみんしゃい。
考えに考えてもほんとにいいものが思い浮かばなければ、その公募は潔く諦めることです(そこらへん容赦はしない)。作家の真価は必ずしもその最高の作品で問われるのではない、最低の作品によっても計られるのよ。(cf. 2013.09.05「屁を数える人々」)

話を戻して、平山の鹿児島モノ、もう少し見てみませう。

鹿児島市
NPO法人 犬猫と共生できる社会をめざす会 鹿児島
「keep alive 〜 殺処分ゼロを目指して」 シンボルマーク
平山陽一(鹿児島市宮之浦町)
殺処分ゼロ(ブルー) 殺処分ゼロ(ピンク)

これまた2013年、桜島から3ヵ月後の6月にweb公開されたものです。応募総数45点だけど(笑)、公募は公募。

会の趣旨はだいたいおわかりになりますね。犬猫の譲渡会や避妊施術支援を行っているようです。
となると当然のように思いは[ハート]に行き着いちゃうわけで(苦笑)、そこに[ネコ]+[イヌ]。耳が折れているのは「野良」の隠喩かもしれない。なぜかわざわざ寒色&暖色の2種類としたのは(伏線)、作者と選考側とどちらの意図なんだろうか。

(続く)

2014年2月13日 (木)

【番外編】白昼堂々、Evil Under the Sun: 1st(とやまエコ・ストア・さくランナちゃん)

【2014.01.26〜02.03「泣きキャラ評定記」】で見たとおり、「塩キャラ的なるもの」の中でも前田昌克/まさかつ作品はとりわけ錯塩性が高いものとは思う。しかし、上には上がいた。

富山県
とやまエコ・ストア制度 統一シンボルマーク
(優秀賞)
平山陽一(鹿児島市)
とやまエコ・ストア(平山案)

ふぇー、なんともはや。何かどこかで見たことある、絶対。つまりは完コピなんすよ、作者名を伏せられたらもう一族と到底見分けがつかない。ふふふ。敢えて挙げれば合言葉は[握り拳]か(伏線)。
製作意図に曰く;

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全体のビジュアルは、ひらがな“とやま”の[と]+英文“eco”の頭文字[e]+『県民・事業者の笑顔(やさしさと思いやりの笑顔)』+『[若芽]=環境保全に対するこころ』を組み合わせて、親しみやすく環境保全に前向きなさわやかさを強調し、視覚的に訴求した『とやまエコ・ストア制度』をシンプルに印象づけたシンボルロゴマークデザイン。
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だからあれもこれも盛り込む前に、まず日本語きちんと書きなさいよ。Plain Japanese, please.

制度趣旨は、ご当地で全国初の「レジ袋無料配布廃止」が始まって5年経ち、環境配慮の取り組みをさらに強化しようというものです。そうした小売店を登録して(スタート時点で511店舗)このマークを交付する仕組みらしい。

この公募では金津 博と平山が次点を分け合った。

(優秀賞)
金津 博(新潟県上越市:69歳:自営業)
とやまエコ・ストア(金津案)

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富山県の頭文字[と]とエコの頭文字[e]を組み合わせ、キャラクター的要素も加味してエコをしたお店の皆さんの笑顔と消費者の皆さんの笑顔をイメージして、皆さんに親しんでいただける様に表した。
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だからどうしてこう似た趣旨のものを二つ選ぶかねえ。

そして最優秀賞を獲ったのは次の作品。2013年10月20日、「置県130年記念とやま環境フェア2013」で披露された。

とやまエコ・ストア制度 統一シンボルマーク
高 才弘(コウ ジェホン)(51歳:富山市:デザイナー)
とやまエコ・ストア

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「eco」の頭文字[e]をモチーフに、頭に[バンダナ]を巻いた「店員さん」をイメージした。
頭の部分は[緑]と[青]で「大地と海=地球=環境」を表現している。店舗の経営者と従業員、お客さんが気持ちをひとつにして環境に配慮した消費のしくみをつくるというイメージで、子どもからお年寄りまでわかりやすい笑顔のマークにした。
シンプルで印象に残り、掲示用プレートにした際にもお店に掲示してさりげなく目立ち、お店の邪魔にならないすっきりとしたデザインを心がけた。
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高は、在日韓国人三世のIdentityを持って活動している作家のようです。

ううう、皆が皆発想は似たり寄ったり。環境/エコ=[双葉]or地球、福祉=ハート、こうした短絡はもういい加減やめにしてもらえませんかね。こんなだからこんな類似品を選出することになる。だから高の作品まで、「お、これは「人間」が描けている!」なんてイイ感じに見えてきちゃうじゃないか。

でも仕方ないんです、選考側コメントを拝見しますと。

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(高案)
・手書きで、かわいらしさ・元気さが出ている。
・老若男女が親しみを感じるデザイン。
・かわいい、覚えやすい、シンボルマークに望ましい。
・「eco store」のロゴをもう少し右にするとバランスがとれる。
・大きくして使用する際に、頬の空き具合が気になる。頬に赤色をさしてはどうか。
・「e」の線をもう少し強調してはどうか。

(金津案)
・シンボルとしてシンプルで力強いが、色は青を緑にした方がいい。
・インパクトがあり、訴えかける力がある。

(平山案)
・色遣いがきれいで、かわいらしい。世代を問わず、受入れやすい。
・明るく・元気があっていいが、縦長のレイアウトが気になる。
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そんな馬鹿なー。主観的印象の言い合い、理念なき思いつきの応酬。こんな表層的議論に終始してたんであろうか。「縦長のレイアウトが気になる」とは一体その何が気になったのか、よっぽどそっちが気になる(^o^)。採用作品のチークカラーも、デザイン補整で入ったものだったとはね・・・

平山の古い作例はweb上で確認できず、最近になって採用・入賞が増えている様子。こんなものもある。

鹿児島県奄美市
奄美大島商工会議所
奄美観光桜マラソン イメージキャラクター
さくランナちゃん
平山陽一(50歳:鹿児島市:グラフィックデザイナー)
さくランナちゃん(応募案) さくランナちゃん(最終版)

毎年2月の第1日曜に行われるマラソンで、奄美の大自然と桜並木を堪能しながら走れるというのがウリ。とは言え、鳥取の「すいか・ながいも健康マラソン」同様、最長でもハーフなんですがね。「観光」「健康」の語が入るって、そういうことなのね。

キャラは2013.02.03開催の第5回に向けて募集されたもので、2012年12月にデザインが発表されてます(愛称は別途公募)。限りなく「キャラクター」より「シンボルマーク」だと思うけど、塩ノリもたっぷり駒井テイストもこってりといったところ。

緋寒桜(寒緋桜)

奄美や沖縄で[サクラ]と言えば緋寒桜/Prunus cerasoides var. campanulataのことですが(「寒緋桜」と呼ぶ方が適切、なんじゃなかったっけ)、この花は「「釣鐘状の」の種小名に表されるとおり花弁が平開しないのが特徴なので、園芸おたくの立場からするとこの図柄にはいささか違和感がありますな。
静岡県賀茂郡河津町の町の木、伊豆の河津桜も、正月の切り枝として市場に出回る山形の啓翁桜もこの血を引いている。サクラは低温に遭わないと開花しないので、染井吉野だと現在鹿児島県本土あたりが植栽南限だと思う(それも鹿児島市内では開花障害がだいぶやばくなってるらしいが)。緋寒桜も沖縄では北部から開花前線が南下してくる、意外にも。

で、南国風味も入れとかにゃというわけか、[ハイビスカス]まで盛っちゃった。市の花だからです。でもよく考えると、奄美の杜の大自然はどこにもありはしない。ツルだったらハイビスカスじゃなくてアカショウビンかルリカケスあたりの鳥を止まらせるけどなー(これこれ)。口元の色が少ぅし濃い目にメイキャップされたようです。

まあね、平山の場合、次の例もあることだし、今さらコピー技術に驚嘆するまでもないかもしれん(-.-)y-゜゜゜。(cf. 2013.11.28「平成の世に 多き不訶思議」)

〔2013年10月決定〕
岡山県都窪郡早島町
健康づくり推進運動 シンボルマーク
(優秀賞)
平山陽一
早島町健康づくり(平山案)

〔2007年9月発表〕
京都府
京都府地域力再生活動 ロゴマーク
塩崎栄一
京都府地域力再生

イヤモウ握ってまんな。アアモウモラルハザードでんな。

ひょっとしたら、"e" is for evil under the sun。 陽光の下、白昼堂々と行われる小さな(?_?)邪悪。
(でももっと凄いのもあるんですぜ、旦那)

(続く)

2014年2月12日 (水)

【番外編の番外編の番外編】行け!補整の向こう側へ(豊岡市章・下関市章・木津川市章)

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ちなみに玄さんのベルトのバックルはご当地豊岡市の[市章]です。小さくてよくわかんないけど。
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そう、豊岡市章と言えば採用取り消しを伴う盗作騒ぎがあったけど(cf. 2013.01.22「Pakuri Goes Round & Round...」)、その後釜に据わった市章です。

兵庫県豊岡市
市章
船田善弘(愛知県瀬戸市)
豊岡市章

船田は野生動物画家で、豊岡市のコウノトリファンクラブの会員にもなっている。
どこぞの競艇のマークにもなりそうではあるな。

ツルが豊岡市章といつも混同しちゃうのがこの市章。

山口県下関市
市章
須賀裕明(東京都:グラフィックデザイナー)
下関市章

まさに「陰陽」ですよね。どちらも2005年制定だし。友好都市、いかがっすか?

豊岡市章に付されたコメントはこうです。

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文化、自然豊かな6つの市町が統合し、新「豊岡市」が誕生することにちなみ、豊岡市の[と]の字をベースに、6つの市町が一つになり、未来に伸びていく願いを込め、活気に満ちた[6つのライン]で表現されています。[青色]は明るい未来の象徴です。 
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この市章は合併前募集・合併後制定という公募で;

2005年
3月15日 募集締切
4月1日 (旧)豊岡市・城崎郡城崎町・同 竹野町・同 日高町・出石郡(いずしぐん)出石町・同 但東町(たんとうちょう)が新設合併
6月30日 発表
7月1日 制定
同日 採用された同市内の女性(40歳)が盗作を申し出
7月4日 制定取り消し

豊岡市章 vs  琉心会

7月10日 次点作品(船田案)を繰り上げて再制定・「新市誕生記念式典」で表彰

という複雑な(笑)経過を辿った(伏線)。志賀直哉の小説の舞台も呑み込まれて、どのラインになったのだろう。

一方、下関市章ではこう説明されている。うぷぷ、文章までおんなじテイスト

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“しものせき”の[し][も]」の平仮名をダイナミックにデフォルメし、旧下関市と旧豊浦郡4町合併により誕生した新「下関市」の調和を[五つのライン]で表現しています。
全体的なフォルムは、全国的に名高い[フク]を表し、豊かな自然と世界へ通じる海峡の街、交流の帆として、市民の未来に無限の可能性を秘めた表現となっており、「自然と歴史と人が織りなす下関市」を個性的にアピールしています。
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え、「も」!?「ふく」!?!?微妙、いやかなりな違和感あるでしょ。言われなければわからない、というのはある意味秀逸ではあるんだろうけど、ちょっとこの丸ブーについてはそれを認めたくないなあ(ア、丸はなくてブーメランだけか)。
「ふく」とは海産系ご当地食材ブランドの王者、フグのことです。「ふく」は福徳に通じ、「ふぐ」は不遇に通じる(cf.【その75】)。

「し」だの「も」だのと聞けば;

下関市章(鏡像1)

やら

下関市章(鏡像2)

やらイジリ倒したくなるけど、でもどうやっても収まりが微妙に悪いという、ね(笑)。視点が定まらない感じです。

ここでは合併後公募で;

2005年
2月13日 (旧)下関市・豊浦郡菊川町・同 豊浦町・同 豊田町・同 豊北町(ほうほくちょう)が新設合併(豊浦郡消滅)
6月1日〜30日 募集
7月5日 第一次審査
7月8日 第二次審査
8月1日〜14日 市民投票
10月1日 制定・「中核市誕生記念式典・合併記念式典」でお披露目

と、豊岡市に比べりゃシンプルだったように見える(明日で合併9周年ですね)。しかし。

この市民投票にかけられたのは以下の5点。

下関市章候補

「アラ?採用作が入っとらんやん」と思ったアンタ、よぅーと見ちゃんしゃい。左端のが選ばれたとよ。投票の結果が出て、「これば市章にする」てなった後にデザイン補整が入ったていうわけたい。がびーん

下関市章(最終版)

リデザインを超えた改作が行われた感じですね。

確かにオリジナルの須賀案では[ふく]は言われなくてもわかるし、[し]・[も]も(辛うじて)認められます。[五つのライン]は・・・どう数えてもムリだけど(^_^;)。
そしてもう一つ、オリジナルには須賀のお気に入りアイテム、[∞]が忍び込んでいたことも見逃せない。

あはーん、こういうことか。下関市章選定において、8月の市民投票で須賀案に決まった後、そのデザイン補整を依頼されたX氏は、直前の7月に発表されていた(再制定後の)豊岡市章に強くインスパイアされてしまった(のではないか)。X氏=須賀とは考えにくい。
あるいはまた、下関市側が「ここは一つ豊岡みたいな感じで・・・」なんてことをささやいた、とかね。エグい妄想がどんどん広がっていきます。

このように見てくると、デザイン補整は別人の手になるもののように思われます。従って上記の文章も須賀によるものではないことになりそう。
「ダイナミックにデフォルメ」という言葉も、実は「原案からの改作」の意味だったんじゃないのかね(-_-)。いくらダイナミックと言うてもそりゃアンタ、真面目に投票した市民ば愚弄しとるっちゃないとですか( ̄▽ ̄;)。

うーん、原作者の了解は取ったのであろうなあ。「補整することがありますよ」と募集要項に書いておけば、何をやってもいいものなの?そりゃさ、ルパン三世のTVアニメだってシリーズ毎に顔が変わっちゃってたけど。何だか、制定側は著作権移転のタイミングを悪用したのではないかとさえ思えてくる。

おまけ。これも似とるっちゃ似とるわねえ。

京都府木津川市
市章
杜多利夫
木津川市章

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[人]を組み合わせることで[木]を表し、木津川の清流をイメージしたブルーを基調に、動きのあるラインで「清潔感」と「躍動感」を示しています。
豊かな自然に育まれ、文化を創造し、市民すべての力で大きく飛躍発展する「木津川市」を表現しています。
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こちらは純然たる合併前公募のパターンで、相楽郡の木津町・加茂町・山城町合併協議会で事前に決定され、合併日に告示されている。
ほほー、ここは「三つのライン」じゃあないのね

2006年
8月1日〜9月11日 募集
11月8日 決定
2007年
3月12日 3町が新設合併して市制施行・市章制定

ああ、ブーメランの乱舞する、日本の町。

2014年2月11日 (火)

【番外編の番外編】アンドロイドは野生コウノトリの夢を見るか?(コウちゃん・コーちゃん・オーちゃん・玄さん・ふっくん&さっちゃん)

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【2014.01.26「泣きキャラ評定記 甲ノ巻」】

国の特別天然記念物コウノトリは現在越前市の鳥になってますが、指定されたのはキャラ公募より後の2012年7月になってから。
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ここらへんの事情がやけに込み入っていて興味深い。

ご当地福井県越前市は国内最後の野生コウノトリの繁殖地(の一つ)であり、この鳥に対する思い入れも一入というところ。
しかし一方福井県の態度は微妙で、1964年5月に県の鳥をコウノトリとしたものの、わずか3年後の1967年12月にはツグミに変更している。最後の雛の孵化が1964年で、その後繁殖が絶えてしまったからです。いささか性急かつ迷走気味。

ところがどっこい、1970年12月には一羽の雌がご当地 ―当時の武生市(たけふし)― に飛来、「コウちゃん」と名づけられる。渡りをする大陸の個体が日本にやってきたってことらしいです。この鳥は下嘴が折れて衰弱しており、自然下での生存は困難として兵庫県豊岡市の人工飼育場に送られ、しかしその後34年間も生きた。

そして2010年4月、40年ぶりとなる新たな個体「えっちゃん」(やはり雌)がご当地に飛来・滞在したことから再び関心が高まり、翌2011年には3月に「コウノトリが舞う里づくり構想」策定、9月にキャラクター「えっちゃん」制定、12月には豊岡市で育てられた1ペアの飼育が始められるに至った。

≪佐渡が鴇ならウチとこは鸛!≫(ツルにとってはどちらもライバル

けど、このリアル「えっちゃん」とて、実は豊岡市の飼育場で生まれ育った放鳥個体だったんですよね。微妙に借り物的(笑)。
深読みすれば、ご当地はこの大きな鳥が「飛来はするけども棲みつくには二の足を踏む」環境と言えなくもない。だからこそ、上述のエコ構想につながっていったのではあるまいか。

実は、コウノトリキャラは「えっちゃん」だけではありませぬ。
越前市では「えっちゃん」制定の1年ほど前に「コウちゃん」なるキャラが作られていたし(詳細不明:リアルえっちゃん飛来の後だ!)、コウノトリ飼育の先達、豊岡市にも前から「コウノトリのコーちゃん」がいる。

玄さん・コーちゃん・コウちゃん

2010年11月の越前市のイベント「コウノトリが舞う里づくり大作戦」でのツーショットです。中央が豊岡市から招かれたコーちゃん、右がデビュー時の越前市コウちゃんね。現在のコウちゃんは消息が知れませんが・・・。

≪ワタシというものがありながら、みんなして若い娘に走るなんて!≫

え゛?左のおじさんですか?豊岡市の「玄武岩の玄さん」よ。

兵庫県豊岡市は随分とシンボル類がお好きなところで、越前市同様コウノトリを市の鳥にしているのはもちろん、以下のとおり最強の布陣を敷いている。

市の木 ヤナギ
市の花 チューリップ
市の鳥 コウノトリ
市の両生類 オオサンショウウオ
市の魚介 カニ
市の石 玄武岩

後は「市の獣/哺乳類」と「市の爬虫類」、それに「市の虫/昆虫」ぐらいやろね。もっとも「市の無脊椎動物」は意表を突いて「市の魚介」に選ばれたカニがカバーしてくれてるけど。

当然、キャラクターもできちゃいます。

兵庫県豊岡市
マスコットキャラクター

コウノトリのコーちゃん
コーちゃん

オオサンショウウオのオーちゃん
オーちゃん

玄武岩の玄さん
玄さん

「市の両生類」!!「市の石」!!!しかも玄武岩なんて地上で最もありふれた石なのによぉ。むしろ「地球の石」にふさわしい感じです。あそっか、コウノトリもオオサンショウウオも特別天然記念物だから、せめて石ぐらいは親しみやすいものにしないと(笑)。

青龍洞

背景を明かせば、「玄武洞」をはじめ青龍、白虎、朱雀の四神の名を冠した名所がご当地にあり、「玄武岩」の名はこの洞窟から来ているのだとか。玄さんったら六角形の顔もここの柱状節理を表しているという律儀さなんですよ。その素性からか、現在は[地名]入り[法被]姿で山陰海岸ジオパークのPRに励んでるみたいです。ここだけの話、日本で初めて「しゃべった」キャラでもあるらしい。自律会話型Android。

これらのキャラクターは2008年に相次いで作られていて、いずれも市の職員によるもの。ちなみに玄さんのベルトのバックルはご当地豊岡市の[市章]です。小さくてよくわかんないけど。

コウノトリキャラ、まだまだおるでよ。越前市のふるさとフレーム切手には、「ふっくん」&「さっちゃん」が登場している(豊岡市から贈られた飼育ペアの愛称でもある)。えっちゃんDerivativeですね。

ふるさとフレーム切手

あー、ややこっしー!願わくばこの特別天然記念物がいつか目一杯増えて、キャラクターなんぞなくてもいいやってことになりますようにっと
(しかし「市の両生類」ってのも据りが悪いわー。)

― Title Inspired by "Do Androids Dream of Electric Sheep?" (1968) Philip K. Dick (1928.12.16〜1982.03.02) ―

2014年2月10日 (月)

【番外編】決意と覚悟 ― 津山市阿波地区のいきかた

愚blogではいろんなキャラクターやシンボルマークをさんざん斬り倒しているわけですが、そりゃまあどんなキャラであっても作ったからには活用してほしいとマジで思う。
そんなこともあり、前に取り上げたキャラの「その後」が気になって、ご当地サイトを訪れてみることもたまにあります。特に、小さな自治体なんかが(ぶっちゃけ田舎が)誕生させたような場合は。

さしずめ、ずっと前に取り上げた次のあたり、その最右翼ではあったんですが・・・(cf.【その14】)

岡山県津山市阿波地区
エコビレッジあばキャラクター
エコあちゃん(?)
塩崎アユミ
エコあちゃん

「エコビレッジあば」のトップページを見て息が止まった。こんなことになっている。

阿波地区1

阿波地区2

阿波地区3

阿波地区4

久しぶりに頭をぶん殴られた、気がする。あの時ツルがキャラ活用実態どーたら限界集落こーたら書いてたのなんか、すっ飛んじゃう感じです。

阿波地区と同様の実態にある場所は日本中にごまんとあるだろう。でも、こんな決意を以て後へ退けない一歩を踏み出したところは、今まで見たことが(ほとんど)ない。

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【2013.11.11 「「全国ご当地キャラニュース」のこと」】

愚blogで取り上げてきたキャラクターやロゴマークを制定した自治体の中には、1世代後(≒30年後?)にはもうコミュニティを維持できなくなり消滅してしまいかねない、そんな現実の恐れを持っているところも相当多くあるはず。このところのご当地キャラ制定の流行も、各地の地方で「空き家バンク」制度が増えているのも、総務省が推進する「地域おこし協力隊」を採用する自治体が爆発的に増えているのも、同じ文脈ではないのでしょうか。
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こう書いたことの証左を図らずも見つけてしまった気がしたのです。

サイトの中には、一般的に言えばネガティブな要素も含めて正直にいろいろ書き出されていて、再び胸を衝かれる。サイトをこのようにリニューアルするについては反対も少なくなかったろうから、それも覚悟の上で説き伏せて回ったんでしょうね。(敢えて抜粋はしません、一度「エコビレッジあば」で検索かけてみて下さい。)

宣伝コピーのようじゃないかという人もいるでしょう。そりゃ広告代理店が後ろについてるかもしんない。けどそんなところがポイントではないんだよね。
ツルが考えたのは、この発想が内から湧いてきたものなのか、それとも外からの視点で生まれてきたものなのだろうかという点です。
もっと端的に言えば、2009年から総務省の肝煎りで全国に展開されている「地域おこし協力隊」をご当地も採用しているのではないかということでした。一応調べてみたんだけれど、確認できませんでしたが。
協力隊の詳細は省くけど、「生活の拠点を3大都市圏をはじめとする都市地域等から過疎、山村、離島、半島等の地域に移し、住民票を移動させた者であること」という条件もあって、地域運営の中に都市住民の視点を活かすというところが新しいのだと思う。

ここへきてキャラクターの話を持ち出すのも何なんだけど、エコビレッジあばのこの一歩、ひょっとしたら「ご当地キャラ」的なるものからの訣別をも意味しているのかもしれません。ゆるやかに眠りにつきつつある郷土と正面から向き合った時、阿波の人たちにこうしたキャラクターは必要なかったのではないか。確証はないので、滅多なことは言えないけれど。

どうした巡り合わせか九州→近畿→関東と流れてきて、首都圏でこれまでの人生の半分を過ごしちゃってますが、なんだかご当地のことが身近に思えてきました。皮肉じゃなくってね。

2014年2月 9日 (日)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その80:やいずん・島根県行政書士会キャラ 名づけて つなぐ丸)

(承前)

焼津市「やいちゃん」の公募では、応募総数840点の中から一次審査を突破した20点がweb公開されている。この中に1点、面白いものがあるんですね。

静岡県焼津市
焼津青年会議所 マスコットキャラクター
(一次審査通過作品)やいずん
やいずん

歴史系なれど塩味満点でしょ。古代の髪型[みずら]に[カツオ]+例のアメーラなる[トマト]という、時代考証を超越した姿。[ん系ネーム]もばっちり(けど、「やいづん」にしなくていいのかね)。
それだけじゃありません。「キャラクターへの思い」の欄に、次のように書かれている。

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「焼津」の命名の伝説、日本神話の英雄、[やまとたけるのみこと]をモチーフに、地元の特産品[トマト]を頭に乗せ手には[かつお]を持って焼津を全国に元気よくアピールしています。髪の[水色]は焼津港をイメージ。
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こりゃまた塩崎一族の文章そのものです。ここがワープロ打ちの切り貼りになってるのも笑えますねえ(いやホントは笑いごとで済まない事実が隠れているかもしれないが)。「全国に元気よくアピールしています」のclicheも何度目にしてきたことだろう。

焼津とヤマトタケル/倭建命/日本武尊との関係は、焼津と塩崎栄一の関わりよりよっぽど深い。この英雄が敵の野火攻めを受け、剣で辺りの草を薙ぎ払って逆に迎え火をつけ敵を焼き滅ぼしたという神話、その舞台が焼津なんです。ジモティ悪者じゃんよ(笑)。
この剣は、そのかみ出雲でスサノオがヤマタノオロチの体内から取り出したという天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)で、こののち草薙剣(くさなぎのつるぎ)とも呼ばれるようになった。天皇家の重宝、三種の神器の一つです。
てなことは知ってたけど、調べてみると案外事情が込み入っている。

古事記ではこれは相模つまり神奈川の話で、東征の途中で国造に欺かれ野火攻めに遭った倭建命は、(1)草那芸剣で草を薙ぎ払い、(2)火打石で迎え火をつけて難を逃れる。それでその地を焼遣(やきづ)という。天叢雲剣の名は出てきません。
日本書紀では舞台を駿河に移しているが、本文中では日本武尊は(2)の火打石を使うだけで、(1)の剣は登場すらしない。
「焼津の故事により天叢雲剣を草薙剣と呼ぶようになった」旨が出てくるのは、日本書紀にこのくだりの注記として書かれた「一書曰/あるふみにいわく」の中なんですね。(cf. 2012.03.16「八王子 − 五男神にこだわってみた」)
いずれにせよ、焼津でヤマトタケルをネタにするのならこの剣はマストアイテムと思うのだけれど。

因みに、採用された「やいちゃん」by 栄一の方の「キャラクターへの思い」はこうです。

やいちゃん

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「焼津」といえば全国的に有名な[カツオ]を真っ先に思い浮かべます。そのカツオを愛らしく擬人化し手には特産品[トマト]を持ち[No.1ポーズ]で元気よく焼津を全国にアピールしています。
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ほーれ、やっぱり。文体はおろか筆跡まで酷似してるでしょうが(笑)。

そしてさらに、「やいずん」と同工異曲の神話的塩キャラが一つ見つかる、出雲国で。

島根県
島根県行政書士会
イメージキャラクター
つなぐ丸
塩崎アユミ(グラフィックデザイナー)
(愛称)木村美斗(島根県行政書士会松江支部)
つなぐ丸

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【2018.11.26 追記】
どうした風の吹き回しか、2018年6月になってこのキャラには愛称がつけられた。どうやら、その前月にサイトをリニューアルしたことに伴っての見直しだったようです。
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[みずら]頭に[スーツ]という出で立ちで、[地名]入り[ペン]を手に歩み寄る姿。「やいずん」以上に時代感突き抜けてます(ほめてるわけじゃないよ)。デザイン決定時期も全く同じ、2009年8月です。やっぱり時期が近いと内容が似るんですな。

焼津青年会議所が、何点も応募してくれて「市民と同じように焼津の事を思いご参加いただいて」有り難や、なんて無邪気にも思い込んでた裏で、一族は出雲の事をも思いそちらにもご参加になっていたのさ。同床異夢。
つまり神話の里ならどこでもよかったわけで、飛鳥とか紀伊熊野とかで類似品が発掘される可能性だってまだ残っているのかもね。焼津に神話キャラなんて、むしろその思考過程の副産物に過ぎなかったのではないだろうか(つまり「ア、これ焼津にもイケるからついでに出しとこ」的な)。ま、素人衆にそう思わせた時点で既にアウトという気がするんですけど。

(続く)

2014年2月 8日 (土)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その79の2:カッピー 補遺)

(承前)

勝浦市「カッピー」が決定されたのは2010年2月だけど、どうやらその最大の活躍の場はご当地で毎年6月の第1土曜日に開かれるこのお祭りらしい。いかにも漁師町の祭らしく、午前中で終わっちゃうという潔さだけどww。

第10回 勝浦港カツオまつり

カッピーの着ぐるみお披露目もこの2010年6月5日「第10回 勝浦港カツオまつり」の時だし、ポスターにもちゃんと載ってます。

けれども翌年、このお祭りは開かれなかった。言うまでもなく東日本大震災の影響によるものです。
しかし完全に中止されたわけではなく、代わりとして1週間遅れの6月11日に開かれたのが「第1回 かつうら食彩まつり」。

第1回 かつうら食彩まつり

場所や主催も微妙に違ってますね。カッピーもトマトやらホウレンソウやら持たされて、半ばやいちゃん化してます。

思うに、震災による漁船・漁港の直接間接の被害とか、大規模余震の懸念とか、原発事故に伴う風評被害の問題とか、いろいろなことがきっとあったんでしょう(カツオも1000本販売されているから、放射線汚染自体の問題ではなかったと思うけれども)。それでも何とか開催にこぎつけたかった執念を感じる。(cf.【その47】・【その48】)

この形態は2011年だけで、その翌年からはまたカツオまつりに戻っているんですけどね。

第11回 勝浦港カツオまつり 第12回 勝浦港カツオまつり

あらー、カッピーどこかへ行っちゃった。勝浦のカツオイベントでカツオキャラ活躍させなかったらどこで活用すんだよっ!!喝!!

カッピー

うーん、ツルがご当地キャラのこと調べてると、やっぱりどうしても震災のことに吸い寄せられてしまうな。

(続く)

2014年2月 5日 (水)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その79:やいちゃん・カッピー)

(承前)

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国籍、住所、年齢、性別、個人、団体、資格、職業、プロ、アマの別を問いませんが、難波田城公園を訪れたことのある方に限ります。
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前回の「なんばった」のように(番外編ばかり書いてたのですごく前のような気がするけど)、対象をご当地関係者に限定した公募ではこんなのもあります。

静岡県焼津市
焼津青年会議所 まちづくり委員会 マスコットキャラクター
 ↓
焼津市 マスコットキャラクター
やいちゃん
塩崎栄一(67歳:デザイナー)
やいちゃん

当初、焼津市と志太郡(しだぐん)大井川町の合併(2008年11月1日)を受け、2009年8月1日に焼津青年会議所のキャラクターとして登場してますが、三次元化で着ぐるみがお披露目されたのは2013年4月14日の「焼津みなとまつり」でと、そこそこユルいっす。しかしその後は2013年11月の合併5周年を機に焼津市公認のお墨付きとなり、特別住民登録も済ませたという[藁しべ長者系]キャラです。
そんなわけで盛りアイテムは、焼津市が水揚げ全国[No.1]を誇る[カツオ]&大井川町の特産の「アメーラ」という[トマト]の新品種。(最近の野菜ときたら何でもかんでも糖度ばっかり気にしやがって。)

「クエピィ」と微妙に似てますねー。[地名]入りの[法被]、足下の[波]模様、そして発表の時期までが。クエピィはやいちゃんの約1年前、2008年11月21日です。(cf.【その75】)

和歌山県西牟婁郡白浜町 クエピィ
塩崎アユミ
クエピィ

やいちゃんは「市民レベルでの融合、一体感の促進を図るため」とされていたので、高級グルメの紀州クエを全国に売り込むというMissionを帯びたクエピィに比べれば、内的指向の強いキャラと言えるんでしょう。そのせいか、この公募も対象をご当地関係者に限定したものだった。となると大阪在住の塩崎一族が選ばれたのはいかにも解せない。
興味深いのは、この点を焼津青年会議所側に突っ込んだ人がいたらしいこと。さる公募系BBSにその際の回答なるものが残っている↓。

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(2009.09.15)
ご指摘のとおり最優秀賞受賞は大阪在住の方です。
但し、今回ご応募いただいた際ご本人に確認させていただき、これまで焼津で行った多くの事業にご協力いただいていること、市民と同じように焼津の事を思いご参加いただいていることを確認し、審査対象として承認させていただきました。
応募資格にありました「焼津市に関わりのある人」という点が誤解を招き、不快なお気持ちにさせてしまったことを深くお詫び申し上げます。
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うわー、コトナカレ主義の小役人の考えそうな屁理屈よねー。牽強付会も甚だしい、馬鹿ではあるまいかしらん。いやいやそうじゃないか、こんなロジックに頼らざるを得なかった担当者には誠に同情を禁じ得ません、逆に。
でもツルだったら、「本人に確認」のくだりは絶対削るけど。応募規定違反が疑われる場合に本人をつかまえて「あなた違反してませんか」と訊ねるの愚。それに、全員に確認して回ったのかよ。
「焼津で行った多くの事業にご協力いただいている」とは何を指すのだろう。公募に応じる以外、社会との接点が(ネット上では)一切見つからないこの一族において。ご当地での公募に何回も応募していれば「焼津市に関わり」ができるということなんでしょうかねぇ(×_×)。
「市民と同じように焼津の事を思いご参加いただいていることを確認し」なんてのはもう、再起不能なほど脱力しちゃう。満たしたいものは金銭欲と承認欲、名声欲、ただそれだけよ。

塩崎一族のカツオキャラは、上総の勝浦でも採用されている。

千葉県勝浦市
勝浦カツオキャラクター
カッピー
塩崎マサヨ(デザイナー)
カッピー

2010年2月17日の発表だから、やいちゃん → クエピィ → カッピーと、3ヵ月ごとに魚介系で選ばれたことになります。

足の格好、手のポーズ、頭に締めた[捻り鉢巻き]、実は全体のフォルムはこちらの方がクエピィに類似している。そしてこれまた[市名]入りのダボシャツ。目の表現は、2010年2月28日、つまりカッピーからさらに11日(だけ)遅れて発表された「ホッキーくん」に受け継がれます。時期が近いとやっぱり相似度合いも高まっちゃうんですねえ。それでいいんだとは決して思わないが。(cf.【その48】)

宮城県亘理郡(わたりぐん)山元町 ホッキーくん
長崎チヨ
ホッキーくん

あ、[No.1ポーズ]でホッキーくんはやいちゃんに戻っていくわけだ。

ここで脱線。2012年のカツオ類の漁獲量は;

1位 静岡県
2位 東京都
3位 三重県
4位 高知県
5位 宮城県

なんですそうな。

平成24年カツオ類漁獲高

静岡の1位は別格として、東京が2位に入っていたり、土佐の高知が4位に甘んじていたり、千葉が入っていなかったりと、いささか意外です。ただし高知県は、ソウダガツオ類では30%超でトップとなっている由。

南方系の魚カツオ/Katsuwonus pelamisはサバ科カツオ属、この1種だけで本属を構成する。ラテン語でも「かつを」なんですね(笑)。一方ソウダガツオ/宗太鰹はサバ科ソウダガツオ属の魚を総称した言い方で、この属もヒラソウダ/Auxis thazardとマルソウダ/Auxis rocheiの2種のみからなる。マルソウダはアレルギー物質ヒスタミンによる中毒を起こすおそれがあって、「食用を避けるか少なくとも鮮度がおちたものは食さないことが望ましい」とはWikipediaの受け売り。けど、どれも鰹節(インド洋のモルディブに起源を求める説がある)になります。

あの、大阪の塩崎さんちでは焼津カツオと勝浦カツオ、どっちを応援なさってるんでしょう。お近くの三重のカツオキャラも作ってやれよ。できれば、恐怖の「カツオ人間」@高知県ぐらいにインパクトのあるやつを

(続く)

2014年2月 3日 (月)

【番外編】泣きキャラ評定記 戊ノ巻(砂丘ながいも・夏味ちゃん・苦味ちゃん)

(承前)

まさか「戊」まで来ようとはね・・・。

前田作品の〆は昨年のクリスマスイブに発表された次のキャラ。

鳥取県東伯郡北栄町
地域活性システム研究所
砂丘ながいも イメージキャラクター
前田昌克(59歳:大阪市北区:デザイナー)
砂丘ながいも

ああ、どこまでも[ハート形三角形]のその体・・・。もうこれ以外考えられなくなってるんでしょうか。そこに[砂丘長芋]+町の花[ハマヒルガオ]+[町章](by 駒井 瞭:cf. 2013.02.03「咲いた桜になぜ駒つなぐ」)を盛ったもの。ネックレスは長芋の方の葉っぱです。町章、隠れちゃっとるで。

この長芋頭、どうも最近どこかで見た気がすると思ったら、友人のつてで出かけた東京芸大の大学院美術研究科博士審査展(2013.12.15〜24!)によく似たインスタレーションが出ていたんだ(長芋製ではありませんでしたが)。シャレにならんなー、つうか気分悪いわ(笑)。

ご当地は東伯郡の北条町と大栄町(だいえいちょう)とが2005年10月に合併して誕生した町(合成地名ですなー)。名物は「大栄すいか」に「砂丘ながいも」、そしてもう一つ青山剛昌(大栄町出身)。
このうち青山剛昌の「名探偵コナン」は大栄町時代から「コナンの里」として町興しに使われ、大栄すいかにも2007年 ―つまり合併後だ― からゆるいキャラクターが存在する。

鳥取県東伯郡北栄町
大栄すいか マスコットキャラクター
夏味ちゃん
(作者不明)
夏味ちゃん

ついでに言えばこんな裏キャラまで!

鳥取県東伯郡北栄町
キャラクター(?)
苦味(にがみ)ちゃん
(作者不明)
苦味ちゃん

これまた名産キャラかと思いきや、「北栄町のゴーヤカーテンから生まれたゴーヤの妖精」で、町のサイトで「ECO日記」なるblogをすなる辛口エコ女子です。しかしそれにしても不敵な面構え、気に入った(爆)!

長芋キャラはいわば遅れて来た町興しネタだったわけです(これだけあるからもうええっちゅうに)。
これを仕掛けた「地域活性システム研究所」はなんと東京都にあって、「同町などで漫画を通じた地域活性化に取り組む」と紹介されている。実は明治大学の「特定課題研究ユニット」なる団体で、2012年3月にNPO法人の認証を受けてます。代表は同大商学部教授の水野勝之(このキャラの選考委員にも名を連ねている)。選考には長芋生産者も加わったそうな。

これですわ、各地のキャラ乱立の背景にあるのは。「特定課題」の解決は図られようとも、大所高所からのアドバイスは誰も考えてくれない。つまりはコンサルの口車に乗せられちゃった感じね。「名前を付けるかどうかは、今後、生産者らと検討して決める」とはそりゃまたユルいことで。

それでもこのキャラ、きっと愛称がつけられて、ご当地の夏の一大イベント「すいか・ながいも健康マラソン大会」にも出てくることでしょう。しかし、会場で夏味ちゃんと一緒に「すいか・とろろ汁食べ放題」をアピールするのはいいけれど、このマラソン自体、2013年の第26回大会では熱中症で9名が病院に搬送される事態となった。このあたりはユルくちゃダメですよねえ。今年はどうなるんでしょうか。

すいか・ながいもマラソン

2014年2月 1日 (土)

【番外編】泣きキャラ評定記 丁ノ巻(花咲みのりん・もりぴー)

(承前)

「丙ノ巻」で打ち止めにするつもりだったんですが・・・。

最近も前田作品の採用は続いているが、遺憾ながら発想の斬新性や独自性は既に失われ、過去の作品をなぞるに過ぎなくなっている。

福井県坂井市
JA花咲ふくい(花咲ふくい農業協同組合)
PRキャラクター
花咲みのりん
前田昌克(大阪市)
花咲みのりん

2013年8月にデザインが発表されたキャラです(愛称は別途公募)。
こりゃまた特盛りですねぇ。まさに「んめぇもん、ありったけ盛り」状態。募集チラシには11点もの既存キャラクターが描かれていて、「当JAの野菜キャラクターと一緒に、PRキャラクターとして使用させて頂きます」ともある。

JA花咲ふくいキャラ募集

何のことはない、ここから牛肉・牛乳・キャベツ(or レタス?)を除いた8点を写してきて、あとはニンジンを加えただけ。あざとい手です。胴体の[ハート形三角形]もゆめ見逃すまじ。ロゴマークは多分JA花咲ふくいのものなんでしょうが、詳細はわかりませんでした。
案ずるに、アイテムの微妙な差は、おそらく決定後に作者と制定側との間で調整されたものではあるまいか。それかあらぬか、JAの結果発表コメントには「既存のキャラクターと調和する」とまで評してある。出来レースであったとしても驚きませんね、ツルは。
一切野菜ネタを封印して挑んだアナタの方がずっと潔かったと思いますよ、ええ。

滋賀県守山市
守山市社会福祉協議会
マスコットキャラクター
もりぴー
前田昌克(大阪府)
もりぴー

またもや[ハート形三角形]に、おなじみ[社協マーク]の登場です。イニシャル[M]と[ハート]を重ね合わせた、と説明されていて、これにも激しいDejavuを感じる。市の花[ハス]はむしろスイレンに見えちゃうし、[ぴー系ネーム]までがclicheです。社協キャラだからテンプレどおりに作っとけという意識がほの見える。

前回に倣えば次のような流れになります。これまた連綿として続く、[ハート]の[かぶりモノ系]の命脈。たいていが「人権」か「福祉」なのは言うまでもない(苦)。Another dark side of the big wave.

〔2008.10.25決定〕
埼玉県戸田市 トマピー
塩崎歩美
【その12】
トマピー

 ↓

〔2008.11.14発表〕
香川県 人権啓発マスコットキャラクター(優秀賞)
塩崎アユミ
【その12】
香川県人権啓発

 ↓

〔2009.01.15決定〕
大分県 こころちゃん
塩崎アユミ
【その13】
こころちゃん

 ↓

〔2010.03.04デザイン発表〕
三重県 みっぷる
長崎チヨ
【その12】
みっぷる

 ↓

〔2011.01.15決定〕
長野県千曲市 屋代駅前商店街シンボルキャラクター(次点) やっぴぃ
塩崎マサヨ
【その46】
やっぴぃ

 ↓

〔2011.10.01発表〕
埼玉県戸田市 トッピー
佐藤 修
【その14】
トッピー(最終版)

 ↓

〔2013.03.15決定〕
群馬県高崎市 たかちゃん
井口千鶴子(群馬県高崎市箕郷町)
【2013.07.03「頑張れ、爺ちゃん(婆ちゃんも可):上」】
たかちゃん

 ↓

〔2013.06.12結果発表〕
福島県双葉郡ブランド ふたば キャラクター(応募作品 4)
前田昌克(?)
【2013.12.01「ああ、お手上げ〔上〕」】
双葉郡ブランド キャラクター4

 ↓

〔2013.11.14発表〕
滋賀県守山市 もりぴー
前田昌克
もりぴー

過去の残滓と言おうか、死屍累々と言おうか。Spirits having flown.

(まだ続く)

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