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2014年12月

2014年12月31日 (水)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その123:エコぴよ・みーふぁ)

(承前)

[双葉]モノ、まだ続けます。

長野県
甲信エコチル調査運営協議会 信州部会(エコチル信州)
シンボルキャラクター
エコぴよ
佐藤秀子(大阪市:イラストレーター)
エコぴよ

おお、ご無沙汰、秀子はん。【その83】の「やくすくん」以来やないけ。アンタ時々ええ時に出てくるなあ。

「エコチル調査」、正式名称「子どもの健康と環境に関する全国調査」とは、環境省が2011年1月から行っている大規模な疫学調査。化学物質や生活環境が子どもの健康や成長に及ぼす影響を、全国15地域、10万組の親子を対象に2032年まで調査するという壮大なプロジェクトで、新生児が13歳になるまで追跡していくらしい。すごいですねえ。

特に重点的に調査されるのは、近年増加している;

免疫疾患
先天異常
学習障害(Learning Difficulty/LD)や注意欠陥・多動性障害(Attention Deficit Hyperactivity Disorder/ADHD)などの発達障害
男児出生率低下などの生殖異常

等に対する化学物質の影響、なんだそうな。名称は「Ecology」+「Children」から来ている。
で、15地域のうちに「甲信」があって、さらにその中で、長野県伊那市を中心とする上伊那地域を対象とした「エコチル信州」を信州大学医学部小児環境保健疫学研究センターが担当している次第(因みに「甲」の方は「エコチルやまなし」として山梨大学大学院医学工学総合研究部が行っている由)。ややこし。

前置きが無駄に長くなっちゃいました。
キャラクターは2012年1月、エコチル信州の開始1周年に際して制定されたもので、[ヒヨコ]の[かぶりモノ系]、[双葉]&[ハート]添え、本塩仕立て。ここでの双葉は「伸びゆくもの」を表すんでしょう、素直に。
このように[wand]の先にハートや星がつく場合、端っこに白い小さなハイライトが入るのは紛れもなく塩キャラの特徴です。

2012年3月30日に表彰式が行われ、その際、別途制定(詳細不明)された愛称も発表になってますが、「佐藤さんはこの日欠席」なすったというのも慎ましやかなる塩崎一族の基本的態度。
しかしネット上では当然のように;

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佐藤秀子って誰だよwwww
明らかな偽名&シオピーwww
明らかに作ってる奴は同じだろwww
原案だけは佐藤秀子さんとか?w
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などとピィチクパァチクな囀りも囂しかったわけです、あっはっは。

因みに、作者からはこんなしおらしいコメントが。

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この度は私の作品を最優秀賞にお選び下さりまして誠にありがとうございます。心から嬉しく思っております。この受賞を機に今後も制作活動に励みたいと思っております。子どもの健康と環境に関して関心を持たれた方がひとりでもおおくエコチル調査に参加して頂きたいと思っております。その広報活動として私のキャラクターが活躍し、みなさまに親しみをもって頂けるキャラクターになるようにと、心から祈っております。本当にありがとうございました。
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ぶぁっはっはっはっ。

[鳥]の塩キャラではこんなのもある。エコぴよに劣らず幼児性満開っす。

大阪府
第46回大阪府合唱祭
マスコットキャラクター
みーふぁ
塩崎アユミ
みーふぁ

こちらは2009年6月に開かれたイベントのために、前月の5月に発表されたもの。応募総数11点、もう公募なんて七面倒臭いことなんてなさらずお膝元の塩崎家にダイレクトにご依頼なすった方がナンボかお楽でしたでしょうに(笑)。
[雛鳥]的なプラットフォームに[八分音符]の[かぶりモノ系]で、[楽譜]と[地名]も描き込んで・・・って、あれ?それって・・・

【その7】
福島県郡山市
イメージキャラクター
がくとくん
塩崎アユミ
がくとくん

おんぷちゃん
(作者不明)
おんぷちゃん

と発想同じじゃんよ。違うのは[寄り目ハイライト]入れたとこぐらい。「がくとくん」は2010年3月、「おんぷちゃん」は2011年11月の発表だから、この兄妹のルーツは「みーふぁ」にあったことになる。というか、郡山市で公募がかかった時、アユミの頭に浮かんだのは地元のマイナー公募のことだったというわけね。ふぁーあ(´Д`)。
[♪]をかぶった塩キャラの系譜、実はもう少し遡れるのだけど、それはまたいずれそのうちに。

さて、2014年も今日でおしまいです。まさか本シリーズで3度目の大晦日を迎えることになろうとは夢にも思いませんでした。こちらのモチベーションを維持するのもなかなか大変ですが、こうなりゃ意地だ、やり抜きますえ。

ともあれ皆様、今年もご高覧賜り、誠にありがとうございました。どうかよい新年を迎えられますように!

(続く)

2014年12月30日 (火)

【番外編】毀誉褒貶も百万遍(ひゃくまんさん):二遍目

(承前)

ひゃくまんさん

この「ひゃくまんさん」も、当初かなり叩かれてた記憶があるなあ。後から平面デザインを出してきたのも、そこが影響したのは間違いないだろう。でも、作者の田中がインタビューに答えているところがいろいろ興味深い。

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(2013.09.17 北國新聞)
◎ちょっと変が面白い 賛否両論、石川県のゆるキャラ 生みの親、田中聡美さんに聞く 柄変えて応用

石川県が北陸新幹線開業に向けてつくるマスコットキャラクター(ゆるキャラ)は、デザインが発表されるや、賛否両論さまざまな論議を呼んでいる。渦中のキャラの生みの親は、どんな意図を込めたのか。グラフィックデザイナーの田中聡美さんに話を聞いた。

●郷土玩具がホット
―なぜ郷土玩具の「起上(おきあが)り」をモチーフにしたのか

石川らしくて、かわいいだけじゃなく品のあるものが着ぐるみになったら面白いかなって思ったんです。今、若い女の子の間で、郷土玩具がホットなんですよ。例えば、こけしがすごい人気で、雑貨とか本がいっぱい出てる。昔から愛されているもののブームが、石川にも起こったらいいなと思いました。

―デザインとしての狙いは。

若い女性は、古くて渋い、落語とかが好きな人と、かわいいものが好きな人に、大きく二分されていると思うんです。これまでどちらかにしか興味のなかった人にも好きになってほしい。

―どう活用してほしいか。

起上りって、体に松竹梅が描いてあっておめでたいんです。後で、柄を変えて応用もできる。描くもので石川らしさを表現したり、季節で絵を変えたり。ゆるキャラってブームだけど、短命なものもある。常に少しずつ変化していけたら面白いなって思います。

―顔の造形は、「天才バカボン」のレレレのおじさんのような目に、洋風のひげ、公家ふうの眉で構成されている。

変ですよね(笑)。デザインの発表後、友達からも「全然ゆるくない」ってメールがきました。多くの人に好きになってもらいたいですが、わかりやすくかわいいものにはしないでおこうと思ってました。ひげがなく笑ってるのも描いてみたんですが、「なんか普通だなぁ」ってやめました。石川県のキャラクターとして、ちょっと変な方向に行ったら面白いですよね。

―着ぐるみのイラストは、長い手足が「気持ち悪い」という声もある。

もともとは、付いてなかったんですよ!
わたしは中に人が入らないアイデアを提案してたんです。イベントでは、能登のキリコ台の上に置かれ、担がれて登場、しゃべらないまま帰って行く。そんなイメージだったんですが、「それだと登場させる意味がない」って却下されたんです。

―着ぐるみでこだわる点は。

本当の金箔を張りたかった。今回は全身では難しいようですけど。眉に使われるそうですね。全国のキャラでも金色はあまりいないから、ポップでかわいいし、百万石の豪華さも出ると思います。

●設定はこれから
―年齢や性格などの設定はあるのか。

わたしは最初、石川県のことを何でも知ってるおじいさんってイメージしてたんです。ネットで調べると真脇遺跡が6千年前ってあったから、年齢は6千歳にして。でも、これは変更になったようで、キャラはまだ定まってないんです。PR戦略の方向性を決めていくうちに固まっていきますから、期待していてください。
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公募ガイダーの愚にもつかぬ制作コメントの数々で曇った目には新鮮に映ります。例えば深川重一がインタビューで述べた;

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全国的にゆるキャラが乱立する中、いかに差別化を図るかに苦心した。単に奇抜なだけではなく、多くの人に愛されるようにと、『元気な子ども』のイメージも盛り込むなど工夫した。
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のような、結局は中身の稀薄な言葉の羅列に過ぎないものとの差異は際立っている(cf. 2014.08.13【配達されない三通の手紙:三通目】)。作家の視点の問題なんだろうなあ。

ターゲットとして「若い女性」が強調されているのは、キャラ制定に限ったことではないはず。今、首都圏でバンバン放映されているJR東日本の北陸新幹線TVCM(ご当地では流れてないそうな)で女優の杏を起用したのも同じことだろう。
ひゃくまんさん仕掛人の県観光総合プロデューサー、早川和良の本職はCMプロデューサー。曰く、「他県のキャラクターに埋没しないようきらびやかさを意識した」「『最後に出てきた大物感』を基準にした」と。

え?ツルですか?ハッキリ言って嫌いですよ。でもそれは、「シンプルでわかりやすいものじゃないから」「盛り過ぎているから」といった理由ではない。

江戸前の「粋」と、上方の「艶」と、やっぱり日本の美意識には二系統あると思う。東京の女性と大阪の女性と(敢えておばちゃんとは言わない)、少なくとも靴の好みは関西の方が明らかにきらびやかでしょ。
ツルは京好みの「艶」派です(現代の京都市民の美意識の低さにはいつも閉口してたけど)。豪華絢爛、装飾過剰、大いに結構。伊藤若冲、田中一村、ツル好み。
でも、このキャラには「きれいさ」を感じないので。

最後に1点、わからないことが。植樹祭シンボルマークの最優秀賞は、実質的には田中が獲ったとも言えるわけだ。然らば、浮いた賞金10万円は田中のもとへ行くべきではなかろうか。あるいは優秀賞を1点増やした差額を取って9万円也が?それとも彼女は公募には関与していなかったのだから、その賞金を手にすることはできない?それは税金の無駄遣い?
立場によって、意見が分かれそうでんな。

2014年12月29日 (月)

【番外編】毀誉褒貶も百万遍(ひゃくまんさん):一遍目

前回取り上げた「ひゃくまんさん」というのはこれ。

石川県
北陸新幹線開業PR 石川県マスコットキャラクター
ひゃくまんさん
田中聡美(34歳:石川県金沢市:グラフィックデザイナー)
ひゃくまんさん ひゃくまんさん背面

郷土玩具[加賀八幡起き上がり]をプラットフォームに、[輪島塗]+[金沢金箔]+[加賀友禅]+[九谷五彩]等々、ご当地の誇る伝統工芸をてんこ盛りにしたゴージャスタイプ。水茎の跡麗しく、[地名]も背中に大書されている。
でもアイテム盛り盛りとは言え、塩キャラとは全く異なるアプローチですな。グルメ系に全く靡かなかったところは潔い。

調べてみると、これは公募ではなくコンペによったもの。県出身のデザイナー4人に制作を依頼したのが、植樹祭シンボルマーク募集とほぼ同時期の2013年7月。でも9月に公募で愛称決定、10月着ぐるみお披露目と、こっちはさっさと進んでいる。

愛称公募については、発表直前にこんな記事が流れた。

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(2013.09.27 北國新聞 抜粋)

愛称募集には全国から4965件の応募があり、最も多かったのは「かがまる」で、「ひゃくまんさん」は2位、「だるまん」が3位だった。

〔中略〕

ゆるキャラは県の首都圏誘客のキャッチコピー「いしかわ百万石物語」を象徴しており、「百万石」の言葉を盛り込んだ「ひゃくまんさん」が選ばれる可能性が大きい。
「かがまる」は加賀地域を連想して県全体のPRにはそぐわないため、「だるまん」はデザインのモデルがだるまでないため、候補から外れたとみられる。
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へっ!?起き上がり小法師ってだるまとは違うの!?加賀百万石なのに加賀じゃダメなの!?そして、なんで地元メディアに事前リークしたの!?!?だから、アンタのとこは・・・(自主規制)。

ひゃくまんさん平面 ひゃくまんさん平面モノクロ

2014年1月には、「デザイナーと相談して」として、追加で「平面デザイン」なるものが発表されている。つまりは簡略版デザインで、こちらの方が万人向けな感じです。逆に言えばスタンダード版は等身大 or それ以上のサイズに適したデザインだったということになりそう。モノクロ等のカラバリも作られていて、やはり「単色表現可」の呪縛からは抜け出せなかった様子。

で、前回書いたとおり、ささやかな薮の中の密議によって、公募結果を蹴倒して、ささやかな薮の中に入って(^_-)、植樹祭に出しゃばって、いやいや食い込んできたのが3月だった。

ひゃくまんさん石川植樹祭バージョン

それにしても、ネット上には公募結果を蔑ろにしたことへの批判ぐらい転がってそうなものなのに、一向に見つからないのが不思議です。

(続く)

2014年12月27日 (土)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その122:石川植樹祭・ねんりん)

(承前)

[双葉]モノ、もう少し見てみましょうか。

石川県
第66回全国植樹祭 シンボルマーク
(入選)
塩崎エイイチ
石川植樹祭

実際にはキャラクターである。イニシャル[石]に[双葉]と木の[幹]を添えたという凝ったデザイン。「木に竹を継いだ」てな物言いもあるがね。
やっぱり「環境」を表すんでしょう、この双葉は。でも、豊かな国土のための植樹とか、伸びゆく若さとか、そんな未来志向的な要素を感じないんですけどぉ。石屋のキャラにしか見えねーぞ(^o^)。

でも、植樹祭シンボルマークでは、第56回茨城大会で栄一が採用され、第64回鳥取大会で歩美が入選しているので、3度目の快挙ということになる(^_-)。さすがは塩崎家よ

石川版は、2015年5月開催のイベントに備え、2013年に募集がかかってますが(両陛下臨席の行事ともなると2年前から準備するのだ)、この公募、どうにも腑に落ちない。

まず、県の基本構想検討委員会により;

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(2013.03.27 建設工業新聞 抜粋)

大会テーマやシンボルマークについては開催気運を高めるため、全国から公募することを決定。
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とされたことを受けて;

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(2013.04.25 北國新聞 抜粋)

2015年春に小松市の木場潟公園を主会場に開かれる全国植樹祭で石川県は25日、スローガンに当たる「大会テーマ」の募集を始めた。

〔中略〕

応募資格は定めず、5月31日まで募集する。
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(2013.05.24 北國新聞 抜粋)

県は24日、小松市の木場潟公園で2015年春に開催する全国植樹祭のシンボルマークの募集を始める。

〔中略〕

締め切りは7月5日。最優秀賞と優秀賞、入選に選ばれた作者を表彰する。
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となった。既にここで、なぜ両者が1ヵ月ずれたのかと思うんですけどね。
次の節目は県の実行委員会の設立総会。

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(2013.08.05 北國新聞 抜粋)

大会テーマとシンボルマークを9月をめどに決定することが報告された。
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目立たぬようわからぬよう書いてあるけど、募集要領上、テーマは「平成25年7月以降」、シンボルマークは「平成25年8月中旬以降」の発表を予定してたけどいささか遅れます、という文脈で捉えるべきなのだと思う。
しかし、その後この件は鳴りを潜め、次に表に出た時には何やら違う話になっていた。

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(2014.02.08 日本農業新聞 抜粋)

公益社団法人国土緑化推進機構は5日、東京の衆院議長公邸で特別委員会を開き、2015年春に石川県小松市の木場潟公園で開催の第66回全国植樹祭の基本計画を決定した。

〔中略〕

テーマは全国公募で選定された「木を活かし 未来へ届ける ふるさとの森」、シンボルマークは3月に選定の予定。
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なぜ、テーマが決まったのにシンボルマークはまだ決まらないのか(半年も経ったのに!)。そしてなぜ、「3月に選定の予定」という含みのある表現になっているのか(「公募結果を3月に発表の予定」ではなく)。開催まであと1年ほどに迫ってから公表というのも、この手の行事としては異常に遅い。
そして3月になると、やっと発表されたんですが。

優秀賞
小阪圭花(石川県:中学1年生)
相川実紀(みのり)(神奈川県)
室田倭子(わこ)(石川県:中学2年生)

入選
塩崎エイイチ(大阪府)
斉藤春菜(神奈川県)
福嶋彩也夏(あやか)(石川県:高校3年生)
大平慎之助(石川県:小学5年生)

これまた見落としてしまいそうだけど、最優秀賞が出されてないんです。代わりに優秀賞が1点増えている(@_@)。
これ、応募側から見れば、最優秀賞(副賞 10万円)目指して頑張ってきたところが、蓋を開けてみたらせいぜい優秀賞(副賞 1万円相当の県産農産物等)だったというわけ。

深掘りすれば、3月4日に実行委員会の「第3回幹事会」が開かれ、「大会シンボルマークについて」が審議されていた。でも判明するのはここまで。そこでどんなことが話し合われたのかは公開されていない。

となると、優秀賞3点のうちどれを採用したのかな、それとも該当なしになったのかな、なんていろいろ思うじゃないですか。
でも話はそんな生やさしいものではなかった。

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(同植樹祭サイト)

北陸新幹線金沢開業という記念すべき年に開催される全国植樹祭に相応しいシンボルマークとなるよう制作しました。デザインは「石川県北陸新幹線金沢開業PRマスコットキャラクター・ひゃくまんさん」を中心に置き、その周辺を緑で囲んでいます。
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えええ!?新幹線キャラを転用しちゃったの!?!?応募総数1,015件の思いを無に帰して!?もう、シンボルマークでもキャラクターでもどうでもいいの!?「幹事会」で決めたのはこういうことやったんかいその密室性たるや、奈良県「せんとくん」どころの騒ぎではない。

あのねえ、石川県さん。コンプライアンスっちゅうもんをその口から胃袋のど真ん中まで捩じ込んでぐりぐり掻き回してあげましょうか、血反吐ブシャーと出るまで。
民間でこんなことやったら、強く非難されるところです。景表法(不当景品類及び不当表示防止法)上も問題あるだろうよ。ありもしない鼻先人参で走らせたことになるのだから。
もひとつ言ってやろうか。金商法(金融商品取引法:旧 証券取引法)には「風説の流布」ちゅう条文もあんのやで(ほとんど暴論)。意図するしないにかかわらず、不当な取扱いをしたかどでお上から(あるいは社会から)色眼鏡で見られてしまうことだってあるんだよ。

何よりアンタとこはねえ、2008年の「ノトロの森」事件(cf.【その3】)で散々叩かれたでしょうが。過去から何にも学んでないじゃないか。こんなことだから権利意識が、コンプライアンス精神が低いと見なされるんです(ほとんど誹謗中傷やわ)。

途中で国土緑化推進機構が絡んできたから話が妙になった、とでも言いたいのだろうか。しかしそれもおかしいよね。
結局、植樹祭と新幹線開通をタイアップしてPRしたかったわけでしょ。ならばひゃくまんさんを持ってきたのは、県側の意向ではないんですか?

こうなった経緯についての説明は一切残されておらず、報道された形跡もない。おそらくマスコミにも箝口令が敷かれたのではないか。せんとくんの場合と違って途中で首長が変わったわけでもない。Accountabilityを果たさなければ、様々な憶測を生んでいくだけです。(ややこしいやっちゃな)

さて、このくらいで頭を冷やしましてと。

双葉を頭に乗っけた幼児キャラも、歳月を経ればこうなる。

秋田県
はつらつ高齢者輝き県民会議
はつらつ高齢者輝きアクションプログラム マスコットキャラクター
ねんりん
塩崎歩美(グラフィックデザイナー)
ねんりん1 ねんりん2

実際にはこちらの方が先、2011年12月の発表ですがね。[年輪]を重ねた[スギ]で、お年寄りの豊かな経験と知恵を表したわけ。愛称は県で考えたものです(手間暇金をケチったね^^;)。

塩キャラも数々ある中に、「高齢」を正面からテーマにしたものは他にないと思う。でも、歳を取ってもまだ[キラキラ]、[地名]入り[鉢巻]締めて元気をふりまく!というのがやっぱり塩キャラ、微妙に気持ち悪い。でもそれはむしろ、「高齢者は絶えずはつらつと輝いてなきゃ」というこのプログラムの趣旨自体に対する疑問かもしれません。老いとはそのように爽やかで健やかなものであろうか。

老(おい)不気味 わが母そはが人間(ひと)以下の えたいの知れぬものとなりゆく

我を生みしはこの鳥骸のごときものか さればよ生(あ)れしことに黙(もだ)す
     齋藤 史

(続く)

2014年12月25日 (木)

もはや盡きせぬ無明の闇キャラ(その1:さらん)

【2017.10.15 追記】
本稿に書いた羽咋市での取り組み、仕掛人は市職員の高野誠鮮でした。詳しくは【2017.02.16「天からの恵みの重さ ― 第弐陣」】をご覧下さい。

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本Seriesでは、真正・亜流双方にわたり、塩キャラ塩ロゴを取り上げてはこき下ろす修羅の所業を繰り返してきたわけですが、割と厳格に自主規制してきた部分もあります。
それは、「これは本当に塩崎一族の作品なのか」という吟味。「YES」と言い得るだけの合理的根拠が確認できて初めて本編に取り上げるわけ。その名義や年齢の変幻自在ぶりを知るにつけ、また幾多の錯塩のことを知るにつけ、簡単に決めつけてしまえないと感じることは多くありまして。
つまりは本編と番外編のどちらに載せようということでもあるし、当然批判内容が違ってくるということもある。

しかしながら、これだけ深入りしてみると、どうしても誰が作ったかわからないものも出てくるんです、やっぱり。見た目の印象だけで塩キャラ真贋を判定するのがいかに危険かということは、多くの錯塩の存在が証明していると思う。つまりはパクりやすいDogma/Methodだし。

で、そんなgreyでdarkな作品を論じるSubseriesを立ち上げます^^;。この1年近く温めてきて、機は遂に熟した。でもある意味、素人が斯界の超大御所にあえなく敗れ去る瞬間と思っていただいても結構よ;-)。

グダグダ言うよりSeeing is believing, まずは手始めにこの闇からいきまーす。

石川県羽咋市
JAはくい(はくい農業協同組合)・羽咋市農林水産課
木村秋則自然栽培実践塾
キャラクター
さらん
(作者不明)
さらん

まず気になるのは、「木村秋則」とは何者か。一言で表せば青森県弘前市の篤農家、御年65歳(1949.11.08〜)。85歳に見えるけど。(これっ!)

木村秋則

「無農薬・無施肥での[リンゴ]栽培に世界で初めて成功した」という人です。キーワードは「腐らないリンゴ」(伏線)。2013年6月公開の東宝映画「奇跡のリンゴ」(監督 中村義洋:主演 阿部サダヲ・菅野美穂)のモデルだと言えば、記憶にある方もあるでしょう。でも、この御仁にはあんまり深入りしたくないんよね・・・・・・。

翁の名前を冠した「自然栽培実践塾」とは。

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JAはくいと羽咋市役所が手を組み、農薬・肥料(化成・有機)を一切使用しない農法を広め、腐らず枯れるという特徴を持ち、生命力が強く、究極の安心で安全な国産の無農薬農産物を作り出し、再び朱鷺が大空を羽ばたくことの出来る「昔の里山」を復活させることを目的に設立された実践塾です。
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翁は今や引っ張りだこ、全国各地に招聘されて同趣の講座が数々ありますが、ご当地のは特に気合いが入っている。

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趣旨
そもそもJA(農業協同組合)の存在は、自然栽培を目的としていない。なぜなら農民に肥料や農薬を提供し、売上にしているから。売上が減少すれば、経営だって厳しい。
しかしなぜ今敢えてJA(農業協同組合)が「自然栽培」なのか?
日本政府が発表したTPP(環太平洋経済協定)への参加による農業衰退の懸念,自由貿易による安価な他国大量生産の農産物輸入など、我が国の農業は脅かされつつある。
確かにこれらも理由の一つだ。ただし農林水産省などトップによる目先の見解にすぎない。
JAはくいは地元の羽咋市役所と手を組み、土中微生物から昆虫・魚類・鳥類に至るまで本来在るべき姿へ取り戻すことを目的に、「自然栽培実践塾」を導入することとした。
これにより生命力が強く、他国間との競合に負けない、本当に安心で安全な国産の無農薬農産物を作り出すことで日本の現状を打破することも可能であろう。
再び朱鷺が大空を羽ばたくことの出来る「昔の里山」を復活させるべく、国内に一人でも多くの賛同を得られるよう「自然栽培」への取り組みはまだスタートしたばかりである。
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これ、JAはくいのサイトに載ってるんですよ。一体、ここって全国のJA(金融システムとしての)の中でどんな立ち位置にあるんだろう。かつての千葉動労みたいなことかしら。(これっ!)

そのJAと自治体が組んで、2011年11月にデザインを、翌年1月に愛称を、それぞれ公募により発表したのが「さらん」ですが、言うまでもなく前回の福井県永平寺町のJA吉田郡「みのりちゃん」by マサヨ(2010年2月発表)に酷似しておるわけです。

みのりちゃん

大変わかりやすい。はっきり違うのは;

実る程 頭を垂るる 稲穂哉

てとこですかね

一方、鍵となるアイテムは[毛虫/芋虫]。頭に虫を飼ってる塩キャラというと、2009年12月にもあった・・・。

【その10】
三重県
エコブランド・あかね材 マスコットキャラクター
あかねちゃん
塩崎アユミ
あかねちゃん

木村の会社では、かつて次のマークを出していた。

青森県弘前市
株式会社木村興農社
木村興農社制定「自然栽培」認証マーク(ハマキムシマーク)
木村興農社自然栽培認証

ただしこれは;

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2012年1月をもって、自然栽培の指導と普及活動に専念するため、木村興農社による自然栽培認証活動の一切を休止しております。
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となっている。こうしたやり方が時代とともに立ち行かなくなってきたということでしょう。民間による権威づけに対して、農水省辺りから何か指導が入ったのかもしれない。
これと入れ替わるタイミングで制定されたのが「さらん」なんです。この幼虫こそ、木村Methodの流れを汲む由のManifest也と理解した次第。

募集チラシに書かれたことがまたエグい。

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【参考(地域情報)】
◆宝達山(江戸時代の金山)
◆イチジク栽培
◆モーゼの墓
◆UFO神話の町
◆UFO宇宙科学をテーマとした博物館「コスモアイル羽咋」
◆渚を車が走行できる千里浜(ちりはま)海岸(国内唯一)
◆ハトムギをつかった焼酎や化粧品、はとむぎ茶
◆玄米粉パン
◆能登半島の入り口
◆海と山に囲まれた里山・里海
◆国連FAO(食料農業機構)によって認定された「世界重要農業遺産システム」に登録
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うげえぇぇぇ。木村翁、実はUFOだの宇宙人だのと交感できるというので、そっち方面でも名の知れた方。さらんの頭の双葉も実はアンテナなのかも・・・。トンデモ科学の世界に入り込んできます。農とともに乱神も語っちゃう。どうしちゃったんだ羽咋。

愛称は一層ワケがわからん。

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自然栽培=くさらない!
 ↓
「くさらん」−「苦(く)」=「さらん」
 ↓
「愛」

“自然栽培は「苦」しくない!”
“木村先生の自然栽培へのきっかけは奥さまへの「愛」”
-----

んまあ!!ただの[ん系ネーム]かと思ったら、苦しまぎれの駄ジャレかと思ったら、まさか韓国語まで出てくるとは!!!初めてのパターンっす!ヒッポファミリークラブかよっ。(これっ!)

賞品の「農薬・肥料(有機・化成)を一切使用していないお米 30kg」の届け先が本当に大阪市生野区だったかどうか、それは漆黒の闇の中ですけれども。

(続く)

2014年12月23日 (火)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その121:関電協キャラ・みのりちゃん)

(承前)

このところまた【番外編】にばかり枝葉が繁りがちで、本編が間遠になってましたが・・・。決して決してネタ切れではないのよ。むしろ貯まり過ぎてて。
さりながら、比較的地味目のところを拾い上げます(^_-)。今回注目するのは[双葉]。

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【2014.12.11「2年課程修了試験【正解&解説編:2-a】」】

[双葉]も今はもはや「農」より「eco」を表すIconになり果てているわけだし。
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と書いたけど、ほんとにそうなのだろうか。

兵庫県神戸市兵庫区
関西電気工事工業協同組合
環境保全活動キャラクター?
塩崎歩美
関電協キャラ

のっけからナンですが、このキャラクター、歩美名義で大賞を獲得したらしいという以外、愛称をはじめ詳細がわかりません。同組合のサイトにも情報はまるで載っていないし。
どうやら1991年に決定されたようなんだけど、歩美は現在40歳前といったところのはずなので(cf.【その87】)、そうなるとこの時点では17歳ぐらいだったことになる。ちょっと若過ぎる気もしますがねー(苦)。
関西電気工事工業協同組合(関電協)とは近畿一円の電気工事屋さんたちの協同組合で、情報提供や福利厚生等に携わっているそうな。サイトの理事長メッセージには、近年「地球環境の保全への取組み」を重視している旨記載されているので、その流れでこのキャラを制定したのではないかと考えられるけど、経緯をご存知の方、ご教示下さいまし。
因みに、大阪市にある「関西電気工事工業会」とは別物です、そこんとこよろしく(どうも、ライバル関係にある気がするのだけど)。あ、「関西電気保安協会」とも違いますよ。

まあ、少なくともわかるのは、このキャラの表すものは「農」ではないということやな。もっとわかりやすいのは、2007年制定の次のものとの相似です、[双葉]+[地球]だからねえ。これも「環境」モノです。

【その81】
東京都港区
PINS FACTORY
第4回ピンズデザインコンテスト
(特別賞)地球に緑を!
塩崎歩美
地球に緑を!

16年後のリサイクル、てことになるのかしら、ほんとに??あそっか、作者とともにキャラクターも成長したのかね

一方、2010年2月に発表された次のキャラクターではどうであろう。

福井県吉田郡永平寺町
JA吉田郡(吉田郡農業協同組合)
永平寺四季食彩館 れんげの里
マスコットキャラクター
みのりちゃん
塩崎マサヨ(35歳:グラフィックデザイナー)
みのりちゃん

少し横太りし過ぎてる気がしますが、これが2010年3月発行の「福井県農業普及・研究ニュース No.10」に掲載された画像です。
こちらの[双葉]が表すのは確かに、「農」ではあるんだろうな。もっともこりゃ、[稲穂]が実ったというよりオオバコ(あるいはヘラオオバコ?)に実がついた、てな感じですがね。

実る共 頭を垂れぬ 稲穂哉

書き込まれた[施設名]の「れんげの里」は、JA吉田郡が同月にオープンさせた農産物直売所のことで、加工製造施設なんかもあるそうだから、「道の駅」に限りなく近いんじゃないかと思います。地域を元気にするとか、地産地消や食育の拠点になるといった機能が期待されてるわけね。
けど、[レンゲ]は別に永平寺町の町の花ではなーい(それはウメ)。そしてこの施設が置かれたのは、吉田郡(永平寺町のみから成る)の中ではなくて隣接する福井県坂井市丸岡町(旧 坂井郡丸岡町)、より細かく言えば「Aコープ医大前店跡地」というのも不思議と言えば不思議です。もちろん、人の流れなんぞを考えてのことでしょうが。
それでも地域興しになるのかよ、みのりちゃんはほんとに吉田郡永平寺町を応援してるって言えるのかよ、なんてのは都会人の傲慢でしょうか。

因みに、【その102】に書いた佐賀県白石町「しろいしみのりちゃん」by 長崎チヨは1年後れの2011年3月発表。「しらいしちょう」ではなくて「しろいしちょう」であることをアピールするためにこの愛称になったと思ってたけど、類似/同一名称の問題があったのかも。ま、ありきたりなネーミングでしょうしね。(全国のみのりさん、ごめんなさいm(._.)m)

みのりちゃんの類似に関しては、もっと不訶思議なことがあるのだけれど、それはまたの機会にじっくりと料理、かな。

(続く)

2014年12月22日 (月)

【番外編】往け往け!せんとくん:保

(承前)

極めつけは次の書簡の公開。

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南都二六会会長
十輪院・橋本純信さま

謹啓

 はじめてお手紙を差し上げます。
 かねてより十輪院さまが、奈良町を舞台に意義ある活動をされてこられたことは、お噂で伺っておりました。私の記憶が間違っていなければ、何かの会合でお目にかかったことがあるように思います。
 このたびの平城遷都1300年祭マスコットにつきまして、南都二六会有志さまとして協会へ図案の再考を求める要望書をお出しになったことを伺い、たいへん残念に思うとともに、私の力がおよばなかったことを反省しています。
 この要望書は協会に出されたものであり、制作者の私がご意見を申しあげるべきではないとも思いましたが、すこしでもご理解を頂いたうえで、平城遷都1300年祭事業が円満に進むことを願い、お手紙を差し上げようと思いました。
 少々長くなりますが、ご一読頂けますことを、願っております。
 私は、特定の教団、宗派に所属こそしていませんが、日本人のこころの拠り所であったわが国の仏法のあり方にたいへん親しみを持ち誇りを持っています。
 それは、厳しい異端審問を行い、異教徒を排斥し続け、信仰を純化し続けたキリスト教の歴史とくらべ、古代神道と新来の仏の道とを違和感なく融合させることに成功した寛容と融和的なこころを持った古代人の智慧をこよなく愛しているからです。またその後、中国から新しい佛教の様式が持ち込まれるたびに、従来の宗派と排斥しあうことなく共存の道を選んできたことも、日本人の「和」を大切にするこころが如実に表れてきたと感じています。
 私は今回のマスコット制作にあたり、こうした祖先への崇敬の念とともに、さまざまなことを教えて下さった奈良のみほとけたちへの感謝の思いを表現しようと考えました。
 童子そのものは、私が20数年制作しているキャラクターで、この世のすべての存在と現象の背後に潜む「魂」や「気」「エネルギー」の象徴です。「ほとけ」や「御法」「真如」と呼ばれる仏法が、衆生の前に変化(へんげ)して仮りに顕現したものとの性格付けを与えてきました。この世の森羅万象すべてにほとけを観て、すべての存在と現象をほとけの一部とする「山川草木悉皆成仏」「一切衆生悉有仏性」というおおらかで融和的なわが国の信仰のありようを平城遷都 1300年の象徴として具体化しようと思ったわけです。
 そこには、仏法を冒涜したり茶化したりするような思いは微塵もありませんでした。
 しかし、童子の眉間の白亳や耳朶環状の耳と、鹿の角を取り合わせたことについて、予想以上の方から拒否反応があったことに驚きました。今回の十輪院さまのご指摘もこの部分にあるようで、戸惑っております。
 そして私自身の信念にもとづいて制作したものであるにせよ、それぞれの信仰上の微妙な問題として、嫌悪感をお持ちになったことは、真剣にとらえさせて頂かなければならないことと感じています。
 ただ要望書の最後の方に書かれてありました「(このマスコットが)アジアの仏教国の人々の目には奇異に映ることでしょう。そしてまたキリスト教国の人々はどのような印象をもたれるでしょうか。」とのご意見は、こうしたことを逆手に取って前向きにとらえるべきではないかと存じます。
 スリランカや東南アジア、またチベットや中国、韓国にはそれぞれの歴史を踏まえた信仰のあり方があるように、日本には1500年におよぶ日本の仏教の歴史があることは、多くの方が理解して下さることだと思います。またそこにこそ、原理主義を貫く一神教と違う仏法の寛容さがあり、今、欧米の人々が仏教に注目する所以ではないでしょうか?
 キリスト教圏でも、神聖な十字架にキリストの無惨な姿をあしらうことに拒否反応を示す宗派もあると聞きます。
 また、わが国では僧侶が「肉食、飲酒、妻帯、世襲、日々の托鉢や剃髪を放棄」していることを容認していますが、そのことを疑問に思う海外の仏教徒も多いことはよく知られたことです。このことは、私もアジアから来た知人からいくども質問されました。
 そのたびに、神仏習合から説き起こし、親鸞の思想や廃仏毀釈、またGHQの指令などの話しをすることで、わが国の信仰のありようを理解してもらう努力をしてきました。
 以前、敬虔な仏教徒であるスリランカの方とお会いしたときも、このことでずいぶん話しが弾みました。
 海外の方どころか、私のウェブを通じて投稿をされた多くの日本人でさえ、興福寺と春日大社の関係や、仏伝の鹿野苑のこと、また耳朶環状の耳が落飾の証であることをご存じでないと思われる方もたくさんいらして、私は現代日本人の仏法理解の程度を再認識しました。
 もしも、今回のマスコットの姿がきっかけとなって、たくさんのひとたちとそうした会話が導かれたなら、それこそがまさに平城遷都1300念祭の意義に繋がるのではないでしょうか?もちろんあのマスコットの意匠を許容して頂ければの話ですが・・・。
 僧侶の方に申しあげるには、文字通り釈迦に説法の類のことを、お叱りを覚悟で書かせて頂きました。どうかお許し下さい。
 最後になりましたが、私が個人的に私淑している奈良のお坊さまが、今回の騒動にこころを痛められ「心外無別法(しんげむべっぽう)」という言葉を私にお贈り下さいました。
 「すべての事象や現象の意味は、受け取るひとの心のなかに生起するもので、受け取る側のこころが変わればまったく別の様相を呈する」という意味だと教えて下さいました。
 あまりにも心ない言葉の刃に曝された身には、ほんとうにこころに浸み入る「ほとけの言葉」でした。
 もし機会がございましたら、あらためてお目にかかり、お話しさせて頂く機会のあることを願っています。

謹白
籔内佐斗司
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勝負はあった。よくよく考えられ、練りに練られた文章だと思います(示唆に富むわぁ;笑)。
身の証しを立てるだけではなく、現在の仏教界に対するアンチテーゼにもなっているんですね、婉曲ぅーーに。そして何より、在家の立場からのマニフェストにもなっている。難しい立場に置かれた者のアクションとして、これ以上のcleverなやり方はなかったろうと思います。
さて、どちらの方が仏教者らしかっただろうか。

寧楽へいざ 伎芸天女のおん目見に
 ながめあこがれ 生き死なんかも
   川田 順

2014年12月21日 (日)

【番外編】往け往け!せんとくん:仁

(承前)

こう見てくると、一連の騒動の中で最も理性ある対応を見せたのは作者の籔内ではなかったかと思える。
本人のサイトには現在もこの経緯が掲載されていて、本件を考察する上で資料性の認められるものはほとんどこれしかありません。まずは抜粋しますと;

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2007年
1月18日
 電通からマスコットキャラクター「指名公募」について打診され、受諾する。
 その際「担当者から、他の代理店がどんな大物を出してくるかわかりませんが、それでもお受けいただけますか?」と聞かれる。

2月14日
 作品を電通に提出。

2月29日
 電通の担当者から「採用内定」の連絡を受ける。
 同時に、柿本知事が任期満了で勇退を決意、知事選に出馬しない意向を表明。それに伴い、遷都事業協会が活動を休止したことを知らされる。

3月
 知事選挙がおこなわれ、元海上保安庁長官〜参議院議員・荒井正吾氏が当選。

4月
 荒井正吾氏が新知事に就任。
 遷都祭事業の全面的見直しがおこなわれる。

 マスコットキャラクターについて、電通担当者に問い合わせるが、「先は読めない」との回答。
 その後数ヶ月、この件について、進展はなし。

夏〜秋頃
 彦根城築城400祭のマスコットキャラクター「ひこにゃん」のロイヤリティに関し、デザイナーとのトラブルが表面化。

 遷都祭事業協会の新体制が固まる。

11月14日
 電通からの指示により、事業協会に「賞金500万円」の請求書を提出する。

2008年
2月12日
 荒井知事によって、マスコットキャラクターが記者発表される。

〔中略〕

3月6日
 公式ウエブサイト「籔内佐斗司の世界」に「批判メールと回答一覧」を掲載。この回答によって、ネット上の風向きが大きく変わり、応援メールが激増する。

〔中略〕

3月28日
 南都二六会有志名で、「図案再考を求める」要望書が県に提出される。

 奈良のデザイナー集団が、「クリエイターズ会議大和」を結成して、公募による独自キャラクターの選定活動をネット上で始める。

 この後、また批判報道が活発化し、ネット上の反対運動にふたたび火がつき、公式ウエブへの訪問者も一日に数万件に達する。

 奈良県が独自に意見聴取を行った結果、南都二六会加盟寺院の多くが、反対運動に賛同していないことが判明。また東大寺、興福寺、薬師寺、唐招提寺などの大手寺院で構成する「臨山会」からは、反対意見が出ていないことを確認。

〔中略〕

4月15日
 マスコットキャラクターの愛称が公募され、14500件の応募のなかから「せんとくん」に決定する。

〔中略〕

5〜6月
 「選考経過の不透明性」を理由に「白紙撤回」を訴えていた地元のデザイナー集団「クリエイイターズ会議大和」が独自に選定した「まんとくん」を発表。

 「仏教への冒涜」を理由に「図案再考」を訴えていた十輪院が「なーむくん」を発表。

10月25〜26日

 彦根の「ゆるキャラまつり」で、十輪院側からの働きかけで、ひこにゃん、せんとくんとなーむくんが同じステージにあがり「仲直り」を演出。立ち会った十輪院住職は「白亳に鹿の角は許せないが、和の心で呉越同舟」とコメント。
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孤軍奮闘の歴史ですね。

なんと発表の1年前には既に内定していたとか、県政上の問題が影を落としていたとか、ひこにゃんのトラブルが影響していたらしいとか、電通が絡んでいたとか、次々に新しい事実が判明します。

(続く)

2014年12月19日 (金)

【番外編】往け往け!せんとくん:波(なーむくん・セントくん&フクちゃん)

(承前)

せんとくんに対するもう一つの抵抗勢力は、まんとくんより半月ほど遅れて2008.06.20に発表された次のキャラだった。

奈良市
南都二六会
イメージキャラクター
なーむくん
平野重夫(73歳:香川県高松市:竹材加工業)
なーむくん

しかし、制定の経緯がいまいちハッキリしません。さるサイトで;

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高松市の竹材加工業者「平野重夫さん(73)」が大阪府のデザイナーと協力し「なーむくん」を描いて「南都二六会」に郵送
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てな記載を見つけたのが限度。またもや「大阪府」だよ、ひんやり

「南都二六会」とは、奈良県と京都府の中小寺院の親睦団体らしい。「二六」というからには26寺院が参加しているのかと思いきやさにあらずで(約20寺院で構成されている由)、毎月26日に例会を持っているというベタな由来です。

この団体が平城遷都1300年記念事業協会に意見書を提出したのは2008.03.27。曰く、「仏の頭にシカの角を生やすことに、違和感や嫌悪感を禁じ得ない」としてデザインの再考を求めたわけ。宗教者なのにそりゃまたえらく偏狭、ヒステリックな反応を示したもんです。
協会側では「仏教を冒涜するような考えは一切ない。意見は真摯に受け止めるが、現時点でデザインを変更する考えはない」とはねつけたので南都の僧侶達の憤りは収まらず、上掲のキャラの制定に及んだわけ。

なんか後味よくないですねぇ。嗜好の問題に過ぎないものに無理やり「仏教冒涜」の大義名分をおっかぶせた感じで。「仏の頭にシカの角を生やすこと」について、自らの信仰に改めて思いを致すとか、新しい悟りの光を得るとか、そんな風には考えられなかったのか、二六会は。まんとくん未満の低次元感っす。

そんなことなので、僅か4ヵ月後にはせんとくんと和解する方向に転じた一方、「あくまで共に奈良を盛り上げるための和解であり、仏に失礼なせんとくんの姿を認めたわけではない」という立場は堅持した。普通ならそれが「大人の対応」というものかもしれない。しかし、宗教者、その教えにいう智識としては頑迷に過ぎるのではないでしょうか。

あっ、そだそだ。一番大事なことを忘れていた。
愛称はもちろん「南無」に由来しているわけですが、デザインのプラットフォームは[聖徳太子]の少年時代、なんですね。で、眉と目は「十七条憲法」から取った漢字の[一七]で表わされている
だから、肉まんのCMに出てそうなキャラだ、なんてつい言っちゃうと、南都二六会から「仏教を冒涜するものである」と突き上げを食らうか、あるいは井村屋から「肉まんを冒涜するものである」とクレームが入るか、そのどちらかですよきっと。

要らぬ混ぜっ返しはよしまして。一体何がおかしいのか。聖徳太子(574年〜622年)は平城京遷都(710年)よりおよそ100年前の人、つまり奈良時代ではなく飛鳥時代。平城遷都1300年に何の関係があろうか。
太子が仏教隆盛に力を尽くした、それがその後の日本の歴史を形作ってきたと言うのなら、なーむくんには2021年の聖徳太子1400回御遠忌、あるいは2038年の仏教伝来1500年まで出番をお待ちいただきたかったです(笑)。

一方、「せんとくん」は初期の不評を完全に乗り越え、奈良県公式キャラに出世したにとどまらず、全国海づくり大会に駆り出されたりするまでになった。
しかし、このキャラにはもう一点、後ろ暗い過去がある。次なる兄(?)の存在です。

兵庫県神戸市兵庫区平野地区
福原遷都まつり
イメージキャラクター
セントくん&フクちゃん
(作者不明)
セントくん&フクちゃん

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(2008.04.17 共同通信)

せんとくんに同名の仲間 神戸のイベントキャラ

愛称が決まったばかりの奈良県の平城遷都1300年祭のマスコットキャラクター「せんとくん」と同名のキャラクターが、神戸市のイベントで既に活躍していたことが17日、分かった。
神戸市兵庫区の平野地区で続いているイベント「福原遷都まつり」の「セントくん」。奈良県などでつくる1300年祭の事業協会は「同名キャラの存在は知っていたが、商標登録をしておらず、大丈夫だと思った」としている。
「セントくん」は、平清盛が福原京に遷都したことにちなみ、武将姿。「遷都まつり」は平野地区の住民が阪神大震災の復興イベントとして2005年から始め、毎年開催している。
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やっちまいましたね。事実認識の誤りと、判断の誤りと。せんとくん側は福原遷都まつりを単発のイベントと誤解していたそうで、それは前者。商標登録されていないから問題ないと判断したことが後者です。もっとも、ツルは類似名称だったらなぜいけないのか、本質的なところがいまいちわかっていませんが。定款上の類似商号の問題と同じとは思えないし(汗)。自ずとキララちゃんの例も思い出されてまいります。
結局、平城遷都1300年記念事業協会は、愛称発表直後の2008.04.17に福原遷都まつり実行委員会に対して謝罪する羽目に追い込まれた(電話しただけだけどね)。


ツルが今まで書いてきたアレコレは、でも、枝葉末節に過ぎない。そんなことが言いたいんじゃないんです本当は。

気に入らないキャラがある、それはそれで当然のことでしょう。でも、だからといって、対抗キャラを作っちゃうというのは別の話ではないか。もっと大きな流れから、ご当地キャラクター乱立の片棒を担ぐだけになるかもしれないことに対してどう考えどう折り合いをつけたか?そこを真摯に考慮してもなお、せんとくんの存在は許し難いものだったのか?そこが知りたいんですが、一向に見えてこないんです、まんとくんにせよなーむくんにせよ。その点で、食い足りない、ユル過ぎる。
付け加えれば、まんとくんサイドでは官製の「平城遷都1300年祭」の民間愛称として「なら1300年祭」を提唱していた様子。生ましめんとしていたのはキャラだけじゃなくてイベントそのものだったのかぁ。それもそれでいい。でもそれも、明確な事業ビジョンがある限りにおいてのことじゃないでしょうか。

(続く)

2014年12月17日 (水)

【番外編】往け往け!せんとくん:呂(まんとくん・鴻巣市シンボルマーク)

【2018.12.04 追記】
「まんとくん」の公募、たまたま調べてみたら仰天することがあったので、近日中にUPします。

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(承前)

平城遷都1300年祭を控えて盛り上がっていた南都に突如勃発した「せんとくんの変」、対抗する非公式キャラクターとして、まず2008.06.02に発表されたのがこの作品。

奈良市
クリエイターズ会議・大和(現 まんとくんネット)
オリジナルキャラクター
まんとくん
クロガネジンザ(茂木 穂(もてき みのる))(埼玉県)
まんとくん

デザイン募集は「せんとくん」発表の2ヵ月後、2008.04.15から行われ、一般投票を経て決定している。せんとくん制定の閉鎖性を批判して作られたキャラクターだから、こうした手順を踏まざるを得なかったんですな。しかし、100%Crystal Clearなプロセスを経たかという点を厳しく見てみると、そういうわけでもない。
愛称「まんとくん」については、05.31のデザイン決定から06.02の発表までの間に、クリエイターズ会議・大和(ご当地ベースのデザイナー団体らしい)と作者との協議により、「コンセプトから採って」命名したとしているんですね。せんとくんがデザインは公募によらず愛称は公募によったのと対照的です。
で、そのコンセプトとはどういうものだったか。

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モチーフは奈良の象徴である[鹿]。これに平城京のシンボル、[朱雀門]を模した[帽子]をコーディネイト。ありがちのモチーフゆえに類型的なデザインにならないように特に留意し、かわいさとシンプルさを追求、全世代への訴求力を高めました。白い[マント]は“1300年という節目、新たな気持ちで次代へ”の具現。
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ウソつけ。「類型的なデザインにならないように」という点に見るべきものはあるにしても、「白いマントのマントくん」じゃあなかったでしょ。発表された際、大方の反応は「やっとまともにかわいいキャラができたよね、でもネーミングは馬鹿っぽい」というものではなかったか。「せんとくん」の向こうを張って「まんとくん」なんてレベル低ぅ、というにとどまらず、こんなことが謳われてましたよね。

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漢字で書けば「万人くん」。千人をはるかに超える五万人の人々に選ばれて誕生。万人に愛されて大きく育つよう、祈りを込めての命名です。
「万葉人」の万人、都に満ちる「満都」にもかけています。

〔中略〕

【万人】多くの人。すべての人。(広辞苑)
【満都】みやこのうち全体。(広辞苑)/都に満ちていること。また、都にいる人。(大辞林)
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「万人」とか「満都」とか、「今考えると顔から火が出るほど恥ずかしい」系っす。
Logic上も陥穽がある。正確に言えば、この一般投票は応募総数619点の中から候補作品30点(「マスコミを入れての公開選考」による)を対象として実施され、本作は投票総数53,556票(街頭4,553票、ネット49,003票)のうち最多の5,440票を得た。
こういう時に、しゃらっと「五万人の人々に選ばれて誕生」と書く感覚、いかがなものでしょうか。例えれば、先日の衆院選で自民党が300議席を超える勢いで大勝した、それはまあどうでもよろしいけれども、民主党やら維新の党やら社民党やら共産党やらの得票まで「まんとくん」に投じられた、と言っているようなものではないか。それってオソロシイことじゃないの?((((;゜Д゜)))
(因みに、せんとくんの愛称公募の応募総数14,539件中、「せんとくん」は最多の337件。)

作者ときたひにゃ、受賞コメントの中で;

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個人的には、着ぐるみ同士でせんとくん兄貴とのツーショットが早く見てみたいです♪
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なんて宣ったというC調ぶり。ア、アンタ、この鹿に火中の栗を拾わせるようなそんなアブナイ真似を。

クロガネは次の地元公募でも本名で採用されている。

埼玉県鴻巣市
シンボルマーク
茂木 穂(36歳:鴻巣市:デザイナー)
鴻巣市シンボルマーク

ツル思へらく、他者の批判から生まれてきたものであるならば、同じ轍を踏まないよう通常以上に配慮するのは最低限のお約束でしょう、人として。この例で言えば、「協議により」の要素は極力排除し、愛称も公募とすべきではなかったのか。しかし、そのことに制定側が自覚的であったとは到底思えない。

2008年の「新語・流行語大賞」にノミネートされたりと華々しい脚光を浴びたこのキャラも、その裏では官製のせんとくんと違って資金不足に悩まされ、着ぐるみが完成したのは2008.12.02。その後も、「中身」を募集したりと、いろいろな苦労があったようです。
結局、現在は事務局を「奈良市中心市街地活性化研究会」に置いている由で、先細りなのは否定できない様子。非公式キャラの宿命かもしれません。

(続く)

2014年12月15日 (月)

【番外編】往け往け!せんとくん:以(とびマル・鹿坊・鹿爺)

話は今から七年ほど前に ――あるいは千三百年ほど昔に?―― 遡る。

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せんとくんは2008年2月にデザインが発表された当初から大きな波紋を投げかけてきた、というより物議を醸してきたキャラクターですが、
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奈良県
平城遷都1300年祭 公式マスコットキャラクター → 奈良県マスコットキャラクター
鹿角(ろっかく)童子 → せんとくん
籔内佐斗司
せんとくん

まずは歴史を繙くと、このキャラクターは「公募」によったものではない。ということは「委嘱」かというとそうでもなく、Wikipediaによれば「専門家から募った21案中から、広告代理店を通したコンペで選考された」とされている。

作者の籔内はもともと仏像や童子をモチーフに制作している彫刻家で、中には小動物と合体した作品などもある。つまりはDesign系ではなくFine Art系の作家 ―しかも立体系の― が選ばれたわけです。

とびマル

NHKで2008年3月から放送されていた小学6年生向け教育番組「見える歴史」の人形キャラクター「とびマル」も彼の手になるもの。もともとこーゆー作風なので、2008年2月に発表された上掲のせんとくん原画には相当程度“カワイイ”tasteの改変が加えられていたのではないかと思ったりするんですが、よくわかりません。

デザイン発表時には「鹿角童子」という仮の名前がつけられていた。その後公募により応募総数14,539件(@_@)の中から愛称が「せんとくん」に決まったのは同年4月。
着ぐるみとなるとさらに事情が込み入っていて、まずは同年7月に、兄に当たる「平城の童子 鹿坊(ろくぼう)」が作られ、翌8月に「せんとくん」と祖父の「鹿爺(ろくじい)」がお披露目されたそうな。

鹿坊 鹿爺

せんとくんはしかし、2008.02.12に発表されるや否や大きな波紋を巻き起こした。批判の主なところは;

・気持ち悪い
・仏に鹿の角を生やすのは仏様を侮辱している
・費用がかかり過ぎている
・一般公募せず、選考に市民の参加がない

といったものであり、ヒステリックな拒否反応も含めて一気に炎上したわけです。一月も経たぬ2008.03.03〜11にYahoo!が実施したアンケートでは、反対78%、支持19%となっている。

ツルは当時、別に「気持ち悪い」とまでは思わなかったんだよね。東京藝術大学の教授がデザインしたにしちゃぁつまらない、下らないとは確かに思ったけど(あくまでも上から目線)。
コスト面のゴタゴタは知りませんでした。制作経費が1,018万円に達したとか、籔内に対して著作権収入の譲渡も含めた制作料として500万円が支払われたとか聞くと、さすがに「なんでキャラクターごときにそこまで入れ込んだのか」とは思うけど。1300年に1度のお祭りだからって丼勘定の大盤振舞いしちゃったんですかね。

しかし、批判は批判では済まなかった。同年6月になると、反対勢力が対抗キャラを擁立してきたからです。これが世に言う南都騒擾、「せんとくんの変」。

(続く)

2014年12月14日 (日)

【加筆編】海津市議会での質疑応答:2

(承前)

橋本発言の続きです。

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これは今放送されております黒田官兵衛の出身地であります姫路と、それから活躍した福岡、両自治体で大河ドラマに便乗したということで、それのイベントに使われたイメージキャラクター、こちらが姫路の「かんべえくん」という名前のキャラクターです。こちらが福岡の「ふくおか官兵衛くん」という名前でございます。ちょっと遠いかもしれませんけれども、両方とも同じようなデザイン、そのはずで、どちらもデザインをしたのが塩崎さんですが、問題は、こちらの姫路の「かんべえくん」のほうは、塩崎歩美さんがデザインしているという名前で応募しておられる。こちらの「ふくおか官兵衛くん」というのは、福添あゆみさんという名前の方が応募しておられる。福添あゆみさんというのはどうやら塩崎さんの旧姓らしいんですけれども、ほかのキャラクターの公募の際にもたまに使用しておられる名前で、お2人が同一人物であるということは間違いないと思います。この選定について、先に決まったのが姫路の「かんべえくん」のほう、福岡の「官兵衛くん」の選考過程でこちらと似ていることがわかったけれども、審査員の方が評価していることと、姫路に連絡をとったらいいですよと、お互いに仲よくやりましょうという話で両方とも使われるということになったそうなんですけれども、同じ人が別の名前を使って応募して選ばれてくるというようなことをされることが、これは1月でしたから海津市のキャラよりも先だと思うんですね。恐らくですけれども、そうだと思います。というようなことが、前例があるわけですから、これはちょっと節度のないやり方であるので、厳重な抗議とまでは言いませんけれども、これからはこんなことのないように、自治体を惑わせるようなことのないようにお願いをするというようなことはできませんでしょうかということをお尋ねしたいと思います。

〔中略〕

○市長(松永清彦君)
私どもは公募して、実行委員会の中でそれを決定させていただきました。それだけいいキャラクターだったんだろうというふうに判断をしておりまして、それに対して抗議を申し込むということは今は考えていないということです。
ただ、先ほどおっしゃいましたように、これは塩崎歩美さんでしたか、「キャラクター全員集まれ」とかといって海津市が発表のときにやったら、これはすごいセンセーショナルなことになるのかなと思います。ですから、使いようであろうと。後から橋本さんから、この塩崎さんのキャラクターを使っている人の交流を図ったらいいんじゃないかという御指摘がありましたけれども、そういった意味ではかなりインパクトのあるイベントになるんではなかろうかなあと、このように思います。そういったことも含めてこれからいろいろ考えていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

〔中略〕

○5番(橋本武夫君)
市長も言われましたように、海津市のイメージキャラクターそのものは本当に私もかわいくていいキャラクターだと思います。選ばれた過程においても何ら不正が行われたわけでもありませんし、市民の皆さんがこれがいいといって選ばれたわけですから、これはこれでしっかりと活用していく、海津市のイメージアップにつなげていくということは非常に大事なことだと思います。当然予算にもありましたから、着ぐるみもつくっておられるということだと思いますけれども。
また、塩崎さんの愚痴になりますけれども、塩崎さんのデザイン、海津市のキャラクターでもわかるように非常に頭身が低いといいますか、頭の部分が大きくて体が小さい。これはイラストだとかわいく見えるんですけれども、実際に着ぐるみをつくってみると、こちらの「さがみん」はことしのゆるキャラグランプリに応募していまして、着ぐるみができていたんですけれども、このイメージじゃないですね。このイメージどおりにつくろうとすると、恐らくここから下は人間が入るとすると、幾ら小柄な人が入ったとしても、ここまで行くと、3メートル以上の巨大になってしますと。そこまでの大きなものはちょっとつくれないし、動けないということですから、どうしても入ろうとすると体に合わせて大きさを設定してくると、顔が小さくなってしまって、ちょっとかわいさが半減してしまうというような欠点があるようでございます。ですので、なるべくこちらのかわいいイメージを残した状態で上手につくっていただきたいなというようなことが希望です。
いろんな活用の仕方はあると思うんですけれども、1つ御提案したいのは、ほかの自治体でもあるようなんですけれども、LINEのスタンプをつくってみてはいかがかなあと思います。御存じだと思いますけれども、LINEの登録利用者というのは5,200万人を超えていると言われております。大げさに言うと2人に1人ぐらいは使っているというところですから、そこで使っていただければ、相当海津市のPRにもつながるところがあるというふうに思います。

〔中略〕

○副市長(後藤昌司君)
先ほどの橋本議員のLINEの話でございますが、相当な利用者がお見えになるわけでございます。私もスマートフォンを使っておりますが、LINEは使っておりません。特に今LINEにつきましては、いろんな社会的問題が指摘されておるわけでございまして、無料通話もできるようになりました。どこかでそれを盗聴されているんじゃないかなというようなことも実は報道されたことがあるわけでございますので、行政として積極的にLINEの利用をしていくというのは今後の検討材料とさせていただきまして、いろんなことを研究いたしまして対応してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

〔中略〕

○5番(橋本武夫君)
今後とも検討していただきたいと思いますが、要はせっかくこのイメージキャラクターが決まったわけですから、それをいかに使って海津市を盛り上げていくかということが大事だと思います。いろんな方の活用を探るその方法とかを聞きながら、しっかりと活用していただくことが重要だと思いますので、そのあたりをしっかり強調してお願いをして終わりたいと思います。

〔後略〕
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愚blogでも取り上げた(cf. 2013.07.04【その41】)、「かんべえくん」と「ふくおか官兵衛くん」のことだったとは!!やっぱり橋本議員は愚blogをご覧になってたのじゃないかしら(笑)。

姫路かんべえくん&ふくおか官兵衛くん

LINEなるものが赤丸急上昇で市民権を得しつつあった2014年の話、限りなくも遠くに来にけるかな。かいづっちスタンプはもちろん発売されてます(cf. 2018.03.20【Derivative Six】)。

【加筆編】海津市議会での質疑応答:1

【2018.12.16 加筆】

(承前)

市議会の一般質問で交わされた質疑応答は次のとおりだった。

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(2014.12.11 平成26年海津市議会第4回定例会 会議録 抜粋)

〔前略〕

○議長(水谷武博君)
一般質問を再開いたします。
続きまして、5番 橋本武夫君の質問を許可いたします。

○5番(橋本武夫君)
議長の許可をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
2点についてお尋ねをいたします。
まず1点目、コミュニティバスの再編についてのお尋ねをいたします。

〔中略〕

2点目、海津市のイメージキャラクターについての質問をいたします。
海津市のイメージキャラクターは、デザインの公募、市民の投票によって決定いたしました。名前の公募も終わって発表を待つところだと思います。
この海津市のイメージキャラクターをデザインした塩崎歩美氏は、全国で100以上のキャラクターをデザインしておられます。公募に応じられて選ばれたのは、氏のデザインがかわいらしかったからだと思いますし、他自治体のキャラクターと似ているのは、氏の作風、個性であり、問題はないと思いますが、しかし、ことし4月25日に発表された相模原市のマスコットキャラクター、これになりますね。皆さんのお手元にも参考の資料としてあると思いますけれども、「さがみん」の手足と海津市のイメージキャラクターは、ほぼ同じポーズをとっております。また、発表の時期から考えて、海津市とほぼ同じ時期にデザインされたものと推測されます。私は塩崎氏のクリエーターとしての節度に問題があると思いますが、市長はどう思われますか。抗議することは考えられませんか。
また、海津市のイメージキャラクターは、ルールどおりに決められ、市民にも認知されているのですから、相模原市を初めとする塩崎氏デザインのキャラクターを持つ自治体との交流を深めるとか、各自治体を回るスタンプラリーなどのイベントを行って観光客を呼び込むなど、今後につながる利用の仕方を考えることが必要だと思いますが、市長はどのようにお考えでしょうか。よろしくお答えをお願いします。

〔中略〕

○市長(松永清彦君)

〔中略〕

次に、2点目の海津市イメージキャラクターについての御質問にお答えします。
議員の御質問のとおり、相模原市のマスコットキャラクター「さがみん」の作者は、本市のマスコットキャラクターの作者と同じ塩崎歩美さんです。他の自治体でも塩崎さんの作品が採用されており、作品を見てみますと、片足を踏み出そうとしている体勢で、頭が大きく、顔は大変愛らしく、その自治体の特徴をうまく組み入れた作品に仕上げられています。
塩崎さんの作品に限らず、本市における最終選考に残った6作品を見ても塩崎さんの作品と全体的なイメージが似た作品があることから、満遍なく好まれる傾向があるように思われます。
さて、クリエーターとしての節度につきましては、私からはどちらとも申し上げることはできませんが、本市のマスコットキャラクターの作者として今後も活躍されることを期待しており、抗議することは考えておりませんので、御理解賜りますようにお願いいたします。
次に、御提案の塩崎さんの作品を採用している自治体との交流についてですが、現在、本市が交流を行っている自治体は、姉妹都市の霧島市、友好都市の酒田市、附家老の縁で高萩市、犬山市、田辺市、新宮市、産業交流としていなべ市がございます。
今後は、高須松平家の縁で東京都新宿区、会津若松市との交流も深めていきたいと考えているところであります。
マスコットキャラクターは、10周年を契機として、本市を市内外にPRすることを目的に制作しました。着ぐるみも間もなく完成いたしますので、イベントや市外で行う観光物産展など、あらゆる機会で活用してまいりたいと考えています。
議員の御提案が実現するかどうかは、今、この場で明確に申し上げることはできませんが、議員の案も含めてマスコットキャラクターの有効活用を検討してまいりたいと存じます。
最後に、マスコットキャラクターの名前は、今月開催の海津市合併10周年記念事業実行委員会で決定いただく予定で進めていますので、いましばらくお待ちいただきますようお願いいたします。
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最初から、「ご当地キャラを縁結びの神に」というのも想定されていたんですね(笑)。
市長の当たり障りのない回答に対し、しかしすかさず二の矢が放たれた。

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○5番(橋本武夫君)

〔中略〕

2点目の海津市のイメージキャラクターについての質問でございますけれども、市長は今のところ抗議とかは考えていないということで、節度があるかないかは何とも言えないということでしたけれども、私が一般質問提出後にまた少し資料を見つけましたので、それについて質問したいと思いますが、議長、よろしいでしょうか。

○議長(水谷武博君)
それは同一作者でございますか。

○5番(橋本武夫君)
はい、同じ塩崎さんのデザインということでございますので許可をいただきたいと思います。

○議長(水谷武博君)
はい、同一作者であるなら質問の趣旨に沿っておりますので、発言を許可いたします。

○5番(橋本武夫君)
ありがとうございます。
では、ちょっと見にくいかもしれませんけれども、図をお示ししたいと思います。
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さて、それはどんなものであったか。

(固唾を飲んで続く)

2014年12月13日 (土)

【緊急編】海津市キャラ間もなく命名、だというのに。

うわあ、そんな人がいたんだ!そんな論争になってたんだ!!
次の類似ペアのことっす。

【その95】
岐阜県海津市
マスコットキャラクター
塩崎歩美
海津市マスコットキャラクター

【その96】
神奈川県相模原市
マスコットキャラクター
さがみん
塩崎歩美
さがみん

昨日の新聞に次のように出ている。

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(2014.12.12 中日新聞)

作者は同じ 似てる? 海津市議会、一般質問でキャラに指摘

十一日の海津市議会本会議で、同市と相模原市のマスコットキャラクターが酷似しているとの指摘が一般質問で取り上げられた。
海津市のマスコットキャラは観光地の千代保稲荷神社にちなんで[キツネ]をモチーフとし、五百十五点の公募図案から一般投票で三月に選ばれた。愛称は今月決まる。
一方、相模原市のマスコットキャラ「さがみん」は[清流]や[ユズ]、[アジサイ]などの市の特徴を生かしたデザインで、千四百七十五点の公募図案から一般投票で四月に選ばれた。
両方とも作者は同じ大阪市の女性。橋本武夫議員(無会派)によると、他にもデザインが似たキャラクターが全国に多数存在し、モラルに問題があるとして女性に抗議してはどうかとただした。
松永清彦市長は、女性の作品はどれも顔が愛らしく、各自治体の特徴がうまく反映されていると説明。「マスコットキャラを有効活用していきたい」と述べ、問題視しない考えを示した。
相模原市シティセールス・親善交流課の石井 隆課長は、本紙の取材に「作者が同じなら似てくるのはやむを得ない」と理解を示す。こちらも市民が選んだキャラクターとしてPRしていく考えを示した。
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インパクトありますねえ、これ。塩崎家の先生方が公式の場で、ダイレクトに「モラルに問題があるとして女性に抗議してはどうか」とまで非難糾弾されたのは初めてではなかろうか?
もう一つ看過すべからざるところは、この論、自分達より少し後に決まったキャラとの類似を問題にしてるんですよね。しかもその矛先が相模原市ではなく、作者(とされる)塩崎歩美に向かっている点。一族への包囲網が徐々に狭まっていると捉えていいんですかね、広告代理店さんたち??
普通なら批判にさらされた側のコメントも取りそうなものだけど、こんな時だって完黙を貫き通すのもいかにも一族らしいです

なぜ、「似てくるのはやむを得ない」という評価しか下せないようなものを選んでしまったのか。
なぜ、決まりきった物しか出てこない公募という安易な方法に頼ったのか。
なぜ、似た物ばかりが選ばれる結果を招きやすい市民投票にかけたのか。

「民意を反映させる」という大義と美名の下に全てがひれ伏すと考えているのなら、あまりにNaiveです。「似たり寄ったり」「テンプレデザイン」がここまで横行していることを、各ご当地の住民が十分認識しているとは到底思えない。
市長の「各自治体の特徴がうまく反映されている」という答弁も、およそ納得性のあるものではありません。むしろ、「そんなんどうでもええ」という無意識が表出したものに思える。皮相なご当地アイテムてんこ盛りの氾濫がかえってLocalityを台無しにしているというのは、愚blogのそもそものスタンスです。

けど、ツルはこの報道に接して、下丸子の中心で快哉を叫ぶってな行為に及んだかというと、そうでもありませなんだ。ツル自身が「どうでもええ」と思っているところがあるからです。
なぜ、地方議会の本会議でご当地キャラクターなんぞのことが討議されねばならないのか、その本質的なところがわからない。税金の無駄遣いだ、といった観点だったら話は別だけど。

そうそう、だいぶ前に書いたけど、もう四半世紀も昔(*_*)、1989年に「一杯のかけそば」なる児童書が国会で取り上げられたのだって、衆議院の予算委員会ですよ(それもどうかとは思うが)。突如巻き起こったこの御涙頂戴立身出世美談の大ブームの息の根を止めたのは、タモリが「笑っていいとも」で放った、「涙のファシズム」「当時150円あればインスタントそばが3個買えたはず」という批判の矢だった。国民的お笑い番組の中で、です。因みにタモリはツルの出身高校の先輩に当たります。勉強になるわー、先輩(^_-)。
その後、作者の栗 良平は経歴詐称や寸借詐欺等々が明るみに出て社会的に抹殺されていった。示唆に富むわー。(こんなこと書いたらまたまた@Nifty様からきーきー御小言食らっちゃうかしらん)

ま、橋本議員(自民党系の無所属ということらしい)はきっと愚blogをご覧になったことがおありだろうと妄想するのは、とっても楽しいですけれど。

2014年12月11日 (木)

連載2周年謝恩企画 2年課程修了試験【正解&解説編:2-b】(はなてぃ・星のカービィ・阪南市章・いばまるくん・岐阜市地産地消・春日部市青少年育成)

【設問2】(続き)

(5) (2010年11月頃発表)
大阪府阪南市
イメージキャラクター
はなてぃ
三巻保征(新潟県三条市)
(愛称)栗阪一樺(いちか)(阪南市:小学校3年)
はなてぃ

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デザインは、阪南市の[市章]を擬人化し[は]を表しています。未来に向かってはばたくまちの様子をかわいらしく、親しみやすいイメージで表してくれました。
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名前は、「HANNAN CITY」をから「HANATY (はなてぃ)」と名付けられました。お年寄りから子どもまで世代を問わず親しまれるようにひらがなとなっています。
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これこそ、大阪府が2010年から延々推進し続けている「いいデザイン100プロジェクト」の輝ける第1号です。(cf.【その50】)

〔001〕三巻保征
阪南市 市制施行20周年記念イメージキャラクター

因みにこのプロジェクト、数を重ねて100どころか200を超え、今ではなんと257。もはや手の施しようがないところまで来ています、ふぁぁぁあ。
そうは言っても「いいデザイン」なんだから、さるゲームキャラに似てるなんてことは心に思っても決して口に出しちゃダメよ。

〔1992.04.27発売〕
星のカービィ
桜井政博(22歳:HAL研究所)
星のカービィ

ご当地はもと泉南郡阪南町だったところで、1991.10.01に市制を施行した。だから20周年を迎えたのは2011.10.01。「はなてぃ」はその1年ほど前に「市制施行20周年記念プレ事業」として制定されたものです。

阪南市章

一方、市章は1973.01.12に(旧)阪南町章として定められており、現在の阪南市告示にはこうある。

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阪南の[は]をひろがり行くみずわに図案化し、調和と平和を象徴する大小の輪は未来に向って大きく躍進する阪南市の姿を形象する。
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ウソみたいだけど、こんなデタラメな文章を公式文書に載せるなんて、どういう神経してんだろ。試しに英訳にトライすればわかるでしょうよ。
しかし、てぇことはだ。「はなてぃ」がイニシャル[は]を擬人化したとするのも、単なる借景に過ぎなかったわけだね。


(6) (2012年1月頃発表)
茨城県
茨城司法書士会調停センター
マスコットキャラクター
いばまるくん
田中ハジメ(大阪市)
(愛称)
根本洋治(同会会員)
いばまるくん

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茨城の頭文字の[い]をモチーフにし、紛争を愛をこめ話し合いで解決する[ハート]でイメージ……[天秤]を頭に双方にバランス。認証紛争解決事業者をイメージしました。
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この作風、この氏名で「大阪市」となると、塩キャラ疑惑もいやが上に高まります。というより、見た目は100%混じり気なしのPure Saltそのものぢゃないか。こればかりはさすがに一族の別名義ではないかと思って相当探し回ったんですが、尻尾を捕まえることはできませなんだ(微妙な敗北感)。

同会サイトには不思議なことが書いてあって、2012.03.16、このキャラの著作権を文化庁に移転したとある。何なんですかね、「文化庁著作権登録 いばまるくん」って。そもそもこのキャラクターで何をしようというのかも極めて曖昧なのに。


(7) (2012年3月発表)
岐阜市
岐阜市地産地消推進の店認定事業 ぎふ〜ど シンボルマーク
草野敬一(長崎市:デザイナー)
事業愛称
前田治之(愛知県名古屋市:デザイナー)
岐阜市地産地消推進

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岐阜市の頭文字[g]をベースに、地元で生産された農産物等を消費者へ提供するイメージや、生産者と消費者のつながりを取り持つ、「岐阜市地産地消推進の店」をイメージしました。
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「岐阜市」の地元で生産された「農産物」=「ぎふ」+「フード」をつなげ覚えやすく「ぎふーど」と名付けました。平仮名にしたことで、食べ物の「フード」と岐阜の風土も併せて連想して欲しいという思いです。地元の風土の良さと、食べ物の良さをアピールし、かつ覚えやすいものになります。そして「ぎふ〜ど」を使っています!と言われれば何を指すかすぐ連想していただけるかと思います。
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ふん。「偽装フード」みたいでもありますわな。塩崎一族にも[舌ぺろ]+[箸]+[双葉]、盛りアイテムを同じくするこんな一群があるし。(cf.【その59】・【その38】)

(2011.07.10頃発表)
長野県小諸市
小諸市地産地消推進協議会
地産地消推進 ロゴマーク
佐藤 修
小諸市地産地消

〔2012.03.13発表〕
愛知県豊田市
豊田農産物のブランドマーク
塩崎エイイチ
豊田農産物

因みに本作の発表は2012.03.31ね( ̄▽ ̄;)。


(8) (2014年1月頃発表)
埼玉県春日部市
青少年育成春日部市民会議
ロゴマーク
盛 秀雄(青森市)
春日部市青少年育成

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春日部市の頭文字[K]の字を市民会議に、市の花[フジ]を青少年に見立て表現し、活発で実のある市民会議を明るくイメージしました。
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え?ちょちょ、何なのそれ??イニシャルを会議に、藤の花房をがきんちょに見立てた!?もう、何が何だかわかりません。デザインというよりもはや禅画か現代アートの域


以上8点、全部違う作者なのに、全国各地にわたっているのに、10年以上に及ぶ時差があるのに、それらを全く感じさせない豪気なUniversal Designっぷりです。こういうのを世間じゃ「十把一絡げ」っていうのネ。

時間と手間とお金の浪費を延々続けているなんて。それなのに型に嵌まったモノしか生み出さないなんて。もうやめればいいのに、公募なんて。デザイナーが1人いれば十分でしょ。
それこそ「全国塩崎デザインセンター」でも作っちゃえばどうっすか\( ̄0 ̄)/?そこではテンプレ作品の一括受注・一括設計・一括生産にとどまらず、トレードやリサイクルやリニューアルからご当地同士の友好縁組みまで、製品の、もとい作品のライフ全体を考慮した一気呵成の一括管理をやっちゃうわけよ。キャラ/ロゴ界におけるSupply Chain Management Systemですがな。あーっはっはっはっはっはっ(涙)

2014年12月10日 (水)

連載2周年謝恩企画 2年課程修了試験【正解&解説編:2-a】(いずみちゃん・エコファーマー・おっぴぃ〜・みのりん)

(承前)

【設問2】
次の図は2002年以降に各地で制作されたキャラクター/シンボル/ロゴを時系列に並べたものである。このうち、塩崎一族による作品を選べ。なお、正答は1点とは限らない。


《正解》
塩崎一族による作品は1点もない。


《解説》
すみませんねえ、ずっこい答で。大方はいわゆる公募ガイダーの作品ですが、全て異なる作者であるにもかかわらず、この類似度合いの大きさと偏差の小ささは驚くばかりっす。てな茶々は後ほど入れるとしまして、制作意図(必ずしも作者のものとは限らないけど)とともにツルの上から目線コメントをぶちまけさせていただきますと・・・


(1) (2002年10月発表)
新潟県五泉市
シンボルマーク
いずみちゃん
川本 智(47歳:長野県木曽郡大桑村野尻:グラフィックデザイナー)
いずみちゃん

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五泉市の頭文字[ご]をモチーフにして、[チューリップ]を持つ親しみやすいキャラクターマークで表現しています。[緑色]は豊かな自然、[紺色]は清らかな水と澄んだ空気、[赤色]は情熱と発展を表しています。
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当然市の花がチューリップだと思ったら、それは全国トップクラスのシェアだというボタン。チューリップの球根生産も盛んらしい。ツル的にはご当地特産と言えば里芋の「帛乙女(きぬおとめ)」が一押しですけど。
「ごせん」で[ご]がプラットフォームなのに愛称は「いずみ」にしたところが面目躍如ですが(皮肉よ)、それより「シンボルマーク」なのに愛称があるという点自体に注目すべきなのかも。2000年代初頭から既に「シンボルマークのキャラクター化」現象はあったのね。
発表されたのは2002年10月ですが、市サイトには「平成18年4月1日制定」とあって、これは2006年1月に中蒲原郡村松町と新設合併した後に制定し直したことを意味しているのだろうと思います。


(2) (2003年6月使用開始)
全国環境保全型農業推進会議
エコファーマーマーク
彦根 正
エコファーマーマーク

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[eco]の文字と[地球]・[∞]をモチーフに、持続性の高い農業生産方式に取り組む農業者の積極的な姿勢と広がりをアピールしています。[笑顔]は地球環境へのやさしさや農産物の「安心感」、「親しみやすさ」を表しています。
-----

これは「ご当地」モノではありません。なんつっても「全国」を冠してますからねっ。商標権を有しているのも同会議の事務局である全国農業協同組合中央会、すなちJA全中。
でもさ、この絵面見て「エコファーマー」だの「持続性の高い農業」だのを思い浮かべる人なんて、全国に一人もいないっすよ(断言)。[双葉]も今はもはや「農」より「eco」を表すIconになり果てているわけだし。
なお、この「エコファーマーマーク」とは別に「全国エコファーマーネットワーク」のシンボルマークというのもあって、そちらは駒井 瞭による。もう、笑うわ。脱力できます。

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【2017.08.05 追記】
駒井のマークについては、その後、【2016.05.15「繰り返す 繰り返す さざなみのように 〜〜ただ繰り返す〜〜 寄せ波」】で取り上げています。
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ただし、彦根のマークは全国レベルではもう使われていません。というのは;

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全国環境保全型推進会議では平成15年にエコファーマーマークを制定し、エコファーマーの認知度の向上を図り、一層の普及・拡大を図ってまいりました。現在、エコファーマー認定件数も約20万件と増加しており、本推進会議におけるエコファーマーマークの役割は一定程度果たしたと考えております。
そのような状況の中で、エコファーマーマークの利用者も増加することが想定され、マークの適正な使用確保の観点から、現在のマーク(以下、現行マークという)につきましては、本年23年3月末をもって停止いたします。なお、包材等の在庫等があることが想定されるため、平成24年3月末までの1年間については猶予期間として設けることとします。
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ということになったからなんだけど(ア、「農業」の2文字が抜けてますね)、その後がまた怪しい。2012年1月になると、こんな決定が。

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○エコファーマーマークの商標権譲受県の決定について

平成23年4月以降の使用につきましては、現行マークの継続利用を希望する都道府県に商標権を譲渡することとしておりましたが、この度、全国環境保全型農業推進会議事務局より17都府県へ譲渡することが決定し、今後は17都府県による運用となります。
これに伴い、この17都府県以外の道府県から認定を受けているエコファーマーの方は、平成24年4月以降エコファーマーマークの使用は完全にできないこととなります。
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てへぇ、許認可行政ってこういうことかいね(>_<)。


(3) (2007年8月デザイン発表)
滋賀県大津市
市民活動センター
マスコットキャラクター
おっぴぃ〜
信貴正明(新潟県燕市)
愛称 山崎智美(大津市)
おっぴぃ〜

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大津市の頭文字[O]を元気に未来へ歩むキャラクターに表現した。一歩踏出した足もとに広がる[輪]で市民の交流の広がりを表現。頭上の[アンテナ]は市民(シチズン)の[C]で大津市民に活動と支援の場を発信。色は美しい水の都市、大津市をイメージした[ブルー]をメインにした。
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うわぁ、変な日本語やね!
このキャラクターの場合;

2006.04.29 同センター オープン
2007.07.01〜31 デザイン募集
2007.08.25 デザイン発表
2008.07.01〜31 愛称募集
2008.09.17 愛称発表

と進んでいて、なんだかずいぶんのんびりしたプロセスです。

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大津市がHAPPYになりますように
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なんとまあ、[ぴぃ系ネーム]を決めるだけのことに1年以上かけるなんてね(^^)。ようけ念の入ってはりますわ、ほほほ。


(4) (2008年10月デザイン発表)
岐阜県美濃加茂市
美濃加茂市社会福祉協議会
シンボルマーク
みのりん
近澤茂男(大阪府)
愛称 太田彩月(美濃加茂市)
みのりん

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いきいきと福祉活動に取り組んでいるゆたかなイメージを象徴化。
美濃加茂市の頭文字[み]を[ハート]の形に図案化。
市の花[あじさい]を配し、[青色]は[日本ライン]を表わす。
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「コンセプト」なんか読まなくっても、「[み]のつくまちの社協モノ」であることは容易に推測がついたという(笑)。一瞬キンモクセイかと思うたがな。

こっちゃは愛称募集のかかったのが2008年12月〜2009年1月。それかて安手の[ん系ネーム]に決めるにしては手間暇かけ過ぎどっせ。

これまた塩気のどぎついものですが、この公募、アユミも準優秀賞に入賞してます(cf.【その115】)。近澤は大阪狭山市のマスコットキャラクター公募(本作と同時期の2008年10月頃発表)で佳作に入った際は「枚方市」とクレジットされているので、それを信じるなら塩崎一家の構成員ではないということになるんでしょうね(^_-)。

(続く)

2014年12月 9日 (火)

連載2周年謝恩企画 2年課程修了試験【正解&解説編:1】(せんとくん)

早速の解答編です。1問目はあんまり難しくなかったっすよね?

【設問1】
次の図は、2010年に行われた平城遷都1300年祭の公式マスコットキャラクター「せんとくん」のその後の姿である。これが意味するところはどれか、正しいものを選択肢(1)〜(3)から選べ。

せんとくん海づくり大会コスチューム

(1)
里山と清流を守ることが海の恵みにつながると訴える「第34回全国豊かな海づくり大会」のキャラクター

(2)
山河草木悉皆成仏の教えを説いて回る南都仏教会の「鑑真和上 1250年御遠忌記念 仏恩(ぶっとん)報恩キャラバン」のキャラクター

(3)
JR西日本が展開する大和路探訪キャンペーン「美し(うまし)奈良・麗し飛鳥 ぐるっとグルメ 2013」のキャラクター(夏秋バージョン)


《正解》
(1)
「第34回全国豊かな海づくり大会」のキャラクター


《解説》
皆様ご存知の「せんとくん」、平城遷都1300年祭の後は奈良県のキャラクターに昇格(?)している。いつものとおりに書けばこうなります↓。

奈良県
平城遷都1300年記念事業協会 → 奈良県
平城遷都1300年祭 公式マスコットキャラクター → 奈良県マスコットキャラクター
せんとくん
籔内佐斗司(彫刻家:東京藝術大学大学院 美術研究科文化財保存学専攻 保存修復彫刻研究室 教授)
せんとくん

で、その最新のコスプレが冒頭のお姿というわけ。

「豊かな海づくり大会」については前にも触れたことがあるけど;

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(Wikipedia)
本大会は1981年(昭和56年)より始まり、豊かな海づくり推進委員会(事務局:全国漁業組合連合会漁政国際部)と都道府県の組織する大会実行委員会が主催し、農林水産省が後援している。
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なんだそうです。

せんとくんは2008年2月にデザインが発表された当初から大きな波紋を投げかけてきた、というより物議を醸してきたキャラクターですが、その辺の深掘りは回を改めるとしまして。
まずは誤答の解説からまいります。

(2)は、鑑真(688年〜763年)の1250年目の命日が2013年にやってきたのはホント。けど、「仏恩報恩キャラバン」なんて怪しい運動はありません、悪しからず。「南都仏教会」も虚構で、奈良仏教界の親睦団体として実在するのは「南都二六会」m(__)m。しかしこの団体はむしろせんとくん批判の急先鋒で、別なキャラクターを作っちゃいましたとさ。

(3)は、似たような観光キャンペーンは実際にあって、でもそれはJR東海による「うまし うるわし 奈良」since 2006。同じくJR東海の「そうだ 京都、行こう。」や「参りましょう。伊勢志摩」と兄弟分になるんだと思う。キャッチコピーは「いまふたたびの奈良へ。」で、「ぐるっとグルメ」なんて適当なものじゃありません(汗)。てか、こんな格調高いコピーにはどんなキャラも不相応であろうよ。
不思議なのは、奈良ってあくまでJR西日本の管内なんですよねえ。そんなこと言ったら京都だってそうだけど、あそこはほれ、東海道新幹線がJR東海の領分やさかいに。

で、(1)ですが、つい先日「第34回全国豊かな海づくり大会〜やまと〜」がご当地で開かれた(2014.11.16)のも、そのキャラクターとしてせんとくんに白羽の矢が立ったのもホント。2013年5月に採用が発表され、7月にこの「海づくり大会コスチューム」が「森林体験山もり・てんこ森」なるイベントで初お目見得した由です(やっぱり「海」関係ねーし)。

最大のツッコミどころはもちろんこれですね。

 ≪奈良に海があんのかよ≫

もちろんそんな雑音はハナから想定済みなので、大会テーマは「ゆたかなる 森がはぐくむ 川と海」。「海」は最後に登場するわけです(笑)。Last but not least(, maybe).
海を持たない内陸県でこのイベントが開かれた例は過去にもあって、2007年の滋賀県大会が「この湖(うみ)を 守る約束 未来のために」、2010年の岐阜県大会が「清流が つなぐ未来の 海づくり」と、いずこも苦労なさってますな(笑)。
奈良県も同様で、このコスチュームが発表された際には;

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本県には海がなく、大会はなじみの薄いことから、今後、各地で開催されるイベント等で、大会のPRを行っていきます。
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と説明しとられます(おいおい)。

しかしだねえ。琵琶湖を擁する滋賀県や、長良川のある岐阜県は五十歩か百歩か譲ってまあよしとしましょうよ。けど、奈良県と言えば法定の祝日たる7月第3月曜日の「海の日」を条例で「奈良県 山の日・川の日」にしちゃってるような土地柄ですよ(奈良県民よ、許せm(__)m)。そんなところで「豊かな海づくり大会」なんてほんとにやっていいのかね。
そりゃ、山と海とはつながっているでしょう。仙台湾の牡蠣を守るため、山に木を植え続ける漁師さん達の話も本で読んだことがある(注1)。

(注1)牡蠣は性転換することが知られていて、富栄養かつ水温が高めの水域ではメスが多くなり、従って牡蛎の名産地ではメス個体が圧倒的に多い。ところが、山林破壊等により、山に降った雨が森(すなわち天然のダムです)に留まらず地熱で温められる前に海に流れ込むようになると、海水温が下がって食味の劣るオス個体が増えてしまう、だから漁師達が立ち上がった・・・ということだったと思う。

けど、この大会で奈良県に利するところなんて、あるのだろうか。奈良県民は「海」のことを前より真剣に考えるようになったのだろうか。群馬県や長野県なんかでも同じロジックで県民を説得できるのだろうか、ほんとに。ツルは生まれてからこのかた、海のない県に住んだことがないので、その辺が実感としてよくわかりません。

閑話休題。コスチュームの話でした。落飾の身(だよね?)を盛りアイテムで再び飾り立て、せんとくん、逆に個性を殺してしまった感じです。
[竹籠]に覗く[カキ]+[クリ]+[スイカ]がご当地の山と里の幸を表していることはわかる。右手には[釣り竿]を持ち、では左手の[手桶]やお腰につけた[魚籠]には何が入っているのか?三種の県魚、[アユ]+[アマゴ(注2)]+[金魚]だというんですね、これがw(°O°)w。ううう。とんだ生臭坊主、いや生臭童子になっちゃった。

そのなりで 金魚喰ふかや せんとくん

その聲で 蜥蜴喰ふかや ほととぎす
     其角

(注2)サツキマスの陸封型個体のこと。対してサクラマスの陸封型個体がヤマメ。とにかくアユと違って海には降りない。

(続く)

2014年12月 7日 (日)

連載2周年謝恩企画 2年課程修了試験【出題編】

しつこいですが、2執念、じゃない2周年企画、もいっちょかましちゃいまーす。

愚blogご愛読者各位に感謝を込めてお贈りする渾身企画

[[2年課程修了試験]]

ちうよりむしろ、「アナタの脳内塩キャラ度判定テスト」の趣でございますがね(^_-)。


【設問1】
次の図は、2010年に行われた平城遷都1300年祭の公式マスコットキャラクター「せんとくん」のその後の姿である。これが意味するところはどれか、正しいものを(1)〜(3)から選べ。

せんとくん

(1)
里山と清流を守ることが海の恵みにつながると訴える「第34回全国豊かな海づくり大会」のキャラクター

(2)
山河草木悉皆成仏の教えを説いて回る南都仏教会の「鑑真和上 1250年御遠忌記念 仏恩(ぶっとん)報恩キャラバン」のキャラクター

(3)
JR西日本が展開する大和路探訪キャンペーン「美し(うまし)奈良・麗し飛鳥 ぐるっとグルメ 2013」のキャラクター(夏秋バージョン)


【設問2】
次の図は2002年以降に各地で制作されたキャラクター/シンボル/ロゴを時系列に並べたものである。このうち、塩崎一族による作品を選べ。なお、正答は1点とは限らない。

(1)
新潟県五泉市
シンボルマーク
いずみちゃん
いずみちゃん

(2)
全国環境保全型農業推進会議
エコファーマーマーク
エコファーマーマーク

(3)
滋賀県大津市
市民活動センター
マスコットキャラクター
おっぴぃ〜
おっぴぃ〜

(4)
岐阜県美濃加茂市
美濃加茂市社会福祉協議会
シンボルマーク
みのりん
みのりん

(5)
大阪府阪南市
イメージキャラクター
はなてぃ
はなてぃ

(6)
茨城県
茨城司法書士会調停センター
マスコットキャラクター
いばまるくん
いばまるくん

(7)
岐阜市
岐阜市地産地消推進の店認定事業 ぎふ〜ど シンボルマーク
岐阜市地産地消推進

(8)
埼玉県春日部市
青少年育成春日部市民会議
ロゴマーク
春日部市青少年育成


     以 上

2014年12月 5日 (金)

TVの国からキラキラ vs 成人世代

あんなにテレビっ子だったツルも、最近ほとんどテレビを見なくなりましたが。

-----
TVの国からキラキラ
 作詞:糸井重里
 作曲:筒美京平
 編曲:鷺巣詩郎
 歌 :松本伊代
 (1982.05.21リリース)

TVの国からキラキラ

ねえ こんなの信じていいの
ああ わたしは嘘だと思う
古い少女マンガの まるでヒロインみたい
いつも夢見ていた あの人が
わたしのこと 好きらしいのよ

夜空の星もキラキラ わたしの瞳キラキラ
お花いっぱいフワフワ 飛んでいるわ
見つめられたらキラキラ 彼の瞳もキラキラ
見つめ返せばドキドキ どうなるかしら

ねえ 神様 冗談ですか
ああ 夢なら醒めずにいてよ
だけど少女マンガは いつもハッピーエンド
たぶん夕陽の中 あの人が
わたしのこと 抱きしめるでしょう

涙落ちてもキラキラ 思い出になるキラキラ
街の景色もキラキラ 輝いてる
彼の微笑みキラキラ まぶしいくらいキラキラ
わたしの瞳キラキラ もう 戻れない

"ねえ 君ってキラキラ"

ともだちの顔キラキラ 先生の顔キラキラ
カンニングさえサラサラ なんだかヘン
黒板までもキラキラ 恋の光でキラキラ
なにもかもがキラキラ もう 戻れない
-----

ツルに言わせりゃ、松本伊代の代表曲は「センチメンタルジャーニー」ではなくてこれである。
糸井重里が力業見せてますなー。「カンニングさえサラサラ」だもんね(@_@)。何よりタイトルがすごく秀逸、「テレビ」ではなく「TV」としたことも、歌詞にその「TV」が一切出てこない乖離も。「テレビに出てる華やかな芸能界の人気者」をこんな感じに搦め手から切り取ったのはそれまでなかったんじゃないかな。小泉今日子の「なんてたってアイドル」だって3年後の1985.11.21のリリース。
それだけじゃない。80年代の歌謡曲をある意味象徴する(代表するとは言わない)のが、この曲と小泉今日子の「ヤマトナデシコ七変化」(1984.09.21リリース)だと思う。歌謡曲自体の転換点という意味で。それは歌謡曲のJ-POPへの遷移をも予告していたと思うけど。

YouTube上のこの曲へのコメントに現在;

-----
頭よわいんじゃない? バカだったから出来たんだよね。
-----

とあるのは言い得て妙だと思います。
今だったら、きゃりーぱみゅぱみゅに歌わせてみたい(^。^)y-゜゜゜。

ほぼ同時期、「テレビ」はこんな風にも歌われた。「ビデオ」が一般化する前です。

-----
成人世代
 作詞・作曲:中島みゆき
 編曲:星 勝
 歌 :中島みゆき
 (1981.03.05リリース アルバム「臨月」より)

臨月

悲しい気持を 抱き締めて
悲しみ知らない ふりをする
笑っているのは 泣き顔を
思い出さずに 歩くため

寂しい気持を 抱き締めて
寂しさ知らない ふりをする
踊っているのは 憐れみを
鎖と共に 捨てるため

テレビの歌は いかにもそこに
いかにもありそうな お伽噺を謡う
夢やぶれ いずこへ還る
夢やぶれ いずこへ還る

隣りを歩いてゆく奴は
誰もが幸せ 昇り坂
転んでいるのは自分だけ
誰もが心で そう思う

大人の隣りを追い越せば
しらけた世代と声がする
子供の隣りを追い越せば
ずるい世代と声がする

電車のポスターは いつでも夢が
手元に届きそうな 言葉だけ選ぶ

夢破れ 何処へ還る
夢破れ 何処へ還る
夢破れ 何処へ還る
-----

ううむ、これって塩キャラにも言えるかも(そこからもう離れられないツルってのも一体)。いかにもありそうなお伽噺、ね。

ああやだやだ、自分の音楽の引き出しが80年代で止まっているようで。

2014年12月 3日 (水)

【番外編】きらきら、どきゅん。(土浦市キララちゃん・石川町キララちゃん・西脇市きらら君・九条キララ君・スリースター&キラキラ・キララ&うらら)

「キララちゃん」という愛称は、どうやら塩キャラに限らず、ご当地キャラ全般にひどく好まれるらしい。ザクザク出てきました。

茨城県土浦市
土浦市地域公共交通活性化協議会
土浦キララまつり マスコットキャラクター
まちづくり活性化バス イメージキャラクター
キララちゃん
土浦市キララちゃん

「[星]の煌めきを体現するキラビやかなキャラクター★」と説明されてます、外見に似合わず(^O^)。1994年に夏祭りキャラクターとして公募されたらしい。
一方、2007年4月から本格運行しているコミュニティバスのキャラにもなっているという[藁しべ長者系]で、「キララちゃん」とはこのバスの愛称でもある。当然、バス利用不便地域の緩和なんてことも目的にしてるわけ(地方都市レベルでも、もはや民間の路線バスは公共交通機関としての役割を終えつつあるのじゃなかろうか)。着ぐるみは誕生から実に15年後、2009年8月になって作られていて、時流に乗ったんやね。

栃木市西方町・土浦市・京田辺市の3点の「キララちゃん」、2014年3月23日には「キララ・サミット in 道の駅にしかた」と題して遂に一堂に会した由です(2014.07.05 全国ご当地キャラニュース)。4月1〜30日には3市の観光PRコーナーもできてたとか。キャラが結ぶ縁、あるいは柵。

キララ・サミット

このサミットへの参加資格、次のキャラにもありそうです。

福島県石川郡石川町
マスコット
キララちゃん
石川町キララちゃん

詳細がよくわかりませんが、これだけは「星」じゃない。ご当地は日本三大鉱物産地の一つなんだそうで、目抜通りに「クリスタルロード」という愛称がつけられていたり、「石川きらら夏まつり」というお祭りがあったりするから、そこら辺で[水晶]に関係があるんでしょう。(「きらら」だったら水晶じゃなくて雲母だと思うけど

次のものは成立過程がはっきりしている。

兵庫県西脇市
自遊空間きらら商店街
ゆるキャラ
きらら君
片岡真奈(17歳:兵庫県立西脇高校生活情報科2年)
西脇市きらら君

商店街側から同校に働きかけ、同科内での募集により2010年12月に作られたキャラで、顔もボタンもバックルもエコバッグも[星]尽くし、ズボンはチェック柄の[播州織]で地場産業をアピールしている由です。

大阪市西区
キララ九条商店街
マスコットキャラクター
キララ君
九条キララ君

大阪市西区
キララ九条3町商店街
イメージキャラクター
スリースター&キラキラ
スリースター&キラキラ

ああ、だんだんめんどくさくなってくる。後者が2012年7月発表であることまでは何とか掴みましたがさ。
両商店街は隣り合っているわけでしょう。そんなところで[流れ星]キャラと[七夕]キャラ(だよね?)、2組並立させるってどうなのよ。そういうの、「部門最適」ってとかく目の敵にされるんじゃないのかね、今どき(笑)。府でも乱立キャラにリストラの嵐が吹き荒れる昨今。
そういえば、いろいろモメた大阪府の統一キャラ、「モッピー」から「もずやん」に改名しとるやん。

千葉県柏市
共同組合光ヶ丘商店会
キャラクター
キララ&うらら
キララ&うらら

うぉ、これは・・・。
「光ヶ丘」で「キララ」だの「うらら」だの言うのなら、[星]じゃなくてお日さまキャラの方がよくね?それにぶっちゃけ、昭和っぽくね?水森亜土(御年74歳)かと思ったやんけ(そりゃねえか)。
2011年2月に作られたペアキャラで、震災のためにデビュー直後の出番が減った非運はあるかもしれない。

-----
キララは活発で元気でしゃいな男の子。うららは活発でおしゃまな女の子。二人とも子どもが大好き!
-----

これもすっごく変。カタカナ/ひらがなの使い分けに独特の感覚をお持ちなのは軽くスルーするとして、ペアキャラの双方に同じ形容が使われているのは初めて見たんじゃなかろうか。キャラ立ちほとんどゼロです。子どもキャラが「子どもが大好き!」というのも気分がよくない。

他にもきっとあるんでしょうねえ、全国にキララキャラやらキラキラキャラが。いや、キララ商店街やらキラキラ商店街やらが(苦)。

何だか;

これぞ流浪の人の群れ まなこ光り髪清ら
ニイルの水に浸されて きららきらら輝けり

まで無性におかしく感じてきちゃう。

2014年12月 1日 (月)

連載2周年記念企画【特別編】深まる秋はいつしか冬へ・・・ PNまつり!! 第9弾(西方町キララちゃん・あかりちゃん)

(承前)

本シリーズを書き始めたのは2012.10.14だったから、いつの間にやらのんべんだらりと2年が過ぎちゃった。ちょいと遅きに失した感もありますが、新しいペンネームもいくらか見つかったように思うので、久方ぶりの塩崎一族のPN斬り、まいります。

栃木県上都賀郡(かみつがぐん)西方町(現 栃木市西方町)
道の駅にしかた
イメージキャラクター
キララちゃん
こころ(大阪府)
キララちゃん

【その119】で取り上げた京田辺市「キララちゃん」by アユミと同名です。「こころ」は今までも見てきたとおり、一族のPNの最右翼と目されるものですな。

こちらのキララちゃんは「道の駅にしかた」オープンを翌月に控えた2009年10月に発表されている。従って2009年2月決定の京田辺キララちゃんより学年でいうと一個下なんですが、残念なことに愛称を含めた公募だったのかどうかは詳らかでありません。

-----
♪名前はにしかたでとれるいちごの粒がキラキラ輝く、まるで宝石のようにみえた事から『キララちゃん』になったんだョ〜☆
-----

てことまではわかったんだけど。
実はイチゴをメインに据えた塩キャラというのは珍しい。たいてい、てんこ盛りアイテムの一つとして扱われるに過ぎないわけで。

で、その[イチゴ]の[かぶりモノ系]にして[稲穂]を抱え、[前髪ちょろ]+[施設名]、そして[歩み寄りポーズ]を取った姿。塩キャラDogmaの基本は漏れなく押さえてある。ご当地は西方五千石と呼ばれた米どころでもあり、コシヒカリを「桜おとめ」というブランド名で販売しているそうな(ややこしいわ)。
因みに着ぐるみは2011年になって作られていて、お披露目予定だった3月19〜21日の「道の駅にしかた春祭り」が震災影響で中止された結果、ゴールデンウィークにデビューした。西方町が栃木市に編入合併されたのはさらにその後、2011年10月のことです(平成の大合併の一環にしてはいささか遅い気がするが)。

ツルはいまだに「道の駅」とゆーのがよくわからなくて調べてみると、建設省(現 国土交通省)により始められた、「休憩施設と地域振興施設が一体となった道路施設」、つまりは高速道路のSA・PAの一般道路版。社会実験的なものを含めればもう四半世紀の歴史を持ち、全国に1,040ヵ所もあるんだそうです。最近は災害時の避難施設としても注目されているらしい。

ここにも多目的スペース「キララ館」のほかいろんな「施設」があって、キララちゃんと同時に愛称が公募されている。

農産物直売所
「ふれあいの郷」
蓮見 博(下都賀郡藤岡町)

農村レストラン
「ふるさと一番」(お昼時しか営業してないというのは本当だろうか)
中島よし子(下都賀郡都賀町)

物産館
「さくら」
早乙女菜摘(上都賀郡西方町)

藤岡町と都賀町も、西方町に先立つ2010年3月に新設合併で栃木市の一部となってます。

結局、都市への吸収でIdentityを失いかねない周辺の町が、道の駅を根城にして仕掛けた地域興しプロジェクトの一環だったんですね、西方キララちゃんは。けれど、新潟や佐賀辺りの道の駅に移籍しても十分やっていけること、ツルが太鼓判を捺しますだ。

次は新顔PNのご紹介。

香川県高松市
むれ源平まちづくり協議会・讃岐石材加工協同組合
むれ源平石あかりロード 石あかりキャラクター
あかりちゃん
オリオン
あかりちゃん

これはしたり、[かぶりモノ]にも程がある!イチゴぐらいならまだ軽くていいけんど、とんだ[石頭]キャラっす。[地名]の入り方ももう、何だかね。
しかし一目見て「なかじぞうさん」と兄弟分なのがわかります。[石]だけじゃない、[W字形]の口も共通する。ここ、塩キャラの最新トレンドでっせ。

【その120】
福島県白河郡中島村
イメージキャラクター
なかじぞうさん
塩崎歩美
なかじぞうさん
〔2014年5月〕

それだけではない。[ホタル]の意匠はこれ↓とおんなじ(他にもアヤシイものはあるけど、いずれそのうち)。

【PNまつり 第1弾】
鹿児島県薩摩郡さつま町
イメージキャラクター
さつまるちゃん
シナモン
さつまるちゃん
〔2011年11月〕

結局、「オリオン」を(そして「シナモン」を)一族のPNと断定するのに何の困難も障害も感じません。

キャラは愛称とワンセットで2012年8月から募集され、翌2013年の同イベント来場者による投票を経て10月に発表されるまで、たっぷり1年以上かかっている(それでもなかじぞうさんには先行するわけだ)。
発表時には「実行委員会の不手際により選考が遅れた」とお詫びが述べられているので、何かがあったんでしょう。とともに;

-----
来年の石あかりロードには「あかりちゃん」が登場すると思います。
-----

とされていたのに、今年も着ぐるみがお目見得した形跡はないようです・・・。不手際がまだ続いてるのかしら

高松市の牟礼町(旧 木田郡牟礼町(きたぐん むれちょう))やお隣の庵治町(あじちょう:旧 木田郡庵治町)で採れる花崗閃緑岩(花崗岩と閃緑岩の中間)は超高級石材「庵治石」として知られ、日系アメリカ人の彫刻家イサム・ノグチ(1904.11.17〜1988.12.30:日本名 野口 勇:一時山口淑子=李香蘭と結婚していた)もこの石に惚れ込んでご当地に居を構えた。現在牟礼町にはイサム・ノグチ庭園美術館があります。

そんな“日本一の石材産地”“石の町・牟礼町”の新しい夏の風物詩が「むれ源平石あかりロード」。ご当地が2006年1月に高松市に編入合併される前、2005年から始まったイベントです。Identityの保持の点から見れば、状況は西方町と似ているかもしれない。
ノグチには「あかり(AKARI)」と題した連作もあるから、そこからの連想も働いたんでしょう。
屋島にもほど近いご当地には源平合戦の古跡も多くあって、2005年の大河ドラマ「義経」で脚光を浴びたのだとか。

-----
屋島合戦シーンの放映日が近づき、源平史跡をライトアップしようという企画がでました。
ただ、史跡と史跡は少し離れていて、ライトアップしても人は歩いてくれないだろう・・・
そこで史跡と史跡をつなぐために、石あかりを間に設置するアイデアがだされました。
-----

なるほど、考えましたね。あかりちゃんの胸元の[日の丸扇]も、屋島の戦いの那須与一の逸話と関係があるんでしょう(cf. 2014.10.26【屋島から日光・宇都宮・那須を念じてみた】・2014.10.27【そして想いは再び屋島へ】)。

しかし多いですねえ高松も、塩キャラ/塩ロゴ。

【その116】
魅力ある屋島再生協議会
屋島PR シンボルマーク
今井弘実(大阪市)
屋島PR
〔2014年2月〕

【その106】
高松市スポーツ振興事業団
マスコットキャラクター
スポのすけ
塩崎歩美
スポのすけ
〔2013年4月〕

次の学会だって高松市開催だし。

【その103】
第15回日本看護サミットかがわ '10
ロゴマーク
塩崎エイイチ
看護サミットかがわ

塩崎名義ではないものが多いことにも激しくひんやり、ですがね。

(続く)

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