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2015年3月29日 (日)

【番外編】十年に一度の逢瀬:2(青葉区20周年・なしかちゃん・四街道市30周年・知立市40周年・JAしらかわ40周年)

(承前)

次は「20周年」。ここからは、平成の大合併以前から自治体として存在していることになります。

神奈川県横浜市青葉区
区制20周年 ロゴマーク
〔2013年6月発表〕
青葉区20周年(応募案) 青葉区20周年(最終版)

〔キャッチフレーズ〕
「輝け未来へ☆20th(ハタチ)のAOBA」

青いのが応募案、緑のが最終版ですが、これは厳密には公募とは呼べないかもしれない。同区サイトには、ロゴマーク、キャッチフレーズとも;

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職員による提案募集、投票を行うとともに、青葉区制20周年事業実行委員会にも御意見をいただきながら、最終的には、デザイン性、汎用性の高さ、職員投票の得票数などをもとに、20周年ロゴマーク・キャッチフレーズ選定委員会で決定しました。
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とある。
あ、新しーい!!どんな理由で内部募集としたんですかね?やっぱ、コスト面しかないんかなあ。ただ、船頭多うして船山に登るってなことは感じますがね、うふふ。こんなわけで作者名は明かされていません。

[0]の中に入っているのはこれです。

神奈川県横浜市青葉区
マスコット
なしかちゃん
上田尚幸(横浜市立さつきが丘小学校3年)
〔2009年4月発表〕
なしかちゃん

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青葉区の花は[なしの花]なので、なしの花をイメージしたマスコットにしました。手と足は、青葉区のきれいなみどりをあらわしました
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このキャラクターは区制15周年記念で作られたもの。これを5年後に再登場させたというのは、【その127】で取り上げた阿久比町60周年ロゴが、50周年時のキャラ「アグピー」を取り込んだのと同じパターンということになる。
デザイン的には、「ご当地キャラとは着ぐるみを作るものだ、だからデザインもそこに配慮すべきだ」という理屈が一般化する前の最後の辺りになるんじゃないでしょうか。

一方、不思議と「30周年」となると、これが極端に少ない。

千葉県四街道市
市制30周年 記念ロゴマーク
鈴木亜弥(24歳:四街道市:千葉工業大学大学院デザイン科学専攻修士2年)
〔2011年3月発表〕
四街道市30周年

今までのとはちょっと雰囲気が違うにゃあ。制定の経緯は同大学サイトに詳しい。

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(2011.03.15 News CIT 抜粋)

きっかけは、四街道市在住の鈴木さんが卒業研究で作った地域かるた「よつかるた」。地元をもっと市民に知ってほしいと、地域の事柄を詠み、可愛くカラフルな絵にした。2年前、千葉県現代産業科学館で開かれたデザイン科学科の作品展示会に出品、会場を訪れた四街道市の教育関係者の目に留まった。
これが縁で、鈴木さんは「よつかるた」を実際に市民に使ってもらえたら、と四街道市長あてに手紙を書き、訪問して、かるたを進呈。市内の小学校や幼稚園で教材として使われることに。
そしてそのイラストセンスにほれ込んだ四街道市職員たちが、鈴木さんに30周年の記念ロゴ制作を依頼、このほど大役を果たした。
記念ロゴは[30]の文字を、元気はつらつとした[少年]で表し、その少年を地域と[親]が協力して支え育むさまを、丸い[市章]をあしらいデザイン化。子供を元気に育てられる街をイメージしたという。
緑色と、市花サクラソウのピンクで描いたものを基本色に、オレンジ、モノクロ印刷用の白黒を加え、計3色。
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へー。千葉工業大学は習志野市にある私立大学。このかるた、実際に220セットが同学によって作られ、市から小学校等のクラス毎に1セットずつ配られた由です。
ふうん。当時、おそらくご当地の子どもたちはお外で遊ぶこともままならなかったはず。今も市サイトには放射線関連の記載がかなりあります。このかるた、それなりに活躍したのではないかと。
やっぱりと言うべきか、これも公募じゃありませんね。純然たる委嘱みたいです。なんか面白いとっかかりを感じるのはいつも非公募であるような(^O^)。

自治体30周年モノが目下少ないということはつまり、1980年代前半に生まれた自治体があまりないことを意味している。バブルへ向かう時期、合併だの分割だのというのは少なかったんですねきっと。

さて、得手不得手は誰にもあるようで、自治体章にあれほど辣腕を振るった杜多利夫&利香父娘や田中博士には周年記念マーク類はあまり見つからないし(時代的な要因はあるやもしれぬ)、自ら「◯周年記念はほとんど出していません」とblogに書いている東 信慶のようなケースもある。

愛知県知立市
市制施行40周年 記念シンボルマーク
東 信慶(福岡県北九州市)
〔2010年3月決定〕
知立市40周年

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知立市といえば思い浮かぶ[かきつばた]を中央にあしらい、葉でイメージした[40]とともにデザインしました。
市民が中心になり、行政、企業が力を合わせて40周年、そしてこれからの知立市の繁栄を3つの花びらで表現しました。
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「なかなか、かわいいシンボルマークですが、[40]がちと苦しいような…」とは本人の弁。ツルもそう思いまス。
「知立と言えば杜若」なんて、え?という感じですが、伊勢物語で在原業平が;

からころも
きつつなれにし
つましあれば
はるばるきぬる
たびをしぞおもふ

と「かきつはた」を冠付けで詠んだ舞台「八橋」がご当地とされているからです。東センセイったら、古典にも造詣が深くていらっしゃるのネ。いや、園芸からのアプローチかしら。家庭菜園もやってらっしゃるようですしw。

(優秀賞)
梅村元彦(愛知県春日井市)

もちろん逆に、このジャンルを得意としている作家だっている。ここまでちょこちょこと顔を出していたこのガイダーもちょこっと斬っとこうか。

福島県白河市
JAしらかわ(白河農業協同組合)
合併40周年 記念ロゴマーク
梅村元彦(愛知県春日井市)
〔2013年10月決定〕
JAしらかわ40周年

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40周年を自然豊かな緑の地で市民らが頭に[花]を飾り、笑顔で明るく楽しく、お祝いをしているイメージのデザインです
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やっぱり代わり映えしませんね。

【2014.10.03「配達されない三通の手紙:四通目 第二葉」】
(最終選考者①)
駒井 瞭(大阪府東大阪市)
JAしらかわ40周年

(同 ②)
工藤和久(青森県弘前市)
(同 ③)
宝谷隆博(福岡市)

ツル思ふに、周年記念行事に際しては;

(1)自治体章とは別の永続的なシンボルマークを作る
(2)周年記念を前面に押し出した期間限定のシンボルマークを作る
(3)ご当地キャラクターを作る

あたりの選択肢があって、大勢はこの順番に推移してきたのではないかな。でも、平成大合併が終焉して(1)が退潮し、(3)も飽和しつつある現在、今後は青葉区20周年ロゴや阿久比町60周年ロゴ、門川町80周年ロゴのような(2)と(3)のミックスが増えてくるのじゃないでしょうか。

(続く)

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