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2015年4月 9日 (木)

【番外編】十年に一度の逢瀬:4 追補 ― 松笠哀話

(承前)

高砂市「ぼっくりん」のことを調べていて、気になる話を聞き込んだ。

ぼっくりん2

実は、経済的な理由から存続の瀬戸際に立たされていて、このたび遂に水商売に身を投じる決心をしたらしい。

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(2015.02.14 神戸新聞 抜粋)

高砂市の公式マスコットキャラクター「ぼっくりん」の存続を目指し、NPO法人高砂物産協会が天然水の販売に乗り出した。ぼっくりんは、国の助成金を用い、全国のイベントなどで高砂のPR活動を進めてきた。しかし、2015年度から助成金がなくなるため、資金を確保しようと、新たな取り組みをスタートさせた。

ぼっくりんは09年に誕生。13年度からは、国の交付金による雇用対策事業を活用し、さまざまな活動を展開してきた。ここ2年は、人件費や出張費など年間に約800万円の支出があったとみられる。同事業は14年度で終わることから、同協会は「現状のままでは出動の要望に応えられない状況になる」という。
活動費捻出のために始めた天然水の販売は、中谷商事(高砂市梅井)の事業と連携。ウオーターサーバーを貸し出し、12リットルの水を1760〜1980円で定期購入してもらうビジネスの中で、同協会が販売店となる。手数料分として受け取る売上金の10%を、ぼっくりんの活動費に充てるという。
同協会によると、千件程度の契約があれば、ぼっくりんの出張を制限するなど活動範囲を縮小することで、15年度も運営が可能になる。ほぼ現状通りの活動ができる3千件程度の契約を、最終的な目標にしている。
同協会や市、高砂商工会議所などは「みんなでぼっくりんを応援しよう」と書いたチラシを各施設などに掲示し、企業などに天然水の購入を呼び掛けている。同協会は「市民に愛され、ここまで育ったぼっくりんの活動を止めさせられない。活動を自主運営できる仕組みを構築したい」と話している。
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へー。雇用対策事業なんですか。年間800万円なんですか。1,000件の契約でも活動縮小、現状維持には少なくとも3,000件が必要というわけですか。勉強になります。というより、大いに示唆に富む。

ご当地の人口は直近で9万1千人強。3,000÷91,000=3.3%というのはあまり低いハードルでもないように思えるのだけど、どうなんだろう。どのくらいの勝算を持っているんだろう。
言い換えると、平均単価を取り、12リットルを1ヵ月で消費すると仮定して(5日で2リットルのPETボトル1本を使い切る計算である)、年間で(1,760+1,980)÷2×10%×3,000×12=約675万円。だいたい計算は合うかあ。
商売上手と見るべきか、それともやはり後がないと見るべきなのか。

「ご当地キャラクターの存続」という問題だけに絞って言えば(それも本末転倒かしら?)、「支出」と「収入」という観点だけではなくて、「費用」に対する「効果」はどうなんだ、というところも明らかにしてほしい気がします。
そうでなければ、「そんな金食い虫即刻やめちまえ」という声が上がってくる場合だってあるだろう。直接的な「収入」が微々たるものであることはどこでも大抵同じだろうし。
下手をすると、活躍をすればするほどコストが嵩んでリストラの標的になりやすくなる、なんてことにもなりかねない。

う〜〜ん、でもなんか違ってる感じもしてならないんだよね。結局は何のための、誰のためのキャラクターなのか、というところに行き着いちゃいそうなんだけど。

ぼっくりんと言えば、2年前の「ご当地キャラ総選挙2013」(日本百貨店協会が主催してる販促イベントの方の第1回ね)で不正投票に巻き込まれていた。(愚blogではこの手のコンテストのことはできるだけ取り上げないようにしているのだけど。)
近畿地区予選の段階で不正が発覚したもので、ネット情報をかき集めると発端は;

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3月20日の投票開始から1日約1000票を得票していたぼっくりんに、3月末、突如1日約2万票が投じられていることに気付いた。4月1日には地区の暫定1位にもなり、「さすがにおかしいのでは」と思った担当者が調べたところ、ある操作で繰り返し投票できてしまうことがわかった。
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という次第。
その後は市側から主催者に対して辞退を申し入れ、「対策を講じるから考え直してほしい」と慰留されて辞退を取り下げるという経緯を辿った。

当然、ファン(ていうかTwitterのFollowerね)からは「ぼっくりん全然悪くないし!高砂市の誇り☆」だの「だから堂々としててね。ぼっくりんは迷惑してるんだからね。めげないで頑張ってね♪」だのピイチクパアチク囀りがやかましかったわけです。悲劇の主人公に祀り上げて。
うーん、ツルに言わせりゃ黙らっしゃいだわ。ぼっくりんの運営関係者か加熱したファン以外に誰がこんなことするというのさ(常識的に考えれば)。炎上そのものもPRにゃなる。そんな合理的疑いが生じている時に「ぼっくりんは悪くない〜〜、主催側のシステムの不備に責任があるぅ〜〜」と騒ぎ立てる理屈は実社会では通らないのよ。

しかし、次の経緯を知るとさすがにツルも黙ります。
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市の担当者がその顛末を説明する。「ぼっくりんも含めて、近畿地区のキャラクターが軒並み万単位で伸びていたので、おかしいと思ったら、パソコンに詳しい人なら1人で何万回も簡単に投票できることがわかったんです。ゆるキャラ選挙といえど、公平に投票しないと他のキャラや団体に申し訳ない。ルール違反の投票が行なわれたことがはっきりしているなら辞退すべきと思い、百貨店協会に問い合わせました」
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はーあ、異常値を示していたのはアンタだけじゃなかったのねm(__)m。

そんな話も今は昔。今から2年後にぼっくりんは無事生き残っているのでしょうか。

(続く)

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