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2015年5月17日 (日)

【加筆編】未来へと流れ出でたるモノ(八幡平市章応募作品・八重瀬町章)

【2018.01.13 加筆】

(承前)

何くれとなくひんやりすることの多い、八幡平市章全応募作品リスト(1,240点;デザイン趣旨つき!!)からまたまた1点ご紹介。

岩手県八幡平市
市章
(応募作品1148)
〔2005年6月決定〕
八幡平市章応募作品1148

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全体の形状はこの土地の美しい景観にあふれる名峰や豊かな自然【大地】、そして[八]の文字をあらわします。その内側に[しずく]を配し、清らかな水を湛える様を表現しています。右側は若苗をイメージした[淡萌黄色]、左側は土地の恵をイメージした[緑]で、それぞれが【農】・【輝】を示しています。
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【農】は「みのり」、【輝】は「ひかり」。本作の次に掲載されている、応募作品1149はこれを白黒表現したもので、デザイン趣旨も全く同じ。その意図がわかりませんが。

これとそっくりだなあと思ったのが次のもの(個人の感想です)。

沖縄県島尻郡八重瀬町
町章
中村優美(26歳:北海道札幌市:印刷会社勤務)
八重瀬町章

もちろん初めは、どちらが先にできたのかわからなかった。調べてみると、八重瀬町章は2006年元日に島尻郡の東風平町と具志頭村が新設合併した後、同年の7〜9月に募集され、師走に発表されている。そう、今度は八幡平市章公募より1年ほど後に作られたケース

具志頭村は、もとは「ぐしちゃんそん」の読みだったのが、1954年に「ぐしかみそん」に変更された(戦後、かつ米軍政権下の話。しかしながら現在でも「ぐしちゃん」と呼ばれることはままある由)。「頭」の字を「ちゃん」と読むのが特異に過ぎるからってなことだったんでしょうが、だったら東風平町の「こちんだちょう」の方が100倍特異ですがなww。
似たようなことは「城」の字にもある。地名や人名の「○城」は歴史的には「○○ぐすく/ぐしく」だったのが、いつしか「○○しろ」になったものも多い。例えば、「豊見城/とみぐすく/とよみぐすく」は現在の自治体名としては「とみぐすく市」、ご当地の市立豊見城中学校も「とみぐすく」だけれど、市立豊見城小学校と県立豊見城高等学校と県立豊見城南高等学校は「とみしろ」。
こうした問題は、薩摩藩が大和風の名称を禁じたところに端を発し、明治以降には逆の動きがあったという複雑な経緯を持っている。(1972年の沖縄返還辺りから本土風にする動きが加速したのではないかと思うけど、要調査。)
ここには沖縄の持っていたコンプレックスも反映されていると思う。でもそこはまた、2000年の「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の世界文化遺産登録なんかによって変わってきてるのでしょうか。
以上、琉球的創氏改名、超簡単編。

話を元に戻してだ。
町章公募には41都道府県から904点の応募があり、選ばれたのは奇しくも北海道在住の作者による作品だったわけですが。

おめでたい末広がりの[八]の字だったらどれも似たようなデザインになるでしょとか、シンメトリーだから印象が似るんだよとか、そげな言い分は愚blogでは考慮いたしません。

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(2006.12.19 八重瀬町発表資料 抜粋)

八重瀬町の頭文字[八]を八重瀬岳に見立て、鮮やかな[緑色]で「大地の活力」を表現し、中心の[丸]は、融和をもってまちづくりに取り組む町民の心を、明るく温かみのある[オレンジ色]で「うまんちゅの魂」を、さらに[水色の部分]は、八重瀬岳のふもとで繁栄する「自然と共生する清らまち」八重瀬町を表現してる。
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そう、「表現してる」んだよ
募集要項にも書かれてた将来像「大地の活力とうまんちゅの魂が創り出す自然共生の清らまち」という言葉を焼き直してる(中村自身の文章であるかどうかはわからないが)。「うまんちゅ」は「万人」のこと、「清らまち」はもちろん「ちゅらまち」。

現在、この町章は次のバリエーションが作られてる。

八重瀬町章 バリエーション

観光目的なんでせう。野獣ならぬ楽しいことや美味いもののぎゅうぎゅう詰め(を狙ったんだけどややスカスカ感)。
よく見ると、このキャラクターも真ん中に描き込まれてる。

【2013.11.03「今様竹取物語:下の巻」】
沖縄県島尻郡八重瀬町
キャラクター
やえせのシーちゃん
中本竹識
〔2013年3月発表〕
やえせのシーちゃん

っそ、これが「万人の魂」なの。
そうだ!このキャラの住んでるところも「エージグシク(八重瀬城)」だし、好物も「ぐしちゃんピーマン」、「晴れた日には、よく、ぐしちゃん浜で遊んでいる」のだった。

新バージョン制定の詳細は不明ですが、ご当地では2015年から「八重瀬八景」なるプロジェクトを展開しているので、そこと何らか関係があるんでしょう。
しかしだ、シルエットにしてるから一層これ↓と見分けがつかんじゃないか(冷)。

【2014.08.13「配達されない三通の手紙:三通目」】
沖縄市ほか
中部広域市町村圏事務組合・琉球新報社ほか
おきなわマラソン マスコットキャラクター
シータン
深川重一
〔2011年10月(?)発表〕
シータン

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ふと考える。既に発表されているものだけでなく、今後発表されるマーク類にも同じことは起こり得るのではないかと。八幡平市章全作品リストの功罪です。10年以上前のリストのみをもって全てを語ることは無理があるだろうけれど。

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