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2015年7月

2015年7月31日 (金)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その144:国交省水防・三豊市章)

(承前)

これだって水っちゃぁまるっきり[水]です、キャラクターじゃないけど、採用作じゃないけど。

国土交通省
水防シンボルマーク
(佳作(河川局長賞))
塩崎栄一
国交省水防

いやいや、まるっきり[水防]かいな。いやはや、無理くりな丸ブーです・・・

2007年12月に「水防月間」制定20周年記念として国交省の河川局防災課により発表されたもの。2008年元日付の全国防災協会機関紙「防災」の記事にもなってます。いかにも天下りっぽい・・・(これこれ)。
同省サイトでは「水害から国民の生命と財産を守る水防活動の重要性を国民に周知し、さらなる水防思想の高揚を図るため」と説かれている。お安くないねえ

さすがに国家モノだったせいか、あるいは近年のように豪雨災害の多い状況下で国民の意識の高まりを反映したか、応募者総数761名、応募総数1,369点を集めてますww。・・・それともよほど「はずんだ」んですかねえ(伏線)。お安くない。

難関をくぐって最優秀賞の国土交通大臣賞に選ばれたのは高橋政幸(画像省略m(__)m)。あれ、この名前、どこかで目にしたことがあるような?

【2014.09.15「うみ・そら・さんご・はりせんぼんのいいつたえ」】
北海道網走郡大空町
町章
高橋政幸(北海道札幌市)
〔2005年12月決定〕
大空町章

これだったか。これはこれで爽やかな印象だったけど、2年後の水防マークは正直残念な感じが否めないです。「平成20年度以降の水防月間ポスター等の広報活動に使用」されてるそうですが、皆様ご存知?('_'?)
まあ、いつか取り上げることもあるかなー。

もっと古いところだと、一族はこんなご当地にも顔を出していた。

香川県三豊市
市章
(優秀賞)
塩崎栄一
三豊市章

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三豊市の頭文字を漢字の[三]でモチーフに、地域の三つの豊かさを[三本線]で、[朝日(太陽)]で地域の飛躍を「三つの豊かさに育まれる田園都市 三豊市」をシンボライズ。今、香川県に新市「三豊市」誕生です。
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やっぱりこなれがよくないよねえ。いや、文章の。
2005年9月、第9回三豊合併協議会での決定です。ツルは、きっと燧灘の[波]でイニシャル[ミ]を表した、なんてところだろうと思ってましたがね。この手の水はね模様は、後年塩ロゴ/塩キャラの背景の飾りとして登場してくるし(冷笑)。

【その49】
北海道
日高地域国道愛称活性化会議
優駿浪漫街道
シンボルマーク
(佳作)
塩崎栄一
〔2008年2月決定〕
優駿浪漫街道

【その79】
静岡県焼津市
焼津青年会議所 まちづくり委員会 マスコットキャラクター → 焼津市 マスコットキャラクター
やいちゃん
塩崎栄一
〔2009年8月決定〕
やいちゃん

三豊市章公募では最優秀賞の賞金を大盤振る舞いの参拾萬円としたところ、応募総数は1,137点に上った(それでも国交省水防よりは少なかったんですねぇ。どんだけ出したんだ、国交省)。
その結果がつまりこれです。

【2013.12.27「さよなら三角、まねしてまん丸 ≪二≫」】
香川県三豊市
市章
平原明洋
三豊市

ああ、やっぱりテンプレート。賞金額と独創性とはおよそ比例しない。栄一も参萬円也をせしめてます。

ああ、人々が夢に生きた時代(っていうと70年代みたいだ)、公募ガイダーが丸ブーに集った時代。
 
 
 
 
 
(「あつまった」でも「つどった」でもありませんよ)

(続く)

2015年7月29日 (水)

【番外編】プロヴァンスの海と陸と山と空の幸(サイポン)

(承前)

二度あることは三度ある。気になって調べてみたんですね。すると、やっぱり見つかった。

埼玉県
自衛隊埼玉地方協力本部
ゆるキャラ
サイポン
海山 幸(宮城県:イラストレーター)
サイポン

(優秀賞)
福添あゆみ(大阪府)
齋藤真衣(埼玉県)

2012年2月6日の宮城地本の表彰式のわずか5日後、11日に表彰セレモニーが行われている。宮城と埼玉、海山はどちらにも出席してます。1週間経たないうちにご多忙だったすねえ

埼玉だから「顔の形が[勾玉]の[サイ]の男の子」・・・こっちの感覚もだんだん麻痺してくるけど、その駄ジャレ感覚、何とかして・・・もう。

これまた募集時からこんな条件がついていた。

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埼玉県と関係する特徴(特産物など)を持ち、かつ自衛隊をイメージしやすいキャラクター
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莫迦者ォッッ。そうやって初めからガイダー共の、もといっ、クリエイター殿の創造力を縛る奴があるかッッッ!!

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(自衛隊ニュース 2012年3月15日号 抜粋)

埼玉地本(本部長・安藝一1空佐)は昨年、「ゆるキャラデザインコンテスト」と題して埼玉地本のイメージキャラクターをホームページやチラシで公募し、このたび多数の応募作品の中から部員の選考でイラストレーターの海山 幸さんの作品を採用した。デザインを元に「サイポン」と命名し、晴れて埼玉地本のゆるキャラとして誕生。早くも地本ホームページで公開され、話題を呼んでいる。
2月11日、陸自広報センターに最優秀賞を獲得した海山 幸さんと、優秀賞の斎藤真衣さんを招いて、表彰セレモニーを実施した。
最優秀賞として表彰された海山さんは、「埼玉にちなんだ[サイ]と、県章でも使われている[まが玉]をモチーフにした誰もが親しみやすいデザインにしました。埼玉県民と自衛隊を繋ぐ架け橋になれると嬉しいです。家族で自衛隊のヘリの搭乗までさせていただき、とても貴重な体験ができて感動しました」とコメントした。

〔中略〕

埼玉地本広報では、「今回決まったキャラクターは今後、地本での広報活動やグッズなど様々な場面で活用するほか、『ゆるキャラ王国』である埼玉県の施策と合致させ、将来的にコラボレーションの実現を目指す」と意気込みを話している。
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[ポン系ネーム]というとどうしてもタヌキキャラを疑っちゃいますがね。千葉県木更津市には「きさポン」ってのもあったなー(cf.【その71】)。愛称は最終的に、「サイポン・りく」「サイポン・うみ」「サイポン・そら」とされた様子。

結局、どこの地本も一体何がしたいのよ?こうしたキャラに血道を上げてさ。テンプレキャラやら萌えキャラでそんなに入隊希望者が増えるというの?埼玉県と組む!?そんなのキャラ好き知事が変わったらどうすんの?(今度の埼玉県知事選は8月9日投票である。自ら制定した多選自粛条例(3期12年まで)を破って4期目に挑戦する現職の上田清司(67歳)の命運や如何に。)

募集プロセスもお粗末を通り越してるんですよね。
以下、「自衛隊宮城地方協力本部のPRマン」氏によるblogから。

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(2010.10.28 宮城県内の自衛隊イベント情報 抜粋)

〔前略〕

今年、我が自衛隊宮城地方協力本部でもようやくマスコットキャラクターの作成に着手しようという企画が持ち上がりました(とはいっても、上司は「お前やれ」と私にのたまわれただけでして、それを実行していくのは私の仕事なのですが・・・ まあぐちぐち言ってても始まりませんので、とりあえず企画だおれしないことを神に祈りつつ、この企画を始めた次第であります どこに行っても中間管理職はつらいもんですねえ〜 無論、それは我々自衛隊も同じであります)

〔中略〕

【募集キャラの条件】
1 自衛隊をイメージしやすく、宮城の名所・特産品等をモチーフとすること。
2 形状ができるだけシンプルで、かつインパクトがあること。
3 できれば3〜5名で1グループを作れること。
※ 以上のことを踏まえていれば萌え系・マスコット系問いません!

〔中略〕

採用させていただきましたマスコットキャラは、我々宮城地本がこれから宮城県内のいろいろな場所で行うイベントで、活躍させていただきます(あなたのデザインしたキャラクターが着ぐるみとして活躍するなんていうこともありうるので、デザイナーとして名前が有名になることもあるかもしれませんよ)
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同氏は当時、軽めのノリでblogを書いていて(後にTwitterで「サト吉」を名乗ったのだと思う)、それなりに「ネット上の話題」にもなっていたらしい。
これをなぞったのが、某BBSに残る鹿児島地本の募集内容。

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(2013.12.10 【お前らいそげ!】自衛隊鹿児島地方協力本部マスコットキャラクター募集 抜粋)

〔前略〕

今回、鹿児島地方協力本部60周年記念ということで若干遅い気がしますが、ついに鹿児島地本公式イメージキャラクターを作成することになりました。(上司に「お前やれ」と言われたのは内緒です(^3^))
 しかし、残念ながら私は人物画をかいたら”カレーパン”と言われたほど絵心がないので皆さんの力を借りたいと思います。
 採用されたら、鹿児島地本が県内・外のイベントで使用して活躍させていただきます。デザイナーとしてあなたの名前を売るチャンスですよ\(^0^)/

2.コンセプト
・鹿児島県の名物や名所をモチーフとしていること
・自衛隊を連想させること
・1人3体まで

以上3項目を守っていただければガチ・ゆる・萌え・キワモノなんでもOK!
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募集側のここまでのパクりも珍しい。問題は平山以前に存在したわけだ。例えば宮城地本と鹿児島地本を、群馬県と栃木県とかSONYとPanasonicとかに置き換えてみれば見えてくるでしょ、馬鹿でも。
ああ、こういうの、ほんとイヤ。

類似要素はまだある。「家族で自衛隊のヘリの搭乗」ってソレです。

宮城地本
自衛隊オリジナルグッズ
ヘリや戦車の体験搭乗・護衛艦体験クルージング等、年間フリーパス

鹿児島地本
自衛隊航空機体験搭乗年間フリーパス券
海上自衛隊艦艇体験航海年間フリーパス券
自衛隊スペシャルグッズ等

結局それしかないんかい。つまり金は出さんかったわけだ(大阪地本では「賞金5万円+体験航海又は体験搭乗」だったけど)。

≪公募ランティアなんぞで真面目にやっとられるか!≫

ああ、やっぱりこういうの、なんかすごくイヤ、ツルは。「許せない」とかいうのじゃなく、受け付けない。決して正義感の強い人間というわけじゃないけど、美醜の点から言えば明らかに醜である。

結局、平山や海山の行為は以前に作ったキャラの(デザインやコンセプトの)焼き直しを重ねているだけなのであって、しかもそれが、こうすれば確実に獲れるよねというTechniqueの域を踏み越えている。それってつまりは極めて創造性に乏しい単純作業に過ぎないではないか。
平山から始まって海山に終わる今回のSubseriesも、深追いすればするほど、結局不快感しか与えてはくれなかったようです。

やるなら正々堂々とおやんなさい。小器用な才に頼るな甘えるな溺れるな。

― Title Inspired by;
"La Traviata"(=「道を踏み外した女」), from Act 2, Scene 1, "Di Provenza il mar, il suol chi dal cor ti cancello?(=「誰がお前の心からプロヴァンスの海と陸を消し去ったか?」)"
Opera Composed by Giuseppe Verdi, Based on Novel "La Dame aux Camelias"(=「椿の貴婦人」)Written by Alexandre Dumas fils ―

2015年7月27日 (月)

【番外編】Super Trooper, Templa Trooper(みやぎ自衛隊まさむね君・しかくん)

(承前)

(あの、「テンプラ」じゃないですよ、「テンプレ」って読んでね。)

「上には上が」とはこういうこと。

宮城県
自衛隊宮城地方協力本部
マスコットキャラクター
みやぎ自衛隊まさむね君
海山 幸(宮城県)
陸まさむね君 海まさむね君 空まさむね君

陸まさむね君
性格 負けず嫌い
特技 ほふく前進

海まさむね君
性格 我慢強い
特技 寒中水泳

空まさむね君
性格 怖いもの知らず
特技 アクロバット飛行

(優秀賞)
猪股里咲(宮城県)
中本竹識(福岡県)

本部長殿っ、「海まさむね君」などほとんど海賊でありますっ!日本の守りを担う誇り高き我々がぁ、このような匪賊の姿となるのは自分は納得がいかないでありますっ!!
てな憤慨をぶちまける隊員がいたはずもなく。

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宮城地本(本部長 吉見一陸佐)は、[引用註:二〇一二年]二月六日(月)仙台ガーデンパレスにおいて、宮城地本マスコットキャラクター公募の表彰式を実施した。
マスコットキャラクターは、自衛隊の認知度の向上と親近感の醸成を目的として作成するもので、一昨年、新聞及びホームページ等を通じて公募し、昨年度末、応募作品の中から、最優秀賞と優秀賞(二点)の作品を選出した。しかしながら、東日本大震災の影響で、表彰及び公表が延期されていたものである。
表彰式では、当日出席された最優秀賞の海山 幸さん及び優秀賞の猪股里咲さんに、本部長から表彰状、楯及び体験搭乗優待券が授与された。
最優秀賞に輝いた作品は「みやぎ自衛隊まさむね君」で、宮城県の戦国大名[伊達政宗公]をモチーフに、陸海空自衛官をキャラクター化したものである。
今後、宮城地本ホームページや各種広報イベントに活用される。
宮城地本は、「みやぎ自衛隊まさむね君」を地域の皆さまに愛されるマスコットとして育てていく予定である。
マスコットキャラクターは、現在宮城地本ホームページで公開中である。
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はっ、そうでありますかッ。
今どき対外発表資料でこの文体、そうザラにはありませぬ。今どき「体験搭乗優待券の授与」、自衛隊以外にはそうザラにはありませぬ。(普通「優待」ってば、「金は払ってもらうけどお安くしときま」って意味ですよねえ。金取んのかと思うたやんけ。)

危うく読み飛ばすところだったけど、これ、震災で延期されたのは「表彰及び公表」だけで、決定自体は2011年3月中に行ってるわけですね。ご当地も甚大な被害を受けたことは言うまでもない(関係ないけど、宮城県知事村井嘉浩は陸上自衛官出身。ほれ、時の震災復興対策担当大臣、松本 龍に罵倒されたことで有名になったヒト)。その只中で総務・広報担当部門が「このキャラかわいい」とか「あのキャラに萌え」とかやっていたというのは、やはり特筆すべきことだと思う。結果論でしょうか。あるいは、自衛隊にとってはよくある災害救助の一つに過ぎなかったのか??

そして、海山にとっては、自分の住まう地元の公募であることの意味性はどれほどのものだったのか。

2014年7月になるとこんなものが発表されていて、またまた仰天です。

奈良県
自衛隊奈良地方協力本部
マスコットキャラクター
しかくん
海山 幸(宮城県)
りくしかくん うみしかくん そらしかくん

りくしかくん(長男)
階級 2等陸曹
仕事 戦車乗り
性格 普段は温厚、戦車に乗るとイケイケ
趣味 筋トレ、キャンプ
特技 ほふく前進
好きな食べ物 柿の葉寿司
苦手な事 「ぺちぺちたたかないで!(泣)」
その他
 口癖「よろしか」
 兄弟の中で自分が一番人気者だと思ってる

うみしかくん(次男)
階級 海士長
仕事 航海
性格 普段はノリノリ、海ではイケイケ
趣味 スキューバダイビング
特技 高速手旗信号(君は受信できるかな?)
好きな食べ物 奈良漬
苦手な事 角切り
その他
 口癖「よろしか」
 兄弟の中で自分が一番人気者だと思ってる

そらしかくん(三男)
階級 3等空尉
仕事 パイロット
性格 地上ではやさしいが、空ではイケイケ
趣味 ぬいぐるみ作り
特技 飛行機雲作り
好きな食べ物 鹿せんべい
苦手な事 雷が苦手
その他
 口癖「よろしか」
 兄弟の中で自分が一番人気者だと思ってる

うぎゃーー、なんじゃこりゃー
堂々たるテンプレに言葉を失っちゃう。着ぐるみを作ったのは長男坊だけらしいけど、制服着せ替えタイプにすりゃ次男にも三男にもなるじゃんよ
「三兄弟」とされて(むしろ三つ子であろうか)プロフィールの小ネタが加えられたのはデザイン決定後らしい。匍匐前進、どんだけ好きなんだよ。戦車に乗ってイケイケになるなんつうのも微妙にコワいです。警察キャラで「拳銃持たすとイケイケ」とかさ(笑)。

実は、海山が宮城の表彰式に出席した5日後、また椿事が起きてたんですが、そのことは次回に。

― Title Inspired by "Super Trouper" ABBA(1980.11.01リリース)―

(続く)

2015年7月25日 (土)

【番外編】Provinceの海と陸と山と空と陽(鹿地本3兄弟)

塩崎一族の行方を追って、深いキャラクタージャングルの中を探索していたら、こんな錯塩モノに出くわして驚愕しました。

鹿児島県
自衛隊鹿児島地方協力本部
イメージキャラクター
鹿地本(かちほん)3兄弟 リックン・カイクン・コウクン
「鹿児島市在住の方」
リックン カイクン コウクン

リックン(長男)
所属 陸上自衛隊
特徴 大地を力強く翔る平川動物公園の[ホワイトタイガー]をイメージしたキャラクター

カイクン(次男)
所属 海上自衛隊
特徴 錦江湾に生息する[イルカ]をイメージしたキャラクター

コウクン(三男)
所属 航空自衛隊
特徴 鹿児島県の鳥[ルリカケス]をイメージしたキャラクター

薩摩なのに白虎隊w(°O°)w w(°O°)w!!新しーい。てかホワイトタイガー死んだらどうすんのよ。そこら辺の猫でもかぶっとくか。
県の鳥ちゅうてもルリカケス/Garrulus lidthi)は、本土じゃ見られませんけどね。奄美大島辺りを棲息域とする固有種(田中一村も画いている)。あたきゃまたフグか何かかと一瞬思うたばってん。

ルリカケス

はーァア、猫も杓子も、河豚も海豚も、御国の守りもてんこ盛り。ちゅうよか御国はどこにもなくって、あるのはお国自慢とアーミーコスプレの発想(だけ)。

前にも書いたけど、自衛隊地方協力本部/Japan Self-Defense Force Provincial Cooperation Office、略して地本というのは、各都道府県(+α)における自衛隊の総務的窓口。広報活動もここが一手に引き受けていて、このところ各地でキャラクターをバカスカ作ってるわけです。

鹿児島地本の場合はやや遅くて、2013年12月頃に募集し、翌2014年4月初めまでには発表したらしい。「鹿児島県の名物や名所をモチーフとしていること」という条件がついていて、てんてんてんこ盛りのテンプレ化は募集側の要請でもあったわけ(大伏線)。
でも、それで盛られたのが上述の動物アイテムだったというのはかなりびみょーですけど。「鹿児島名物はホワイトタイガー」って知らなかったし。「鹿児島名物は白くま」だと思ってました(笑)。

同種のものにはこんなのもありましたね。(ええ、「大阪名物はたこ焼き」ってことも存じてましたよ。)

【その88】
大阪府
自衛隊大阪地方協力本部
マスコットキャラクター
まもるくん
塩崎アユミ/あゆみ
〔2008年9月決定〕
まもるくん 海上まもるくん 航空まもるくん

鹿地本3兄弟は、塩崎一族の上を行くってなテンプレ度合い。けど、もっとすごいのはこれとの相似だろう。

【2015.05.10「Again, Evil Under the Sun: 2」】
愛知県愛知郡東郷町
イメージキャラクター
トッピィ
平山陽一
〔2012年11月決定〕
東郷町トッピィ

あのなあ、匿名を希望したのかどうか知らんけれども(*)、そんなのまるで意味ないでしょ。一目瞭然なんだよ。
この作者の場合(も)、過去の実績を辿れば相当危ないパクリとリサイクルの橋を渡ってきている。その経歴をうやむやにしようとする意図がなかったと言い切れるのですか?そんなことに気を回すより、テンプレを捨ててオリジナリティにプライドを持つことの方が大切なんじゃないんですか?誰か教えて下さい、そこんところ。

(*)東郷町でも作者名が伏せられているのは同様で、現在、同町サイトのどこにもクレジットは出てこない。トッピィの件で平山の名が登場するのは2013.01.20の南日本新聞の本人インタビュー記事(cf. 2015.05.06「Again, Evil Under the Sun: 1」)においてのみである。

・・・でも、上には上がいたんです・・・

― Title Inspired by;
オペラ「椿姫」第2幕第1場より「プロヴァンスの海と陸」
作曲(1853):ジュゼッペ・ヴェルディ(1813.10.10〜1901.01.27)
原作(1848):アレクサンドル・デュマ・フィス(1824.07.27〜1895.11.27)―

(続く)

2015年7月23日 (木)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その143:豊中市上下水道局・みっくちゃん)

(承前)

このところちょっと書く内容が拡散し過ぎて、積み残しのネタが増えてきちゃったようです。

例えば【その139】に書いたこれ。

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もともと塩キャラには「水」をプラットフォームそのものにした作品も割とあって(大伏線)、そーなるとこーなるのは塩キャラDogma上の必然だったと申せましょう。
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引き続き、少し古いところになっちゃうんですけどね(だからぁ、ネタ切れじゃないんだってば)。

大阪府豊中市
豊中市上下水道局
イメージキャラクター
(佳作)
塩崎榮一
豊中市上下水道局

久しぶりの[USA/Unidentified Small Animal系]です(つまり[水]のお化け的な感じがしなくもない)。これもしばしば取り上げてきたけど、頭の上の[三色水滴飾り]と、あとは[スニーカー]を履いたとこがミソですね。

2008年に水道事業と公共下水道事業を統合し、その後2009年5月に発表されたもので、最優秀賞を獲得したのは信貴正明(新潟県燕市)、名づけて「アクッピー(AQUPPI)」by 安藤紗奈(豊中市立西丘小学校5年)。

まあ、似とるっちゃあこのあたりに似とるんでしょうな。これもUSA系だし。

【その16】
鳥取県
第31回全国豊かな海づくり大会 キャラクター
(優秀賞)
塩崎アユミ
〔2010年2月決定〕
鳥取海づくり大会

胸張ったポーズはここかな。

【その124】
三重県鳥羽市
鳥羽海鮮市場 海の駅 黒潮
マスコットキャラクター
(最優秀アイデア賞)
塩崎(大阪府)
〔2008年9月以降発表〕
海の駅 黒潮(最優秀アイデア賞)

あまり古いのばっかり続けているのもナンなので、新しめのところも。

東京都昭島市
昭島市商工会青年部
マスコットキャラクター
みっくちゃん
塩崎榮一
みっくちゃん)

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昭島市の美しい[水]をモチーフにお子様からお年寄りまで幅広く親しみを持って頂けるゆるキャラに描きました。
昭島市の花[つつじ]を飾りにつけ、[くじら]のポシェットをつけています。
とても可愛い、愛着のもてるデザインになりました。
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うわ、これはツル的にはアウトですねえ。何度も見てきた気がするもん。

【その95】・2015.03.19【その95の2】
岐阜県海津市
マスコットキャラクター
かいづっち
塩崎歩美
〔2014年3月デザイン決定〕
かいづっち

【その96】
神奈川県相模原市
マスコットキャラクター
さがみん
塩崎歩美
〔2014年4月決定〕
さがみん

名づけて「水アタマ三兄弟」。かいづっちとさがみんを巡るゴタゴタにばかり気を取られていたけど、こんなのまで作られていたとは!因みに発表は2014年5月、やっぱり同時期なんです。

ご当地は都内には珍しく上水道を100%市内からの地下水汲み上げで賄っている。水が清くて豊かなことは、そりゃあ大切なことでしょう。
しかし、このキャラはどんなもんだかね。↑のあたりを見ても、ジモティは何とも思わないでしょうか??

そうそうもう一つ、内陸なのにいきなりくじら?ってとこだよ。これは、1961年にご当地で全長約16mというヒゲクジラ(何だかこれまでキャラクターの名前みたいに思えてくる)の一種の化石が出土したことに因むもの(小学校の先生が4歳の息子と一緒に発見したそうな)。当初は500万年前のものと見られ、この年代のクジラ化石のほぼ完全な形での出土は世界的にも珍しいらしく、定めし大きな話題となったことでしょう。しかし現在は160万年前とされている由、だいぶサバ読みやがったな(-.-)y-~。この化石はアキシマクジラと命名されて、大部分が国立科学博物館新宿分館に収蔵されてます。(ただし非公開、まさに死蔵。)

そんなわけで、同商工会肝煎りのご当地夏祭りも「昭島市民くじら祭」と呼ばれてるってぐらい。着ぐるみも2014年8月のこの祭でお披露目されたようです。

キャラの決定は、「市内の幼稚園、保育園、合計26園の園児(3歳以上対象)に投票して頂いた結果」、なる由。愛称の由来はわかりません。
「子供=純真、次代を担う」という図式はいいけど、類似の問題はどうやってクリアする(つもりだった?)んですかね。

(続く)

2015年7月21日 (火)

【番外編】十年ごとに咲く花?(高島市10周年・高島市章)

(承前)

検索してみると、小島は次の公募でも採用されている。

滋賀県高島市
高島市制10周年記念事業 ロゴマーク
小島 力(大阪市)
高島市10周年

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花をモチーフとした[市章]が、鮮やかな大輪の[花]を咲かせたイメージで、市制10周年の成長と、今後の更なる発展を表現しました。
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大阪市IRいしかわ鉄道では明らかにされていなかったけれど、塩崎一族と同じです。

ツルが本シリーズでテンプレキャラ/ロゴをぶった切る上で、さほど重視してこなかった要素がいくつかある。例えば「賞金額」とか「応募総数」とかです。「募集/決定/発表時期」は徹底的に調べるのに比べ、これらはあくまで片手間程度。
作者の「住所」というのも同様だった。「気付」なんかの手を使えば、住所なんてどうにでも細工できるじゃん。でも、こうなるとやっぱり、ひんやりを通り越してぞくりと寒気が走っちゃいます。

ううむぅ。ここはやはり「小島 力」にも推定同一人物の嫌疑をかけるべきなのであろうか?数が少な過ぎて判別がつきかねますが(他には「地獄谷のサル」ぐらいしか見つけられなかった)。そもそも一族がこういう文脈でのリサイクルをするかいな??

同時に決まったコピーがまた相当なもの。

〔キャッチフレーズ〕
斎藤洋士(千葉県茂原市)
「未来へつなぐ 人と自然のまちづくり」

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人と自然の素晴らしいまちづくりを未来へつなぐことを表しました。
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Locality要素、皆無。ああ、作者コメント読まなきゃよかったよ(T-T)。

10年前に制定された市章はこれです。

滋賀県高島市
市章
藤原未央子(22歳:高島郡今津町[現 高島市]:佛教大学4年)
高島市章

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[花]をモチーフにし、6町村をそれぞれ1枚の花びらに見立てました。各花びらは、地図上の6町村の位置と対応しており、このデザイン全体で「高島市」を表しています。6町村が合併することで、互いに協力し合い、大輪の花が咲くように発展して欲しいという願いを込めて、6枚の花びらが一つの花を咲かそうとしている姿を表しています。
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(選考委員コメント)
花をモチーフにした応募作品は、最近相次いで決定した他市の「市章」とはひと味違うものである。6つの花びらが5町1村を表し、それが中心から外に広がるイメージは、新市の発展を意味するともとれます。形の完成度がやや低いように思われますが、修正すれば個性的な「市章」になるに違いないと思います。
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なるほど、そういうことでしたか。こういう楽屋落ちネタ、キライじゃないけど。

「6枚の花びらが一つの花を咲かそうとしている姿」
 ↓
「鮮やかな大輪の花を咲かせたイメージ」

10年かかって色も鮮やかに開き切ったと言いたいわけね。

本歌取りだからといって小島作品にいちゃもんをつけるってわけでもないが、知的労働の密度はガタンと落ちるわな、ある意味。

実は、2005年元日に6町村、すなわち高島郡の高島町・マキノ町・今津町・新旭町・安曇川町[あどがわちょう]・朽木村[くつきむら]が合併して市制を敷いた時から、「10年」の節目は強く意識されていた。

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合併協議により策定した新市建設計画においては、将来目標像を「水と緑 人のいきかう 高島市」と設定し、合併後10年間の基本方針とこれに基づく建設計画を定め、旧6町村の速やかな一体化、地域のさらなる発展と住民福祉の向上を掲げています。
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然るべき成果はきっと何かあるはずですので、具体的なところは各位にてお調べ下さい。ご参考までに、人口はこうなってます。

2005.10.01 53,950人(国勢調査)
2015.05.01 49,977人(推計)

ま、人口減少の時代ですしね。

おまけの小ネタ。
高島地域合併協議会や高島市のサイトには載っていないけれど、市章が決定された際、不思議なことが報じられている。

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(2004.11.17 京都新聞 抜粋)

作品は、花をモチーフに6町村を青い6枚の花びらに見立てた。委員から「手がきで温かさを感じる作品」「女性的なイメージで新市にふさわしい」などの意見が出された。
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なぜ、「女性的なイメージ」が「新市にふさわしい」と考えたんだろう??文脈が少し狂っちゃった気がします。
それともアレかね、「女性が赤ちゃんを産みやすいまち」みたいなアピールポイントがあったんでしょうか(それまた当時っぽいが)。

「女性がボードに上手に母性の絵を描いた」

みたいな。

藤原は当時、琵琶湖北西の近江今津から洛西紫野まで通学していたことになる。それって結構大変やったんちゃうん?(当てこすりじゃありませんよ(^_-))

そしてこれから10年後、ご当地が成人式を迎える時にはまた、この市章のVariationが登場したりするんでしょうか?ひょっとしたら赤い丸い大きいうまい実をつけてたり(「あまおう」みたいだ)、大木に育ってこの花をガンガン咲かせてたりして(笑)。

2015年7月19日 (日)

【番外編】見よや、円月殺法の威力!(北九州高速鉄道・IRいしかわ鉄道)

(承前)

PNまつりの舌の根も乾かぬうちにという感じですが、[円]の中に描かれたマーク類は、丸ブーの時代になってもやっぱり多いです。交通系から類似ワンペア、公募村では割と知られてるケースのようだけど、いってみませう。

福岡県北九州市小倉南区
北九州高速鉄道株式会社
ロゴマーク
(作者不明)
北九州高速鉄道

石川県金沢市
IRいしかわ鉄道株式会社
ロゴマーク
小島 力(大阪府)
IRいしかわ鉄道

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[IR]をモチーフに、当社と地域の発展を、未来へ向かって伸びていく[線路]のイメージで表現しています。
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前者はご当地の小倉北区と小倉南区でモノレールを運行している会社。1976年7月の設立、1985年1月の開業ですが、地元商店街の反対を食らって10年以上小倉駅乗り入れができなかったこともあって、なかなか前途多難の経営困難。ロゴマーク導入時期等の詳細は残念ながらわかりません。
因みにIC乗車券本格対応もイロイロあってやっと今秋実施の予定だけど、この名称が「mono SUGOCA」。ものすごかー!!JR九州の「SUGOCA」をベースにしたmomorail版だからというんですが、なかなか挑戦的な態度ですな(笑)。

後者は、2015年3月の北陸新幹線金沢延伸に伴ってJR西日本から経営分離された北陸本線石川県区間を運行する第三セクター鉄道で、2012年8月に設立された(当初の社名は石川県並行在来線株式会社)。
2013年6月には新社名を公募していて;

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(Wikipedia)

「Ishikawa Railway」の頭文字である[IR]には、県民に親しまれる「愛ある」鉄道を目指すという思いと、アルファベット順で「I」は「J」の一つ前であることから、「JRの一歩先行くサービスを提供したい」という思いが込められている。
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のだそう。「IR」と聞いて職業上ピリッと来てたツルですが、これまた挑戦的な社名だったんやね(@_@;)。

で、改めてロゴの公募を行って、2014年1月にコーポレートカラー(石川県旗の地色と同じだとか)とともに発表した次第。開業したのは2015年3月14日、つまり新幹線開業のその日です。

公募系BBSではいろいろ囀られておりますね。

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458:2014.08.12
IRいしかわ鉄道
[URL]
北九州高速鉄道
[URL]

459:2014.08.23
>>458
IRと北九州ほぼ同じww
ロゴストックさんも類似の点を指摘してくんないとねぇ
まぁ彼らもデザインの素人集団だからしかたないかwww

460:2014.08.23
西海市の市章は補作されて、不評だったな
原作の良さが失われている
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あ、最後のは愚blogの【14.08.23「果てなく重く深い闇 肆」】の記事に対する皮肉だったか

こう見てくると、IRいしかわ鉄道の経緯はこの会社の場合とよく似ていることに気づかされます。

【その140】大阪シティバス株式会社 ロゴマーク by 塩崎榮一
大阪シティバス

似てるのはロゴだけじゃなかったという(苦)。

例の公募情報サイト「ロゴストック」には、大阪シティバスの時と同様、紹介文が載せられている。

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(2014.01.06:posted by 遠島啓介)

ロゴストックの公募情報で紹介していた「IRいしかわ鉄道株式会社 ロゴマーク募集」のデザインが決定しました。

〔中略〕

ロゴストックから一言
814点もの応募の中から選ばれたロゴは、爽やかで存在感があるものになりました。
マークも良いですが、いしかわ鉄道のタイプのかわいらしさもポイントですね。
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素人衆でももうちょっとましなこと書けると思うけどな。

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(2015.01.27:posted by 遠島啓介)

ロゴストックのロゴデザイン公募情報で掲載していた「大阪シティバス株式会社ロゴマーク募集」のデザインが決定しました。
バスという交通機関にふさわしい、落ち着きを持ったデザインでありつつ、伸びていく2本の[軌跡]が意志を感じるロゴマークですね。
長く使って欲しいエンブレムに感じました。
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いやいや、この2点を揃って取り上げたところにこそ隠されたメッセージがあるのかもぉ(o≧▽゜)o。

うーん、こうなると、前回このマーク↓の作者に推定同一名義の疑いをかけたのも自信がなくなってきます

熊本市中央区
シンボルマーク
春さくら(ペンネーム:大阪府)
熊本市中央区シンボルマーク

でも、本当に怖いのはここからなんですが、それは次回に先送りってことで。(ゴルァアアア!!)

(続く)

2015年7月17日 (金)

梅雨明け直前スペシャル企画【特別編】真夏が待てない!PNまつり!! 第13弾(ゆっぴー・熊本市中央区シンボルマーク・VET'S-えひめ)

(承前)

この台風が通り過ぎたら、今度こそ梅雨明けするんでしょうか。

さて、塩崎一族のペンネームと目される作品を取り上げていくSubseries、だんだん真贋の判定のつきかねるレベルに突入してまいります。(ネタ切れ?ええ、これに関してはそう思っていただいても結構よ、そろそろ

兵庫県神戸市兵庫区
兵庫駅前ショッピング・ユー商店街振興組合
兵庫駅前ショッピング*ユー
キャラクター
たんぽぽ(大阪市)
ゆっぴー
ゆっぴー

「兵庫駅前ショッピング*ユー」というのはつまり屋内型の商店街で、上層階はUR賃貸住宅(昔風に言うと公団住宅ね)のビルになっている。ここが40周年記念でキャラ制作に乗り出したわけ。
[U]や[*]は当然イニシャルだったり名称の中に使われてたりしてるけど、ロゴマークにも登場します。

兵庫駅前ショッピング*ユー

[ウサギ]の連想の元はこのマークの形にあったんやな。ん?それとも単に[ユー] → [U] → [ウサギ]ってこと?? ̄(=∵=) ̄
あ!もしかしてこの名称自体、「UR賃貸住宅」から来てるのかな!?!?

UR(都市再生機構/Urban Renaissance Agency)っつうのも歴史を繙いてみるとなかなか複雑。

1955年7月 日本住宅公団設立

1981年10月 住宅・都市整備公団が日本住宅公団(と宅地開発公団)の業務を承継

1999年10月 都市基盤整備公団が住宅・都市整備公団の業務を承継

2004年7月 都市基盤整備公団と地域振興整備公団の地方都市開発整備部門が統合して都市再生機構設立

いかにもリストラ繰り返してる感じだね。どの名称を一番身近に感じるか、そこはアナタの年齢次第(けけけ)。

枝葉は刈り込みましてと。
調べてみると、この商店街は1973年に誕生したものらしい。日本の高度経済成長に引導を渡した第一次石油ショックの頃です。ハイカラな20階建ての公団住宅の下にできた便利な商店街だったんだろう。
時は流れて既に築40年、ちょっとキてそうだけど、でも20年前の1995年の阪神淡路大震災にも耐え切ったということですよね。駅前1分、神戸市立兵庫勤労市民センターや神戸市立羽坂保育所なんかも入ってて、今でもなんかすごく便利そうに思えてきたw。キャラは2014年1月の発表です。

デザインは、うーむ、微妙ですねえ。塩崎センセイ方がお目々をこんなに小さくハイライトもなしにお描きになるかしら(もちろんそういう作例もあったけど)。[U]のフォルムもロゴに比べて素性よからぬ風情で、微妙にイラッとさえします。テンプレ[ぴー系ネーム]は別途選考されたものだし、敢えて言えば極め手はやっぱり[口許]ですかねー。

【その133】北海道古平郡古平町「ふるっぴ〜」by 塩崎歩美
ふるっぴ〜

【その71】千葉県木更津市「きさポン」by 塩崎まさよ
きさポン

【その5】茨城県土浦市「つちまる」by 福添あゆみ
つちまる(最終版)

ううむ、やっぱり「たんぽぽ」も一族のPNと認定してしまおう。
塩崎一族の「とりわけ手抜き」なケースによく見られる[逆ハート]型幼児服(ロンパースって言うのかな)も表されているしw、[マイバッグ](黄金の鍋ではない)は商店街塩キャラには欠かせぬ盛りアイテムだしww。
女性性を誇張したお花系PNもいかにも一族らしいっす(前には「ふきのとう」「ジャスミン」「HIMAWARI」「コスモス」なんかがありましたね)。
因みに上記4点は制定時期の逆時系列で並べてあります。ふるっぴ〜を除いていずれもゆっぴーより早い。

ピンク系、もう一つ。

熊本市中央区
シンボルマーク
春さくら(ペンネーム:大阪府)
熊本市中央区シンボルマーク

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[熊本城]と[市電軌道敷]のグリーンカーペットをモチーフに、まわりに人の「輪」と「和」をあらわす[リング]を配し、全体に中央区の[中]の文字も意識して、わかりやすいマークにしました。
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熊本市も今や政令指定都市(2012年4月移行)、中央区・北区・東区・南区・西区の5区を抱える。各区のシンボルマークをそれぞれ公募して(南区のみ区内在住者限定)、2013年11月に発表されたものです。

う〜〜〜ん、こっちはもっと難しい!2015年1月発表のこれ↓がなかったら、このPNまつりに取り上げなかったかもです。

【その140】大阪シティバス株式会社 ロゴマーク by 塩崎榮一
大阪シティバス

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大阪シティバス株式会社の頭文字大阪の[O]をモチーフにし、人・街・未来をつなぐバスの[軌跡]と地域に貢献する企業を[丸]で表現しています。
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「春さくら」というPNが上述の傾向とピシャリ一致することは確かに影響しました(伏線かも)。

でも、危うく読み飛ばしそうだけど、「[中]の文字も意識」というところが最大の難関。これが!?「中」の字?そんなわかりにくいデザインを塩崎家のセンセイ方がなさるかしら??
う〜〜〜ん、文体も塩スタイルであるようでもあるし、ないようでもあるし。
大阪府にも公募ガイダーはたんまりいるわけだしね。結局よくわかりません・・・・・・判断保留。(ついにこの言葉を書く日が来たか(-.-)y-~~~)

おまけとして、さらに難易度の高いやつを。

愛媛県松山市
一般社団法人 愛媛県開業獣医師会(VET'S-えひめ)
ロゴマーク
さくさくら(ペンネーム)
VET'S-えひめ

うああ、制作意図も住所も何もわからんぞ(爆)。2012年5月の発表です。

[犬][猫][ハート]とくれば、塩ロゴを敢えて挙げるとこれ↓になるんだろうけど;

【その85】神奈川県横須賀市 Japan Animal Kingdom ロゴマーク by 塩崎エイイチ
Japan Animal Kingdom

そんなこと言ったらこっち↓の方がよっぽど似てるし。

【2014.02.14「白昼堂々、Evil Under the Sun: 2nd」】犬猫と共生できる社会をめざす会鹿児島 殺処分ゼロ シンボルマーク by 平山陽一
殺処分ゼロ(ピンク)

ツル、消沈。

(続く)

2015年7月15日 (水)

【番外編の番外編】ある⊂(^(工)^)⊃の胸の元に(未知を歩こう。信州・しあわせ信州)

(承前)

「アルクマ」の胸に刻印された図柄、"Before" はこれ。

長野県
長野県観光部観光振興課(現 観光誘客課)内 信州キャンペーン実行委員会
信州キャンペーン ロゴマーク
「未知を歩こう。信州」観光キャンペーン ロゴマーク
未知を歩こう。信州

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ロゴマークは、信州の[山並み]と楽しげに歩く人々の[脚]を図案化しました。遠近感を出すことにより、その先にある「未知なる魅力」を表現しています。
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キャッチフレーズ「未知を歩こう。信州」の意味するところは、コンセプトを読んでみると、「自然の中の歩き」だけじゃなくて「まちなか歩き」もアピールしたいとされている。いわゆるポタリングの流れを汲むものなんですかね。

アルクマは2010年10月にJR東日本等とご当地が組んで実施した「信州デスティネーションキャンペーン」の際に作られたわけですが、このキャンペーンのキャッチフレーズが「未知を歩こう。信州」。そこへ向けて既に2009年3月にはこのロゴマークを制定し、あれこれプレイベントも行っていたらしい。

そして"After" はこれ。

長野県
長野県観光部信州ブランド推進室
信州ブランド戦略 ロゴマーク
しあわせ信州

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グリーンのハート「信州ハート」は、信州と聞くと誰もがイメージする[グリーン]で「しあわせ」を表したものです。ハートを形づくる3色のグリーンは左側から、「豊かに広がる森林や田園」「気高くそびえる山々」「清らかな川の流れや湖」を表現するとともに、信州が育んできた貴重な価値である「健康長寿」「勤勉で教育熱心な県民性」「自然の美しさ 環境と共生」を意味しています。
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おお、[ハート]が緑色なのは珍しいかも(^o^)。川や湖を緑で表すのはもっと珍しいかも(^○^)。こちらは2013年3月発表で、「県デザイン振興協会の推薦を受けた会員デザイナー3人が作った」由。アルクマがこれを取り込んだのは2014年9月のことだから、やはりここでもロゴの方が少し先行してるんですね。

ええと、キャラクターについては「しゅうちゃん」と「なび助」を切って「アルクマ」を続投させた。一方、「観光」から「ブランド」に舵を切った時には、新しいキャラクターを制定するのではなく、アルクマのキャラづけを修正した、という結論になるのかな。
このアプローチは、日光観光圏協議会や日光市観光協会のそれと似ているようでやはり違うと思う。コンセプトの見直しを常にかけているからです(それがうまく回っていくかどうかは別として)。

前回取り上げた長野県職員による「政策研究」では、熊本県「くまモン」(あ、クマつながりだ)や滋賀県彦根市「ひこにゃん」、群馬県「ぐんまちゃん」辺りを強く意識していたようだから、訴求力ある統一キャラクターを求めて集約を断行したということなんでしょう。それはそれでツルは理解する。(因みにこの「政策研究」、Hey! Say! JUMPの薮 宏太が「アルクマ好き」を公言したと聞けばそれも利用しちゃおうぜ、なんて話まで大真面目に出てきます。まっ、ご当地キャラなんて目立ってなんぼ。)

しかし、だ。こちらはキャッチフレーズ「しあわせ信州」に加えて、次なるコピーまで制定してるんですね。

スローガン
「掘り起こそう、足元の価値。伝えよう、信州から世界へ。」
しあわせ信州スローガン

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多くの人々の目に触れて、一文字一文字を目で追い印象に刻まれるように、そして躍動感あふれる県民の運動につながるように、一般的な書体ではなく独自のデザインをしました。特に、画数の多い漢字が多く、名刺などに用いる場合は文字が潰れてしまうので、文字に空間ができるようにも工夫しました。
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2013.03.26の発表資料では;

キャッチフレーズ=「信州からの発信を受取る立場の皆様へ呼びかけるもの」
スローガン=「信州を発信する立場の皆様へ行動を呼びかけるもの」

と説明されている。なるほど、フフーン、でもしかし。
もっともらしい理屈はついているけど、こういうのを乱発というのよ。「観光」のイメージがつき過ぎたために一つにまとめられなかったわけでしょ。それってひとえに力不足(熊もろとも千仭の谷に突き落とし)。一つの仕事に二つのキャッチコピーは要らない。
それに書体だって、2005年頃に大はやりした金文体にちょちょっと手を加えただけじゃないか。こんなもんで「独自」を宣伝するなよって。
いかにも毛並み良さげに、「広告代理店が作りました」感丸出しなところが、ツルは好感持てません。

そしてもう一つ気になることが。
斬ってきたところそこかしこに、ご当地があくまでも「長野県」ではなく「信州」に拘泥する姿勢なのは見て取れる。でも、認知度とか好感度とかってそんなに「信州>長野県」なのん?ツルにはよくわかりません、所詮西日本の人間なもので。正直、「長野」にも「信州」にも親近感は持っていませんm(._.)m。
自分の出身地について言えば明らかに「博多>福岡」で、「博多出身です」と言った方が相手の食い付きがイイってことは京都でも東京でも度々経験してきたけど、それとておんなじことで、ジモティの思い過ごし、あるいは自己肥大かもしれませんしね。

でも、そういう無関心層(インサイダーであれアウトサイダーであれ)に斬り込んでいくことがこうしたキャンペーンの主眼ではないの?と思ってみたり。

2015年7月13日 (月)

【番外編】⊂(^(工)^)⊃さんの戸惑いと⌒(ё)⌒さんの無念(アルクマ・信州なび助)

(承前)

前々回からの名だたる観光地ネタ、続けましょう。今度は信州。

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現在ご当地のPRを一手に引き受けているのは「アルクマ」。けど関係性というか経緯が込み入ってそうなんだよね。だからこれも次回回しってことでm(__)m。
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長野県・JR東日本
信州デスティネーションキャンペーン キャラクター → 長野県観光PRキャラクター
アルクマ
アルクマ0 アルクマ1 アルクマ2

このクマが「しゅうちゃん」の後を継いだわけですが、ありがちな話、カラーリングがどうもはっきりしません・・・

長野県
長野県公式観光ウェブサイト さわやか信州旅ネット イメージキャラクター
しゅうちゃん
塩崎歩美
しゅうちゃん

あの十六茶キャンペーンにも2014年から出てましたね。

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−−▲◆ 長野県 アルクマ
信州に出没する、大変珍しい[クマ]。クマなのに寒がりでいつも頭にかぶりもの。クマなのに旅好きで、いつも背中に[リュックサック]。信州をクマなく歩きまくり、信州の魅力を世の中にクマなく広めるのが生きがい。
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[リンゴ]の[かぶりモノ系]ってことは青森あたりにも派遣できそう(いや、できないか、逆に)。典型的な[藁しべ長者系]キャラと言えそうですが、権利関係がめんどくさい。「平成25年度 職員による政策研究」なるペーパーによるとこうなってます;

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長野県観光PRキャラクター「アルクマ」を活用したプロモーション(抜粋)

「アルクマ」は平成18年10月から12月にかけて、JRが行った「信州ディスティネーションキャンペーン(以下信州DC)」のキャラクターとして生まれ、この誘客キャンペーン企画に大きな役割を果たした。キャンペーン終了後も、その愛くるしさから続投を望む声が多く、信州DCの企画者であるJR東日本長野支社、「アルクマ」のデザインを作り、版権を所有しているジェイアール東日本企画(Jeki)長野支店、長野県内の観光関連団体で組織される誘客促進の組織 信州キャンペーン実行委員会(事務局:長野県観光部観光振興課[引用註:現 観光誘客課])の三者で、「アルクマ」の継続利用についての「覚書」を締結(平成19年3月)し、現在も「長野県観光PRキャラクター」として活躍中である。その使用については、観光・誘客という目的に限られる、と解されている。
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まず訂正を打っておくと、「平成18年10月から12月にかけて」のはずはない。正しくは「平成22年(=2010年)10月から12月にかけて」。生い立ちから間違ってちゃダメダメじゃん。
てことは平成19年(=2007年)3月の覚書締結というのもいささか心許ない。Wikipediaには「2011年3月より長野県観光PRキャラクターに任命された」とあります。いずれもちょうど4年の時差

「観光・誘客という目的に限られる、と解されている」というのも変です。当時は明確に「長野県観光PRキャラクター」だったのであって、「観光・誘客以外の目的に(使いたくってもそのように拡大解釈して)用いることはできない」というのが正確なところだと思う。
まあ、若手の書いたものなんでしょう。47ページに及ぶ大部の報告を通読してみて、「研究」の名に値するとはとても思えなかったけど。

しかしその後、この「政策研究」に沿った形で実際にキャラ立ちはこう変わる。

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(2014.08.04 長野県観光部発表資料 抜粋)

県では、平成26年6月20日付けで長野県観光PRキャラクター「アルクマ」の著作権を譲り受け、「アルクマ」が観光分野だけでなく幅広い分野で活用できるよう、8月末を目途に新しい使用マニュアルを作成する予定です。
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民間の血を入れて再生、というのはよく聞くけれど、これは逆のパターンと言えそう(ヒンヤリ)。つまり、十六茶の2014と2015では肩書が違ってたんですよ(笑)。
この時には、デザインもマイナー修正がかけられている。

長野県
長野県PRキャラクター
アルクマ
アルクマ3

胸のマークが変わってますが、そこの深掘りは次回にね(こうやって野放図に枝葉が繁っていく)。

因みに予算額は次のとおりです(人件費除く!)。

〔観光キャラクター活用誘客推進事業〕
2013年度 13,212千円
2014年度 33,520千円
2015年度(要求) 46,899千円

うへえええ。お金かかってるんですねえ。大変な大盤振る舞いっす(観光分野に限った費用かどうかは不明)。今年度の事業計画では、キャラバン隊を1チームから2チームにして、年間出動回数も約60回から120回に倍増し、従って着ぐるみも2体から増産したいとぶち上げられてます(Cost Performanceの試算もRisk Facterの配慮もContingency Planの策定も示されてないぞ)。

「より有効に活用するためには、これまでにない斬新なアイデアが必要」とも書かれており、そこで示されたのは;

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アルクマを活用した斬新なプロモーション企画を県の若手職員等から募集し、実際に若手職員のチームによって運用を行う。
 例:アルクマダンススクールの開講、アルクマ新聞の発行、各部局事業との連携等
 委託先:未定
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ああ、また「若手」という錦の御旗。「ダンス」は数年前に文科省が義務教育における選択必修に採り入れたことと関係しているんでしょう。ご当地と言えば教育県ということになっとりますけんね、昔から。
でもハッキリ言っとく。ご当地キャラ全体の注目度が下がれば、無駄金になりかねないリスクを孕んでいるんですよ。

さて。こうしてアルクマが我が物顔にのし歩きのし上がってゆく脇で、蹴散らされてしまったのは前々回取り上げた「しゅうちゃん」だけではない。こんな稀少種もあったんです。

長野県
社団法人 信州・長野県観光協会
長野県公式観光携帯サイト「信州なび助」マスコットキャラクター
信州なび助
信州なび助

2008年2月のしゅうちゃん決定の1年半後、2009年11月から股旅姿でweb観光情報ナビゲーターをやっていた「旅烏」ならぬ「旅雷鳥」です。[ライチョウ]はもちろん長野県の県の鳥、国の特別天然記念物でもある(あのぅ、渡り鳥じゃなくて留鳥なんですけど)。
この携帯サイトは、まちなみカントリープレス(長野市)、NTTドコモ長野支店、信州・長野県観光協会が共同運営していた由。しゅうちゃんの「さわやか信州旅ネット」とはまた別だったんですね。

イベントでアルクマとタッグを組むことも多かったようですが、2012年11月に同携帯サイトが「さわやか信州旅.net」に変更(統合?)されたことに伴って、たった3年で引退してます。いわゆる「山に帰った」というやつですな。いやいや、好きなものは「水戸黄門」(理由は「旅が好きだから」)だったそうなので、茨城に移住したかもしんない

以上を要約してみると。
つまりは観光政策の見直しでしゅうちゃん&なび助 → アルクマに変更・統合されたわけで、さらにそのアルクマ(に込められたもの)も、観光・誘客 → 定住・移住・永住の促進という軸足変更があったのだと結論づけられそうです。
でも、この珍しいクマの将来の存続については、やはり多少の危惧を覚えたりするのだけれど。

(続く)

2015年7月11日 (土)

【番外編】日暮しの門の下で(日光市観光協会)

(承前)

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代わって2014年3月から登場してきたのが「日光市観光協会」の新ロゴマークなんだけど、その話はまたの機会に。
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栃木県日光市
一般社団法人 日光市観光協会
日光市観光協会合併記念ロゴマーク
米泉弘人(石川県)
日光市観光協会合併記念

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[日光]の文字をモチーフに、金箔と極彩色で彩られた陽明門・彫刻群の一部をピンポイントでイメージして、ノミの彫り跡を勢いのあるホワイトラインで描き、豊かな歴史遺産を背景に世界に向けて果敢に挑戦・躍進し続ける協会の未来像を表現。色彩は[エンジ]が悠久の歴史・温泉資源・活力を、[ゴールド]は輝き続ける文化・キラメク個性を、また[ホワイトライン]は穏やかな陽光・山の稜線・清流などを象徴しています。
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あー、禁じ手の「金」を使っちゃったんですね、石川県「ひゃくまんさん」同様に(cf. 2014.12.29〜30「毀誉褒貶も百万遍」)。しかも印刷表現となるロゴマークで。
糞真面目に考えれば、「単色表現不可能」ってことになるだろうし、CMYKの4色版に加えて常に特色を要求するということじゃないかっ(と言ふもをかし叩くも阿呆らし)。それに、臙脂色ってこんな色でしたっけ?

ふん、何のかんの言っても結局は陽明門に縛り付けられているってことじゃないの(ばっさり)。歴史・文化・自然、そして温泉と、観光資源に恵まれてることは確かだけど、「果敢に挑戦」とは具体的に何を意味しているのか。世界遺産へのチャレンジはとうの昔です。ここでも言葉が表層を上滑りしている。

しかし、わからない。なぜ5年も経たぬうちに変えねばならなかったのか。

栃木県日光市
日光観光圏協議会
日光市観光PR用ロゴマーク
塩崎榮一
日光市観光PR

応募総数は榮一の[旧]が72点、米泉の[新]が326点、そりゃー前より4.5倍も盛り上がってよかったネ、てなもんであろうけれども、だ。

時系列に沿って書くとこうですね。

1999年12月 日光の社寺(東照宮・日光二荒山神社・日光山輪王寺)が世界文化遺産登録
2006年3月 日光市が近隣市町村と合併
2008年7月 「観光圏」制度スタート
2009年1月 日光観光圏協議会設立(?)
2009年度 日光観光圏認定
2009年11月 日光観光圏協議会ロゴマーク決定
2013年12月 日光市内4観光協会が合併
2014年3月 日光市観光協会合併記念ロゴマーク決定
2014年3月末 日光観光圏認定解消(?)

前に書いたように、観光圏協議会は実質的に日光市が運営していた。

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(2009.11.05 東京読売新聞)

日光市や観光協会などでつくる日光観光圏協議会(会長・斎藤文夫市長)は、日光市の観光PR用ロゴマークを発表した。
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トップも市長(後述)だったんだ!しかも、この記事から判断すれば、日光市観光協会も当然加入していたものと思われます。ならば、両団体は実質的に同一の目的・活動であったとも考えられ(推測よ推測)、であればマークを流用することは考えられなかったのだろうか?
ご当地を訪れる側の立場から言えば、内部組織が変わっただけで対外的なシンボルをコロコロ変えなさんなって話になるのじゃないんかね。
そもそも、自治体合併から観光協会合併まで7年以上もかかってるのもどうして??ユル過ぎんじゃね?

まだ先がある。観光圏協議会がマークを作った時には、また別に「日光地区観光協会連合会」てのまであったんです。笑っちゃうよね、というよりみんな混乱しなかったのかしらん

ははあ、こういうことか。「大日光市」誕生後も(関東最大の市となった)、各観光協会は独自に活動していた。それぞれ有力な観光地を持っていたからだろう。で、それを束ねるものとして(補助金なんかのこともあって?)観光圏協議会を作った。けれど何らかの理由で2014年3月の観光圏認定更新期限到来の際、再申請はしなかった、そこを睨んで各団体は(やっと)合併したと。

うーん、あんまりCrystal-Clearな説明になってませんね。つまるところ、実は(旧)日光市の求心力の低さを証するものにはなっていそうだけど、マークを変えた理由には辿り着いてない。
(ここだけの話、「日光」にこれほど知名度があったにもかかわらず、市町村合併に伴う選挙で新市長の座についた斎藤文夫は当時の今市市長。新市の本庁も今市市庁舎に置かれてるんですよね

ええと、観光圏協議会が募集をかけた時には、「ロゴマークは、市の統一的イメージを定着させ、ブランド化を推進するのが狙い」と説明されていたわけです。でも、それって時間も費用もかかることであって、到底5年程度でペイするものではないはず。
だからこそ、ブランド(本来は「焼き印」の意である)とかロゴとかに資産価値が認められるんじゃん。いっぱしの民間企業ならばそう考えます。

ネット上で経緯を追う限り、そこのところをご当地が緻密に考えた形跡は見つからない。政策の狭間で振り回されて、榮一センセイ御製のロゴマークもまことにお気の毒なことであります。

(続く)

2015年7月 9日 (木)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その142:日光市観光PR・しゅうちゃん)

(承前)

今回は、やや古めのところから、「いつの間にか使われなくなった、けれども新しいものとの関係がよくわからない」という観点で2点ほど。

栃木県日光市
日光市観光部観光交流課観光企画係内 日光観光圏協議会
日光市観光PR用ロゴマーク
塩崎榮一(グラフィックデザイナー)
日光市観光PR

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[日]の字をモチーフに[太陽]と[温泉マーク]を組み合わせたデザインで[青]と[オレンジ]、[緑]の3色を使い、日光のおいしい水や紅葉、温泉、豊かな自然を表現した。
-----

「逆さくらげ」をまた逆さにした(笑)ということなのかしらん?上質かどうかは別として、単純明快で強いところはシンボルマークとしてまあよしとしよう(これ、not ロゴマーク but シンボルマークですよね?)。次点の優秀作品賞には信貴正明(新潟県)と小柴雅樹(兵庫県)が選ばれていて、ご大家が三つ巴の激突という修羅場の様相を呈したそうな(多少脚色)。
しかし何となく似てるのよ、この辺りとさ↓。

【その54】
鹿児島県日置市
市章
(優秀賞)
塩崎栄一
〔2005年3月決定〕
日置市章(優秀賞)

【その140】
大阪市
大阪シティバス株式会社
ロゴマーク
塩崎榮一
〔2015年1月発表〕
大阪シティバス

終わりなき円環の連環。
しかし、2009年11月に制定されたらしい日光観光圏のマーク、今でも使われているとは確認できなかった。というより、日光観光圏協議会の実態あるいは実在が、今一つ明らかでないんです。現在の日光市サイトには同協議会のことは出ておらず、「観光企画係」自体からしてあるともないとも両様に受け取れる書きぶりです(つまりはサイト管理がぐでぐで)。協議会のサイトもないようだから加盟団体すらよくわからないし、Wikipediaの「観光圏」の項には、観光庁による「日光観光圏」認定が2014年3月末をもって解消されたと読める記述がある。
その一方で、2014年8月には同協議会名の「日光市観光振興計画アクションプラン」なる冊子がまとめられてます(でも、その中でもこのマークは一切使われとりまっせん)。

「観光圏」とは、従来のピンポイントな「観光地」単位の振興策では限界があるとして、広域的な取り組みを行うために2008年7月からスタートした国の制度。単なる一般用語ではなくて行政上の概念だったんですね。

であれば、「日光観光圏」とは、日光東照宮や中禅寺湖、華厳滝を擁し、日本を代表する観光地たる(旧)日光市が周辺市町村と組んだものだとツルは考えかけた。コンセプトは、「地域の魅力の五重奏〜『新たな日光』の発信」です。で、その後平成大合併で「大日光市」が誕生したためにこの考え方が成り立たなくなったのだと思ったわけ。

しかしさらに調べてみると、(旧)日光市・今市市・上都賀郡(かみつがぐん)足尾町・塩谷郡藤原町(しおやぐん ふじはらまち)・同 栗山村の5市町村(「五重奏」、見っけ)が新設合併して(新)日光市となったのは2006年3月で、2009年の観光圏認定よりも前だった。
杉並木の日光街道は実は今市市がメインだし、足尾町には「廃墟マニアの東の聖地」旧足尾銅山が(西の聖地は長崎の軍艦島;足尾も世界文化遺産登録を狙っていたりするらしい)、藤原町には鬼怒川温泉・川治温泉が、栗山村には湯西川温泉・奥鬼怒温泉郷がある。確かに観光資源が多様かつ広域的なのは間違いなさそうだ。東照宮だけじゃないんです。

因みに、一時は全国で49ヵ所を数えたこの制度の認定地域も、現在では15ヵ所しかない。いろいろ問題が生じて法改正もあったにせよ、背景にはやはり2011年3月に発生した東日本大震災があるのだと思う。大きなお金の使い途としては、 "Visit Japan Campaign" に代表される「観光立国」から「震災復興」に大きく舵を切ったということじゃないかしらん(そりゃま2020東京オリンピックの話もあるけれども)。

ええと、何の話でしたっけ。そうそう、とにかくこのマーク、現在使われてる形跡が見つからないんです。代わって2014年3月から登場してきたのが「日光市観光協会」のロゴマークなんだけど、その件は次回回しってことで。

もう一ついきましょう。

長野県
長野県公式観光ウェブサイト さわやか信州旅ネット イメージキャラクター
しゅうちゃん
塩崎歩美(グラフィックデザイナー)
しゅうちゃん

2008年2月に決定されたものだから、これもそこそこ古いうちに入る。ぶっちゃけ、真正塩キャラにしてはずいぶんな素朴感、ゆるキャラ感、ありますねえ。応募総数29点もむべなるかなヾ(--;)。

湯どころ信州に因んだ[温泉マーク]の帽子をかぶって、アルファベットの[県名]をつけて、[ワサビ]色のマフラーを首に巻いてと。髪は[信州そば](乾くかのびるかふやけるかのいずれかである)。この帽子の形からすると、脳ミソは常人の3分の2程度と推定されます。ほれ、「長野」なのに「しゅうちゃん」、「しゅうちゃん」なのに[N]の入った服を着てるってところが頭悪げでしょ。

「全身で長野県を表現している」とされているけど、ツルは全くそう思いませんね。長野なのになぜ「冬」や「雪」の要素が入ってないの?戦略上、今はむしろ冬にこそ集客したいのじゃないの?それとも「温泉」=「冬」??

かくしてこのキャラはご当地公式観光サイトのブログで案内役を務めていたんですが、どうやら2012年4月頃(までに?)、サイトリニューアルに伴って干されちゃったようです(つまり頭のおそばは乾いた)。

さるサイトにはこうあった。

-----
(2009.09.02)

この子だって、きっとほとんど世間一般には知られずに消えていくのかな・・・。
(長野県の観光をPRする、"しゅうちゃん" 頭は温泉、髪はおそば 知ってるあなたは相当の長野県マニア!)

ああ・・・もうやめてよ!キャラクターの乱造は。
あるいは・・・作ったならとことん、最後まで面倒みてよ!!!
-----

いえいえ、ちっとも長野県マニアじゃありませんけれど、ひょんなことから存じてましてよ。まあ、地味に活動していたのは間違いなさそうだ。

リニューアルされ表記も一部変わった「さわやか信州旅.net」で現在ご当地のPRを一手に引き受けているのは「アルクマ」。けど関係性というか経緯が込み入ってそうなんだよね。だからこれもまたの機会にm(__)m。

(続く)

2015年7月 7日 (火)

【対決編】丸ブー艶競べ [8c](岐宿町章・森田村章・九十九里町章・福津市章・中里町シンボルマーク・島根県美郷町章)

(承前)

【図形 5】
[佐々木優子(秋田市)]
木津川市章(佐々木案)

照合した範囲では、地方公共団体の標章と同一または著しく類似する図形はありません。
下記は、全体的な印象が照合図形のイメージと重なるものとして、参考提示いたしました。

長崎県南松浦郡岐宿町(きしくちょう)
(2004.08.01〜 五島市)
岐宿町章

青森県西津軽郡森田村
(2005.02.11〜 つがる市)
森田村章

千葉県山武郡(さんぶぐん)九十九里町
[故 増田正義(九十九里町出身)]
九十九里町章

//

【図形 6】[→ 本調査結果により除外]
木津川市章(除外)

「福岡県福津市」と類似します。
その他、全体的な印象が照合図形のイメージと重なるものとして、参考提示いたしました。

福岡県福津市
[橋本修二(奈良県)]
福津市章

(参考)
青森県北津軽郡中里町(現 中泊町)
シンボルマーク
中里町シンボルマーク

島根県邑智郡(おおちぐん)美郷町
[彦根 正(東京都町田市)]
美郷町章

/////

いやあ、最後にズドンと来ましたねー。「K」と「F」が似ちゃうというのは意外でしたが、そりゃまあこれはマズいだろうなあ。
ツルはもちろん、【図形 6】の作者が誰だったかという一番下世話なところを知りたいんですが、そこはさすがに公表されとりまっせん。
そして彦根と「みさと」がそれぞれ再登場。「みさと」の名のつく自治体はやたら多いんですよ。

【図形 5】のところだけどうもノリが違う気がするのも、白河市章類似調査で同じような経験をしたところ。いろいろ要素を抽出したりしてると、結論が突飛なものになることもあるってことでしょうか。

ツルの出身地である福岡県も、平成大合併後、馴染みのない地名が増えました。福津市は福岡市と北九州市のほぼ中間に位置するところで、2005年1月24日、宗像郡の福間町と津屋崎町が新設合併して市制施行した。合成地名に丸ブー市章、平成の典型的地方都市になっちゃったわけですな。

-----
福津市(FUKUTSUSHI)の頭文字[F]をモチーフにしたデザインです。
[緑]は自然、[青]は地域を表し、[オレンジ]との組み合わせで「躍動する人」を表現しています。福津市のまちづくりの基本理念である「自然と共生し、人と地域が支えあう元気なまち」を象徴しています。
-----

ああ、やっぱり作者からは特徴なき地方都市と見られている。玄海灘に面した、いいところなんですけどねえ。
子供の頃、毎年家族で福間にいちご狩りに行ってました。浜辺の松林の中で食べるお昼ご飯も楽しかったっけ。農家のおばちゃんがさくらんぼ持ってきてくれたりして(当時の福岡じゃかなり珍しかったんです)。観光農園なんかまだなかった時代のお話ですが。

類似に関する理論が深化するよりも速いスピードで爆発的に流行し蔓延し、そしていつの間にか廃れつつある気がする、丸ブーという現象。これが猛威を振るった後に何が残るのかは(ツルには)まだ見えていないけど、今は死屍累々たる無縁仏たちに瞑目を、いや刮目を。

2015年7月 5日 (日)

【対決編】丸ブー艶競べ [8b](河内町章・周南市章・〈登米市章〉・五所川原市章・〈深谷市章〉・ときがわ町章・市川三郷町章・松浦市章・五島市章・黒潮町章・宮古島市章)

(承前)

【図形 3】[→ 採用]
[杜多利夫(兵庫県神戸市西区:デザイナー)]
木津川市章(杜多案)

照合した範囲では、地方公共団体の標章と同一または著しく類似する図形はありません。
下記は、全体的な印象が照合図形のイメージと重なるものとして、参考提示いたしました。

茨城県稲敷郡河内町(かわちまち)
河内町章

山口県周南市
[松岡英男(山形市南原町)]
周南市章

//

【図形 4】
[信貴正明(新潟県燕市)]
木津川市章(信貴案)

照合した範囲では、地方公共団体の標章と同一または著しく類似する図形はありません。
下記は、全体的な印象が照合図形のイメージと重なるものとして、参考提示いたしました。

宮城県登米市(とめし)
[深川重一(大阪府和泉市)]
登米市章
(cf. 2014.08.17「果てなく重く深い闇 壱」)

青森県五所川原市
[浅井哲朗(愛知県名古屋市:自営業)]
五所川原市章

埼玉県深谷市
[小島隆行(千葉県印旛郡印旛村(現 印西市))]
深谷市章
(cf. 2013.07.07「類似って何なんだっけ:上」)

埼玉県比企郡ときがわ町
[菅谷健夫(埼玉県入間市)]
ときがわ町章

山梨県西八代郡市川三郷町
[工藤和久(40歳:青森県弘前市:自営業)]
市川三郷町章

長崎県松浦市
[彦根 正(東京都町田市)]
松浦市章

長崎県五島市
[菅谷健夫(49歳:埼玉県入間市)]
五島市章(当初案) 五島市章(最終版)

高知県幡多郡(はたぐん)黒潮町
[田中博士(49歳:愛知県豊橋市)]
黒潮町章

沖縄県宮古島市
[信貴正明(42歳:新潟県燕市:デザイナー)]
宮古島市章

/////

いやー、何ざんしょ。信貴も自作と似てるって言われちゃった。というより、9点の類似指摘というのは飛び抜けている(これを除けば平均数値は白河市章公募よりむしろ減ります)。その指摘は決して肯定できるものばかりでもないけれど、てんこ盛りって時点でもう・・・。
菅谷だって同じこと。ときがわ町と五島市がめでたく揃ってここに入選しちゃいました(爆)。
例の工藤も前回挙げた肝付町と市川三郷町で入ってますが、むしろここは「市川三郷町」という「サッポロ一番味噌ラーメン」みたいな地域性不明の地名の方がツッコミどころかも(伏線)。

趨勢を一番よく表しているのはこれかもしれない。

-----
(2003.11.08 中国新聞)
「周南市章のデザインは生涯誇りに思える作品」と胸を張るのは、市民投票で最終候補3点の中から選ばれた、デザイナー松岡英男さん(65)=山形市南原町。
瀬戸内海とコンビナートの風景に感銘を受けたという周南市。訪問は初めてだが、山口県には縁があり、2001年に決まった岩国レンコンのマスコット「はぁすちゃん」も手掛けた。
市章には、周南市の頭文字[し]を旧2市2町の4個描いた。海と山から元気に跳びはねるイメージだ。当初の合併構想は3市2町。「さらなる合併で拡大発展があれば喜んで[し]の数を増やしたデザインを作らせていただきます」
-----

うう、この発想。丸ブーの蔓延が続いていくんでしょうか?

採用された杜多(父)についても軽く触れておこう。

-----
(2006.11.09 京都新聞)
「木」の字モチーフに 木津川市章決まる 京出身男性デザイン

木津、加茂、山城の三町が合併して来年三月十二日に発足する新市「木津川市」の市章が八日、決定した。[木]の文字をモチーフに、木津川の清流をイメージした[青]を基調とするデザイン。加茂町役場で同日開催した三町合併協議会で、候補五点の中から委員二十二人(欠席四人)の投票で決まった。
市章デザインは今年八月から九月にかけて全国公募し、九百三十六点が集まった。十月に同協議会の新市市章候補検討小委員会が三次にわたって審査し、最終候補六点を選んだ。同協議会には、ほかの自治体のマークと類似している一点を除いて提案された。
一回目の投票で上位二点を絞り込んだ後、決選投票となった二回目で十二票を集めたデザインが市章に採用された。応募者は神戸市西区のデザイナー杜多利夫さん(五七)=京都市下京区出身=で、「小学校低学年のころに木津川へ泳ぎに行ったことがあり、その時のイメージでデザインした。懐かしさもあり、うれしく思います」と話している。

〔後略〕
-----

「京出身」ってな言い方、多いんですよねー、ご当地のローカルマスコミで。「京都出身」じゃなくてね。これも結局は、この偉大なる田舎に生まれ生きる京都人の優越意識の表れとツルは解釈しております。
因みに京都の人と話す時にはくれぐれも「京都弁」という言い方はお控えあそばせ。「弁」=「地方の言葉」だ、でも京都は「地方」じゃない、だから「京都弁」には違和感を覚える、という京都人は多い。(そここそが「京都=偉大なる田舎」たる所以だけど、ツルに言わせりゃ。)
そんな時は「京言葉」て言いおし。コミュニケーションもはんなりいきますえ。

(続く)

2015年7月 3日 (金)

【対決編】丸ブー艶競べ [8a](〈木津川市章〉・肝付町章・久喜市シンボルマーク・〈鏡野町章〉・〈小林市章〉・いちき串木野市章・〈会津若松市シンボルマーク〉・朝倉市章・〈佐伯市章〉)

(承前)

以前取り上げた「白河市章」の類似調査は2005年8月に行われたものでしたが(cf. 2014.10.16「丸ブー艶競べ [2a]」)、それから1年ほど経った後の同様のケースを調べてみました。

今度の調査報告書は2006年10月に出されたもの。2007年3月、京都府相楽郡の木津町・加茂町・山城町が新設合併して「木津川市」となるに際して市章公募がかかった時の類似調査です。平成の大合併で最も遅い部類に入るだろう。

京都府木津川市
市章
杜多利夫(57歳:兵庫県神戸市西区:デザイナー:京都市下京区出身)
木津川市章
(cf. 2014.02.12「行け!補整の向こう側へ」)

各論に入る前に一つ指摘しておきますと。サイトに掲載された報告書のPDFファイルの表紙頁には;

-----
市章図形調査報告書
平成18年10月26日
木津町・加茂町・山城町合併協議会
-----

とあるのだけれども、ドラッグしてみると、なんと;

-----
市章図形調査報告書
平成18年10月26日
(株式会社ぎょうせい)
木津町・加茂町・山城町合併協議会
-----

となることがわかる。はあー、ここでもあのぎょうせいがやってたんですかー!マスクして隠してやがった。

調査対象となったのは6点。白河市章の時とは微妙な違いがあって面白い。「類似の指摘」が増えてるんですね、笑えないけど。
各作品に対して挙げられた類似点数(「参考提示」を含む)を単純平均してみると、白河市章が3.67点、木津川市章が4.17点。母数が少な過ぎて結論に飛びつくことはできないけれども、これは急速、いや爆発的な丸ブーの普及の負の側面を示しているんではなかろうか。

それではまいります。当然、既出のものもあるし、前回同様、民間企業との照合分は省きます。[ ]内はツルがしこしこ調べた部分ね。

/////

【図形 1】
[高橋武志(京都市左京区)]
木津川市章(高橋案)

照合した範囲では、地方公共団体の標章と同一または著しく類似する図形はありません。
下記は、全体的な印象が照合図形のイメージと重なるものとして、参考提示いたしました。

鹿児島県肝属郡肝付町(きもつきぐん きもつきちょう)
[工藤和久(青森県弘前市)]
肝付町章

(参考)
埼玉県久喜市
シンボルマーク
久喜市シンボルマーク

岡山県苫田郡鏡野町(とまたぐん かがみのちょう)
[立志哲洋(東京都:会社員)]
鏡野町章
(cf. 2015.05.05「丸ブー艶競べ [6]」)

宮崎県小林市
[平山陽一(鹿児島市:会社員)]
小林市章(最終版)
(cf. 2015.05.05「丸ブー艶競べ [6]」)

鹿児島県いちき串木野市
[栗山照州(福岡市:グラフィックデザイナー)]
いちき串木野市章

//

【図形 2】
[東(あずま) 信慶(福岡県北九州市小倉北区)]
木津川市章(東案)

照合した範囲では、地方公共団体の標章と同一または著しく類似する図形はありません。
下記は、全体的な印象が照合図形のイメージと重なるものとして、参考提示いたしました。

福島県会津若松市
シンボルマーク
(参考)
[岩田重一郎(大阪府豊中市:グラフィクデザイナー)]
会津若松市
(cf. 2013.12.08「アルパの子どもたち」)

福岡県朝倉市
[三浦喜雄(東京都荒川区)]
朝倉市

大分県佐伯市
[東 信慶(福岡県北九州市)]
佐伯市章
(cf. 2014.06.05「公募ガイダーのモチベーション:5」)

/////

あいたたたっ、東は自作との類似を指摘されちゃったのね。

(続く)

2015年7月 1日 (水)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その141:雄物川小学校・滋賀県子育て応援住宅)

(承前)

またもや本編がちょっと間遠になっちゃいました

一族の最新作という意味では、2015年度、すなわち今年の4月から使用開始になったものもある。例えばこれです。

【その128】
兵庫県丹波市
丹波市立看護専門学校
校章
長崎信次(64歳:大阪市:デザイナー)
丹波市立看護専門学校

これは2014年3月まで募集され5月に発表されたものだけど、もう少し長いスパンだったのがこれ。

秋田県横手市
横手市立雄物川小学校
校章
塩崎エイイチ(グラフィックデザイナー)
雄物川小学校

初めにご当地の概要を理解しておくと、平成大合併の一環として、旧 横手市と平鹿郡(ひらかぐん) の全町村、すなわち増田町・平鹿町・雄物川町・大森町・十文字町(じゅうもんじまち)・山内村(さんないむら)・大雄村(たいゆうむら)が新設合併したのが2005年10月1日。平鹿郡は消滅した。

そして合併から10年が過ぎ、(人口減少の著しいこの国のご多分に漏れず)旧 雄物川町の全ての市立小学校、つまり雄物川北小・南小・福地小が統合されてこの学校が開校したのはこの春ですが、校章が「雄物川小学校校章選考委員会」で決定されたのは昨年の2月。やはりエビデンスたり得ない、塩崎一族が今年に入ってからも活動を続けていると言うためには。

-----
校章の由来
校名雄物川小学校の頭文字である[お]をモチーフに、縦の[3本ライン]は緑豊かなこの地域を流れる[雄物川]を表しています。この清流のように素直で清らかな心を持って互いを大切にするとともに、時にはダイナミックで力強い流れのごとく躍動し、困難にも立ち向かいながら、すくすくと成長する子どもたちの姿を、[太陽](保護者や教員、地域の方々)が温かく見守るイメージを表現しています。
-----

嘘だね、そんなの。この「3本ライン」が表すものは、むしろ「統合された3校」だったはずよ、塩崎Dogmaに忠実に従えば。制定側が意図的に削ったに違いないわ(笑)。

塩崎一族の「グラフィックデザイナー」という表記にいつも感じていた違和感、今回ふと思ったんだけど、この言葉って、視覚の世界で「何か」を作り出す人達の総称でしょ。ここに存するのは流行とか趨勢とかに追随した小器用なアルチザンだよね。たとえ、ご当地キャラクターの世界に「塩キャラスタイル」を持ち込んだという実績(と功罪)はあるにしても。はあ、今どき丸ブーですかって思っちゃう、やっぱり。

(優秀作品)
佐藤翔瑠(かける)(横手市立福地小学校)
井口やすひさ(群馬県高崎市)

佐藤は言ってみればジモティを超えたインサイダー、よくある児童当て馬の役どころだろうけど(翔瑠くん、許せ)、実は旧 雄物川町と同時に旧 大雄村でも全く同じ動きがあって、2校あった市立小学校(阿気小・田根森小)が統合されてこの4月に大雄小学校が誕生している。こちらの校章公募で採用されたのが井口やすひさ。井口はダブル入賞の快挙だったわけ、なんとね。

とここまで書いてきて、またふっと思い出した。横手市と言えば、確か・・・

【その117】
-----
秋田県横手市
横手コンベンション協会
ロゴマーク
今井弘実(62歳:大阪市生野区:デザイナー)
横手コンベンション協会

[よ]って、「お」に似てるんですねぇ。
-----

やっぱり、「よ」って、[お]に似てたんだ!ww
これを頭に入れた上で雄物川小を見返せば、エイイチは[小]の字も「顔」にしたくてたまらなかったろうなと思えてきますネ

西日本でも次の制度が新年度からスタートしている。

滋賀県
滋賀県子育て応援住宅認定マーク
塩崎榮一(69歳)
滋賀県子育て応援住宅

-----
「滋賀県子育て応援住宅」の頭文字をひらがなの[しが]をモチーフにして、子供を親がささえ子育てしやすい環境とまちづくりを、ハートと笑顔で表現して制作しました。
-----

それって「頭文字」ぢゃないだろよという小ネタは捨て置いても、[家]の中に描かれた子供のNIKE風[前髪ちょろ]まで、ルーティンどおりですねえ。てか、この辺り↓と基本おんなじ。

【2013.10.27「PNまつり 第5弾」】
神奈川県横浜市
ヨコハマ・エコ・スクール
ロゴマーク
フォルム(60歳:大阪府)
ヨコハマ・エコ・スクール

【2013.08.19「PNまつり 第3弾」】
宮城県登米市
とよまスポーツクラブ 蔵っこ
ロゴマーク
HIMAWARI(大阪府)
とよまスポーツクラブ蔵っこ ロゴマーク

だから、塩崎一族の場合、別名義だのPNだのなんてほとんど意味ないのよ(冷笑)。
ヨコハマの発表は2009年7月、とよまの発表は2013年1月。そして滋賀県は募集が2014年7〜9月、結果発表が11月、脈々と伝えられてきた集団体制的[へのへのもへじ系]。でも、明日になったらもう、どれがどれだったか、どの名義だったか思い出せないに違いないわ(歳のせいかね、いろいろ)。それでもこの[手]の形は覚えておきましょう、いずれまたきっと出逢うだろうから(^_-)。

そもそもだよ。微妙にヘンな事業なんですよね。

-----
(2014.11.21 滋賀県サイト)

県では、ハード・ソフト両面の配慮に加え、立地環境においても子育てしやすい住まいを「滋賀県子育て応援住宅認定住宅」として知事が認定する事業に取り組んでいます。

〔中略〕

今後は子育て応援住宅を販売する住宅事業者の皆様にご利用いただくほか、広くこの事業の普及促進のため、使用していく予定です。
-----

どういうことなんだろう、よくわからない、「立地環境においても子育てしやすい住まい」って。だってそれって本質的には「住宅」じゃなくって社会基盤政策とか教育行政とかの問題でしょ?言い換えりゃ、こんなもので利するのは子育て家庭ではない。住宅販売業者だってことです。

因みにこの公募で優秀賞に入ったのは新田憲明(香川県)と小池友基(群馬県)。ううむ、世代交代の波がひたひたと塩崎城の礎を洗い始めている気がする(あ、新田は還暦過ぎですけど)。

(続く)

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