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2015年8月26日 (水)

I.G.Y.(あるいは流線形の世界)

(承前)

NIKEのSwooshのことを書いていて、この歌を思い出したので、ちょっと。(すみません、また前世紀モノです)

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I.G.Y. (International Geophysical Year)
 作詞・作曲:Donald Fagen
 歌:Donald Fagen
 (1982.10リリース アルバム "The Nightfly" より)


Standing tough under stars and stripes
We can tell
This dream's in sight
You've got to admit it
At this point in time that it's clear
The future looks bright

On that train all graphite and glitter
Undersea by rail
Ninety minutes from New York to Paris
Well by seventy-six we'll be A.O.K.

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free

Get your ticket to that wheel in space
While there's time
The fix is in
You'll be a witness to that game of chance in the sky
You know we've got to win

Here at home we'll play in the city
Powered by the sun
Perfect weather for a streamlined world
There'll be spandex jackets one for everyone

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free

On that train all graphite and glitter
Undersea by rail
Ninety minutes from New York to Paris
(More leisure for artists everywhere)

A just machine to make big decisions
Programmed by fellows with compassion and vision
We'll be clean when their work is done
We'll be eternally free yes and eternally young

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free
What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free...
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"Voice of Steely Dan"、Donald Fagenのファーストソロアルバムに入っている曲です。
「国際地球観測年」なんて、およそ歌のタイトルにはなりそうもない言葉を持ってきちゃった、しかも略称で。でもそれがカッコよかったんだよね(アルバムジャケットもカッコよかった!「青文字系」です。わからなかったらそこら辺の女子高生に訊いてネ)。ツルは当時レコードで買いました。CDというものが世に出る直前じゃなかったかな。

The Nightfly

International Geophysical Yearとは、冷戦下の1957.07.01〜1958.12.31に行われた国際プロジェクトのことで、日本政府も参加していた。こんな切手、見たことありません?

国際地球観測年記念切手

ツルも子供の頃切手を集めていて、これは持ってました。(発行当時は生まれてなかったっす!キッパリ。)
当初日本は赤道方面を観測する目論見だったのが、いろいろあって南極を担当することになったらしい。「昭和基地」ができたのもこの時です。

で、ドナルド・フェイゲンの歌のこと。確か、ライナーノーツに、「50年代後半の平均的な若いアメリカ人男性の心情を表したものである」みたいな本人のコメントが書いてあって、「80年代の今になんでまた??」と思ったことを覚えている。つまりは「'76年までにはニューヨークとパリが海底列車で90分」とゆーのを歌ったのが'82年なわけよ。
明るい未来とOptimism。青年の頭の中にこだまする米国大統領の演説のようでもある。

そんなわけで、歌詞の中には「International Geophysical Year」の語が一度も登場しない次第。象徴なんですね。

"streamlined world" にはいつまで経っても到達しないこと、それ自体願望と妄想に過ぎないこと。それらが既に社会共通の認識となって久しく、かつ米国が少しずつ地盤沈下を起こし始めていた1980年代初頭という(中途半端な?)時代に敢えてこのコンセプトで発表したセンスに惹かれます。
Reality bites, truth hurts. しかもその頃まだまだ新しい音楽だったレゲエのoff-beatをちょっと利かせて(その意味では単なる過去の準りでもない)。でもこのノンビリしたお気楽その日暮らしの曲調の中に隠されている「毒」を見落としちゃいけないよね。
さすがにDonald Fagen、一筋縄じゃいかない。

因みに "Steely Dan" ってグループ名は、アメリカSF界の問題児 William S. Burroughs(1914.02.05〜1997.08.02)の発禁小説「裸のランチ/Naked Lunch」(1959)に出てくる、男根の張り型 "Steely Dan III from Yokohama" から来てるってご存じでした?(「南極2号」みたいなもんね。)

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