« 【番外編】福島県大型観光キャンペーンのこと | トップページ | 【番外編】丸ブーであろうがなかろうが。(千代南中学校・小豆島中学校・用瀬中学校) »

2015年9月 3日 (木)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その146:夢くん)

(承前)

このところ東日本のご当地モノが続いたので(というより8月以降まだ1回しか本編書いてねーし)、今回は西日本から。

大分県玖珠郡九重町(くすぐん ここのえまち)
九重“夢”バーガー イメージキャラクター
ドリームバーガーくん → 夢くん
塩崎榮一(58歳:大阪市生野区)
夢くん

えー、「くじゅう ゆめばーがー」と読むのだと思いましたらば、「ここのえ ゆめばーがー」だそうでス。「くじゅう」や隣接する「ゆふいん」なる地名についてはいろいろとややこしいので、そこら辺はいずれ機会を見てものするとしまして。

≪そう読んでほしけりゃ漢字で書くな≫

塩キャラとしてはやや変化球な表現です、[建造物系]の中でも「橋」は他にないし、着ぐるみ化も難しそうで。まあ、ハンバーガーショップのキャラとして(ドナルド・マクドナルドの親戚かよ)、ポスターやカットアウトに登場したり包み紙に刷り込まれたりといった役どころなんでしょう。

≪舌なめずりをしながらこいつ自身は何を喰らうのであろうか≫

(佳作)
東 信慶(福岡県北九州市)
古田 新(千葉市)
瀬戸良一(香川県高松市)

このプロジェクト自体もいろいろツッコミどころは多い。

2006年10月30日開通の[九重“夢”大吊橋]にあやかる形でご当地グルメとして「九重“夢”バーガー」を売り出し、同時にキャラクターを制定したのが2008年8月。この時は「ドリームバーガーくん」の愛称だったのが、1ヵ月後の「九重“夢”バーガー店」認定証交付式(当初4店だけだったのに何とも大げさですが、そこは話題作りってことだろうからツッコミません)及びイメージキャラクターデザイン入選者表彰式では「夢くん」に変わってました。
もうドリームバーガーくんでいいじゃねえかよ、こんだけ[ハンバーガー]なんだからと思うけれども、「夢」の一文字を入れることはMUSTだったんだろう。

「九重“夢”大吊橋」は、九重町が構想10年、工期2年半、総工費20億円を投じて完成させた一大プロジェクト。国や県の補助は受けなかったというんだからご当地の気合いの入り方がわかります。公募で決まった愛称には、「こんな田舎の渓谷に橋を架けるなんて、夢のまた夢・・・」との思いもあった由。
全長390m、谷底からの高さ173m、いずれも見事日本一、いやさ世界一(歩行者専用吊橋として)。一方、幅員わずか1.5m、中央部分は網状で遥か眼下に鳴子川の九酔渓(きゅうすいけい)を見下ろせるそうな。スリル、十分堪能できます。九重(くじゅう)連山の絶景に囲まれて、1990年に「日本の滝百選」に選ばれた「震動の滝」の姿も望める。つまりは観光用ってことですね。

震動(しんどう)の滝は、この吊橋ができて初めて全容を見られるようになったというから、秘境の大瀑布と呼ぶにふさわしいものかもしれません。雄滝(落差83m)&雌滝(落差93m)からなり(子滝、孫滝なんかもあるらしい)、1990年には日本の滝百選に選ばれている。雌滝の方が落差があるという珍しい例ですが、雄滝は垂直に、雌滝は岩肌を伝うように流れ落ちているところからそのように名づけられたんだとか。とりわけ錦秋の候が素晴らしいそうですよ。

震動の滝

ご当地の乾坤一擲の大博打は見事に当たり、当初年間来場者数30万人を見込んでいたところが、初年度にはなんと205万人を叩き出した。世界一の吊橋も落っこちそうな大賑わい。一応、大成功というところでしょう。

で、じゃあなんでご当地グルメがハンバーガーなんだよという点ですが、実は九重町は長崎県佐世保市と姉妹都市。かの有名な「佐世保バーガー」をパクった、おっと参考にしたわけです。つまり独自性とアイデアの欠如をコネクションで補った。(いますよね、そういうヒト。おそらくアナタの職場にも。)
橋の開通から1年ほどかけて開発に勤しんでいたというんだけど、そこからしてまずおかしい。人寄せのメインアイテムが完成する前に全部済ませとかなきゃいかんでしょ、そういう周辺事象は。つまり行き当たりばったり(むろん話題作りの波状攻撃とも言えるだろうけど)。
中には豊後牛の霜降り肩ロースステーキ入り(町田バーネット牧場:1,000円)とか、地元の猪肉を使ったシシバーガー(大吊橋農産物直売所:500円)なんかもあるらしい。「田舎まで来て昼飯でハンバーガー1個に千円もボラれた」というReputation Riskをものともせずがんばってます。

この公募でもう一つ目を惹くもの、それは作者の年齢ですねっ。【その58】に挙げた1999.11.11の日本工業新聞記事に拠れば、塩崎榮一は「1995年7月1日が54歳の誕生日」。であれば、2008年8月には67歳になっているはず。アッパレ9歳のサバ読みです。
【その58】にも書いたけど、翌月にも同様のケースがあるから↓、この時「58歳」がエイイチ的マイブームだったんでしょう

〔2008.09.25制定〕
奈良県
奈良県安全・安心まちづくり シンボルマーク
塩崎榮一(58歳)
奈良県安全・安心まちづくり

それにしてもですねえ。このキャラが「震動の滝」を盛らなかったことがどうにも不思議なんですけどね、ツルは。塩キャラとしては片手落ちだろ(笑)。

(続く)

« 【番外編】福島県大型観光キャンペーンのこと | トップページ | 【番外編】丸ブーであろうがなかろうが。(千代南中学校・小豆島中学校・用瀬中学校) »

Visual界:キャラクター/シンボル/ロゴ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その146:夢くん):

« 【番外編】福島県大型観光キャンペーンのこと | トップページ | 【番外編】丸ブーであろうがなかろうが。(千代南中学校・小豆島中学校・用瀬中学校) »

2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想