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2015年9月 1日 (火)

【番外編】福島県大型観光キャンペーンのこと

(承前)

ご当地キャラ/ご当地ロゴの類いを見始めて以来、東日本大震災のことに突き当たることは本当に驚くほど多くて、その度に粛然とさせられるのだけれども、その中でも一番割りを食った作品はおそらくこれだろうと思う。

福島県
うつくしま観光プロモーション推進機構
平成24年度福島県大型観光キャンペーン ロゴマーク
RYO(フリーデザイナー)
福島県大型観光キャンペーン(応募案) 福島県大型観光キャンペーン(最終版)

このキャンペーンは次のとおり予定されていた。

2011.04.01〜2012.03.31:プレキャンペーン
2012.04.01〜2013.03.31:本キャンペーン
2013.04.01〜2014.03.31:フォローアップキャンペーン

予想経済効果180億円、官民を巻き込んで3年間にわたって展開されるべき一大プロジェクトだったんです。で、ロゴマークやキャッチフレーズ(「旅すればふるさと ほっとするふくしま」)、「おすすめ観光コース」なんかを公募したわけです。発表は前回書いたとおり2011年2月21日。

福島県大型観光キャンペーンバナー

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(11.03.04 観光経済新聞 抜粋)

JRグループによるデスティネーションキャンペーンが地方での観光キャンペーンの中心となる中、同県は独自のスタイルでの観光キャンペーンに取り組む。JR各駅でのPRなどの面でJRの全面的なバックアップがないキャンペーンであることから、「予算縮減などの中、広告宣伝などで厳しい面があるのは否定できない」(同県観光関係者)との声もある。しかし、キャリアに依存しない独自スタイルのキャンペーンを同県が確立できれば、自治体主導のキャンペーンの可能性を拡げることになりそうだ。
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なんて記事もあった。

しかし、3月11日に起きた地震とその後現在にまで至る原発事故により、全ては中止。ロゴも幻となった。無念だったでしょうね、関係者は。

このロゴに関して現在web上で確認できるのは、上記の新聞記事の;

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ロゴマークは、同県内7つの生活圏を表す7つの[点]を結んだ形で福島の頭文字であり、キャンペーンの柱である「ふるさと」の頭文字でもある[F]を表現、訪れる人を優しく包み込みふるさとを感じさせる同県を表した。イメージキャラクターは同県のキャラクターとして浸透している「キビタン」を活用する。
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ぐらいのもの。

以前はweb投票サイト「平成24年度 福島県大型観光キャンペーン 準備企画 コンテスト投票会場」も残っていて、事前審査を経た50点が作者の「解説」つきで挙げられてました。
本作品(投票対象候補 No.3)のほかに、前回取り上げた;

投票対象候補 No.43
(作者不明)
福島県大型観光キャンペーン 43

やら;

投票対象候補 No.1
(作者不明)
福島県大型観光キャンペーン 1

やら、あるいは;

投票対象候補 No.45
(入選 第4位)(作者不明)
福島県大型観光キャンペーン 第4位

やら、疑惑のデザインがてんこ盛りだったんです。No.45なんて、[ふ]を用いて駒井 瞭以外の誰であろうかという感じだけど、いやいや[∞]は須賀裕明のトレードマークだしと思ってみたりもする。

残念なのは、当初の応募案が「Blue Six」であったのが採用発表時には「Orange Seven」に補整された、その具体的理由が今となってはわからないこと。web投票の時だってBlue Sixだったのに、ですよ
この件は作者も知らされていなかったようで、RYO本人のblog(後述)には、補整を知ってちょっとびっくりした、でもまあ選ばれた上は募集側のものだし・・・みたいなことが載っていた記憶がある(ちゃんと保存しとけばよかった)。

一方、作者は発表後間もなく、某blog(「すべては、宣伝会議賞を獲るために」)に;

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(2011.02.26)

デザインの固まりであるロゴほど
コワくて自信のなかったカテゴリはありませんでした。
「ロゴってこんな感じでしょ?」というもののほうが採用されやすいんですよね。
独創的なものは世の中に浸透するまで時間がかかったり、嫌われたり・・・。

1年後からスタートするキャンペーンロゴだからこそ
採用されたのかもしれませんね。
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とコメントを寄せている。
好きだなあ、こういうカタチの自信。

実は制定側はこの作者名を公表していない。けれど、ツルが愚blogで本seriesを始めて間もない頃には、「福島県大型観光キャンペーンのロゴでグランプリをいただきました。」と書かれた作者本人のblog「現在制作中」が存在してました。そのblogも今は鍵がかけられ、閲覧することはできなくなっている。
「投票会場」サイトも今はもうない。震災から早くも4年が経ち、復興に励むご当地ではまた新しい観光キャンペーンも始まっているわけだから、震災で全てがポシャった旧プロジェクトのことをいつまでも残しておくことはできないんでしょう。
作者のRYOも、今や古いblogの扉を閉め、新しい世界へ飛び立っていった、そのように思いたい。

旧態依然として残っているのは、雑誌やネットで公募情報を漁ってはテンプレデザインを量産し続けている「公募ガイダー」達と、それから、他人のひった屁の数を相も変わらず数えたてているツルだけなのかもしれません。

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