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2015年11月23日 (月)

【番外編】ご当地の魚に向かひて我物申す:一匹目(さくらダコシンボルマーク)

≪魚鳥木申すか?≫ ≪申す!!≫

えー、【似て非なるもの】の「魚」編を書こうかとも考えたんですが、あまり食指が動くものがなかったので、「もうやめようや」路線に乗り換えます。

自治体のシンボルとしては「花」「木」「鳥」よりマイナーながら、「都道府県市町村の魚」もそこそこあって、これが結構奥深い。だいぶ趣が違うんです。

「魚」をご当地シンボルアイテムにする場合、大きく見ると;

(1)食える魚
(2)食えない/食わない魚

に分けられると思う。

(1)は、内陸部では当然淡水魚ということになり、その代表選手がヤマメとイワナでしょう。海から上がってきて川を遡るアユや、東日本ではサケを選ぶ自治体も多そうだ。

ヤマメとはサクラマスの陸封型(一般に降海型より小さい)のことで、ヤマメは例えば山梨県西八代郡下部町の町の魚、サクラマスは山形県の県の魚になっている。
群馬県はアユを県の魚に指定してますが、現在も北関東では川魚を食用にできない地域の方が多いのじゃないか、2011年春以降。

純粋な海水魚だとそれこそ沢山あるわけだけど、順当かつ納得性の高そうなところからいけば、例えば高知県のカツオ、秋田県のハタハタ、山口県下関市のフク(フグ)。フグは山口県の魚にもなっている。
ブリが富山県氷見市の魚でないのは意外ですが、これは富山県が県の魚に指定。

魚じゃないものを選んだ例もざらにあって、広島県と広島県江田島市のカキ、三重県と三重県志摩市のイセエビなど。イカは北海道函館市が市の魚にしている。

タコなら明石だこの兵庫県明石市か泉だこの大阪府泉南郡田尻町あたりが選んでいようと思いきやさにあらず。いきなり東に飛んで茨城県日立市が「さくらダコ」なるものを市の魚にしているのが見つかる。はて、サクラダコなんて種類がいたっけか?
実はこれはミズダコのご当地名らしい。身に桜の花びらのような模様が出るんだとかで、これに「桜のまち」を標榜するご当地(市の花は当然サクラ)が白羽の矢を立てたという次第。イメージ戦略の一環でもあったわけ。「ミズダコ」よりおいしそうに聞こえるしね。
シンボルマーク(&キャラクター)まで作っていて、これがびっくりするほど秀逸。

茨城県日立市
さくらダコ シンボルマーク
さくらダコシンボルマーク

桜を描き込まなかったのがまたよいわー。目もステキ。

しかし、ご当地で獲れる4種のタコのうち、9割はヤナギダコなる由。残りのミズダコ、マダコ、イイダコを全部合わせても1割に過ぎない、これは困った。

だから、現在日立市サイトに;

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平成15年、日立市は、市民に親しみのある「さくら」を冠して、日立沖で漁獲されるミズダコ、ヤナギダコの総称として「さくらダコ」と名付け、「市のさかな」に制定しました。
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とあるのは、後から都合よく脚色されたストーリーです。

全国的な知名度は別として、地元では圧倒的に親しまれているというのが沖縄県のタカサゴ。「グルクン」と総称されるタカサゴ科の魚の一種です。丸ごと唐揚げが定番中の定番。実は「県の魚」を最初に定めたのは沖縄県で、日本に返還された1972年のこと。その後10年ほど、そんなものは本土のよその県にはなかったのだとか。
これに呼応する北方系となるとホッケかと思ったんだけど、どうも自治体のシンボルアイテムとしては見当たらないようです。代わって挙げ得るのは北海道勇払郡むかわ町のシシャモかなあ(カラフトシシャモとは違いますよ;キリッ)。

海水魚なんて必ずしもその土地前の海に居着いているものでもないし(それは「鳥」も同じか)、結局実利的なグルメ系が選ばれるケースが多くなるんですかね。

一方、(2)ではシンボリックな意味合いがより強くなる。例えば埼玉県の県の魚かつ埼玉県熊谷市の市の魚であるムサシトミヨ。水草を集めて鳥みたいに巣作りする魚として知られるトゲウオ科の小さな淡水魚です。環境省レッドリストの絶滅危惧種IA類/Critically Endangeredだからかなりヤバいよね。岐阜県大垣市のハリヨも近縁種。

中には(1)と(2)両方を持っているところもあって、例えば神奈川県小田原市ではアジとメダカを2001年に同時制定している。今やメダカも絶滅危惧種II類/Vulnerable、他方で市の鳥にはコアジサシが選ばれていて(1996年)、ちょっと笑えます。食うか食われるか

これと同じようでいて微妙に異なるのが奈良県の金魚とアユとアマゴ(サクラマスの亜種サツキマスの陸封型)。金魚は大和郡山市で養殖が盛んだから。
この系列では、平成大合併で新潟県長岡市に編入された古志郡山古志村が錦鯉を指定していたのではないかと考えたけど、そうではありませんでした。長岡市も市の魚は選んでおらず、市の鳥をトキ/朱鷺/鴇としている。まあ、そっちに走ったのは仕方あんめえ。
錦鯉が町内の水路を泳ぐことで知られる山口県鹿足郡(かのあしぐん)津和野町も状況が似ていて、制定しているのは市の鳥の白鷺だけ、これはご当地の郷土芸能鷺舞の関連。因みに白鷺とは白いサギの総称で、シラサギという種類の鳥はおりません。

コイって実は水質悪化に対する耐性がかなり高い魚なので、そのあたりが逆にイメージ戦略上のネックになっちゃうんですかね。あれほど特異な観賞魚もいないのに。一匹一匹の個体毎の色や柄の変異を大前提にした愛で方をするものは、他の魚類には、いや動物界全体にだってまずありません。金魚やグッピーが近いとは言えるでしょうけれど。

(続く)

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