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2016年1月28日 (木)

【対決編】丸ブー艶競べ [14b](十日町市章候補・IPカルチャー)

(承前)

他の自治体同様、十日町市章公募でも繰り返されたのは、作家に問題ありなら選考プロセスもグダグダというパターン。

十日町市章

5点対象に実施された全世帯アンケートの結果は・・・。

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作品番号3が最も多かったものの、作品番号5のデザインの完成度、シンプルさまた親しみやすさなどが評価され、作品番号5が新市の市章作品として決定されました。
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ひんやりしてくるけど、この情報とて十分ではない。採用された上掲の「5」=和久案は投票1位ではなく、しかし2位でもなく3位だった。「5」の得票率は、1位の「3」の4割強に対して1割強。誰がどんな魔法を使ったやら、圧倒的票差を覆しての大ドンデンだったんです。

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全世帯数 19,880世帯(04.12.01現在)
回答数  1,732
回収率  8.7%

番号 投票数 割合
1   134  7.7%
2   161  9.3%
3   720 41.6%
4   489 28.2%
5   204 11.8%
その他  24  1.4%
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間の2位に割って入った「4」はこれ。

新潟県十日町市
市章
(候補作品 番号4)
十日町市章(井口案?)

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頭文字[十]をモチーフ、合併した貴重な歴史や産業・文化と「夢を耕しつづける感動と創造のまちづくり −自立した市民の知恵と協働−」豊かな自然(雪・農が織りなす温もりと躍動の大地)と生き生き共生し、シティカラーの[ブルー]・[グリーン]は輝かしい未来に向かって発展・繁栄する十日町市の明るい元気な姿を表現しています。
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意味不明なClicheの羅列、井口やすひさ以外ではあり得ないね。

しかし、アンケート結果にかかわらず、合併協での最終決選投票はこの「4」を差し置いて「3」と「5」の2点の間で行われた。なぜ「4」がFinal Stageに進めなかったかと言えば、こんなことが判明したからです。

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(2004.12.24 第7回十日町広域圏合併協議会 会議録 抜粋)

事務局

〔前略〕

5つの作品が商標登録されているデザインと類似のものがあるかどうかについて、長岡市の黒田特許事務所さんにお願いして調査をしていただきました。

〔中略〕

E[引用註:「4」のこと]については6ページにございます、社団法人発明協会の商標11に近いということでDと同じ判断でございます。

〔中略〕

私ども素人目にも似ている感じがありましたので、社団法人発明協会の新潟県支部を通じまして本部に問合せをさせていただいたのでありますけれども、明確に発明協会さんの商標を侵害しないという回答をもらえなかったところでございます。発明協会自体は知的財産権の普及に努めている組織でございまして、商標登録に精通している方がいらっしゃるわけでございますけれども、類似性があると判断した人、問題はないのではないかと判断した人と分れたというようなことでございますし、また、検討の過程で市章のデザインが将来何に使われるかわからないというようなことも回答が慎重になった原因であると、新潟県支部ではお話しておりました。市の旗やバッジなどの部類であれば特に問題は生じないということであろうかと思いますけれども、商品の宣伝などに使われた場合はどうかということと思っております。
このようなことでありますので、もう一人の弁理士さんからご指導をいただいたのでありますけれども、1番として、類似と判断される可能性が高いデザインであるというようなことでございます。2番として、市章そのものは商品でないから商標登録上問題がないとされた場合であっても、著作権法とか不正競争防止法上の問題が生じる恐れがあるということでございます。それで、Eの商標でありますが、報告書では4番の作品は避けた方がよいというご意見をいただいております。
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類似を指摘された先はこれ。

社団法人(現 公益社団法人) 発明協会
IPカルチャー シンボルマーク
(優秀賞)
彦根 正(47歳:グラフィックデザイナー)
IPカルチャー

シェー、やすひさ撃沈

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[i][P]の文字を組み合わせ、知的創造活動の全てのプロセスを尊重し支える社会的基盤の認知の広がりを表現しています。「IP」が人々の、社会にとって「財産」となる認識の文化の広がりが、社会の「成長」へ「貢献」するよう願いを込めました。[紺]は知的創造活動、[緑]は国民一人ひとりが「オリジナリティー」を大事にする熟成した文化の「広がりと成長」をイメージしています。
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ぎゃはははは(涙)、これまたlogic不明、英訳に困る日本語の好例やわ。「熟成した文化」は何かの間違いじゃないかと。

この公募では、選定委員会 chaired by 東京藝術大学名誉教授壽美田與市(1924〜2006.05.17:プロダクトデザイン畑だった)が優秀賞1点・入選3点を選んだ。つまり彦根作品の優秀賞というのは最高位で実際に採用もされたけれども、同時募集の標語部門では同委員会が最優秀賞1点・優秀賞3点・佳作6点・入選11点を出したのに引き比べ、何をか況んやである(-.-)y-~~。

話を十日町市に戻して。
本公募の類似調査では、つまり発明協会(2003.11.04発表)との類似は炙り出された一方、みなべ町章(2004.10.01制定)との類似は滑り落ちたわけだ(タイミング上、公的データベース類に未掲載だったとは思えないが)。

ならば、投票2位の「4」(のみ)を除外したのは致し方なかったのか?そうは言い切れぬとツルは思う。そもそも調査の結果を待って(≒類似作品を除外するなりして)投票にかけたのではなかったからです。
ただ、2004.10.23には新潟県中越地震が起きて十日町市も甚大な被害を受けており、そのため「5点絞り込み」が1ヵ月ほども遅れた(10.28→11.22)という状況はあった。アンケートが行われたのは12.10〜21で(回収率が8.7%しかなかったのも地震のためと思う)、2005.04.01の合併に向けてこれ以上日程を遅くできなかったのであれば、そこはまさに致し方のないギリギリのところではあったろう。

それでもなお、異を唱えたい。調べてみると、市章選定小委員会が候補を選んだ時点では、「3」<「5」の評価だったことが知られる。しかしアンケートでは逆に、「3」:「5」は4:1近い差で「3」が圧倒的トップとなったわけで、それでも協議会は「5」を選んだ。

その結論自体はいいでしょう、合併協議会としてそのように機関決定したのだから。しかし、「アンケートとは異なる小委員会の意向が通る」形となったのであり、そこについては通常より重い説明責任が課されていたはず。しかし、会議録をめくってみても、「アンケート結果を尊重すべきではないか」「民意と異なる形で決定することにつき、住民に対してどのような説明が必要か」が真摯に討議された形跡はありませんでした。

結局、アンケートとか人気投票とか総選挙とか、そういった外見上ハッキリした手段にだって抜け道はいくらでもある。要は制定側のスタンスの(ブレのなさの)問題です。

ひょっとすると、公正の観点から一番大切なのは、審査プロセスにおける透明性と覆面性とをいかに両立し確保するかってことかもしれない(つまり後者は、どんな仕組みで作者情報を確実に伏せるかってことネ)。「あの青森の/東京の有名な作家先生から出された作品だからコレが一番間違いねえべ」と安易に流れる虞はどのようにして排除し得るのだろうか。

(続く)

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