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2016年1月 9日 (土)

【番外編】悪夢、あるいは回帰熱(プライベート・ビエラ):前編(コバトン)

(承前)

昨年、もう一つ意外だったのは、パナソニックが「プライベート・ビエラ」のCMにご当地キャラを起用したこと。今度のメインは綾瀬はるか嬢で、何やら新境地な小芝居を披露してるらしい。

綾瀬はるか in プライベート・ビエラ

このキャンペーンを意外に思ったのには二つの理由がある。
一点目は、長く続いたご当地キャラブームも遂に下火となってきて(要出典;某グランプリの投票数が過去最高だったというのが信じ難い)、メディア露出もめっきり減った(ツルはほとんどテレビを見ないんですが、愚blogを続けて久しいことを知っている知り合いが、皆そう言いますもん)今になってこれを打ち出してきたこと。
二点目は、耐久消費財のCMであること。たかだか150円の十六茶とは商品単価の桁が違います。ま、それを言ったらスズキ アルトなんかもっと高額じゃないかよと返されそうだけど。
ともあれ、ターゲティングやら好感度調査やら何やらを綿密にやってあのCMもできあがっているんでしょう。

で、肝心の出演キャラは。

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【北海道・東北地方】
北海道(北海道物産センター夕張店) メロン熊

【関東地方】
茨城県 ねば〜る君
群馬県 ぐんまちゃん
埼玉県 コバトン
千葉県(潮騒市場グループ) ぴーにゃっつ・Pマン
東京都(東京タワー) ノッポンブラザーズ
神奈川県 かながわキンタロウ

【中部・北陸地方】
新潟県 レルヒさん
長野県上田市真田郷 ゆきたん
岐阜県 ミナモ
愛知県岡崎市 オカザえもん

【関西地方】
大阪市浪速区(通天閣) ビリケンちゃん
兵庫県尼崎市 ちっちゃいおっさん
奈良市 しかまろくん

【中国・四国地方】
広島県三原市 やっさだるマン
香川県(本場さぬきうどん協同組合) うどん脳
愛媛県今治市 バリィさん

【九州・沖縄地方】
佐賀県唐津市 唐ワンくん
長崎県壱岐市 人面石くん
宮崎県延岡市 チキなん番長
鹿児島県伊佐市 イーサキング
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以上、21組。あれ、少ない。47都道府県の半分もないじゃないか。東北なんて皆無、塩キャラもゼロ。一方民間キャラもちらほら混じっている。

そうなんですよね。

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パナソニック株式会社は、ドラマや映画など多方面で活躍中の綾瀬はるかさんと日本全国のご当地有名人およびご当地キャラクターを起用した、ポータブルテレビ『プライベート・ビエラ』の新CMを2015年11月27日(金)から放映いたします。
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そんなハイブリッドって、なんか立ち位置すごくびみょーー、中途半端やのーー。まあそれがご当地キャラの現在置かれている状況なんでしょうか。

2013年からの十六茶やアルト エコへの出演との重複は次のとおり。(cf. 2015.02.28「最強の悪夢の名残り(十六茶2015):リスト」)

−●▲− 群馬県 ぐんまちゃん
−−▲◆ 埼玉県 コバトン
■−▲◆ 新潟県 レルヒさん
−−▲◆ 岐阜県 ミナモ
■−−◆ 愛媛県今治市 いまばり バリィさん
−−−◆ 佐賀県唐津市 唐ワンくん
−−▲◆ 鹿児島県伊佐市 イーサキング

全回出演の猛者はいなくなったか。「ふなっしー」ではなく「ねばーる君」が採用されたのも時流ですかね。

各論もちょっとだけ覗いてみませう。

まず何よりも初めに。
「ちっちゃいおっさん」は連れ合いが十六茶2014で目立ってましたが、遂に旦那もCM出演を果たしたことになる。天国の池田進太郎氏もさぞお喜びでしょう。(cf. 2014.04.30「最強の悪夢、増殖拡大 PART 9」・2014.07.28「訃報」)

古株としては、2000年5月デザイン決定のこれだろうか。

埼玉県
第59回国民体育大会「彩の国まごころ国体」マスコットイメージ
 ↓
埼玉県マスコット・埼玉県特命宣伝部長
コバトン
(デザイン)竹腰博晃(埼玉県立川越工業高等学校3年)
(愛称)小松 稔
コバトン(最終版)

埼玉ゆるキャラ王国の中でもちょいと別格。埼玉県サイトには「コバトン誕生秘話」なるものが載っている(抜粋)。

-----
デザイナーは当時の高校生

〔前略〕

当時高校生だった竹腰さん。学校のデザインの実習授業で、埼玉国体のマスコットイメージに応募しないかという話になりました。

竹腰さん
「コンピュータグラフィックの授業の時間に作って応募しました。だいたい5分から10分くらいで書いたんじゃないかと記憶しています。まあ、よくこれで通ったなって思います(笑い)」。

その時の原画がこれです!今のコバトンと違ってくちばしが長く、全体的にスリムだったんですね。

竹腰さん製作の原画
コバトン(応募案)

〔中略〕

吉澤教諭
「彼は2つデザインを製作したんです。彼が一生懸命やってたのは、たしかサクラソウをモチーフにしたデザイン。そのほかにシラコバトをモチーフにしたデザインも出してきて、手元に2作品になったんです。動きのあるデザイン、県を代表するようなもの、色数は4色前後ということで、どちらかと言えば、シラコバトの方がいいかなということで、私は何も考えずにすんなりこちらで応募してしまったんです。実は彼はサクラソウの方を出すつもりだったと。先生間違えて出しちゃったんだというのが後になってわかって、ビックリしました。」

〔中略〕

知名度アップに向けて頑張った

今では大人気の「コバトン」も誕生当初のちまたの反応は、「なんじゃこりゃ」、「知らん」という感じで。着ぐるみも今ひとつかわいくない・・・。
そもそも国体の知名度アップのために誕生した「コバトン」。当時の国体実行委員会では、「2面作戦」を展開しました。
1つは、「ありとあらゆるイベントに着ぐるみコバトンを出演させる」、もう1つは「様々なコバトングッズを開発し販売する」というもの。
この作戦が功を奏したのか、ある日イベントにコバトンが出没すると、小学生から「あっ、コバトンだ〜」という声が。担当者一同が振り返る。なぜ、この子たちはコバトンを知っているんだ…。
「ねえねえ君たち、何でコバトンを知っているの?」と聞くと、「だって、給食の牛乳にコバトンが書いてあるもん」。

そして県内の人気者に

イベントに出向いてのこまめなPR活動と、コバトングッズの販売で、子どもから大人まで愛されるマスコットに成長。平成16年の「彩の国まごころ国体」も大成功のうちに幕を閉じました。グッズの販売額は総額1億円を突破し、「彩の国まごころ国体」の運営費用の一部に充てられました。

〔後略〕
-----

うー、絵がヘタでもキャラ親にはなれる(笑)。
他にも、提出された時は単に「『シラコバト』をモチーフにした作品」というタイトルであったとか、別途公募による命名の趣旨は、「彩の国まごころ国体のマスコットとしてあちこちを軽やかに飛び回る愛らしい[シラコバト]は、人から人へ、大会から大会へ、みんなの熱意と真心を繋ぐ[バトン]のような存在」というものだったとか、いろいろ載ってます。

手違いによって偶然生まれ出たマスコットはその後、県を代表するキャラに出世していく。[藁しべ長者系]の埼玉的筆頭格です。その歴史はそのまま、ご当地キャラなるビジネスモデルが明確な形を取っていく過程でもあったろう。
2008年12月にはバリエーションが300種類を突破し、26歳となった竹腰にはゆるキャラ県知事上田清司から感謝状が贈られた。

竹腰博晃

そうか!こういうのこそが、「母校の誇り」ですよね(cf. 2016.01.05「Glorious Days, Afterglow: 1」)。

(続く)

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