艶競べ [17a](周防大島町章・佐野市章)" />

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2016年5月28日 (土)

【番外編】公募ガイダーはS字固めがお好き?(里ちゃん・さかっち・島根県民いきいき活動促進)

もう何度も斬ってきたけれども、自治体章だのロゴだのキャラだのに、イニシャル文字、特にアルファベットを織り込むデザインというのは ――このところ叩きまくった駒井 瞭のケースは特別過ぎるから埒外としても―― 得てしてテンプレガイダーの飛びつく手です。この場合、特定の文字において特にそうなる傾向が高いわけ。[S]もそんな人気の高い字の一つ(cf. 2015.01.14〜16「Free Lancerの栄光と残照 一〜二」・2015.04.23「十年に一度の逢瀬:7」・2016.03.31「4年次進級検定【正解&解説編:2】」)。も少し深掘りしてみますか。

岡山県浅口郡里庄町
キャラクターマーク
里ちゃん
信貴正明(37歳:新潟県:グラフィックデザイナー)
(愛称)佐藤伸一(39歳:里庄町:公務員)
里ちゃん1 里ちゃん2

今から16年前、2000年9月に町制施行50周年を記念して制定されたもの。「さとしょう」のイニシャル[S]と、町の木[ツバキ]の花。
色合いの微妙に異なるバージョンがあるのは、こうした[へのへのもへじ系]デザインではよくあること(以下同様)。

愛称があるということは、このデザインも、「ロゴマーク」→「キャラクター」という全体潮流の中に現れた過渡的な現象と言うべきなのかもしれない。

そして次のものがまた・・・

埼玉県坂戸市(さかどし)
イメージキャラクター
さかっち
信貴正明(新潟県:グラフィックデザイナー)
さかっち1 さかっち2 さかっち3

あれまあ(5秒絶句)。

こうなるともう、錯塩がどうのこうのとかいう問題じゃなくてですねえ。言うまでもなくプラットフォームの[S]は里ちゃんとおんなじ。どういう神経してんだろ。
市の花[サツキ]を頭に盛り、両手に持ったのはお好み焼きのコテ、ではなくて「よさこい」につきものの[鳴子]。「坂戸よさこい」は2001年に市制25周年を記念して始まったもので、その前後から全国で雨後の筍状態に広まったご当地YOSAKOIイベントの一つ(cf.【その107】)。

ならばこのキャラも2001年頃に作られたものかと思いきや、そうではない。2006年の市制30周年時の制定で、2006.02.01〜03.15募集の2006.04.11が「誕生日」。要するに里ちゃん作成から6年も後に作者自身によってパクられたわけ。「時期が近けりゃデザインは似る」の命題では説明がつかんのよ。つまり双子ではなくあくまでもきょうだいキャラ(笑)。
色は「青く美しい[高麗川]の流れ」を表したとされているので、紫バージョンはDerivativeということになるのかな。バージョン違いは色のみならず目のハイライトの入り方にも及んでます。詳細がわからないけど、片目に2個ずつのものと1個ずつのものとがあるみたい。

いずれにしても10年以上前の出来事。昔の話だ、もう時効だろとお思いでしょうか。
ツルの回答は「否」です。一度味を占めればリサイクルは癖になる。歳を重ねればテンプレガイダーの創作力も枯渇していく。そうして過去の自作のリサイクルに手を染める時には、時空の隔たったものの方が都合がいいはずです。だから時効なんてないんですよ。古い作品を無視するわけにいかないんですよ。
81歳の駒井の東京都日野市 vs 岐阜県多治見市の間には10年の間隔があるのが好例。現在53歳前後の信貴(ツルとほぼタメである)の30年後の姿がそこに重なる。憎まれる年寄りになってもいいけど、堕落した年寄りにゃなりたかないね、ツルは。

「S字の誘惑」、もう一丁いっとこうやないか。

島根県
県民いきいき活動促進ロゴマーク
草野敬一(57歳:長崎市:デザイナー)
島根県民いきいき活動促進

2012年9月に発表されたものです。
選定理由で「島根県の頭文字[S]をベースに、県民いきいき活動に参加し、爽やかな汗を流す、いきいきとした躍動感や、助け合い支え合う、絆の大切さ等をイメージさせる作品」と説明されている。ありふれたデザイン、ありふれたコンセプト。
しかし厳密には、「県民いきいき活動」そのもののロゴマークではなくて、「県民いきいき活動」への参加/支援の機運を盛り上げるためのロゴマーク、ということらしい。重層的なんですよ多分(笑)。

では、その「県民いきいき活動」とは何か?

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「営利を目的とせず、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的として自発的に行われる活動」をいいます。「地域の課題解決のために県民が自発的に行う活動」を柱とし、それを側面から支援するボランティア活動、寄附等も重要な要素に含んでいます。

<例> 例えばこんな活動があります。どなたにでもできる活動です。

・地域の公園の清掃美化活動にボランティアとして参加
・地域の高齢者宅や社会福祉施設への訪問・交流活動
・自治会活動・被災者を支援する活動・若者の就労支援活動
・子どもを対象とした読み聞かせ活動・寄附・募金活動など
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危険ですね。衣の下から刃が覗いている。
なぜ行政が「寄附」などと言い出すのだ。なぜNEET (Not in Education, Employment or Training)の就労支援が「どなたにでもできる活動です」などと言い出すのだ。福祉の分野は自助努力に任せて行政は関知しないということなのですか??欧米流の考え方を採用したってこと?それとも単に、是が非でも県の歳出を軽くしなきゃってこと?

〔キャッチフレーズ部門〕
「あなたです いきいき島根の サポーター」
森嶋 豊(新潟県妙高市)

このフレーズまで脅迫めいて聞こえるわ。

(続く)

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