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2016年6月14日 (火)

【番外編】北の夢はこうして(たかたのゆめちゃん)その2

(承前)

 

たかたのゆめちゃん(最終版)

 

このキャラクターの制定の経緯等については、割と詳しくネット上の各所に残っている。それだけ「有名被災地」だったということでしょう。

 

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-- ご挨拶 --
2011年夏の夢☆キャラプロジェクトが発足して以来、デザイン募集、陸前高田市の小・中学生の投票、デザイン決定、「たかたのゆめちゃん」誕生まで皆様から様々な形で多大なご支援・ご協力を頂きました。
葉 祥明先生、ニコニコ静画様、株式会社リコー様、赤い羽根共同募金様、株式会社タカラトミー様、ご寄附を頂いた皆様、そして、昨年[引用註:2011年か]10月より募金活動に協力頂いた皆様に厚く感謝と御礼を申し上げます。
これからも「たかたのゆめちゃん」は子どもたちの応援団長として、陸前高田市の親善マスコットキャラクターとして全国に、世界に飛び回ります。

 

夢☆キャラプロジェクト事務局
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このプロジェクトの関係者は次のとおり。

 

主催:
 夢☆キャラを作る会
後援:
 陸前高田市
 陸前高田市教育委員会
運営事務局:
 社団法人 陸前高田青年会議所
 NPO法人 陸前高田市支援連絡協議会 Aid TAKATA
特別審査員:
 葉 祥明

 

「作る会」については、意外なところに情報が出ていた。

 

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(2011.10.28 富山県南砺市サイト)

 

陸前高田市の「夢☆キャラ」公募に係る広報協力がございましたので、お知らせいたします。

 

====依頼内容====
陸前高田市は、この東日本大震災によって、行政の力のみでは対処しきれない数々の大きな苦難に直面し、世界各国をはじめ、全国各地の自治体、企業、NPO、ボランティア団体等多くの方々の支援を受けながら、1日も早い復興に向け、全力を挙げて取り組んでいるところでございます。
さて、同市では現在、陸前高田の未来を築く子どもたちの応援団長となるとともに、陸前高田を全国にアピールする大使として活動するマスコットキャラクター(これを「夢☆キャラ」と呼びます。)の製作に着手しております。その事業主体として、「陸前高田市に夢☆キャラを作る会」を発足させ、その運営を陸前高田青年会議所及びNPO法人陸前高田市支援連絡協議会(Aid TAKATA)にお願いし市はそれを後援するという形をとっています。
つきましては、全国青年市長会会員各市におかれましても、事情ご賢察のうえ、この事業に係る広報活動に深いご理解を賜り、各市のホームページなどの方法によるご協力をいただきますようお願い申し上げます。
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発信元は南砺市地方創生推進課。なんと、こんなところまで手を回していたとは❗

「Aid TAKATA」については、ご当地出身の首都圏在住者が中心となり「各関係者、ボランティアグループ、募金等の協力団体、復興推進する協力団体と共に、陸前高田市とその市民を大きく支援するための枠組みであるプラットフォームとして」2011年8月に設立されたと説明されている(活動自体は5月には始まっていたようだが)。代表の村上 清はご当地出身で、国連難民高等弁務官事務所/UNHCR/Office of the United Nations High Commissioner for Refugeesの人事研修部長だった人。
設立後1年経たないうちに多目的ホール建設資金としてシンガポール政府から7億円の寄付を取り付けたりもしているから、政治力はあるんでしょう。

 

特別審査員の葉は募集時にも次の言葉を寄せていた。

 

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〜夢☆キャラに希望を寄せて〜

 

東日本大震災により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
また、被災された皆様、ご家族の方々へ心よりお見舞い申し上げます。
陸前高田市が大きな被害を受け、様々な施設や美術館が全て失われたことに衝撃を受け、その厳しい現状を目の当たりにした市民の皆様や子どもたちのことを思い、心を痛めておりました。私は絵本作家として、被災地で不安を抱えている子どもたちの安らぎや楽しみのために、何ができるかと、本と本にかかわる色々な活動を行ってまいりました。子どもたちは未来の宝です。これから幾多の障害を乗り越え、復興に向けて前進していく存在です。
そこで、陸前高田市の子どもたちや全国の皆様方の協力で創り出される夢のあるキャラクターと共に、復興の道のりを見守り応援し続けたいと思います。陸前高田市の復興まで市民と共に歩み、世代を問わず誰もが親しみを持てる明るいマスコットキャラクターの多数のご応募をお待ちしております。
         葉 祥明
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これらの言葉が今も真実なら、葉は今度は何をするのだろう、郷里の大災害に際して。

 

葉 祥明(よう しょうめい:本名 葉山祥明:1946.07.07〜)、絵本作家・画家・詩人。中国系日本人、熊本市生まれ。熊本市のご当地グルメ「太平燕/タイピーエン」の発祥の一つともされる老舗中華「紅蘭亭」の三男坊。
1972年、絵本「ぼくのべんちにしろいとり」でデビュー。1990年、絵本「風とひょう」でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。2012年には、東日本大震災を扱った絵本「あのひのこと」を出版。他に、1996年「地雷ではなく花をください」など絵本作品多数。
1991年、神奈川県鎌倉市に葉祥明美術館を開館。2002年、熊本県阿蘇郡長陽村に葉祥明阿蘇高原絵本美術館を開館。

 

長陽村(同郡の白水村(はくすいむら)・久木野村(くぎのむら)との新設合併により2005年2月13日から南阿蘇村となった)は、平成28年熊本地震で崩落した阿蘇大橋(1970年完成)のあったところ。
絵本美術館も、4月14日の「前震」では持ちこたえたものの、4月16日の「本震」によるダメージ(阿蘇大橋の崩落もこの時である)を受け、道路被害による交通アクセス悪化もあって現在休館中です。

 

東日本大震災の時と一番異なるのは、ご当地キャラクターが既に世間で飽和に達している点でしょう。葉にしてみれば、今回は被災者としての立場もある。ある意味状況はよりシビアな中で、アーティストとしての復興支援をどう行っていくのか。
実はもう既に動きは始まっているのだけれど、その話はまたいずれ。

 

(続く)

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