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2016年8月14日 (日)

【番外編】🌀Eね❗丸ブー‼️🌀 ―江田島市章に関する一考察― Two

(承前)

 

安の論文、気になる点はもっとある。

 

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そして、これらをキーワードとする様々なラフスケッチを行った。そしてその中で、スケッチ案12個を選択しコンピューターによる制作を行った(図4)。さらにこれらを絞り込み完成度を高めるため、次のようにコンセプトをより具体化し、それに沿ったデザインのアレンジを試みた。

 

①江田島市(Etajima City)の英文頭文字[E]の形を生かすこと。②広島県の瀬戸内海岸に位置しているという地理的な特徴をアピールするため[海(波)]のイメージを生かすこと。③全体的形は丸い形を優先しながら、三角形、四角形の順にデザインすること。
そしてカラーについては、市が海に接する都市という自然に恵まれた地理的環境をアピールするため、メインカラーはブルー系、サブカラーはグリーン系にした。そしてこのようなプロセスを経て完成させた4作を出品した(図5)。
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ピーーーーッ!!Red Card!!
本公募では点数制限があったはずだぞ。

 

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(2004.06.07 第31回江田島町・能美町・沖美町・大柿町合併協議会 会議録 抜粋)

 

また、応募は、応募用紙又は縦横15センチメートルの枠を書いたA4白色用紙を縦長で使用して、用紙1枚につき1作品とし、同一人の応募は1点限りとします。
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(2004.09.12 第32回江田島町・能美町・沖美町・大柿町合併協議会 会議録 抜粋)

 

次に無効と判断したのは、募集要項の基本的事項に明らかに抵触しておりまして、有効にした場合には、不公平を生じると考えられるので、次の応募作品につきましては無効といたしました。1つは、同一人によりまして複数点応募された作品がありまして、これは無効。2つ目は、募集期間外に応募された作品があり、これも無効ということにさせていただきました。
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「複数応募は無効」というのは多義的で曖昧ですが、大学の先生だから(1点だけは)認めてやったということ??いや、大学講師になったのは2005年(筑波大学;非常勤)だからこの後だ。どうであれ、限りなく出来レースの臭いもしてきた。

 

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当選作として決定されたあと、『江田島市市章デザインガイド(図6)制作にあたって、市側は本人の市章デザインを用いたアプリケーションを提案した。しかし、市章デザインはそのまま使用するものの、アプリケーションデザインについては市と関連しているデザイン会社に依託することとなった。なぜならば、原則として採用されたデザイン案については賞と賞金を授与することで、全ての使用権利は市側にあることを許諾した上での応募であったためである。しかし、市側は本人のアプリケーションの提案を参考にしながら市章デザインガイド制作を進めることにした。また、制作過程であまりにも本人のデザイン意図と懸け離れる方向に制作が流れる場合は、話し合いを行うことで同意した。その結果、市側からは応募した元のデザイン案の形には手を加えないものの、カラーをオリジナル(C100%、M20% / C70%)より多少濃くしたいという提案があり、基本カラーはプルシャンブルー(DIC222/C100%、M85%)とスカイブルー(DIC140/CC84%、M21%)に決められた。そして、それを用いて制作した市章デザインガイドの内容(一部)が図6である。
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今回の市章デザインは、専門家や関係者の意見はさることながら地域の一般市民の生の声によって決められたことでより意味があるだろう。つまり、青少年から老人まで全市民の選考により選ばれたデザインという意味において、これこそロゴデザイン(logodesign)におけるユニバーサルデザインとして位置づけたい。
終わりに、本人のデザインが市章として採用され、これが市の様々なところに用いられ長期にわたり活用されるであろうことを大変光栄に思う。また、本人の意図を尊重し、デザイン案に手を加えず、そのまま市章として使用して下さった江田島市の関係者の方々にも重ねて感謝の気持ちをお伝えしたい。
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これ、ツルは意味がわからないんです。こりゃ当然住民投票にかけたんだと思ったけど、合併協議会の資料を見てもその形跡はない。どうやら、5点まで絞り込みを行った「市章候補選考小委員会」の構成が、合併4町の商工会代表・自治会代表・PTA代表・女性会代表・青年代表の5名ずつ×4町=計20名だったことを指しているらしい。
でもそれを「ユニバーサルデザイン」として括るのは針小棒大です、はっきり言えばあざとい。おのがデザインの正当性/正統性を補強するためにそんな理屈を持ち出してきた気さえする。要するに自己満じゃねえかよ。

 

「デザイン案に手を加えず」というのも正確ではありません。色以外にも、フォルムが細部で補整されている。安は知らなかったんでしょうか?作者ならすぐ気がつく程度には手が加えられてるし、まさかね。

 

江田島市章(応募案)江田島市章(最終版)

 

蛇足ながら、この市章、ネット上見つかる画像は不正確なものも多いです。Wikipedia版も大辞泉版も微妙に異なるDerivativeと見ました。

 

〔Wikipedia版〕
江田島市章(Wikipedia版)

 

〔大辞泉版〕
江田島市章(大辞泉版)

 

うーん、結局。悪いけど、こうしたアプローチ、デザイナーとしてはもちろん、学究としてもCreativityをまるきり感じない。「Creativity」を平易に「魅力」と読み替えてもらっても結構よ。はーーーぁ。

 

しかしである。筑波大学に出された安の修士論文(2002年)は「観光案内サインのためのピクトグラムデザインの研究」。東京オリンピックに向けてますます売れっ子になりそうな気配です。

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