もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その168:美濃せんじゅ丸)
(承前)
久しぶりに、ガッツリしょっぱい青果系塩キャラいきませう。
岐阜県美濃市
美濃青年会議所
みの仙寿菜キャラクター
みのまる → 美濃せんじゅ丸
塩崎まさよ(大阪市生野区) →
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[みの仙寿菜]に[うだつ]を融合しお子様からお年寄りまで幅広く親しみを持っていただけるゆるキャラに描きました。
他のポーズや着ぐるみデザイン、バリエーション等も制作可能です。併せてご検討ください。
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フフフ、まさよ姉さんの出番はまだあったのだよ。
しかしご検討の結果、「うだつ」は小さくなっちゃいました(>.<)。着ぐるみ化した時の安全上の問題でしょうかね。
「みのまる」じゃ「みの仙寿菜」をアピールできないというわけか、安易っぽい愛称も安易っぽく変えられた。紫色(!)の衣装の紋柄も、[み]+[の]から[の]×3に変更されてます。駄ジャレ、じゃなくて地口って言うんですかねこういうの。
ご当地キャラ誕生華やかなりし頃、2012年9月に発表されたもの。
発表に先立って;
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塩崎まさよさんには、8月29日の水曜日にご自宅まで表彰状と賞金をお届けし、譲渡契約の調印に行ってきました。
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てなやり取りがあったそうな。三重県四日市市の「しいたん」のことが思い出されます(cf.【その19】)。
新しい産物を売り込まなきゃってことからか、現在は[商品名]の入った[幟]を持った姿がスタンダードとされてるみたい。
仙寿菜とは、赤紫の葉が特徴的な新しい夏野菜で、「ホウレンソウのような歯ざわりとくせのない味」がウリなんだそうな、ツルも食したことはないけれど。
能書きには;
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いまから10年程前、岐阜大学応用生物科学部の大場伸哉教授(遺伝育種学)が調査のためバングラデシュに行ったときに、マーケットで色鮮やかな赤色の野菜を見つけ、その種子を日本に持ち帰って研究を始めたのがはじまり。それは、ヒユ科の植物、アマランサス。当時の日本でのアマランサスの認知は種子を食用とする穀物であり、葉や茎を食べる野菜としての利用は、あまり知られていませんでした。大場教授は、アマランサスは熱帯・亜熱帯を起源とするため日本で露地栽培するなら夏場が適していることなどを明らかにするとともに、緑や黄色、オレンジ色といった色とりどりの品種がある中で、特に赤色の品種に注目して、さらに赤色が増すような改良を進めました。赤色の正体は『ベタシアニン』。高い抗酸化活性を有し、老化防止に有効とされる成分です。またその後の研究の結果、ビタミンやミネラルも豊富に含まれることも分かり、健康野菜としての可能性が見出されました。
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とある。確かに、Amaranthusと言えば、低アレルギー性の穀物として20年ほど前に鳴り物入りで登場したんではなかったっけ。「アマランス・ビスケット」なんてのもありましたね、最近あまり話題に上らない気がするけど。
地産地消にもおよそ関係なさげな外来野菜に親しみを、というより安全・安心感を持ってもらうために敢えてそんな古めかしい名前をつけたんだな。
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『仙寿菜』とは、野菜用の赤色アマランサスに対して2006年1月に岐阜大学が登録した商標名で、いわゆる、「岐阜大ブランド野菜」です。仙寿菜の特徴的なことは、高栄養価であることに加え、生産普及から流通・販売までを大学の研究者らがしっかりとサポートしている点にあります。育種について大場教授が研究開発を担当するのみならず、栽培については嶋津光鑑准教授(施設栽培学)が地域の農家と一緒になって考え、より高品質な仙寿菜を提供できるように日々研究しています。
さらに、流通・販売については、中野浩平准教授(食品流通科学)が陣頭指揮を執り、鮮度管理や販路開拓、加工品開発、に関する指導を行い、広く新鮮な仙寿菜をお届けできるようサポートしています。また、九州大学大学院農学研究院の岡安崇史准教授(農業情報学)も加わり、生産工程管理や畑の環境情報(気温や土壌水分量など)の収集をIT化し、生産工程の消費者への開示(=『見える化』)や環境条件と品質についてのデータベース化を図りながら、安全・安心で且つ高品質な仙寿菜を生産できる体制を確立しています。このような教員ネットワークの中で育まれた仙寿菜こそ大学ブランド商品と言えましょう。
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ってのがご自慢です。ふぅん、普通お百姓さんが一人でやってるようなことを、偉い先生たちが何人も寄って集って分業してやるってわけか( ̄▽ ̄)=3。そう言えば「近大卒の魚」ってのもあったなあ(cf.【その75】)。
植物おたくのツルとしてはそんなことより、「茹でても赤いままなのか、緑色に変わるのか」てなところが知りたい。加熱すると赤色が消えちゃう野菜も結構あるからね、アスパラガスとかオクラとか。
調べてみるとこれは赤いまんまみたいです。茹で汁も赤くなって他の食材も淡いピンクに染まるので、彩りもはなはだよろしいんだそうな。
で、新参者に地元青年会議所が目をつけたってところかしら(地元JAが一切絡んでないらしいのが不思議)。この年にはご当地で11人が41アールに作付けした由(岐阜大学からお墨付きを得た「美濃仙寿菜研究会」の会員農家のみに「仙寿菜」生産・出荷が許されるらしい、たはっ)。その、11人いる!特権階級的お百姓さんたちのためにこのキャラクターを作ったのね、なんて言うと角が立つかしらん。
・・・・・いや、やっぱり駄ジャレだな。
(続く)
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