« 【加筆編】頬紅の ご当地キャラぞ 哀しかるべき | トップページ | 【番外編の打ち返し】素人の裏を掻いて ―― Guiders Strike Back(總持寺周辺地区・相馬地方広域観光) »

2016年9月 5日 (月)

【番外編】ガイダーの目を盗んで ―― Return of Amateurs(總持寺周辺地区)

愚blogでは基本、ご当地公募に(のみ)日常的に応募してくる常連陣、「公募ガイド」誌を手放せないであろう「公募ガイダー」のことを斬る場合がほとんどなわけです。
が、今回はいささかCompliance意識に欠ける公募と、そこに応募してきた訳あり素人衆をコキ下ろします。

まずは2006年4月発表のさる公募で採用された作品から。

石川県輪島市門前町
總持寺周辺地区まちづくり協議会
總持寺周辺地区シンボルマーク・ロゴ
杜多利香(兵庫県神戸市西区)
總持寺周辺地区シンボルマーク・ロゴ

初めに言っとくと、これ、もともと「シンボルマーク」と「ロゴ」とをそれぞれに募集するものだったのが、蓋を開けてみれば「シンボルマーク・ロゴ」で一つの概念となった様子。応募総数37点というMinorぶりだった悲しさか、あるいは単に制定側がよく理解していなかった責めなのか。
同協議会の発行していた「まちづくり新聞」では、当初この程度の区別はしてあったんすがねえぇ↓。

-----
*1 シンボルマークとは、企業イメージなどを象徴するようにデザインしたマークのことです。
*2 ロゴとはロゴタイプのことで、社名や店名など文字の形態をデザインしたものです。
-----

何の説明にもなってないけど。ツルがほんとに知りたいのは「シンボルマーク」と「ロゴマーク」の厳密な定義なんだよ、「ロゴタイプ」ではなくて。

自治体章公募華やかなりし時代の最重鎮の一角、杜多利夫&利香父娘のことを今まで愚blogで取り上げたことは少ない。それは愚作・駄作が少ないと感じられるから。ツッコミどころがほとんどないんですよ(丸ブー蔓延の責めに任ずるところは大きいにせよ)。

この作品も確かに本質を掴んでいる気はする、風格も備わっているし。
制定側は、「精神性/禅宗の祖院である總持寺の持つ深い精神性が伝わること」、「歴史性/總持寺を中心として発展してきた歴史ある地区であることが伝わること」という、いささかテンプレガイダーの手には余る大風呂敷を広げたのだけれど、この作品はそこによく応えたと思う。Minimum公募としては大成功の部類に入るんじゃないか。なんだか、「盡」という文字がSubliminallyに見える感じはするけどネ。

ご当地門前町は文字どおり曹洞宗大本山總持寺の門前町として拓けたところで、もとは鳳至郡下にあったものが、2005.03.01に近隣自治体の合併に伴って鳳至郡(ふげしぐん) + 珠洲郡(すずぐん) → 鳳珠郡(ほうすぐん)に入り、さらに2006.02.01には輪島市と新設合併して同市の一部になった。

このマークもそうした動きの最中に募集されたためか、当初は2006年1月の発表予定だったのが4月までずれ込んでます。
次点の優秀賞の中には工藤和久、信貴正明、松岡英男、井口やすひさも入っているし、応募作品には東 信義(※)、小柴雅樹、堀江 豊の名前も見える(^_-)。常連ガイダーの熱心さ、というよりストック品を臆面もなく出してくる面々の面の皮の厚さよのぅ(多分、大伏線)。

(※) 画風および住所(福岡県北九州市)からして、「東 信慶」の誤記(または別名義?)と考えられる。

でも今回のポイントはそこぢゃない。応募作品中に次のような一群があるんですよ。

總持寺周辺地区シンボルマーク・ロゴ応募作品 1

總持寺周辺地区シンボルマーク・ロゴ応募作品 2

No.03 松岡京太郎
No.04 岡田芳恵
No.05 岡田芳恵
No.06 岡田洋介
No.07 岡田洋介
No.08 岡田卓也
No.09 松岡京太郎
No.10 松岡京太郎
No.20 山崎好晴
No.21 山崎好晴

あまりのくだらなさにびっくりします。住所はNo.03〜10がいずれも「門前」、No.20〜21が同じ県内の「金沢市」(点数制限は1人3点まで)。
こりゃあ、こんな怪しい落書き、松岡家と岡田家と山崎家は姻戚関係にあって、誰か1人が名義借りして応募してきたのだと思うよね、ツルならずとも。でも、まだそれだけでは済まなくて・・・

審査員の面子は次のとおり。

〔審査員長〕
岡田邦男(總持寺周辺地区まちづくり協議会 第3部会長)

〔審査員〕
坂本英之(金沢美術工芸大学環境デザイン学科教授)
高島仙龍(總持寺祖院)
石部文雄(門前町企画振興課長)
五十嵐義憲(總持寺通り組合組合長)
稲垣健英(總持寺周辺地区まちづくり協議会会長)

因みに同協議会の「第3部会」は、「サイン・デザイン統一、商業活性化活動担当」だった。
もうおわかりでしょう。本公募の責任者も「岡田」姓。さらにこれらの名前で検索してみますと(愕)。

岡田邦男
石川県輪島市門前町鬼屋7-1

松岡京太郎
石川県輪島市門前町鬼屋7-1

同じ住所が表れてきちゃったよ(ほんとは電話番号も出てくるけど、そこはさすがのツルも容赦割愛します)。

ツルに言わせればoutだなー、これ。制定側責任者の一族が応募してきたわけでしょ(審査員長本人だったかも)。応募が少なくて焦ったとかの事情はあったやもしれぬ、しかし「公募」で一番やっちゃいけんことだよね、これ。

禅寺の
 門前の
  罰当たり

学識経験者として招ばれた坂本教授も、当の總持寺の高島仙龍師も、この暴走にはさぞ困ったでしょうなあ。

« 【加筆編】頬紅の ご当地キャラぞ 哀しかるべき | トップページ | 【番外編の打ち返し】素人の裏を掻いて ―― Guiders Strike Back(總持寺周辺地区・相馬地方広域観光) »

Visual界:キャラクター/シンボル/ロゴ」カテゴリの記事

コメント

はじめまして!
今日2ちゃんねるでゆるキャラの興味深い話題を見まして、あれこれ検索するうちに、こちらにたどり着きました。

ブログを拝見させて頂きましたが、ゆるキャラって奥が深いんですね。
とても読みごたえがありました!
ブックマークしてこれからも読ませて頂こうと思います。

今日2ちゃんで見た興味深い書き込みはこちらです。参考までに以下転載♪


81: 09/05(月)18:26 ID:m8V1HU8uO
●他のゆるキャラ事件●
富士見市で募集し、コンテストで決まったゆるキャラ「うさみん」が、
実はふじみ野市の「フジミン」のトレースだった件

右が前からあった「ふじみ野市のフジミン」(市のキャラクター)

左がその数年後、公募で決定された「富士見市のうさみん」
(富士見市社会福祉協議会のキャラ)
http://i.imgur.com/zDospkO.jpg

検証(※サイズをそろえて重ねた画像)
・胸に市のマーク
・星とハート
・顔、フォルム、ポーズ一致
マネて描いたのではなく、トレースに見える
http://i.imgur.com/zDospkO.jpg
ちなみに「うさみん」の作者は、千葉県茂原市在住の佐藤弘子さん

すみません ;)
一枚目の画像を貼り間違えてしまいました。一枚目はこちらでした。
http://i.imgur.com/iiUu6iO.png

通りすがりさま

こちらこそはじめまして、ツルと申します。誠にやくざなブログでありますが、お楽しみいただけるなら幸いです。

いやあ、実に実に興味深い情報、ありがとうございます。

この件、ツルはまるで気づいていませんでした。(なにぶん、門外漢なもので。)
うさみんを取り上げた時は、単に「塩崎一族テイスト丸出しの作風だなあ」というにとどまらない既視感をそこはかとなく覚えたのですが、それがどこから来るのかは検証できていませんでした。ずっと前に取り上げたふじみんに起因していたとは!!今回ご教示いただいて、目から鱗が落ちまくりです。
佐藤弘子もそこそこに実績のある作家なのに、これはいただけませんねえ、全く。

ふじみん vs うさみんの絡みでこちらにおいでいただいたということは、愚blogの記事は既にご高覧いただいているのかと思いますが、以下は念のため・・・。

〔ふじみん〕
2012.11.06「もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その4)」

〔うさみん〕
2016.03.27〜31「4年次進級検定」

〔佐藤弘子〕
2016.04.01「この期に及んで新たな問題; so sweet, so bitter」

それともう一つ。もへろん vs 彦根市のバトルについては、愚blogでも軽く取り上げたことがあります(2015.06.03「やけに色のない夢を見る」)。まだやってたのか!という感じですねえ。
しかし直近のところで言えば、Spec Workなどという新しい(?)概念も持ち込まれているようですから、どちらかというと作家側の権利の保護を厚くする方向へ進んでいくのかと思っています(一般論としては)。

今後ともご贔屓賜りますよう、よろしくお願いします!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« 【加筆編】頬紅の ご当地キャラぞ 哀しかるべき | トップページ | 【番外編の打ち返し】素人の裏を掻いて ―― Guiders Strike Back(總持寺周辺地区・相馬地方広域観光) »

2021年4月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

無料ブログはココログ
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想