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2016年10月10日 (月)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その170:島原半島ジオパークキャラ)

(承前)

前回、画質の悪いものを見たつながりで(どんなんや)、そんなのをもそっとあげつらっておこう。

長崎県島原市・雲仙市・南島原市
島原半島ジオパーク推進連絡協議会(現 島原半島ジオパーク協議会)
島原半島ジオパーク キャラクター
(優秀賞)
塩崎エイイチ
島原半島ジオパーク キャラクター候補

最初に押さえておくと、2010年3月、応募総数205点の中から選ばれたのは信貴正明(新潟県燕市)の作品で、それは上段右端の「4」。愛称は別途募集され7月に「ジーオくん」by 吉岡美菜(21歳:長崎市:大学生)ほか3名と決まった。

一方優秀賞は、前田昌克とエイイチの大阪市勢二人が分け合っている。前田作品は作風からして上段左端の「1」に違いあるまい。しかしです、肝腎のエイイチ作品がどれだかハッキリせんのですよ( ̄〜 ̄)ξ。(作者名だけしか発表されていないので。)
最右翼は「11」だろうか↓。

島原半島ジオパークキャラクター候補 11

しかし対抗馬として「6」も気になる(^_-)↓。

島原半島ジオパークキャラクター候補 6

[雲仙岳]の[かぶりモノ系]にして[前髪ちょろ]、[No.1ポーズ]にアルファベットで[山名]、さらにはお腹に[波]というアイテムの盛りっぷりからすれば、やはり前者を塩キャラに比定すべきなんでしょう。([波]はこのジオパークにはあまり関係ないと思うけど。)

「11」でしかし一番不思議なのは、「島原」のキャラなのに[UNZEN]と描き入れたことである。
そう、初めの画像にも写っているとおり、このジオパークの英文名が "Unzen Volcanic Area Geopark" なんですね(募集要領にも明記されていた)。これはおそらく、ご当地の名を世界に知らしめたのが、1990.11に始まった「雲仙普賢岳」の噴火、中でも1991.06.03 16:08発生の火砕流で外国人研究者を含む43人が命を落とした大惨事だったからではないか。この時の大火砕流は、火山観測史上初めて動画で詳細克明に記録されたものとして世界的に知られる(迫り来る噴煙の映像はテレビで見てても怖かったですよね)。

世界ジオパーク認定をも窺っていたであろう島原半島ジオパーク推進連絡協議会としては、「SHIMABARA」より「UNZEN」の方が有利と判断して英文呼称をこうしたんでしょう。それとも単に島原 vs 雲仙の意地の張り合い、妥協の産物だったのかしら。(このために「11」のデザイン趣旨も、ほとんど同時に制定された雲仙温泉「ウンゼリーヌ」との違いが不明確になってしまった気はスゴくするが。)

一連の噴火は1995年3月頃まで(つまり阪神淡路大震災の後まで)続き、火砕流の直接の引き金ともなった溶岩ドームは大きく成長し、雲仙岳主峰だった普賢岳(標高 1,359m)を抜いて長崎県内の最高峰(同 1,483m)となり、「平成新山」と命名された。
その後はこう推移している。

1996.06.03 「噴火活動の終息宣言」が出される
2004.04.05 「平成新山」が国の天然記念物に指定される
2007.05 「雲仙」が日本の地質百選に選定される
2008.02.14 島原半島ジオパーク推進連絡協議会を設立

このプロジェクトは、明確に噴火災害からの復興事業の一環と位置づけられていて、同協議会の事務局も現在、島原市の雲仙岳災害記念館内にある。
人々の暮らしは古来からお山とともにあった/あるわけです。ネガティブな記憶をそうでない「何か」に変えることが、ご当地の真の復興のためには必要だと考えられたのではなかろうか。それは、ジオパーク参加やキャラクター制定以前の問題として。

2008.12.08 日本ジオパークに認定される
2009.08.22 洞爺湖有珠山、糸魚川とともに日本初の世界ジオパークネットワーク加盟が認定される(cf. 2015.05.04「十年に一度の逢瀬:11」)
2009.12.25〜2010.02.26 キャラクター デザイン募集
2010.03.31 発表
〜2010.06.15 愛称募集
2010.07.26 発表

北海道の有珠山と言えば、戦時下の1943.12〜1945.09に形成された溶岩ドーム「昭和新山」(標高 398m)を持つ。全国北から南から、やっぱり日本は火山国で地震国。地球が生きている証の恩恵と危険の両方と、隣り合わせで生きていくしかないんだろう。

ツルは御幼少の砌、島原や雲仙や天草にはよく家族旅行に出かけていたので、このエリア、何かシンパシー感じるんですよー。「小浜温泉」もちゃんと「おばま」って読めます。(そうした意味では、佐賀の唐津のシーサイドホテルも何度かお泊まりしたし、阿蘇も学級遠足で行ったりしてたし、どこも懐かしさと親近感はあるな
因みに「雲仙」は昔「温泉」と表記した。「雲仙」に改められたのはつい80年ほど前、1934年3月に「雲仙国立公園」(現 雲仙天草国立公園)の指定を受けた時。国立公園になったのも、「瀬戸内海国立公園」、「霧島国立公園」(現 霧島錦江湾国立公園)とともに日本初だった。UNZENのプライドは今も続いてるんでしょう。

でももう、雲仙も阿蘇も、子供の頃に見た山容とはなにがしか違ってるんですね。

(続く)

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