« 【番外編】十年の執念:上(川根本町10周年・肝付町10周年・肝付町ロゴ) | トップページ | 【番外編】炭都になおも燃ゆる火の(大牟田市100周年・大蛇山Tシャツ) »

2016年12月 4日 (日)

【番外編】十年の執念:下(日本理学療法士協会・厚生労働省・高槻市人権啓発推進協議会・日中文化・スポーツ交流年・日露武道交流年)

(承前)

でも、川根本町10周年ロゴマークの公募で最も疑問を感じるのは、もう一つの次点に対して。

(優秀賞)
石井隆文(山梨県)
川根本町10周年(石井案)

-----
10周年の[10]と「郷土を愛する人々」をモチーフにして「心がふれあう感動のまちづくり」のテーマを表現しました。
-----

まあ、例えばこういうことですわ↓。

公益社団法人 日本理学療法士協会
ロゴマーク
(作者不明)
日本理学療法士協会

2001年7月、「一般のデザイナーから公募」されたもの。同協会サイトでは、「健康な体で社会復帰できるようにとリハビリテーションに務める人、手をさしのべる理学療法士を[ハート]で表現しました」と説明されている(ええと、正しくは「努める」ですね)。

厚生労働省
シンボルマーク
日高美明(大阪府豊中市:グラフィックデザイナー)
厚生労働省

-----
国民(老若男女)の喜ぶ姿をモチーフにしました。国民が手を取り合い、一つになって幸福を目指すという意図です。二人の喜ぶ姿の間には幸せの[ハート]の図が隠されています。
-----

お上の庇護のもと、民草が欣喜雀躍しておるわけよ\(-o-)/。

こちらは2008年7月、福田康夫政権下で桝添要一が厚労相を務めていた時の制定です(桝添が自民党を離れて新党改革の代表になったのは翌々年の2010年4月)。制定の目的は「国民の期待する厚生労働行政の原点に立ち返り、組織としてのコーポレートガバナンスを高め、職員の意識を改革するため」とされているから、その辺は○流省庁としちゃ上出来。政府機関でも「コーポレートガバナンス」という言葉を使えることは初めて知りましたが(笑)。
日高はじめ入賞者は表彰式で桝添大臣から賞状と楯を手渡されている。

(優秀賞)
米田範行(千葉県船橋市:デザイナー)

(佳作)
田代精一(京都市左京区:デザイナー)
濱 常治(福岡市博多区:グラフィックデザイナー)
深川重一(大阪府和泉市:グラフィックデザイナー)

あっ、深川センセだけはご欠席でしたww。

でも、応募総数393名、706点から選び抜かれたこのシンボルマークも、あれやらこれやらに似ているとかで評判はいまいちだった様子。

大阪府高槻市
高槻市人権啓発推進協議会(2008年4月解散)
マーク
高槻市人権啓発推進協議会

外務省
2007「日中文化・スポーツ交流年」実行委員会
2007「日中文化・スポーツ交流年」ロゴマーク → 2008「日中青少年友好交流年」ロゴマーク → 2012「日中国民交流友好年」ロゴマーク
加賀谷美幸(東京都台東区)
日中文化・スポーツ交流年

-----
「CJハート、日中交流の心のマーク」
China-Japanの頭文字[C]と[J]をダイナミックに交流させ、新しい[ハート](心)を生み出しました。CとJは、長い交流を「種」とし、ぐんぐん天に向かってのび、成長回転します。ハートを大切に包み込み、守り、育てる様を表現しました。日中交流の基本も心(ハート)です。
文化の心、スポーツの躍動する心を通じて、日中の現在へ、次世代へ、未来へ、交流のハートを回し続ける動きを志しました。
-----

当初2007年に制定された時から、「交流年事業終了後も日中の交流活動のシンボルとして、長期的に使用」することが予定されていた。キャッチフレーズだけは「期待を未来へつなげよう。」→「より良い明日へ」→「新たな出会い、心の絆」と変遷している。
応募側じゃなく制定側による使い回しです。こーゆーのこそSpec Workというのじゃないかしらん(笑)。

外務省のお好きな「なんちゃら年」モノにはこんなのもあり。

外務省
2014年「日露武道交流年」 記念ロゴマーク
大竹友美(編集・デザイン事務所 momizo)
〔2014年12月発表〕
日露武道交流年

-----
「日本とロシアが互いに協力し、友好関係を継続していきますように」という願いを[ハート]の形に込めました。このハートは日露の武道家によって形作られています。2人が、しなやかに鍛えられた体で、互いに技を高め合う様子を表しました。
-----

こんなふにゃふにゃの武道家がおるかいっ。柔道八段、KGB上がりのプーチン大統領が怒りますよ。どうしても乳首に見えちゃう部分もあるし
そもそもこのへんてこなYearも、北方領土あれこれで日本政府が懐柔技をかけたということなんだろう、くわばらくわばら。

あ、こんなのもあったね

【2014.01.16「マルチな才能の行く末」】
兵庫県伊丹市
市立伊丹病院
シンボルマーク
(優秀賞)
駒井 瞭
〔2010年8月発表〕
市立伊丹病院(駒井案)

だからさあ、[ハート]の丸ブーがすぐにこうなるってことぐらいもうわかりきった話だろっつうの。ほんとこのアイテム、公募への使用を禁じる法律作った方がいいんじゃないかって思うぐらい。

//

話は静岡の川根本町に戻りまして。もちろん、「注意事項」にはこう謳われてたんです。

-----
応募作品は、他のコンテスト等で使用したことがないオリジナルのものに限ります。
-----

この規定、随分とユル〜く解釈されたもんだよなあ。それは公募の質の低下を招くのだよ。

ついでにキャッチフレーズ部門も見ておくか。

(最優秀賞)
「ほっとする 人と自然が 和になって」
保岡直樹(東京都)

(優秀賞)
「おかえり!と 緑の風が吹く●●●●」
三谷典子(香川県)

(優秀賞)
「清らかな水と緑に囲まれて 人の輪つながれ●●●●」
大窪誠一郎(兵庫県)

いづれもユルし&わろし。詞遣いの詰めも甘いし、三谷作品なんて音韻もまるでだめ。何より「川根本町」を伏字にしたらどこのものだか全然わかりません。まあそれは10周年キャッチフレーズに限ったことじゃなくて、町長の鈴木敏夫が「町政運営の軸とする」と言うコピー(?)、「心がふれあう感動のまちづくり」だって同じだけど。

« 【番外編】十年の執念:上(川根本町10周年・肝付町10周年・肝付町ロゴ) | トップページ | 【番外編】炭都になおも燃ゆる火の(大牟田市100周年・大蛇山Tシャツ) »

Visual界:キャラクター/シンボル/ロゴ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 【番外編】十年の執念:上(川根本町10周年・肝付町10周年・肝付町ロゴ) | トップページ | 【番外編】炭都になおも燃ゆる火の(大牟田市100周年・大蛇山Tシャツ) »

2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想