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2017年1月16日 (月)

【番外編】大御所の罪:その2(つるぎ町章・美馬市章・庄内町章)後段

(承前)

ガイダーばかりを責め立ててもしょうがないので、少し視点を変えまして。
徳島県のつるぎ町章と美馬市章の公募でもっとすごいのは、審査コメントです。
つるぎ町章

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「つるぎ町」の[つ]をモチーフに構成された町章として親しみのもてる作品である。色彩も、半田町、貞光町、一宇村の三町村を連想させる「青、緑、白」を配し、簡潔・明快でわかりやすい。外側の[青]は、清流「吉野川」の水の青と青空を表わし、中の[緑]は四国山地の豊かな自然を表現している。中心部に置かれている[白]の三角形は霊峰「剣山」で、緑の曲線と白の直線とのバランスが素晴らしい。また、少し見方を変えれば、人が山をそっと暖かく包み込んだようにも見え、人と自然の温もりを感じさせる作品である。そして、その形は、未来に向かっての「つるぎ町」の希望、また、発展をも連想させる。類似調査においても特に問題はなく、新しく生まれる「つるぎ町」の町章として最高と思われる。
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御冗談を。「2町村しか表されとらんじゃないか」という反応の方がフツウでしょ。色地の上に置く時はどうすんのかね。Logicがゴリ押し。

〔町章選考委員〕
(委員長)
中東文男(合併協議会委員:一宇村)

(副委員長)
南 和夫(合併協議会委員:貞光町)

(委員)
浜口伸一(合併協議会委員:半田町)
坂野美恵子(四国大学助教授)
上野まゆみ(貞光工業高等学校教頭)
前田保司(半田小学校校長)
北室正一(木綿麻倶楽部主宰)
粟飯原由美(元 一宇中学校教諭)

美馬市章

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全体的に、バランスに優れ、誰からも好まれる心温まるデザインに仕上がっている。
作者の趣旨でもある、美馬市の[m]を美しい[グリーン]で表現し、里から広がる森を上手にデザイン化している。また、その形状はカタカナの[ミ]と捉えることも出来る。そして、太陽を表す柔らかな[ピンク]の円、天地には、青空と吉野川を表す落ち着きのある[ブルー]。その3つの美しいパーツが穏やかに自己主張し、なおかつ見事に調和している。
また、見方を変えると、マーク全体を「瞳」と連想する事もでき、今後の美馬市の「発展」の可能性を見据える「瞳」を表現しているようにも見ることができる。
美馬市の市章としてこのデザインは、自然豊かな市としてのナチュラル感と優しさを併せ持っている。また、市民の誰からも親しまれるようなデザインであり、なおかつ永久的に使用する市章としても飽きのこないデザインでもある。
以上のことから、新しい美馬市に適した素晴らしいデザインであり、美馬市の市章としても最適だと考えられる。
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「馬」をモチーフにするより(事実、次点にはそうしたものも入っている)こちらの方がよい、と判断されたわけね。ちょっと、いやかなり意外。

〔美馬市「市章」選考委員会委員〕
(委員長)
津川政仁(合併協議会5号委員:穴吹町)

(副委員長)
河崎良行(徳島県美術家協会 副会長)

(委員)
尾形英雄(合併協議会5号委員:脇町)
藤本善子(合併協議会5号委員:美馬町)
平井啓子(合併協議会5号委員:木屋平村(こやだいらそん))
坂本三千一(みちかず)(徳島県美術家協会 デザイン部会長)

それでだよ。
はーーあdespairdash。代わり映えしない「色遣い御託」があれこれ出てくるのはどこでも同じだからスルーするとして、これらのデザインのどこにそれぞれのLocalityが表されているのかなんて小難しいこともうっちゃらかすとして、長たらしい文章の流れがまるで同じなのは一体どういうわけ?

前に【2013.12.10「誰だ?言葉をパクる者は!」】でも書いたけれども、この文体、どうやら徳島県内の自治体章公募に蔓延していたものらしい。

徳島県吉野川市章
〔2004年2月〕

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新しく出来る市章は市民の夢や希望を感じなければならない。このデザインは、元気があり、斬新であり、新しく生まれる吉野川市の市章としては最適と思われる。
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徳島県阿波市章
〔2004年10月〕

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新しく出来る市章は市民の夢や希望を感じる作品でなければならない。このデザインは、元気であり、斬新であり、新しく生まれる阿波市の市章に最適である。
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なぜ、そんなことになるのか。なぜ、そんな言葉が安易に使えるのか。ツルの愚考するところ、それは「徳島県美術家協会」の大御所たちの影響力によるものである。

〔吉野川市 市章選考委員〕
坂本三千一(徳島県美術家協会 理事・デザイン部会長)
福井 章(徳島県美術家協会 理事)

〔阿波市 市章選考委員〕
(委員長)松永 勉(徳島県美術家協会 彫刻部会長)

坂本なんて吉野川市章と美馬市章の両方の審査に顔を出しているではないか!(他にもきっとあるに違いないわ。)
美馬市章を最終決定した2004.11.08の第21回美馬郡東部・北部合併協議会で、坂本は次のように発言している。

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初めまして。私、選考委員の1人であります坂本です。地元の方に説明してもらったらよかったんでしょうけど、僕はデザインの専門であるということで、私にお話がまわってきたものと思います。
今「津川委員長」の方からご報告があったことが全てでございまして、いいのを協議会に出すことができたなあと、そういう気持ちでいっぱいでございます。ただ、今の報告の中でどういうふうな選考をしてただろうかなあという部分でちょっと付け加えさせていただきますと、地元の方が4名と、それと外部の彫刻家の「河崎良行さん」がいるんですが「西会長さん」とは懇意にされているような話を聞いております。僕はグラフィックデザインが専門なんで「河崎さん」は今日、用があって、行事がバッティングしてるかなんかで来られないということでしたんで私にお話がまわってきたんだと思います。それで、今日の、僕、藍住から来よりましてちょうど1時間ぐらいかかるんです。それで車の横に第1位に選考されている作品を横に並べながら、信号で止まった時に脇見しながら、ああやっぱり一番これがよかったなあ、これが協議会で満場一致で決めてくれると一番ありがたいなあ、目の格好にも見えるけれども、これはやっぱりちょっとした小宇宙を表現しとんではないかなあっていう気持ちまで心の中で高まっています。というのは、宇宙が丸いもんかどうかは分かりませんが、仏教の中の曼荼羅やって丸いだろうし、そういう意味から言っても広がりはいっぱい「津川委員長」が説明したような意味の他にもいろんな可能性を秘めている、いろんな可能性を秘めている『美馬市』であってほしい、あり続けたいなあと、そういうふうな願いもそれに付け加えたいなあという気持ちでございます。
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しかし、この饒舌な「小宇宙」や「曼荼羅」の話は公式の講評には取り込まれなかった。さすがにこれで「曼荼羅感ハンパねー」なんて伝わらないもんね。

応募側はテンプレ丸ブーデザインに走り、審査側は固定概念の物指しで型どおりのステートメントを出す。結局、大御所卵と大御所鶏が表面上だけすり寄った感じです。

なに?つるぎ町章の選考委員には同協会のメンバーは入ってないからその批判は当たらんじゃないか、ですって??
いいえ。だからこそ一層怖いんですよ、Blackboxぶりがshock

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