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2017年3月 6日 (月)

【番外編】大御所劇場 六幕目:椿の杜の満開の下(伊賀市マンホール・ゆめいぶき・みかちゃん)

(承前)

利香にはまだいろいろ採用作品があることがわかってきた。きりがないので、厳選してもう3点ほど、ツッコミ甲斐あるところを並べておこう。

三重県伊賀市
マンホール蓋 デザイン画
杜多利香(兵庫県神戸市)
伊賀市マンホール

「市民の皆さんに、下水道に対し、より関心をお持ちいただくため」に公募され(大苦笑)、2006年9月に発表されている。
うーむ。わずか10年ほど前のこと。利香は22〜23歳だったはずなので(後述)、そんな若い世代がこんな昭和ノリの絵を描くかしらんって気がするんですよーー(個人の感想です)。利夫父っつぁんならわかるけど。

まあな、これ、応募総数12点だったんだよね。
選定理由は「マンホール特有の円形を生かして、伊賀市の花・木・鳥と[忍者]がバランス良く配列されている」と誠に阿呆阿呆しいんですが、これは前年10月に「伊賀市の花・木・鳥選定委員会」が[ササユリ]・[アカマツ]・[キジ]を選んだばかりだったので、そんなことになったのだろう。担当部署は市役所本庁下水道課。

うーん、率直に言っちゃえば、ツルはマンホール蓋のデザインなんてまるで興味がないです。てか、マンホールの蓋自体に興味が湧かない、全く。ほら、この画像を集めたサイトとかもあるけれど、街角でデザインを凝らしたものを見かけると逆にイタタと思うぐらい。だから実物がどんなものになったかもとんと気になりません、着ぐるみ以上に。

はい、次。

滋賀県米原市
コンポステーション息吹
堆肥「ゆめいぶき」ロゴマーク
杜多利香(23歳:兵庫県神戸市)
ゆめいぶき

これまたデザインはどうだっていい、新潟の米粒キャラと微妙に発想が類似していることを除けば。

【2017.02.21「大御所劇場 一幕目:春にしてキャラを離れ」】
新潟県
地域ICT未来フェスタ2006 in にいがた イメージキャラクター
ミライス
杜多利香
ミライス

たまげるのは、堆肥の愛称やロゴマークなんてものをわざわざ全国公募したという、その感覚です。

-----
(2007.01.14 中日新聞 抜粋)

米原市は、同市藤川の生ごみ処理施設の愛称が「コンポステーション息吹」に決まったと発表した。
生ごみや畜ふんなどで作った堆肥(たいひ)の愛称は「ゆめいぶき」に決まり、[稲]をモチーフにしたロゴマークも決定した。
同施設は、同市伊吹地域から出る生ごみ、畜ふんなどを受け入れ、堆肥にして販売する。

〔中略〕

同市は「無報酬だったが、たくさんの応募をいただいた。市民が愛着を持ってくれたら」と話している。
-----

で。

〔施設愛称〕
西川 宏(81歳:米原市高番)

〔堆肥愛称〕
小寺光雄(61歳:三重県四日市市)

アイーン、テンプレ小寺がまた出てきたよぉぉO(≧∇≦)O。皆さんマニアな公募ランティアだった次第。

でもねえ、一番ワロタのは;

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2007/01/15
素で[お米]の銘柄だと思った
-----

という書き込みでしたとさ。イヤほんま。

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ゆめいぶき1号
原料:生ごみ、牛ふん、もみ殻、米ぬか、刈草剪定枝

ゆめいぶき2号
原料:農業集落排水汚泥、もみ殻、米ぬか、刈草剪定枝

ゆめいぶき3号
原料:牛ふん、もみ殻、米ぬか、刈草剪定枝
-----

だから、お米じゃないんだってば(笑)。ゆめいぶき3号なんてバラの栽培に最適でしょうなあ。(多肥を好むバラの栽培土には肥保ちのよい牛糞、王道です。)

もっと突拍子もないやつ、いってみよう。

長崎県南松浦郡新上五島町
新上五島町コミュニケーションポータルサイト「みっか」 イメージキャラクター
みかちゃん
杜多利香(23歳:兵庫県神戸市)
みかちゃん

2008年2月発表、多分この辺りが利香の活動の最後期ではないかと思う。町の発表資料ではこう紹介されている。

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新上五島町の花木[つばき]と町の鳥[めじろ]を組み合わせたデザイン。また、新上五島町の[海]をイメージしブルーを加えました。サイトを飛び回る元気なキャラクターをイメージしてくださいました。
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スゴっ。こいつぁあ恐れ入谷の鬼子母神、つらつら椿の紅いキャラであることよ(わけわかんね)。赤で表したら、しかしそれはもう目白ではなくて鸚鵡か鸚哥であらう。

サイト愛称の「みっか」は地元の小学校4年女子によるもので、この下に「みてみっか」「こうてみっか」「いってみっか」「してみっか」なんてのがぶら下がっているわけ。だからキャラも「みかちゃん」なの。そうだよね、みかちゃん?いいや、利香ちゃん?
役割からして二次元界のみの存在だったと考えられるから、「着ぐるみにしやすいデザイン」なんてことも考慮する必要がなかったのだろう(これで着ぐるみ化したらかなり狂気を帯びてたかと)。

あのね、ツルが常日頃叩いておる「独自性のなさ」「多様性のなさ」、それは本作においては問題あるまい。そこは一応認める。しかし、「上質なキャラクターデザイン」と言い得るためには、もちろんそれで必要かつ十分ではないはずです。これって「キャラクター」たり得ていたの?

//

ふうーー。こうして見てくると、杜多利香を「自治体章公募の大御所」としてのみ捉えることはいかにも失当と思えてくる。
良く言えばAgressive & Versatile、悪く言えば手当たり次第。決して長くない活動期間のうちに、分野を問わず阿修羅のように作って作って作りまくって、出して出して出しまくって、選ばれまくって、そうしてふっといなくなった。

ならばなぜ、彼女は消えたのだろうか?

― Title Inspired by「桜の森の満開の下」(1947.06.15)坂口安吾(1906.10.20〜1955.02.17)―

(続く)

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