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2017年4月 8日 (土)

【番外編】マスコミの罪:Intermission

(承前)

前回引用した記事に比べれば、次の感覚の方がまだまともだと思える。

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(2005.09.08 南日本新聞)

企画[記者の目]市町章パターン化/南大隅支局・山口重彦

円や弧、曲線を組み合わせた形。大部分は青、水色、緑で、ワンポイントにオレンジや赤を配色―。平成の大合併で次々と生まれる新しい自治体の市町章の大まかな傾向だ。
町の躍動感をうねるラインで、海川の潤いと広がる空を青で、山や田畑の豊かさを緑で、輝く太陽をオレンジで、発展飛躍を赤で―。デザインの趣旨もよく似ており、どこの地方都市にも当てはまる文言が並ぶ。
南大隅町の町章は町名から[M]と[O]を図案化、錦江町も[き]をモチーフにした。いずれも前述の傾向から外れない。
デザインに詳しい知人によると、やさしい感じを与え、「バッジにも使用」となると円や曲線になるという。色は四色以内、グラデーション不可など、条件もほぼ同じで、デザインも色使いも絞られるそうだ。
昨年八月までに誕生した全国三十六の新市町章の一覧を見た。山梨県南アルプス市は頭文字の[M][A]で山並みを描き、同県富士河口湖町はずばり[富士山]を図案化。イメージそのもの、全国区の名勝地を持つ所はうらやましい。
南大隅町の町章募集には全国各地から応募があり、一人で十点以上の人もいた。「賞金ハンター? この町のことをどれだけ知っているのだろう」と勘ぐりたくもなった。
国の号令に従って急いだ合併。そのシンボルまでも似たり寄ったりの没個性になりそうな予感がする。公募する限り仕方のないことなのだろうか。
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うわっ。これ、ツルが書いた文章じゃありませんよbleah

【2017.02.25「大御所劇場 二幕目:春と修羅」】
鹿児島県肝属郡南大隅町
町章
杜多利香
〔2005年8月制定〕
南大隅町章

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南大隅町のイニシャルの[M][O]で、町を包む雄大な自然がデザインされ、山並みと海の波を重ねたダイナミックなラインは、町の発展力を象徴しています。また、南大隅町の蒼々たる大地の様子が表れており、最南端の町から文化が広がり発展する様子が描かれています。
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【2015.10.07「One of Those "類似" Preventive Measures? ― 壱の斬」】
鹿児島県肝属郡錦江町
町章
井口やすひさ
〔2005年7月決定〕
錦江町章

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[き]の頭文字をモチーフに、タウンカラーの[緑色]は櫻島、薩摩富士と大地、[青色]は錦江湾と青空、[橙色]は夕陽に映える町の景色をイメージし、町民に親しまれ、愛され、「あふれる自然、心豊かなまち」が合併を機に、町政の融和・団結とますます飛躍・発展・繁栄する「錦江町」の明るい元気な力強い姿を表現しています。
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うーん、残念ながら、錦江町には確かに全国レベルの知名度のものは何もない。容赦なく返り太刀を浴びせれば、この町が錦江湾に接する部分はごく僅かであって、錦江町の名は限りなく僣称地名に近い。一方で南大隅町には九州本島最南端、いや日本の本土最南端の地、佐多岬(さたみさき)(*1)があるじゃないか。この町名には単に「大隅半島(*2)の南端」というにとどまらない意味があったわけだ。町章デザインにそのことが活かされたとは一向に頷けませんがねcoldsweats02

(*1)愛媛県西宇和郡伊方町にある四国最西端の佐田岬(さだみさき)とは別。
(*2)鹿児島県の東の方の足が大隅半島、西の足が薩摩半島。

この記事の中で、記者子は次の2点をホメたのだろうか、それともそうではないのだろうか?

【2016.07.31「丸ブーtyphoon艶競べheart [21] のおまけ」】
山梨県南アルプス市
市章
(作者不明)
〔2003年9月制定〕
南アルプス市章

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南アルプス市のイニシャル[M]と[A]を組み合わせ、「南アルプス市」をイメージしました。
「自然と都市(人)との調和」が下の[楕円]により表現され、「未来に飛躍する夢と希望の都市」が上部の[三角形]のフォルムにより表現され、南アルプス市を明るく、力強くシンボライズ(象徴化)したデザインです。
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【2016.04.17「丸ブーtyphoon艶競べheart [16]」】
山梨県南都留郡富士河口湖町
町章
佐藤秀人
富士河口湖町章

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[富士山]を取り巻く[湖]と、さわやかな高原の風のイメージを表し、富士山と良いつながりを持って発展していくまちを表現しました。
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でも、うらやましがってるぐらいで済んでるうちはまだよかったんである。
両町はいずれも2005年3月に合併していて、その直後の10月の国勢調査時点に比べ、2016年10月の人口は南大隅町が▲25.6%、錦江町が▲22.9%。今から3年後、東京五輪の終わった頃の国勢調査では各々7千人を切りかねない。コミュニティの維持にもそれなりの母数は必要だろうけれど、ご当地に限って言えば、両町の発足に際して合併の線引きを巡るゴタゴタがあったので、おいそれと平成大合併第二陣(そんなものが来るとしてだが)に乗っかるというわけにもいかないだろう。
大抵の日本の地方市町村は多かれ少なかれ同じ状況。いかに人口減の時代を生き抜いて未来を切り開いていくか、どこの自治体でも舵取りは大変難しいと思うのですけれど。

南大隅町 9,897人 → 7,359人(人口密度 34.5人/km2)
錦江町 10,015人 → 7,720人(同 47.3人/km2)

(続く)

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