« 【異色編のその後】もう一度、野心(〈もち-うさぎ〉・もち-こねこ)前編 | トップページ | 【異色編のその後の深掘り】もう一つの野心 »

2017年5月30日 (火)

【異色編のその後】もう一度、野心(〈もち-うさぎ〉・もち-こねこ)後編

(承前)

「野心」が再び、いやみたび、頭を持ち上げてきたということでしょうか。そこを否定するものではないけれど、いろいろ気になるんですね。例えば。

次のtweetは、ツルがこのことを知った4月13日昼過ぎの時点で、固定表示もされていたと思う。でも同日午後には消されてしまった。1週間の宣戦布告だったんだろう(目的達成により消されたのかと)。

-----
2017.04.07
10年ロイヤリティもらってないのに、苦情だけメールで言われても....
( *`ω´)
10年こっちはタダ働きやで?


2017.04.07
知識と経験に対価払わないで、メールでツイート消せとか、良いご身分過ぎるわ
( *`ω´) ちゃんちゃら可笑しいわ
-----

「旧村長派とか新村長派とか、神奈川産まれ育ちの私にはどうでも良い」、「村派閥に関わりたくなーい!」の部分もそう。単なるビジネス上のトラブルを超えた政治の匂いがする。

Wikipediaに当たってみると、これがなかなか面白いです。

現村長:小林豊彦(1945.07.03〜:71歳)
・小林静夫(元新潟県議会議員・元弥彦村長)・ミエの長男
・早稲田大学第一政治経済学部卒業
・記者として日本経済新聞社に勤務(海外勤務含む)
・出版局長・営業推進本部長・子会社社長を経て退社
・60歳で帰郷し農耕生活へ 彌彦神社の初穂講献納米審査で5年連続入賞(1等賞1回)
・2015.01.25 36年ぶりに行われた村長選挙で現職の大谷↓を破る
・2015.02.22〜 村長(1期目)

前村長:大谷良孝(1956.01.28〜:61歳)
・中央大学法学部通信課程修了
・社会福祉法人理事
・弥彦村村議会議員
・弥彦村助役
・2003年・2007年・2011年とも無投票で当選
・2003.02.22〜2015.02.21 村長(3期)

年齢の問題を除けば、現村長の方が圧倒的に華々しい経歴ですねえ。何十年も政治的に無風だったご当地に風穴を開けただけあって、その後のイロイロに作者が巻き込まれたものかもしれない。村長交替の3ヵ月後にもち-うさぎは弥彦村の公認を取っている。

もう一つ致命的なのは、ご当地キャラの作者として売ってきながら、村社会なんかどうでもいいもんと言っちゃったこと、あるいは、自分の人脈(実際には血脈を意味するらしい)に縋ろうとしながら過去の人脈は切ると宣言しちゃったことであろう。
都会の上流階級の出自を強く意識する一方、Mentalは全体的に劣等感に裏打ちされたネガティブ(暴力的ですらある)、Physicalは脆弱と理解しました。

つぶさに読んでみれば、「起業」をこの8月に予定していたり、家の購入も考えていたり、若い身内を病で亡くしたりとこのところいろいろあったようですが、つまりはお金が必要な状況に置かれているのは間違いない様子。
0歳と3歳の時に肺ガンになって右肺3分の1取ったとか、子宮筋腫2回とか、引きこもりをコスプレおたくで脱出とか、海洋汚染の刺身食べて流産経験とか、浮気性の元彼につきまとわれて難儀とか、自己肥大気味に、Profilingに格好のネタもぽろぽろ撒かれてます。

-----
2017.05.13
元彼のストーカーの件、そろそろ弁護士さん頼んじゃうけど、それで良いかな? ( *`ω´) お金払ってでも絶縁したいわ 旦那との暮らしが大事なの
-----

そこまではそのように理解したのだけど、この問題の本質をどう捉えればよいのかはまだよくわからないでいる。創作者が受け取る対価が「何」に対してであるべきなのか、著作権が守られる根源はどこに求められるのかというところが。
「作者が儲からなくてはキャラクタービジネス業界が衰退してしまう」という点には異論はない(賞金で売り切り型の公募キャラには関係のない話だろうが)。しかし、である。

公募には手を出さなかったこの作者の場合、自作キャラへの愛着も強いだろう。であれば当然に課金型ビジネスモデルたるべしと作者は考えている(?)ようである。しかし果たしてそう言い切ってしまえるものなのかどうか。

例えば奈良美智の(A)絵画作品が100万円で売れたとする。作者はその時点で経済的対価を手にするわけだけど、その後その絵が多くの人の目に触れ、あるいは転々流通していっても、基本、実入りはもうないわけです。
では、(B)デザイン作品ではそうはならず、そのまま課金装置として働きいていき得るのはなぜか?知的労働の荷重は変わらないものとして、複製再生産というプロセスの有無のみでそこまでの差異を生むものなのか?
それとも、(B)の当初対価を(A)より低く抑えることでバランスが図られるってことですか?けれど、(B)が将来的に人口に膾炙するかどうか、金の卵を産む鶏かどうかはギャンブルである。だったら作者側としてはむしろ(A)狙いの方が確実なんじゃない??と思ってみたり(ご当地公募に毒されたせいかしら)。

無論、本件の契約内容は知らないし、債務不履行の存否についてはましてや。成立過程を踏まえて判断するに、当初は対等な交渉ができる状況にはなかった、そこに10年以上経って作者が反旗を翻したものと考えられる。

さりながら、作者に先行き確たる戦略があるわけでもなさそうだ。血脈を介してビジネス拡大を考えているようだけれども、もち-うさぎで独立系全国区 → 挫折 → 新潟県公認 → 弥彦村公認追加という変遷を経てきた立ち位置の微妙さが、現在の長岡市商工会等のお歴々の目にはどう映るか。祖父の七光りだって、今さらどれほどの神通力があるというのよ。ツルがその立場だったら「昔の話だからねえ」で一蹴です(ツルの仕事でもそんな無茶オファーが最近2度あった)。川崎市に至っては、現実問題としてご当地キャラ人気の冷めた今、容易に受け容れてくれるとは思えない。作者の言葉を換骨奪胎すれば;

≪もう飽和だしご当地キャラが溢れすぎた国なんだから、キャラに無理をさせても意味ないんすよ≫

である。

無論、新しいキャラを創造すれば話は違ってきて、新しいビジネスチャンスも拓けてこよう。しかし、2000年にもち-うさぎを生んでからこの方、「ゆるキャラブームの前からいるゆるキャラ」一本で売ってきたことは(*)、裏を返せば「ブームの最中にも新しいキャラを打ち出せなかった」ということであるかもしれない。

(*:もち-こねこは、マネージメントを行っている株式会社タクトコミュニケーションズ(東京都文京区本郷)のサイトに、『新潟県観光協会&弥彦村公認の「新潟生まれのキャラクター もち-うさぎ」の作者 Makiの15年ぶりの新キャラクターです』との記載がある。)

その目で見ると、ビジュアル的にはクレヨンしんちゃん by 臼井儀人(よしと) (本名 臼井義人(よしひと):1958.04.21〜2009.09.11)の愛犬「シロ」ともそんなに変わりゃしないわけで。当時JDだった作者自身、今や38歳の自称BBAである。諸々甘くないアゲインストの風が吹いてきて、話題性と訴求力が落ちているのは致し方ない、そこをどうやってカバーするのか。
「ちっちゃいおっさん」を生んだ故 池田進太郎が、「入ってくるライセンス料は微々たるもので、持ち出しの方が多い」と語っていたことも思い出されます。

現在、もち-うさぎサイトには;

-----
☆2017年5月現在☆
新展開準備中・・・お楽しみに☆
-----

とある一方、もち-こねこサイトの「作者の志」にはこう書かれている。

-----
「もち-こねこ」を通して日本を世界に発信出来たらいいなと思っております。
2020年の東京オリンピックまでには、日本のキャラクターとして有名になっていたいです。
-----

Big Mouthも大言壮語も大変結構、実行が伴えば。

結論。この作者が今後どこまで創造力を、あるいはビジネスセンスを発揮できるか注視したい(まるで証券アナリストみたいだわ)。

もち-うさぎ&もち-こねこ

いずれにせよ、風薫る5月に、ちと残念なお話。

« 【異色編のその後】もう一度、野心(〈もち-うさぎ〉・もち-こねこ)前編 | トップページ | 【異色編のその後の深掘り】もう一つの野心 »

Visual界:キャラクター/シンボル/ロゴ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1247782/70635332

この記事へのトラックバック一覧です: 【異色編のその後】もう一度、野心(〈もち-うさぎ〉・もち-こねこ)後編:

« 【異色編のその後】もう一度、野心(〈もち-うさぎ〉・もち-こねこ)前編 | トップページ | 【異色編のその後の深掘り】もう一つの野心 »

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近のトラックバック

無料ブログはココログ
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想