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2017年6月21日 (水)

【番外編】激怒するコシノジュンコ!それは確かに恐いが(今治タオル・クールジャパン・JOC第2エンブレム・Cirrus Logic)

本日は夏至、即ち日輪の最も旺んなる日というわけで。

愛媛県今治市
今治商工会議所・四国タオル工業組合
今治タオルブランド商品認定マーク
佐藤可士和(アートディレクター)
今治タオル

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モチーフに用いたのは今治の恵まれた美しい自然「太陽」「海」「空」「水」。

象徴的に採用した[白]は、「空に浮かぶ雲」と「タオルのやさしさ・清潔感」を。
[青]は、「波光煌めく海」と「豊かな水」を。
[赤]は、「昇りゆく太陽」と「産地の活力」を表します。
各々の色のイメージを重ね合わせ新しいJAPANブランドとしてのメッセージを託しました。
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泣く子も黙る超売れっ子です(若い印象があったけど、1965年生まれで現在もう50歳を超えてんのね)。2007年2月発表、佐藤にとり初めてのご当地ブランドプロデュースだった(もちろん今治タオルにとっても)。

当初は「imabari towel」のみの表記だったのが、後から「Japan」と加えられた様子。それもどうなんだか。製造業中心に、「日本発」「業界初」の神話は相変わらず強い、というより前にも増して強くなりつつある。しかし、安い海外製品に対抗し得る競争力をつけることが当面の至上命題であるにせよ、真にブランド力がついたあかつきには「Japan」なんて要らなくなると思うけど。単に「今治良品」とだけあれば。

それから10年、戦略は見事に当たり、「今治」のブランド価値は大いに高まったと言えるだろう。佐藤の株も上がったでしょうが、一方こんな[日の丸]もあった。

内閣府 知的財産戦略推進事務局
クールジャパンロゴ
佐藤可士和(アートディレクター・クリエイティブディレクター)
クールジャパン(佐藤版)

ふふふ、ここからが本題。

「Cool Japan」自体の概念が多義的なのと同様、国策としてのそれも複雑怪奇であり、どうやら旗振り役は内閣府で、実業面は経済産業省が仕切っているらしい。
2011年6月に内閣の知的財産戦略本部(本部長:内閣総理大臣 菅 直人)が公表した「知的財産推進計画2011」には4つの柱があって;

①国際標準化のステージアップ戦略
②知財イノベーション競争戦略
③最先端デジタル・ネットワーク戦略
④クールジャパン戦略

④のマークとして9月に発表されたのが上掲のものです。本部長は既に野田佳彦に変わっていた。
ロゴには佐藤の「クールジャパンメッセージ」が添えられていて。

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次のあたらしい日本へ。
日本は、もうこれまでの日本ではない。
人類史上最大級の災害を乗り越え、立ち上がることで、
さらに強く、創造的で、自信に満ち溢れた国へと生まれ変わる。
すべてが、次のステージへ。次のあたらしい夢へ。次の日本へ。
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かっくいー。けれど即座に↓との酷似が浮上した。

日本オリンピック委員会
第2エンブレム
コシノジュンコ(小篠順子)
JOC第2エンブレム(白) JOC第2エンブレム(黒)

黙る子も泣く小篠Gorgon三姉妹の次女。昔っから恐いオバサンの印象があったけど、1939年生まれだから既に御歳傘寿に近い。

コシノジュンコ

ほとんど日輪ヲ操リ鬼術ヲ能クスル巫女状態ですが、「徹子の部屋」に出演した時(2012.04.09)の姿です。アイコラではないので念のため。

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1993年、コシノジュンコ氏により「対極」というコンセプトの基に[原文ママ]デザインされたものです。
[日の丸]をイメージの中心に据え、[円]と[正方形]、[赤]と[黒]、西洋と東洋、静と動、宇宙と人間をテーマにデザインされています。対極は両極が存在してはじめてつり合いがとれバランスや調和を生み出すことが可能になります。
円と正方形には、神が作ったとされる「形」と人間の技による「形」という造形的な側面で根源的な意味があります。赤と黒は、対極のイメージを表現しています。動く太陽は、東と西、南と北を一つにすることをシンボライズし、各国間に存在する障壁を取り除き地球的な視野で物事に取り組んでいく姿勢を表わしています。
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やっぱり卑弥呼・・・。
1998年長野五輪開催に向けて作られたエンブレム。さすがに売れっ子らしく、直截かつ明快な説明ではある。因みに「第1」は1959年、脇野(斉藤)辰夫(アマチュアデザイナー:日本スケート連盟理事)により制作された古いものなので、この際関係なさげっす。

しかし女王の託宣も黒船の前には神通力を失う。

Cirrus Logic, Inc.(米国)
コーポレートロゴ
Cirrus Logic

うぐぅぉおぉぉ、キェーーッ(`_´メ)sign03色違いだから類似ではないのじゃああsign03(ばき)

CL社はテキサス州に本拠を置く半導体設計開発企業で、1984年創業、NASDAQ上場。日本法人もある。血眼で探し回っても制定時期はわからなかった。

国家的ロゴを巡る大物デザイナーの確執、なんてのは格好の週刊誌ネタになった。しかも、むしろ4年後の2015年になって。佐野研二郎が博報堂で師事していたのが佐藤、パクリの師はパクリ、てな文脈で改めて書き立てられちゃったわけ。

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(女性セブン 2015年9月25日号 抜粋)

「当時、ツイッターでは“どこかで見たことがあると思った”“ほんと似ている”などのつぶやきが相次ぐ一方、“似ていない”“許容範囲では”と賛否両論が巻き起こりました。
その後、あるパーティーで、コシノさん本人が、時の首相だった民主党の野田佳彦氏がクールジャパンのバッジをつけているのを見て大激怒。“これはどういうこと?”と大変な騒ぎになったのです。
新聞でも取り上げられる事態となり、クールジャパン事務局は『JOCのマークは把握していたが、類似商標にはあたらないという専門家の判断だった。すでに商標申請をしているので手続きを進める』と公式にコメントしました。一方、JOC側は『近く対応を協議する』と明言を避けました」(スポーツ紙記者)
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ああ、鬱陶しい。コシノのイメージに合わせて都合よく「激おこstory」を作文した気がする。その方が読者の助平根性を満足させられるもんね。
でも、「CJがJOCのことは知っていた」のくだりは結構な驚きです。「類似には当たらない」というのはどこから出てくる理屈なんだろう?

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(同上)

コシノ氏を知る人物がこう振り返る。
「JOCも政府もなんとかコシノさんの怒りを鎮めようと必死だったそうです。いろんな人が出て来てコシノさん側をなだめて、そうこうするうちに結局うやむやにされてしまった…。そして佐藤さんのロゴマークはいつしか姿を消しました」
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どう宥めたかなんてどうでもいいけど、現在Cool Japanのマークとして内閣府サイトに出てるのは、[日の丸]と[桜]を組み合わせたこれですね。

内閣府 知的財産戦略推進事務局
クールジャパン・ロゴマーク
クールジャパン

作者不明だけどcoldsweats01

PS:
コシノジュンコと草間彌生の区別がだんだんキビシくなってきたわ。

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