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2017年6月12日 (月)

【番外編】お上にはお上の事情と紋章:ロ(国土交通省・観光庁・島根県シンボルマーク)

(承前)

石川の作品、まだ続きがあった。

国土交通省/Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism/MLIT
シンボルマーク
石川 明
国土交通省

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人と国土、躍動をイメージしました。国土の上で人々が弾んでいる躍動感を、人々のハートである[心]の文字をモチーフにしてデザイン化しています。また4省庁が心を一つにし、国土交通省が未来に向かって躍動する姿を現しています。
[ライトブルー]はとらわれない軽やかさ、[明るい赤]の部分は人々の熱い思いを表しています。
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あらあら、とんだ丸ブーでpig。こんなのってたっくさんあるぞ、ご当地公募の自治体章なんかに。「人々の熱い思い」とは誰のことを指しとるんかね。

こちらは前回挙げた2001年1月の省庁再編で、運輸省、建設省、北海道開発庁、国土庁を統合したものです(沖縄と北海道で行き先が違ってたんだ)。マークは同年4月に職員投票を経て発表されているから、ご当地丸ブーに先鞭をつけた時代感やね。公募か否かはやはり明らかにされていません。

英文表記は、2008年10月に傘下に観光庁が発足した際、"Tourism" が付加されている(ただし、略称が "MLITT"となったわけではない)。こういう例示的列挙による説明的な英文組織名、ほんっとださいと思う。もっと包括的に行かなきゃ(和文はそうなわけでしょ)。その後、マークに添えてフルスペルで英文を表示することはなくなったようです。長くなり過ぎたからだよね。言わぬことではない。

しかし、これを「丸ブー」と呼ぶには[丸]が足りないと思われた読者諸賢もおられましょうな。然らばこれを出しとこう(^_-)。

観光庁/Japan Tourism Agency/JTA
シンボルマーク
観光庁

前述のとおり、2008年10月1日、国土交通省(!)の外局として発足したその日に発表されている。作者はわかりませんが。

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観光立国の実現に向けて、観光に関係する多様なプレーヤーが、チームとして一丸となって取り組んでいく決意を示すものとして、[日の丸]をモチーフに用いました。
日の丸から出入りする[赤白のリング]は、「変化」を表しています。国内外における人々の活発な観光交流を表すとともに、観光立国の実現に向けて、観光庁が、過去の行政のあり方にとらわれず、新たな変化の創造を目指して取り組んでいくという姿勢や、新しい行政組織に求められる創造性、柔軟性、機動性などを表現しています。
[赤]の色彩や躍動感のあるデザインは、観光立国の実現に取り組む職員の情熱を意味するとともに、迅速さ、積極性、行動力など、政府一体となった取組の旗振り役を担う観光庁の目指すべき姿を示しています。
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これまた長ったら・・・。「躍動感」、あります?このデザインに。
コメントを注意深く読むと、外からの観光需要の喚起に重きが置かれていることがわかる。外国人観光客は確かに増えたし、「インバウンド」なる言葉にもすっかりなじんじゃったよなあ(でもない?)。それもこれもこのお役所日の丸のおかげ(でもない?)。
ま、国旗のデザインを用いるのはむしろ禁じ手でしょ。三流役所が。

石川の話に戻りまして。
調べてみると、70年代から活動してきたギョーカイの大立者らしい。1948年生まれ、多摩美術大学デザイン科卒業。株式会社アイドマの社長まで務め、2010年からは石川明デザイン研究所(埼玉県吉川市)を開いている。多分個人事務所なんでしょう。
てことは、見てきた省庁シンボルマークの作品はいずれもアイドマ時代の採用ということになりそう(つまり上がっちゃったわけね)。
CI関係でいうと、日本たばこ、東京ドーム、テレビ東京、大和証券、ニチレイなどなど多数。実は(旧)国土庁のシンボルマークも手がけたりしているので、その辺りからお国の役所とのコネクションができたのだと考えれば、集中受注の理由も見えてくる気がする。i.e.お役人のお気に入り。

石川のキャリアの中には島根県シンボルマークの特別審査委員なんてのもあるんですが、それがまた驚きだった。

島根県
シンボルマーク
島根県シンボルマーク

(総務省 + 観光庁) ÷ 2 ≒ 島根県

総務省

(@_@)(@_@)(@_@)。一体「特別審査委員」とはどんな立場だったのかとどつきたくなるけれど、実際は1990年制定の島根県の方がずっと先(手描き風全開だった頃でしょうかね?)。それはまたそれでもっとコワい。

因みにこのシンボルマーク、Wikipediaには次のように載ってます。

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都道府県章とは別にシンボルマークを制定した都道府県の多くはシンボルマークの使用を優先しているが、島根県の場合は2000年代後半からシンボルマークの利用頻度が減少しており県のウェブサイトでも県章の方が優先的に使用されている。
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いや、今やもう県サイトには出てすらいません(失笑)。つまりは1990年から始まったという「シマネスク・島根」キャンペーン(詳細不明)のためのスポット使用だったんですかね。それとも、それ以外の理由で・・・?shock

(続く)

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