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2017年6月19日 (月)

【番外編】お上にはお上の事情と紋章:リ(消費者庁・WorldCat)

(承前)

中央省庁のうち、最低位に来るものは内閣府の外局たる消費者庁であろう(シンボルマークの話ですよ)。
有名になったケースだから、もう愚blogで叩くまでもないんだけれど・・・。

消費者庁/Consumer Affairs Agency/CAA
シンボルマーク
伊豆倉 靖(東京都:グラフィックデザイナー)
消費者庁(当初版)

作者によるコンセプトは次のとおり。色数制限、なかったのかな?

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消費者庁の基本スタンスである「消費者に寄り添う、生活者の立場に立つ」は優しさにも繋がります。手書きの筆タッチを使うことで、より国民に身近な機関であってほしいという願い(期待)も込めるとともに、消費者行政推進の司令塔、エンジン役という消費者庁の役割を形にしています。
基本構成は5つのエレメントで構成され、それは、消費者庁の目指す理念と消費者・生活者、消費者庁それぞれの姿を表現しています。

[水色] 安心、
[紺色] 安全、
[緑色] 豊かに暮らせる社会、
[橙色] 消費者、生活者、
[紫色] 消費者庁、

それらの理念やそれぞれがひとつ(輪)になって消費者・生活者が主役となる社会に変化していくはずです。
またマークの中心には[星]の形が隠されていて、それが目指す社会の姿をイメージさせています。
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あーあ、馬鹿っちょ。本来だったら、なぜ水色が「安心」を、紺色が「安全」を表すのかとか、どうして消費者庁は紫色でなければならなかったのかとか、そんなところをシッカリ考えてハッキリ伝えなきゃならんのじゃない?そこを手抜きして適当なこと書くからこじつけとか自己満足とか後付けとか言われるんだよ、デザイナーって(一刀両断千六本)。
もひとつ言えば、星形の存在意義をうまく説明できなかった地頭の悪さ。

中央省庁再編から8年余り後、こんにゃくゼリー窒息事故、中国冷凍餃子中毒事件、パロマ湯沸器死亡事故等での対応の遅れや縦割り行政の弊害を批判されて2009年9月に誕生した役所です。その後も常に何かと多難ですが。
シンボルマークは翌年11〜12月に募集され、さらに翌年の2011年3月4日に発表されたもの(震災直前だったのか)。しかし、しばらくすると海の向こうからクレームが入った。

Online Computer Library Center, Inc./OCLC(米国)
WorldCat
ロゴマーク
WorldCat

酷似と言っていいとツルは思う(そうではないという意見も散見されるけれども)。"WorldCat" というのは世界最大の図書館蔵書データベースサービスで、日本の国立国会図書館なども参加している非営利団体だそうな。

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(2011.07.13 福嶋浩彦長官 記者会見 抜粋)

〔前略〕

このシンボルマークは、既に御存じのとおり、公募によって東京都のデザイナーの伊豆倉さんの作品を選定して、4月1日から使用しています。
しかし、先週7月6日になりますけれども、アメリカのオンラインコンピュータライブラリーセンターインコーポレイテッドという会社、OCLCという会社から、自分たちの登録商標と類似しているという指摘を受けました。
このOCLCからは、いろいろ混乱があったり、誤解を生じたりすると困るので使用をやめてほしいというファクスでの連絡をもらいました。
何でこんなことが起きたのかということですが、シンボルマークを選定する過程で、類似の登録商標がないかどうかというのは特許庁に照会をして調べてもらったりしたんですけれども、幾つか少し似ているというようなものはそこで出てきて、問題ないかどうかという検討はしたんですが、このOCLCのマークが商標登録されているということはそのときの特許庁への照会では確認できなかったんですね。結果として、後からこういう通知をいただいたということになりました。
念のため、作者にも確認しましたけれども、もちろんこのマーク、OCLCのマークを参考にしたというようなことは全くないと。このマークの存在自体全く知らなかった、非常に困惑している、デザインは当然自分のオリジナルのデザインだということです。
法的な問題なんですけれども、このOCLCと競合する分野で似たマークを使っていると商標法上の問題が生じる可能性がありますが、消費者庁はそもそもOCLCと競合する分野では全然ありませんので、法律上の商標法上の問題は生じるということではない、生じないという理解をしています。
ただ、だからこのまま使うかということが適当かどうかということを考えたときに、やはり似ているということは事実ですし、相手の会社の意向を最大限尊重する必要があると思いますので、この消費者庁のシンボルマークを補正する、手直しをして向こうの会社に了解してもらえる範囲で修正をするということで対応したいと考えています。だから、一言でいえば修正をするということですね。
ちょっとどんな補正をするかということは、今もう作業をやっているところですけれども、相手方に理解をしてもらわないといけないので、明らかに違う、同じマークだという誤解を一般的に生じさせない程度にまで修正をしていきたいなと思っています。
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ファックスってこーゆー場合、メールより案外有効なのかもネ、いいこと聞いたwink

本人が盗用を否定しても、バッシングは止むものではない。制定側がこのシンボルマークで表そうとした「消費者庁への期待」は、伊豆倉の名前ともども地に墜ちた、と思っていたわけであるが。
新しいのはこうなった。

消費者庁
シンボルマーク(修正後)
消費者庁(修正後)

作者はわかりませんけど・・・

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全体をフレッシュな3色で構成し、それぞれが

・[イエロー] 生活者、消費者
・[ブルー] 安全、安心
・[ライトグリーン] 豊かに暮らせる社会

を表しています。
手書きの筆タッチを使うことで、より国民に親しみやすい身近な機関であることを表現するとともに、「消費者・生活者」と「安全・安心」、「豊かに暮らせる社会」を“結ぶ”消費者行政の司令塔、エンジン役という消費者庁の役割を形にしています。
また、「消費者に寄り添う、生活者の立場に立つ」という消費者庁の基本理念につなげています。
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えっ(°Д°)。似ている。似過ぎている。いや、見た目じゃなくて、今度は文章がtyphoon。てことは、これも伊豆倉作品であるという合理的推測が成り立つshockshock。「修正」って、まさかそういうことだったのsign02

主観的にはシロであれクロであれ(つまり前者と判定されたということだろうけれども)、客観的結果として類似があったのだから、当初作品の採用は当然に取消 or 無効となり、次点繰上げまたは再公募となるものと思い込んでたけど、そうではなかったのだろうか。庁内の責任問題が絡んだのかとも考える次第。それで公募と呼べるのか。
あそっか、でも同一作者による繰上げ作品だった可能性もあるんだ!(苦)

これにて省庁モノ、おしまいです。公募・非公募取り混ぜて、結構妙なネタ、ありましたねえ。やっぱり霞ヶ関は伏魔殿。

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