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2017年8月16日 (水)

【落とし前編】彼方から祭囃子とexhaust noteがだんだんと(東京五輪ナンバープレート):上

cf.
2016.01.13「もうやめようよ、ご当地ナンバープレートとか。 ―― 日本経済研究所のこと:3」
2016.12.23「五輪ナンバープレート公募、間もなく発進」

先週、東京五輪ナンバープレート決定のニュースが流れていた。ツルとしてはもうあまり食指も動かないのだけれど、昨年末には「【告知?編】」と銘打って書いたこともあり、まあ、取り上げぬわけにもいくまいかと。

国土交通省/Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 特別仕様ナンバープレート
「多様性の未来」
内田尚登(45歳:東京都:デザイナー)
東京五輪ナンバープレート

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様々な人々の個性(色)を尊重した未来の社会への希望を集約する光の表現としてイメージ、その様を多彩色のグラフィック表現でナンバープレートにデザインしました。
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なんか、熱を帯びてない制作コンセプトで食い足りないですな。これがなぜスポーツイベントのIconになるのか、説明がなされてないからだろう。2025大阪万博にも使えそうだ。

音頭を取ったのはあの「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」ではなくて国交省だったんですねえ。担当部署は自動車局自動車情報課。そう来たかあ。

報道記事をいろいろ読み込んでみて、一番面白かったのは東京新聞。

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(2017.08.09 東京新聞)

国土交通省は八日、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックを記念して発行する自動車用のナンバープレートの図柄を公表した。カラフルな[十二色の線]をプレート中心に集めて将来への希望を表しており、デザインのタイトルは「多様性の未来」。希望者は九月四日以降に特設のウェブサイトから申し込みでき、十月から各地の運輸支局などで交付を受けられる。
専門家らでつくる委員会が候補五案のうち、メーカー社員でデザイナーの内田尚登(なおと)さん(45)=東京都=の作品を選定。五輪閉幕後も使いやすい普遍的なデザインである点を評価した。インターネットの意見公募では、日の丸を背景に東京の街並みを描いた別作品の人気が高かった。
新たなナンバーの交付には、通常のプレートの料金に加えて一台当たり千円以上の寄付が必要。集まった寄付は公共交通のバリアフリー化事業などに充てる。
八日に国交省で開かれた発表会で、秋元雄史選考委員長(金沢二十一世紀美術館特任館長)は「さまざまな色を用いて五輪のコンセプトである多様性、未来志向がきちんと表現されている」と説明した。
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正確には、この図柄のない白地でエンブレムのみ小さくあしらったものもある。いずれも、オリンピックとパラリンピックのエンブレムの2枚1組で交付され、車の前後どちらにどれをつけるかは自由だそうな。
図柄入りの方は、デザイン料、最低1,000円は頂戴しますといったところです。「十二色」には特別な意味はなさそうだけど(除:LGBT)、あれ、てことは色数制限なかったんや!!初めて気づいた。
「公共交通のバリアフリー化事業など」に充てるという目的税ですが、これはやや不正確。国交省の報道発表資料では「開催に必要となる交通サービスの改善(バス・タクシーのバリアフリー化等)」とされている。けど、これとて後から体よく紡ぎ出した理屈のような気もする。少なくとも東京では公共交通の主役は鉄道でしょ。それに東京五輪の目玉は自動運転車だろうし。

作者の内田は、昨年エンブレムに選ばれた野老朝雄(当時46歳)とほぼ同世代。ピリッとくるのは「メーカー社員」の件りで、ここを明らかにしたのは東京新聞と産経新聞だけのようです。副業問題で勤務先とモメなきゃいいが。実は報道発表資料には、内田の名前すら出ていない(とはいえ会見には本人も同席しているけれど)。

選考委員長の秋元の肩書は、正確には「東京藝術大学大学美術館 館長・教授/金沢21世紀美術館 特任館長」とクレジットされている。ベネッセの福武の瀬戸内の香川の直島の地中美術館の館長だったこともあります。なんで芸大のことを省くかなあ、エンブレム再公募とマスコット公募の審査の親玉は前東京藝術大学学長の宮田亮平ですよ。
一方、選考委員に名を連ねるレースクイーン上がりのカーレーサー井原慶子は、Wikipediaによれば慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科特別招喚准教授(「招喚」は「招聘」の誤りだと思うが)。慶応の院と言えば、エンブレム再公募とマスコット公募の選考/審査委員を務める夏野 剛が政策・メディア研究科特別招聘教授。
みんなつながってるのか(苦)。

「日の丸を背景に東京の街並みを描いた別作品」というのはこれです。

最終候補作品D
「Japan Plate」
東京五輪ナンバープレート(候補作品D)

だから申し渡しとったやろうがっ、「日の丸と富士山と桜は禁止っ」て(cf. 2016.12.23「五輪ナンバープレート公募、間もなく発進」)。それでは五輪の精神に合わないんだよ。アノわがまま芸人ですら「負けエンブレム展」の時にこう言っておったじゃないか(cf. 2016.05.05「野老案に目がテン! 第3回」)。

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(2016.04.25 キングコング 西野 オフィシャルダイアリー 抜粋)

〔前略〕

400点以上の作品を見た今の僕の正直な感想は、

「たしかに4作品とも残念なぐらい無難で面白くはないけれど、あの4作品が残る理由がすごく分かる」

というところです。

というのも、応募作品の約8割が『日の丸をモチーフにしていた』からです。

〔中略〕

つまるところ、デザインの良し悪しは当然あるけれど、『日の丸をモチーフにした時点で不利に働いた』という結果に。

〔後略〕
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それが今回は最終候補まで残っちゃったという

結局、各意匠の意味づけの吟味はほとんどなく、「自動車のデザインプレート実施」に先鞭をつけるという点にのみ本公募の意義は存するということで理解しました。「五輪閉幕後も使いやすい普遍的なデザインである点を評価」という一節が雄弁に物語る。五輪記念なんだからいかにも祝祭らしい特異的なデザインを評価するのかと思ったら、だねえ(笑)。

(続く)

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【参考データ】

〔主催〕
国土交通省

〔デザイン選考委員会〕
委員長
秋元雄史(ゆうじ)(東京藝術大学大学美術館館長・教授・金沢21世紀美術館特任館長)

委員
石田東生(はるお)(筑波大学システム情報系社会工学域教授)
井原慶子(カーレーサー・慶應義塾大学大学院特任准教授)
大日方(おびなた)邦子(パラリンピックアルペンスキー金メダリスト・一般社団法人日本パラリンピアンズ協会副会長) ※平昌パラリンピック日本選手団長
川端由美(自動車ジャーナリスト)
田中一雄(株式会社GKデザイン機構代表取締役社長・公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会理事長)
中村文彦(横浜国立大学理事・副学長・教授)
廣村正彰(グラフィックデザイナー・東京工芸大学教授)(cf. 2015.06.05「長く甘いくちづけを交わす」)
室伏アレクサンダー広治(オリンピックハンマー投げ金メダリスト)

〔事務局〕
株式会社NTTデータアイ

〔対価〕
賞状・記念品

〔応募総数〕
96点

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