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2017年9月13日 (水)

【VSOP編】組市松紋、全容を顕す!!(有田焼六寸皿・美濃焼豆皿)

【2018.01.25 加筆】

cf.
2016.05.03〜06「野老案に目がテン!」

今時のオリンピック/パラリンピックのエンブレムだのキャラクターだのというものは、二言目には「展開」ってなコトバを口にするわけです。(ご当地キャラなら、それは「着ぐるみ作ります」というのとほとんど同義かと思うけど。)
それはあの幻と終わったエンブレム初回公募だってそうだったと思うし、今行われているマスコット公募なんて、初めから何種類ものバリエーションを出させて、各種展開に適したものであるかどうかをシビアに問うたわけですね(cf. 2017.05.28「東京五輪マスコット公募:戦いの火蓋はすでに」)。

でも、野老朝雄の再公募エンブレムの場合、「展開」の語は少し違う意味合いになると思う。
なぜならそれは、「組市松紋」という何億通りも生成される組み合わせのパズル、デザインの集合体の中から、その代表的例示として一部のみを抜き出してきたものと言えるからです。
独立した2個のエンブレムのペアとして理解するというのは違うように思えてきた。一筋縄では到底いかない。

2020年 東京オリンピック・パラリンピック
エンブレム
「組市松紋」
野老朝雄
〔2016年4月25日決定〕
オリンピックエンブレム パラリンピックエンブレム

田所 淳
〔2016年4月29日ネット掲載〕
東京五輪エンブレム解析 6

「展開」の語に「新しいものを創っていく」意が含まれるのならば、組市松紋の新たなVariationは厳密には展開とは言えまいが(権利関係がどうこう言ってるんじゃありませんよ)。

例証のために、「東京2020 オフィシャルオンラインショップ」を覗いてみる。

有田焼 六寸皿
藍/臙脂
素材:磁器
サイズ:直径 約190mm
9,450円(税込)
結/unite 結/unite

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デザインのコンセプトに「結/unite」を掲げたこの皿は人の手と手が握り合って握手をしているところをイメージして東京2020大会エンブレム作者である野老朝雄氏によってデザインされ、三種類の四角形により構成された組市松紋で、多様性を持つ人々が輪をなし団結する姿を描いています。
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フルセット60ピースで構成される「組市松紋」の真の姿が遂に解禁された、ということだろう(エンブレムで用いられたのはそれぞれこのうち45ピースに過ぎなかった)。大役を担ったのは「400年の歴史をもつ日本最古の磁器、有田焼」だったわけです。

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(2017.07.22 佐賀新聞 抜粋)

2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は21日、公式エンブレム「組市松紋」の図柄をアレンジした有田焼の皿を五輪開幕3年前となる24日から公式オンラインショップで販売すると発表した。

〔中略〕

エンブレム同様、3種類の形の異なる四角形を組み合わせており、デザインを手がけたエンブレム制作者の野老朝雄氏は「多様性を持つ人々が輪をなし、団結する姿を描いている」とコンセプトを説明した。

2020年東京五輪・パラリンピックのエンブレム「組市松紋」の図柄をアレンジした有田焼の皿を手にするエンブレム制作者の野老朝雄氏(大会組織委員会提供)
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有田がやるんならウチも後れは取らじというわけか、美濃焼も同様の組市松紋Variationの豆皿を4種類売り出した。多分、2018年新春用として(これ以前、有田焼六寸皿より早い2017年5月には「美濃焼ペア豆皿」が発売されていたが、これはオリパラエンブレムそのものをアレンジしたものであり、組市松紋の本質に迫るものではなかったと思う)。

組市松紋様 美濃焼豆皿
サイズ:直径 約85mm × 高さ 約15mm
1,404円(税込)

01 藍色
三目結/flat trinity knot

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デザインコンセプトは「三目結(みつめゆい)/flat trinity knot」。このデザインは組市松紋と同じ3種類の四角形により構成され、多様性を持つ人々が輪をなし、結びつくようすを描いています。
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02 抹茶緑色
双極/bipolar

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デザインコンセプトは「双極(そうきょく)/bipolar」。このデザインは組市松紋と同じ3種類の四角形により構成され、二つの極は地球をあらわし扇状に広がる市松紋様が波紋のように響き合うようすを描いています。
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03 梅紫色
四羽風車/four wings windmill

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デザインコンセプトは「四羽風車(よつはねかざぐるま)/four wings windmill」。このデザインは組市松紋と同じ3種類の四角形により構成され、4つの羽が回転するかたちから、多様性を持つ人々が輪をなすようすを描いています。
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04 江戸紫色
大扇(おおおうぎ)/big fan

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デザインコンセプトは「大扇(おおおうぎ)/big fan」。このデザインは組市松紋と同じ3種類の四角形により構成され、扇が大きく広がっていくようすを描いています。
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おわかり?
「三目結/flat trinity knot」(120°回転対称である)の一部を抜き出したものがオリンピックエンブレム、
「双極/bipolar」(上下左右対称である)の一部を抜き出したものがパラリンピックエンブレム、
というわけ。

組市松紋解析7

左はちょっと違いますがね(汗)。

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美濃焼の豆皿になります。小皿としてお食事に使うことはもちろんのことインテリアや小物トレーとしても使用可能なコレクタブルアイテムです。
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一言嫌味を言っておくと、商機を見るに敏なるそこのところこそ、美濃焼が嫌がられる所以であると思うわ。ならばどうせなら清水焼みたいに、初めから正体のよくわからない(けど高級イメージだけは強い)ものに作らせた方がよほどましだったのに。

それはそれとして。ネットで検索すると、組市松紋をパズルに仕立てて楽しむ人はそこそこ出ているみたい。「菱形タイリング/rhombic tiling」による平面充填の問題も孕んでいるから、やはり数学者たちの目を惹いたようです。
3種類の長方形と3種類の菱形だけでできているので、割と簡単に作図できるはず。ツルも俄然、作ってみたくなってきたぞよ。

個人的に特に気になるのは「大扇」で、扇の要の所に注目すると、ここを中心にしてまた四方八方に(というより六方に、だろうか)回転対称で拡げていけそうだ。そこも確かめてみたいもの。

(多分続く)

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