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2017年10月 3日 (火)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その193:有明教育芸術短期大学)

(承前)

前々から気になっていたこの↓丸ブー、深川重一あたりの作品かなと思っていたら(∵やや細身)、たまたま真正塩ロゴたることが判明しましたので。

東京都江東区有明
有明教育芸術短期大学
シンボルマーク
塩崎エイイチ
有明教育芸術短期大学

学校法人三浦学園の経営する私学で、以前品川にあった日本音楽学校が改名・改組・移転したところです。

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「有明教育芸術短期大学」のロゴマークで頭文字(ARIAKE)のローマ字[A]をモチーフに、本大学に学ぶ若人のはつらつとした姿、国際社会に即応する教育、わが国の知と技の伝統に学び飛躍する姿を国花[さくら]を連想しつつシンボルマークに。
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文章量の制約はあろうにせよ、校名を除いては一度も「芸術」という言葉が出てこなくて、軽い驚きを覚える。
募集要項にはこう書かれていた。

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本学は、豊かな人間性と国際社会に即応できる独創性を備え、優れた教育能力や芸術教養を身につけた人材を育成し、人々の生活の充実と教育や芸術の発展に寄与することを目的として、平成21年4月、江東区有明に開学しました。
また、本学は、人類の教育と芸術という二つの遺産を尊重し、わが国や外国の教育や芸術を育んだ知と技の伝統に学び、教育や芸術が人間の生活にかかわる実際とその理想を探求することを使命としています。
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つまりは何が言いたいんだよ。作者コメントが募集趣旨の鸚鵡返しに過ぎないケースにはもう慣れっ子になってしまった。でもこの例は、いわばそこから「芸術」の語だけを削ぎ落としたという、目から鱗のパターン

「授賞理由」はこう。

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塩崎氏の作品は、本学の教育の2分野「子ども教育」「芸術教養」が未来に向かって躍動する姿を象徴し、桜の花弁で象徴された伝統への意識など、本学が求めたシンボルマークの趣旨を生かしていた。以上の点から、本学教員の大多数の支持を得たことにより、授賞作品と決定した。
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このデザインが2つの教育分野を表しているとされたわけだよね、その理解でいいんだよね?(念押しはいずれ伏線)

まあ、ちょっと無理の多い公募ではあった。2010年3月1日まで募集して、当初の発表予定はその3月の初旬。類似調査はどうするつもりだったのか。実際に発表されたのは4月14日です。賞金10万円、次点設定なし、応募総数72点。
そもそも開校後1年経ってのマーク制定というのからして後手後手の印象は拭えないし、公募しといてこったら丸ブーをってのもねえ、しかも芸術系の学校で。

深掘りしてみると、募集要項では以下の「キーワード」のどれかをモチーフとするよう求めていた。

有明
教育と芸術の一体化
臨海副都心
国際化
日本の伝統文化

あれ、この頃にもまだ「有明」や「臨海副都心」の訴求力はあったん??いっそ「谷根千」にでも置き換えた方がよさげ(無理だよ)。そうしても大阪のエイイチセンセの芸術的センスには響かなかったでしょうが。
他にも、「Illustratorを使用される場合は、下記問い合わせ先までご連絡ください」なんて書いてあって、クスリとしちゃう。いやしくも芸術系の学校で(「芸術系」という解釈にそもそも無理があるのだろうか)。

因みに、有明教育芸術短期大学なる名称については、英文が "Ariake College of Education and the Arts" なので、「教育芸術」などという珍妙なものがあるわけではなく、単に「教育&芸術」の意味です、念のため(/▽\)♪。

某公募系BBSでは;

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726:2010/04/20 16:30
[URL]

こんな糞大学の公募に応募したことが恥ずかしくなった。

727:2010/04/20 18:41
↑アユたんパパ、これは「T」ですよね
自分でも「T」だと思ってますよね
侍は自分の心を偽っちゃいけません

730:2010/04/21 08:33
>>726
今まで、こんなに傾いた[A]は存在したであろうか(笑)
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と皮肉られている。ま、侍じゃないからねえ(-.-)y-゚゚゚。

しかし、このころはそうした諸々もまだお気楽に済まされてたんである。
5年も経つと。

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(Wikipedia 抜粋)

2009年 日本音楽学校を発展改組して有明教育芸術短期大学を設置。子ども教育学科(定員100人)、芸術教養学科(定員90人)の2学科を置く。

2015年 芸術教養学科の学生募集を停止
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同学サイトにも次の一文が掲載されている。

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有明教育芸術短期大学 芸術教養学科 学生募集停止のお知らせ

有明教育芸術短期大学芸術教養学科の学生募集を平成27年度(2015年4月)から停止いたします。

《 学 長 よ り 》
芸術教養学科は、日本と西洋の身体表現芸術(音楽、舞踊、演劇)を組み合わせた大きな特色を持つ学科として高い理念を掲げ、またそれにふさわしい優れた教員組織のもとに、できるかぎりの教育努力をしてまいりました。しかしながら、学科の存続に必要な学生定員の充足率に至らず、これ以上に学科経営を続けることができなくなりました。誠に残念であり、また、ここで学んでくれた学生及びその保護者の皆様にはすまない気持ちでいっぱいです。なお、芸術教養学科在学生の教育につきましては、従前の教育課程が滞りなく履修できるよう責任を持って、臨んでまいります。
今後は、残る子ども教育学科において芸術教育の資産を受け継ぎ、芸術的分野の拡充を図って、有明教育芸術短期大学の名に恥じない発展を期す所存であります。芸術的能力を身につけ、それを教育に生かそうとする意欲のある若人を待っています。
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これが全文です。やっぱり変なの。学長の名前、当然記載すべきでしょうが(あるいは学校法人の代表者名も)。日付だって入ってないし。

つまりは、上掲の授賞理由にあった『本学の教育の2分野「子ども教育」「芸術教養」が未来に向かって躍動する姿』をこの学校が保てなくなったということ。この丸ブーマークも危機に瀕しているということだろうし(^_-)、もはや「有明教育芸術短期大学」の名前すら危ういわけです。

付言すれば、この学校で「芸術」の意味するところは「音楽」が中心であると理解される 。早い話、「美術」を入れずして何の芸術の謂かと思うわけ。ツルにとっては、音楽 < 美術 ≒ 芸術なので。最狭義での芸術 = 美術、と言う方が近いかもしれない。
ゆくゆくは、美術系学科も加えて、4年制にもして、という計画もあったろうになあ。

(続く)

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