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2018年2月 9日 (金)

【VSOP編】オリンピック/パラリンピックエンブレムの組市松紋のパズルを作ってみた(中段)

(上段から続く)

 

えーっと、改めてお断りしておくと、このパズルはもちろんツルが考案したものではありません。著作権?アウトでしょうねえ(滝汗)。

 

というより、「組市松紋」と総称されるであろうこれらのデザインに係る著作権をどこまでどのように保護すべきか、そこは解釈の分かれるところのようです。JOCとしては当然、オリンピックエンブレムとパラリンピックエンブレムとして表された2つの個別デザインに限らず、このシステム全てを押さえてしまいたいところだろう。作者としては、だったら賞金100万円では到底安過ぎると言うだろうなあ。

 

そうした問題はいろいろあろうけれども、これねー、やっぱり絶対学校教材にすべきだと思うんですわ、日本はもちろん世界中で。教育的効果高そうだし、何より楽しいし(大の大人がやっても楽しいと思いますが)。

 

「教育的効果」については、こんなことまでお勉強できるのよ。

 

まず前振りとして、このデザインで基本となっているのは;

 

・3種類の菱形の各辺=3種類の長方形の各対角線=正十二角形[小]の最長対角線(=正十二角形[小]の外接円の直径)

 

という共通要素である。この長さを「2r」と置くと、前回述べたとおり、正十二角形[大]の一辺はこれを2倍したもの=4r。さらに言うと、長方形[中]の短辺=r、長辺=√3rである(菱形[中]の中には正三角形が隠れてるでしょ)。

 

・長方形の面積は、[小]=rの2乗👀👀、[中]=rの2乗の√3倍、[大]=rの2乗の2倍。すなわち、その比は[小]:[中]:[大]=1:√3:2(2016.04.28 by 鯵坂もっちょ氏・長谷川能三氏)

魅力的ですねえ。この数字、見たことあるでしょ。正三角形を2等分してできる直角三角形の各辺の比(三平方の定理による)と同じ。ということは、長方形[中]の短辺と長辺と対角線の比と同じ(!)。何か関係があるのだろうか。

 

・正十二角形[大]の白と藍との面積は等しい

 

・正十二角形[大]の各辺=4r、正十二角形[小]の各辺=長方形[小]の短辺=2r×sine15°(≒2r×0.2588=0.5176r)

 

・オリンピックエンブレムの中心の空白部分は、一辺を2rとする正十二角形[中]であり、その面積は12(2+√3)×rの2乗、正十二角形[大]の一辺は[中]の2倍だから面積は4倍の48(2+√3)×rの2乗(2016.04.28 by 長谷川能三氏)

 

こうした発見に始まる諸々こそが、この2020年東京大会のエンブレムのみがなし得る独自の「展開」(あるいは、野老が望んでいたという「集合知」)です。こんなもの、今までのどの大会にもなかったでしょ。近年、このスポーツの祭典で重視されているという「文化的側面」の問題に対しても、一つの解決を叩き出してみせたと思う。

 

2016年4月25日に五輪エンブレムが野老作品に決まってすぐの段階から、このパズルを自作した人もいた様子。
以下、兵庫教育大学准教授(代数的位相幾何学)の濱中裕明氏のblog「低次元日記 この世が3次元で本当によかった」より。

 

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(2016.04.29)

 

なるほど、五輪エンブレムはこうなっていたのか。

 

菱形3種(うち1種は正方形)のタイルを組み合わせています。内角が30°と150°、60°と120°の菱形、それと正方形。

 

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(2016.05.19)

 

前回,東京五輪のエンブレムとひし形タイリングに深い関係があることを示唆する画像を載せましたが,これとても面白そうなのでGWに木で作ってみました.パズルというよりおもちゃですが.

 

正方形,内角60°-120°のひし形,内角30°-150°のひし形で出来ています.枠は正12角形です.いろんな模様を作るのが楽しいのです.私も,小学生のうちの子たちも,大喜びでいろいろ模様を作りました.

 

右が娘の,左が私の作品.

 

これは私の作品.120°回転対称ですね.

 

これは息子の作.渦巻きを意識したそうです.

 

これも息子の作品.中央に正方形を集めてみた,だそうです.

 

これは私の作.180°回転対称のみの対称性にしてみました.

 

これも私の作品.なんとなく(笑)

 

最後に,ランダムに入れてみました.

 

適当に入れれば入るか,というとそうでもなく,少し考えながら入れないと最後まで入りません.割と数学的な構造がこのタイリングには隠れているようです.ともあれ,いろんな模様を作るのは,とても楽しいのです!
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敢えて画像は省略しますが、文字だけでも楽しさが伝わってくるでしょ。パズルが趣味というこの数学者のうちのお子さん方が妬ましいわ。

 

ツルは前に、組市松紋エンブレムはスポーツの祭典のシンボルとしてふさわしいとは思わないと書いた(cf. 2016.05.06「野老案に目がテン! 第4回」)。その印象は実は今もあまり変わっていないんだけれど、それでもこのデザインシステムの持つ魅力、いや魔力には捩じ伏せられてしまった感じです、為す術もなく。

 

小さい頃、家にタングラム的なパズルがいくつかあって、ツルは大好きだった、小学校入る前から。そうだ、ケースに「あなただけの プラパズル」って書いてあったっけ。熱中してやってたなーーー。あの頃こんなおもちゃがあったら、もっとシアワセだったろうに(T-T)。

 

(下段へ続く)

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