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2018年5月 9日 (水)

【加筆編】糸の切れたキャラは何処へ行くのか ―― もち-うさぎの「卒業」

cf.
2016.05.01〜02「野心と不安 → 挫折と希望」
2017.05.29〜30「もう一度、野心」
2017.05.31「もう一つの野心」
2017.10.01〜02「もち-うさぎ latest update」

こんな記事をたまたま見つけた。

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(2018.04.27 新潟日報)

弥彦村の公認キャラ“卒業”
「もち-うさぎ」30日イベント

桜餅とウサギをモチーフにした新潟県弥彦村の公認キャラクター「もち-うさぎ」が30日、公認キャラを“卒業”する。本県発ゆるキャラの先駆け的な存在で、2015年に村の公認キャラクターになり、村内外のイベントに出演するなど活躍していた。同日は弥彦の多目的施設「ヤホール」で、送別イベントが行われる。
もち-うさぎは2000年、当時長岡造形大の学生だった横浜市在住のキャラクター作家が考案。「形や色がかわいい」と県外にも根強いファンがいるという。版権は、土産物の卸売りなどを手掛ける弥彦村の坂井商店が管理してきた。
坂井良一社長によると、これまで縫いぐるみやストラップなど約30種類の関連グッズを販売してきたが、キャラクター作家の意向により、今月30日で版権管理の契約が終了。これに伴い、公認キャラも卒業することになった。
イベントは、もち-うさぎの卒業を悲しむファンから、「送り出しのイベントを開いてほしい」との要望が相次いだため企画された。県のキャラクター「レルヒさん」や、新潟名物・笹団子型のゆるキャラ「ササダンゴン」らも、はなむけに駆け付ける。
坂井社長は「(もち-うさぎが)これからも多くの人に愛されるキャラクターでいてほしい」と、今後の飛躍に期待を込めた。
イベントは午前11時〜午後4時、無料。
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キレイに書いてあるけど、作者のmakiと坂井商店の間のバトルにとうとう決着がついたのか。

「もち-うさぎサイト」のトップには現在次のような言葉が出ていて、また暗憺とさせられる。

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「もち-うさぎ」は、作者の祖父母が戦後、焼け野原の神奈川県で不眠不休の多重労働によりお金を得て、作者の母も支援し商いをしたお金のお陰で、孫である作者が新潟のデザイン専門大学を無事に卒業した事により生まれたキャラクターです。

作家を軽視し、契約書を発行しない、使用料の未払いの企業など、筋が通らない搾取には一切屈しません。

2018年3月30日
もち-うさぎ作者☆maki
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一方、盟友ササダンゴン(cf. 2016.04.29「「ご当地」をつくる人々:川下編 その3」)のblogにはこんな言葉が述べられている。

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(2018.05.02)

弥彦村公認キャラクター
もち-うさぎが
4月30日をもって
弥彦村から卒業したろ

それと共に
長い間もち-うさぎの
お世話をして来た
株式会社坂井商店さんからも
離れることになったんら

もちうさたんと
「あんこ同盟」を結んで
仲よくして来た
おいらからも
卒業に際して
ひとことだけ言わせてほしいろ

「ゆるキャラ」とか
「ご当地キャラ」とか
いわれるキャラクターたち…

実際ほとんどのキャラは
ビジネスとして成立する事なんて
まずないんら

むしろ
お風呂に入ってきれいにしたり
ケガしてお医者さんにかかったり
遠征するために交通費や宿泊費
食事代がかかったりして
赤字になることがほとんど…

だから「ご当地キャラ」を
商売にしてる人なんて
ほとんどいないわけで
みんな本業のかたわら
運営してたりするんら

大変なのは
お金だけじゃなくて
土日祝日は
お休みをつぶして
イベントとかに出かけて行くんら

この苦労は
やってみた者でなければ
わかんないと思うろ

それじゃあ
なんでキャラクターの運営なんか
やってるのか?

キャラクターに対しての
愛があるっけ

それじゃなければ
とっても長い間続ける事なんて
できないろ

自分がお世話してる
キャラクターがかわいくなければ
そんな大変な思いをしてまで
メリットのない運営なんて
やってらんないと思うろ

それからもうひとつ
応援してくれる人達への
愛があるっけ

キャラクターに会うために
わざわざ遠いところから
お金と時間を使って
会いに来てくれるお友達

そんなみんなの笑顔は
キャラクター運営にとって
何よりも大きな力になるし
そのためだけに
やってるような気もするろ

坂井商店さんは
社長や奥さんをはじめ
スタッフのみんなも
お休みの日をつぶしてまで
もち-うさぎのことを
ずっと守り続けてきたんら

くやしい事や
つらい事もあったと思うろも
よく耐えて来たと思うろ

そうして
みんなに愛され、
新潟だけじゃなく
全国に知られるほどの
キャラクターに育て上げ
弥彦村の公認キャラクターにも
なることができたんら

長い年月の苦労は
もちうさたんの姿を見ても
伝わって来ると思うろ

もちうさたんもきっと
坂井商店さんには
言葉に表せないくらいの
感謝をしてると思うろ

これから坂井商店さんを離れ
もちうさたんが
どうして行くのか
おいらには知る由もないろも
ひとつお願いしたいのは

自分のためではなくて
どうか応援してくれてる
ファンのために
活動していってほしいろ

今後、おいらがもちうさたんと
共演する事は二度とないろも
元気でがんばってほしいろ

坂井商店のみなさん
本当におつかれさまでした

それから
今まで本当にありがとう
-----

ああ、すごぉく深いな。同様のことは、同様の立場の「ちっちゃいおっさん」の作者だった故 池田進太郎も述べていた(cf. 2016.07.01「池田進太郎氏の三回忌に寄せて」)。いささかスタンスを異にするはずの犬山秋彦も「ゆるキャラ運営は儲からない」という点については同様である(cf. 2014.07.27「いつもどこかで謎めいて:二」)。

そして、袂を分かつとはこういうことだろうか。ササダンゴンは手弁当のご当地キャラだから、この言葉は作者の新潟市のグラフィックデザイナー、山崎一彰の本音だろう。このねぎらいの言葉は坂井商店にのみ向けられている。軽々に断じることはできないけれど、もち-うさぎ作者の考えには共感できないとcleverに書いてあるのだとツルは受け取りました。春は別れの季節。

もち-うさぎサイトには、2020年の誕生20周年に向けて盛り上げていくのだ、といったことも書かれているけれども、「公認」の後ろ楯をなくし(or 自ら退路を断ち)、ある意味「使いにくい」キャラを目指すことを公言(でしょ?)してしまったもち-うさぎが今後生き残っていく余地は、客観的に見てほとんどないように思われる。基本方針や具体的戦略を知れば、この印象も変わるのだろうか??

・・・しかし、作者makiのTwitterもいつの間にか閉じられている・・・

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