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2018年7月 9日 (月)

もうやめようよ、ご当地キャラとか。(その216:とくぽん) Mission C

(承前)

いささか驚くのは、同大学/同機構のクラウドソーシングに対する考え方。

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(2017.07.02 大学支援機構サイト 抜粋)

〔前略〕

例えば、東京で開催されるオリンピックのエンブレムを公募して、「組市松紋」が採用されましたが、これも一つのクラウドソーシングです。この場合は、デザインでしたが、「データの入力」などの仕事から、「新商品(新薬なども)の開発」まで様々な仕事を全世界に向けて発注が可能なので、仕事に最適な人あるいは団体が見つかる可能性が高くなります。そのための、プラットフォームとして、おつくる・クラウドソーシングを設置しました。

〔中略〕

大学・企業・自治体などの課題解決にご利用ください。なお、良い解決者に遭遇するためには、課題に相当な賞金あるいは研究費を用意してください。

例1:Tシャツのデザインコンテスト。勝者は投票で決定、勝者のデザインしたTシャツは制作され、ネットで販売。
例2:新商品などの開発。開発に必要な技術・知識の提供を公募。
例3:代謝産物などの解析。解析に必要な技術・知識の提供を公募。
例4:プラスミドの構築、化合物の合成など多種類の仕事を依頼可能。

課題提案者のメリット
1.想像できなかった良い解決案を安価に迅速に得ることができます。
2.新規の共同研究がスタートできる可能性があります。
3.人件費のコスト削減になります。

課題を解決して、賞金や研究費を獲得してください
一般の人々に加えて、是非、多くの大学の教職員と学生・大学院生に「解決者」として登録していただき、大学、企業、自治体などが抱える課題を解決する「解決者」になっていただきたいと思っています。

解決者としてのメリット
1.選ばれた解決者は、賞金あるいは研究費を獲得することができます。
2.共同研究のスタートになります。
3.都合の良い時間に得意な仕事を行い、収入を得ることができます。
4.特許化・製品化できれば、将来の収入が増加します。

〔後略〕
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Tシャツデザインから新薬開発から、まさに糞も味噌も一緒くた、絵に描いた薔薇色の餅なprimitive感。五輪エンブレム公募までクラウドソーシングの例として挙げられるとはねえ。

クラウドファンディングの方も然り。「¥592,600 食用コオロギの飼育装置の開発」なんて実績を挙げられても、おいそれと賛同はできかねます(世界の食糧難の解決に資するであろう研究ですがね)。

食用コオロギの飼育装置の開発

「とくぽん」公募もこの文脈上にあったわけだ。甘い言葉ばかりが囁かれている、ただ1点を除いては。かくて知は劇場型に流れる。

≪そうか、これこそあの「Spec Work」だったんだ

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(2017.09.16 科学コミュニケーション研究会 第14回年次大会「科学とクラウドファンディングのよりよい関係を求めて」)

「徳島大学の先行事例 〜 大学共通プラットフォームに向けて」
徳島大学 副学長
斉藤卓也

資料 P.24
見えてきた課題
・プロジェクトに多数からの共感が得られること、訴求力が必要(病気の克服、社会問題の解決、新たなテクノロジー・大きな夢の実現等)
・本人が情報発信等を積極的に行い、支援者がサイトを訪れ共感しなければ、絶対にネット決済に結びつかない
・支援者への連絡と社会への情報発信が必須(研究者個人の連絡できる範囲は全て、学会、同窓会組織、関連産業界、地域社会)
・一般社会には新聞(一般紙・業界紙)、放送などマスメディアはじめ、FACEBOOK、TWITTERなど大学側からも応援
・購入型CFは特定商取引法や消費者契約法の管轄分野であり、国立大学の直営は不可
・多くの大学が寄り添って、それぞれの支援層を一か所に集めることで、支援者がクロスオーバーでき、さらに新たな支援者層を呼び込むため大学専用的支援サイトが重要
・個人からの支援では、ネットでのカード決済でなく現金への対応も検討課題。ネット視聴→カード決済は現実的にはハードルが高い
・学生案件:学生同士に情報が発信出来ても、若年層からの財政的な支援は期待薄い
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当たり前じゃん。

その後、2018.04.03に理事長は佐野から小田に交代した(キャラクターの発表は当初今年2月に予定されていたところ、結局5月1日までずれ込んだようである。何か関係があるのかしら)。が。

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(2018.05.02 大学支援機構サイト 抜粋)

〔前略〕

運営経費の削減については、人件費の削減と物件費の削減などがあり、どちらも継続していますが、問題はそれが研究費の削減に繋がっていることです。これにより、多くの研究者が研究を継続できない状況に追い込まれています。この状況が日本の学問レベルを低下させていると考えています。特に、中国などの状況と比較すると非常に危機的な状況であり、このままだと日本の学問が沈没するにそんなに時間はかからないと思います。我々は、それを黙って見過ごすわけにはいかないでしょう。この状況を打開するためには、大学間で連携し、さらに大学が企業と連携し、業務を効率化し、外部資金を増加することしか方法は無いと考えています。この大学支援機構のプラットフォームを是非ご利用いただき、所有から共有へのコンセプトのもとで、業務の効率化を行うとともに、クラウドファンディングやクラウドソーシングにより外部資金を増加することに取り組んで、いただけませんでしょうか。

〔後略〕
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趣旨はわかるがね。
「応募してして」とおっしゃりまくるのはよろしいけれど、なんか、Beneficialなところがひどく軽視されてる気がするんだよ、「解決者」あるいは「解決案を提示する者」の側の。それが率直な感想です。

そもそも政府が大ナタを振るっているのは、経費がどうこうといったレベルではなく、知の生産や所有のあり方に対してのはずで、そこを変革しようという国策だろう(ツルがそこに賛成してるわけじゃないが)。であれば、(特に地方の大学が)それに対抗していくためには、またマクロな視点を要するはずです。

結局、内側だけで回しているからこういうシステムになってしまうのではないの??

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