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2018年9月23日 (日)

【ペアリングのおまけ編】Crystal clear river with cold water, Four leaf clover in tiny garden, Twinkling star above deep forest...(清流小学校・星の杜小学校)

(承前)

♪These are a few of their favorite things.

富山県魚津市
魚津市立よつば小学校
校章
井口やすひさ
よつば小学校

◇2017年5月 選定
◇2018年4月 大町小学校・村木小学校・上野方小学校・本江小学校の統合により開校

前回挙げた魚津市では、この↑学校の前後にも学校統合が行われている。先行したのはここ↓。

富山県魚津市
魚津市立清流小学校
校章
北野公一(和歌山県田辺市)
清流小学校

◇2015年8月 選定
◇2016年4月 片貝小学校・吉島小学校・西布施小学校の統合により開校

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清流小学校の頭文字[S]を図案化したものに、統合する3校の数を配して清流を表現し、[丸]の図形を加えて、豊かな自然に育まれて伸びやかに成長していく子どもたちの姿と、魚津市の[う]の文字を兼ね備えたデザインに仕上げました。
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「兼ね備えた」!!丸い豆腐も切り様じゃ四角、てんこ盛りすら才色兼備、である。「清流」の表すところは校区を流れる片貝川・布施川らしい。つまり川の方は3本ではなく2本。イニシャルを形づくるために[丸]が必要だったなんて理屈も信じないぞ、ツルは。
2010年代半ばになってもまだ「丸にブーメラン」デザインが使われているのにはびっくりです。どうしても、古びた印象は否めない。十年一昔、やっぱり流行り廃りとか旬とかからは逃れられないもんだなあと。

そして、よつば小の後に来るのがここ。

富山県魚津市
魚津市立星の杜小学校
校章
立志哲洋(67歳:東京都江東区)
星の杜小学校

◇2018年6月 選定
◇2019年4月 住吉小学校・上中島小学校・松倉小学校の統合により開校予定

おっ、久方ぶりの立志登場!デザインの意図は次のとおり(原文ママ)。

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星の杜をイメージした校章です。[3本の木]で三校のと統合をあらわし、すくすく育つ姿や輝く[星]を表現しました。
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まあねえ。「星の杜」なるこっ恥ずかしい校名を忠実にビジュアル化したってとこですかね。青森か北海道か石垣島の学校の方が似つかわしいがね。

ちょっと寄り道して、校歌の方を覗いてみると、こう書いてある。

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(2018.01.30 第5回統合準備会 抜粋)

◇校歌について◇

〔中略〕

協議の結果、作詞・作曲者は統合準備会で選定した候補者に依頼することとなりました。

※第5回統合準備会会議録の一部非公開について  校歌の作詞・作曲者の選定にあたっては、具体的な候補者名を挙げながら協議しました。今後、統合準備会で選定した候補者に個別に依頼することとなりますが、候補者が作詞・作曲について想定外の重圧を感じたり、候補順位の上位・下位について予断を与えかねない恐れがあることから、選定過程については一部非公開とさせていただきます。
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因みに作品・作詞者・作曲者ともまだ発表されていない。

ツルにはよくわからないですね。校章は広く一般公募する、一方校歌は(ご当地ゆかりの)候補者を制定側で準備して委嘱する、という差をつける根拠が。それと、「想定外の重圧」云々の理屈を持ち出したその考え方が。体のよいBlack Box化に手を貸すものになってはいないか。
今どき、プロセスの透明性の確保というのは、公募の場合に限らず広く求められているわけでしょう?(ツルはそこに必ずしも賛同しないけど。)これこれの複数の候補者がいて選考中、という場合にその内容を公表できない理由はひとえに「まだ検討段階で、決まったことは何もない」であって、他の事象は枝葉末節に過ぎない。それは「決定すれば直ちに公表する」=Timely Disclosureの精神を裏返しに言ったものであり、懸念すべきは公表時点まで「枝葉」が残って眼が曇らされることである。

このように考えた理由は、同様の記載がもう一つあるからです。会議録全般について;

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※統合準備会での委員の自由な発言を促すため、会議録に記載する発言については、個人が特定できない方法で公開しています。
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とあり、これも少なからず驚いた。例えば平成大合併時の各地の合併協議会の議事録で、匿名記載にしたものなど見たことがない(おそらくそれでは法定要件を満たさないのではないか)。議事録に顕名で記載することがためらわれるような内容であったら、それは「自由な発言」などというものではなく、レベルの低い、ないしは無責任な発言になってはいないか。そこは委員たる使命と責務を常に意識しつつ、緊張感をもって当たるべきであろう。情報公開に常について回る問題として。

制定時の資料を読んでいくと、星の杜小では、先行した清流小・よつば小の2例を強く意識していることがわかる。
公募をどんな風に実施したか、応募資格はどうしたか、募集期間はいつからいつまでだったか、応募数はどれだけ集まったか、どういう面子でどのように審査したか、etc.etc.。がきんちょから応募された作品を「特別賞」として遇したところも然り。上述した、一部非公開の扱いというところも当然に。
逆に言えば、それ以外は調べた形跡がないので(苦)、そんなことじゃあ内輪の先行事例よりプロセス向上できる望みも薄いやね(ばっさり)。

ご当地の学校再編は、しかしこれで目処がついたわけではない。「魚津市学校規模適正化推進計画」は;

2016年度:片貝小・吉島小・西布施小 → 清流小
2018年度:大町小・村木小・上野方小・本江小 → よつば小
2019年度:住吉小・上中島小・松倉小 → 星の杜小

に続いて、2023年度(その頃はもう平成ではない)に控えている道下小学校と経田小学校の統合をもってやっと完結する。

三重県伊賀市が2015年4月に4件の小学校統合を一気に実施したのに比べれば(cf. 前々回)、やり方としては王道でまともだとは思うんですよ。でもねえ、プロセスの学習効果がねえ。

そして、ゆとり教育が放擲されて久しいことぐらいは理解しているけれど、上掲のネーミングって、どれも歴史/伝統レスで、ゆとりの象徴/残滓みたいなものではない??4年後あたりにはどんなキラキラネームが出てくるんだろう。
その頃には、ツルが斬ってきた大御所ガイダー陣も活動停止している者が少なくないと思われます。誰が4番目の栄誉を勝ち取るんですかね。

― Title Inspired by;
"My Favorite Things" from Broadway musical "The Sound of Music" (1959)
 Lyrics by Oscar Hammerstein II (1895.07.12〜1960.08.23)
 Composed by Richard Rodgers (1902.06.28〜1979.12.30)

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