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2018年9月 2日 (日)

【加筆編】校章による統合新設校ペアリングの試み:1(関金小学校・知床未来中学校)

ご当地キャラブームが去り、自治体の周年記念ロゴも端境期に入り、原付バイク等のデザインナンバープレートの波が引き、自動車の図柄入り地方版ナンバープレートもいまいち盛り上がりに欠ける現状で、2000年代半ばの平成大合併に伴う新自治体章制定から途切れなく続いてきたご当地デザイン公募も、さすがにこの後盛り上がる要素はほとんど残されていないように見える(つまり、愚blogの本seriesも今度こそマジで潮時だろう)。
そんな中で敢えてその熱気が続いているところを挙げれば、一つは社会福祉協議会キャラで、これは前からかなり取り上げてきた。

ここへ来てもう一つ、徐々に存在感を増しているのが、公立学校の統合に伴う校章の公募であると思う(それとともに校歌制定も必要なわけで、そのうち歌詞を公募するケースが一般的のようだけれども、愚blogの守備範囲外にて基本スルーするつもり)。
地方の小規模市町村では1自治体に1小学校・1中学校なんてところも当たり前になってきているし、それと呼応する形で公立の小中一貫校というものも増えつつある(それは東京の都心なんかでも同様の動きが起こっているけれども)。この流れは平成の次の時代も当分続くことだろう。

それは10年余り前の自治体合併の時から予想されていたことでもあろうし、単に地方行政のコストカットというにとどまらず、足音を立てて進む我が国の少子高齢化の中で、minimalな行政への変革を求めて社会が模索しているという、新たな動きでもあるはずです。
しかし、一部を除き、その新しい動きについていっていないのが校章公募であるように思う(ここはやや慎重に)。さすがに丸ブー旋風は収まったとは言え、大方は旧態依然としていると感じられるのは、ツルのデザインリテラシーが低いせいかしら?

てなわけで、このSubseriesではテンプレ校章花盛りの状況を探ってまいります。姉妹校縁組の参考にでもなさって下さいまし。(ツルも一種の公募中毒

トップバッターはやっぱりこの大御所、何はなくとも。

鳥取県倉吉市
倉吉市立関金(せきがね)小学校
校章
井口やすひさ(群馬県)
関金小学校

◇2015年10月 発表
◇2016年4月 (旧)関金小学校・山守小学校の統合により開校

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関金小学校の[S]をモチーフに、倉吉市の花[ツツジ]と小学校の[小]が表されています。統合する2校の歴史や伝統・スポーツ・文化の魅力発信をイメージし、児童の未来への大きな夢と、希望に向かって飛翔・発展・向上する「関金小学校」の姿をアピールしています。
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はいっ、いつものとおりっ。dejavu感、最強でしょ。イニシャルが[S]の場合、このガイダーは反射的にお得意ネタの「S字の誘惑」に手が伸びてしまうのだろうなあ。応募総数 42点。

北海道目梨郡(めなしぐん)羅臼町
羅臼町立知床未来中学校
校章
(応募作品53)
知床未来中学校(やすひさ案?)

◇2016年8月 発表
◇2018年4月 羅臼中学校・春松(しゅんしょう)中学校の統合により開校

羅臼町は知床半島(長さ 約65km:幅 約25km)の東半分を占める細長ーーい自治体で、この1町で目梨郡を成す(人口 約5千人:人口密度 13人/km2)。西半分は斜里郡斜里町(同 約12千人:15.9人/km2)。両町は平成大合併時にも合併対象とはならなかった模様。

♪知床の岬に
 はまなすの咲く頃

♪別れの日は来た
 羅臼の村にも

しかし、町の花は斜里町がハマナスで、羅臼町はシバザクラ。てなわけで;

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校名から知床の[S]をモチーフに、羅臼町の花[芝桜]と自然豊かな学校周辺と中学の「未来中」を表しています。
統合した2校の歴史や伝統・勉学・スポーツ・文化のあらゆる情報交流の絆と魅力発信をイメージしています。
将来への大きな夢や希望を目標に更なる飛翔・発展・向上する「知床未来中学校」の輝く姿と未来像をアピールしています。
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この春開校したばかり、できたてのほやほやの学校です。これで、最も多い時で4校あった羅臼町の中学校はただ1校となった(どうやってカバーするのだろう?65kmの距離を)。校章は2015年12月〜2016年2月に募集され、候補13点を対象とする町民アンケートを経て決定されたもので、上掲作品は候補に過ぎないから当然作者名は公表されていない。
でも、ああ、井口やすひさに間違いないっす、何から何まで(断言)。いつもながらに言葉は空虚、Super Clicheの嵐(関金小と同じフレーズもあるでしょ)。出来合いのテンプレートに固有名詞を適当に当てはめただけだから、すごく奇妙なことになってしまった。全国的に(いや、世界的に?)名の知れた「知床」も、単に「S字の誘惑」を導いただけだから、「札幌未来中」にも「後志未来中」にも「関金未来中」にも見えるわけ。右上のカスレ具合も例の型紙どおり。そうやっていって、出来上がったのは皮肉にも普通名詞的シンボルマークということだろう。

因みにこっちは応募総数 78点、採用は新田憲明(65歳:香川県東かがわ市)。何度か見たことのある名前やな。

校歌については、ご当地の「羅臼大使」を務める吉 幾三が作詞作曲しており、4月10日の開校式にもサプライズ参加したとやら(中学生たちがそれで熱狂したとはちと考えにくいが)。

どうでっしゃろ。鳥取と北海道、交流にゃもってこい、ちょうどいい感じに離れてるし(離れ過ぎだよ)、校章が取り持つ縁ってことで(片方はボツネタじゃねえかよ)。

(続く)

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