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2018年9月25日 (火)

【ペアリングのおまけの枝葉編】北の原野に咲く花の 匂ふが如く今盛りなり(村山産業高校・北海道大学・釧路短期大学・京都大学)

(承前)

びっくりするのは長崎の福島養源小学校 vs 山形の酒田光陵高校だけではなかった。さらに驚倒することには、両校の公募の合い中にもこんな例が転がっていた。

山形県村山市
山形県立村山産業高等学校
校章
(制作者)
池田 正(東北芸術工科大学教授)
(原案者)
小川結花(山形県立東根工業高校(現 村山産業高等学校)3年)
井口やすひさ(群馬県高崎市)
太田政宏(山形市)
村山産業高等学校

◇2013年7月 決定
◇2014年4月 村山農業高等学校・東根工業高等学校の統合により開校

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村山市の[M]と市のシンボルである、[バラ]を基にデザインしています。
「M」は雄大な山の姿を[黒い線]と[深緑色]で、純真さを[白い色]で表わしています。
農業科、工業科、そして新しく商業科を加えた三科の団結と21世紀に躍進することを願い、若さと純粋な情熱のシンボルとして作成しました。
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三人寄ったら文殊の智恵ならぬ三すくみ、没個性が残念っ(>_<)。コンセプトが長ったらしくなっちゃっただけネ。
これで[バラ]はないでしょうに。オオバナノエンレイソウ/Trillium camschatcenseをモチーフにしました、なんて仕立ててみる方がよほど小じゃれている。

オオバナノエンレイソウ

けど、それはこの名門大学でとうに実践済み

北海道札幌市北区
北海道大学
シンボルマーク
北海道大学シンボルマーク

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本学構内に自生する[エンレイソウ](オオバナノエンレイソウ=大花延齢草:ユリ科トリリウム属の多年草)を図案化したものです。昭和25年の公募による入選作を、本学創基120周年を機に修正を加え、平成8年9月の評議会において正式にシンボルマークとして決定しました。
[花弁]、[がく片]で構成された六方(東・西・南・北・天・地)への広がりは、日本や世界へ向けての本学からの情報発信を意味しています。
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この植物は寒冷地、特に北海道東部に分布し、大群落を作って茂り、花時には見事らしいです。ツルは見たことないけど。
ユリ科/Liliaceaeだと認識していたら、現在のAPG分類体系IIIではシュロソウ科(メランチューム科)/Melanthiaceaeちゅうのになっている。もともとユリ科というのは、異なる(かもしれない)系統の植物を便宜的に集めておいたものらしく、大再編の嵐に吹きさらされてます。

オオバナノエンレイソウ、道東のここもね。

北海道釧路市
釧路短期大学
校章シンボル
釧路短期大学

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緑ケ岡学園の北側斜面に毎年6月に入ると花を咲かせる[オオバナノエンレイソウ]
清楚でつつましい花のイメージから学園の象徴としています。
学園の校章デザインは、このオオバナノエンレイソウをモチーフにしています。
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他にもいろいろあるんだろうな、きっと。

昔使われていたこれ↓も形は似てますが。

京都市左京区
京都大学
襟章
玉田勝美(勝英?)(京都大学法学部3回生)
京都大学 襟章

でもこちらはウマノスズクサ科カンアオイ属のフタバアオイ/Asarum caulescensなの。葵祭や、上賀茂神社・下鴨神社の御神紋に因むもの。徳川家の三つ葉葵紋を「頭合せ」から「尻合せ」に組み換えた形とも言えます(cf. 2009.03.09「遺遺遺遺遺 家紋夜話」)。
オリジナルはこちら↓。

〔1949.04.11 学園新聞(現 京都大学新聞)第117号〕
1949.04.11 学園新聞

戦後になって作られたものだったとは知らなかった。80年代にはこれが学章としての扱いだったと思うんだけどねー。

さて、村山産業高校で目を剥いたのは、エンレイソウもどきに対してではない。やすひさが素材(画像非公表)にされているためでもない。ひとえに、酒田光陵高校と同じ人物が「制作者」としてクレジットされているからです。
山形市の東北芸術工科大学といえば、2005年5月決定の庄内町章や同年10月決定の酒田市章でアドバイザーについた教授上條喬久とか(cf. 2017.01.15「大御所の罪:その2」・2016.11.24「・・・うす紅の花びら こぼれた:2番」)、2015年11月決定の米沢市の置賜自給圏推進機構シンボルマークで審査委員長として自らの教え子を選んだ准教授赤沼明男とか(cf. 2016.05.24「問題の本質は何処に・・・」)、とかく県内に広く顔が利くわけである。因みに私学。

はー、しかしだよ、そうなるとますます、池田センセの立ち位置はどう考えればいいわけご当地のデザイン文化の向上に真に貢献しているんですかね、山形県の教育委員会は。

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