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2018年10月22日 (月)

【加筆編】校章による統合新設校ペアリングの試み:10(平塚湘風高校・藤沢清流高校)

(湘南)

 

(じゃなくて承前)

 

今度は相模湾沿い、湘南地区に参ります。

 

神奈川県平塚市
神奈川県立平塚湘風高等学校
校章
奥野和夫(神奈川県横須賀市)
平塚湘風高校

 

◇2009年4月 神田高等学校・五領ヶ台高等学校の統合により開校

 

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「自主・自律」と「誠実」の精神を、天に伸びゆく2本の[柱]に象徴、「創造」を[S]字形の吹き抜ける風で描き、湘南の地で希望と期待を胸に学ぶ姿を表現。平塚の頭文字[H]、湘風の頭文字[S]を組み合わせた形にまとめました。
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悪いが、ツルに言わせれば「誠実」とは、天に雄々しく聳える性質のものではあるまい。それは自己の内面に沈潜するものであるはずだ。高みに向けて伸びゆくものは、むしろ「創造」の方ではなかろうか?かといって前者のお題を屈曲したS字形で表すわけにもいかなかったろうが。あるいはそれとも、後者は常に紆余曲折を辿るということであろうか?
無論、校名に入っている「風」を表すことが最優先したであろうことは理解しますが。

 

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校名選定の理由

 

県立高等学校校名検討懇話会で審議し、次のような理由で選定されました。

 

○新校が所在する市の名称である「平塚」を冠する。
○「湘」で湘南という地域をイメージさせながら、「風」が吹き抜けていくことにより生まれ変わるという姿勢をアピールすることで「湘南の新しい風が入る」という、新校の立地とイメージを両立させる。
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すまんが、地名の下に適当な漢字2文字をくっつけるという高校のネーミングには、全く魅力を感じない。このところ取り上げたところでは、玖珠美山高校、別府翔青高校、酒田光陵高校、厚木清南高校然り、後述する藤沢清流高校然り。

 

ついでに言えば、日本で一番学校の名前に独自性と迫力があるのは京都市だと思うけど、これは別ネタとして取っとこう。
さらに脱線すると、平塚湘風高校の開校前、ある大事件が起きてたんですが(場外乱闘って感じだけど)、そのこともまた別途。

 

この高校では、実は校歌の作詞にあのガイダーが腕を振るっている(cf. 2016.05.16「繰り返す 繰り返す さざなみのように 〜〜ただ繰り返す〜〜 引き波
」)。

 

校歌
「明日呼ぶ風に」
作詞 駒井 瞭(大阪府東大阪市)
作曲 豊住竜志(昭和音楽大学音楽学部作曲学科准教授)

 

一、
清新光る 湘南の
明日呼ぶ風に 夢競う
新たな息吹 青春へ
花咲く希望 意気燃えて
理想の扉 押し開く
平塚湘風 われら今

 

二、
相模の流れ 虹染める
誠実交わす 友を得て
豊かな個性 溌剌と
自ら目指す 研鑽に
創造極め 打ち進む
平塚湘風 われら今

 

三、
宙(そら)青雲に 富士仰ぐ
ゆかしい歴史 伝統に
ふれあう心 礼尽し
地域と歩む 共生の
未来を繋ぎ 励み合う
平塚湘風 われら今

 

だから、「誠実」とはその本質において、友と交わすような性格のものではないっちゅうに!!
申し訳ないけど、こういうTraditionalな校歌ならば、「明日呼ぶ風に」というタイトルはまるで不要だと思う。そして、湘南らしさ、湘南の学校らしさは何も感じない。

 

≪相模の海はなぜ表されなかったのだろう?≫

 

校章にも同じことが言えるけど、ご当地の一番の資産はそれではないのかしらん。夏場だけの話ではなくて。
深追いすると・・・

 

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【作品(歌詞)の説明】
平塚市の豊かな自然を背景として、1番は校名の由来と向学に萌え立つ青春の新たな息吹を、2番は校訓の「自主・自律」、「誠実」、「創造」と個性の伸張を、3番は教育方針の礼儀正しく明るく爽やかな人格形成と地域社会との共生を、誰にでも一目見てよくわかり広く愛され親しまれるようやさしい言葉で表現し、21世紀をリードする神奈川県の「平塚湘風高等学校」が力強く飛翔発展する勇姿を作詞したものである。
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出会ったのは海ではなく、またもや「21世紀をリードする」のSuper Clicheだった。愚blogでは何度も何度も目にしてきたアレです。やっぱり、テンプレートに当校の教育理念やら耳に心地よい単語やらを適当に嵌め込んだだけって気がしちゃう。
(お些末様ですが駒井センセ、「個性の伸張」は変じゃないですかね。せめて「個性の伸長」でしょ。)

 

お隣藤沢市(あの江の島のあるところ)のこの高校でも、海は取り入れられていない。

 

神奈川県藤沢市
神奈川県立藤沢清流高等学校
校章
奥野和夫
藤沢清流高校

 

◇2010年1月頃 決定
◇2010年4月 藤沢高等学校・大清水高等学校の統合により開校

 

風の次は川、いかにも丸ブーが顔を出しそうなところではある。「清流」の名は学校のそばにある境川にことよせたものです。実質的に同じ名前のここ↓と見比べてみるのもまた一興。

 

【2018.09.23「Crystal clear river with cold water, Four leaf clover in tiny garden, Twinkling star above deep forest...」】
富山県魚津市
魚津市立清流小学校
校章
北野公一
清流小学校

 

こちらの川は、片貝川と布施川。

 

因みに、統合対象の一方、藤沢高校は;

 

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(Wikipedia)

 

1948年(昭和23年)に新制高等学校となった際に制度上は共学になっていたものの、長きにわたり事実上の女子校であった。男子生徒3人が入学して2005年(平成17年)に共学化された。これにより神奈川県内の公立女子高は消滅した。
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という風変わりな歴史を持っていた。長い伝統を打破した3人のBoys、ちょっとRESPECTっすww。

 

//

 

横浜川崎厚木相模原平塚藤沢、神奈川県内6連発、取り敢えずは以上です。あとは鎌倉を残すのみって感じ。いや、お膝元横須賀もあるか。

 

うーん、どういうものかなー。やっぱりどういう評価を与えればよいのか迷っている。
新しいところでも2010年開校(川崎工科高校・藤沢清流高校)だから、かれこれ一昔前。この時期、奥野はアルファベットのイニシャルに象徴性を見出すことに熱心だった様子。川崎工科高校の[K]以外は全部、[S]が取り込んであるんですね。
でも、それらがもれなく校名のどこかしらにサ行のイニシャルを持っていたというのこそ、驚きと言えば驚き、ありがちと言えばありがちな印象。

 

(まだまだ続きます)

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