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2018年10月21日 (日)

【加筆編】校章による統合新設校ペアリングの試み:9(厚木清南高校・相模原中等教育学校)

(承前)

奥野の校章デザイン、確かに目を楽しませ、それなりに新しいものを創り出しているようには思えるけれど、(神奈川県内での)古い作品まで遡ってみると、このあたり↓のようである。

神奈川県厚木市
神奈川県立厚木清南高等学校
スクールアイデンティティ・デザイン
奥野和夫(神奈川県横須賀市:グラフィックデザイナー)
厚木清南高校

◇2004年12月 制定
◇2005年4月 厚木南高等学校の単独改編により開校

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大空の下、清流・相模川の流れをモチーフとして、無限に発展して行くダイナミズムを表す。
空の色は伸びゆく様子、水の色はたゆみない努力を続ける様子を象徴している。
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全国公募ではなく、県内限定公募だったらしい。「丸なしの丸ブー」って感じぃ。時はまさに自治体の平成大合併真っ盛り、なんかどこかで見たような気がするのはそのせいでしょうな。
かつ、厳密には「校章」ではなく「スクールアイデンティティ・デザイン」であったというのは、それも時代の流行りだったんだろうか。

校長あいさつには;

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神奈川県立厚木清南高等学校は、平成11年11月に策定された「県立高校改革推進計画」の三つの基本方針、「多様で柔軟な高校教育の展開」、「地域や社会に開かれた高校づくり」、「活力ある教育活動を展開するための規模及び配置の適正化」のもと、平成17年4月、横浜桜陽高等学校、川崎高等学校に続き、県下で三番目のフレキシブルスクールとして開校しました。
フレキシブルスクールとは、一人ひとりの生活スタイルや学習ペースに応じることができるよう、幅広い学習時間帯から午前・午後・夜間といった時間帯を選択できる、柔軟な学習形態の単位制普通科高校です。
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とある。ホント、神奈川県って高校の種類だの肩書だのが多いんだよねーーー(学校数自体も多いけど)。前回見た川崎工科高校の「総合技術高校」にせよ、この「フレキシブルスクール」にせよ。

脱線すると、上の文章に出てくる神奈川県立横浜桜陽高等学校(2003年4月 汲沢/ぐみざわ高等学校と豊田高等学校の統合により開校)のサイトではこう出ている↓。

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フレキシブルスクールという呼称は本県独自のものであり,柔軟な学びのシステムを持つ新たなタイプの高校として構想された。
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つまり県内初、かつ日本初だったわけです。ところが続けて;

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平成29年度入学生よりフレキシブルスクールから年次ごとの学びが中心となる単位制普通科となった。
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ともある。てことは割とフツウの高校に戻ったということ。単位制だって今や珍しくはないし。最新の教育理論は20年保たなかったようです(意地悪)。

神奈川県では他に、「学力向上進学重点校」、「グローバル教育研究推進校」、「国際バカロレア認定推進校」、「インクルーシブ教育実践推進校」てなものも指定されているらしい。もう、ようとわかりまっしぇん。

気を取り直して、中学と高校を一気通貫とした次の学校を見てみれば。

神奈川県相模原市(現 相模原市南区)
神奈川県立相模原中等教育学校
校章
奥野和夫(神奈川県:グラフィックデザイナー)
相模原中等教育学校

◇2009年1月 奥野に校章認定証交付
◇2009年4月 相模大野高等学校の単独改編により開校
◇2010年4月 政令指定都市移行

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教育目標にある「心身ともに健全」「高い知性と豊かな人間性」を[ペン先]に表し、相模原中等教育学校(Sagamihara Secondary School)の頭文字[S]の[3本のリボン]には、生徒が「科学・論理的思考力」、「表現コミュニケーション力」、「社会生活実践力」の3つの力を備え、しなやかに成長していく様を表した。[翼]の[3枚の羽]はめざす生徒像を表し、次世代を担う人材に成長することを託した。
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まあつまり、相模大野です、ワタシ的に言えば。
ここでもまた[翼]の登場です。正直なところ、奥野に対してどういう評価をすればよいものやら、わからなくなってくる。コンセプトはあまりLogicalに伝わってこないな。「心身ともに健全」をペン先でもって表されても困惑するぜ?

こちらは、2009年4月、平塚中等教育学校とともに、神奈川初の県立中等教育学校となった。2017年の入試ではなんと1,000名を超す応募があったそうだから、難関校ないしは人気校と言えるんでしょう。
公立の中高一貫教育校というのは首都圏で増えてきており、2017年初頭の段階で既に東京11校、神奈川5校、千葉3校、埼玉2校になっているらしい。

県サイトのFAQには;

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Q3
神奈川県には2校しかないの?
A3
県立高校改革推進計画後期実施計画(平成16年度策定)に基づき、平成21年4月に中等教育学校を2校開校しました。また、平成21年度から、既存の市町村立等の中学校と県立高校との連携型中高一貫教育も進めています。
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へーえ、「連携型」というのもあるんだ(前述のフレキシブルスクールの機能/目的の一部はこちらに整理包含されることになったと推測)。

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Q4
どうして平塚市と相模原市につくったの?
A4
実質的に中高一貫教育を行っている私立学校の配置や、横浜市・川崎市・横須賀市は市立高校による、独自の取組みが期待できることや配置バランスなどを勘案し、県の南部の平塚市と県の北部の相模原市に設置することにしました。さらに、交通の利便性や周辺環境、これまでの高校の取組み、施設規模などから、平塚市内の大原高校と相模原市内の相模大野高校を改編して中等教育学校を設置しました。
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へーーーーえそういう考え方なのかでもこうなると、今や政令指定都市たる相模原市の立場もビミョーに危ういものだという気がします。というより、政令指定都市の性格づけ自体が変わってきているとも言えるんだろうな。

(続く)

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