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2018年12月26日 (水)

【加筆編】校章による統合新設校ペアリングの試み:15(吉川美南高校・ひらた清風中学校)

(承前)

さて、これまた長く続いたこちらのSubseriesもこれで打ち止めです、一応。学校統合の流れは今も続いているし、それは「平成後」もしばらくは変わらないだろう。従って、愚blogでぶった斬りたくなるネタもまた出てくるかとは思いますがね(奥野作品を含め)。

で、取り敢えずの〆はお箸と鎖鎌で。

埼玉県吉川市
埼玉県立吉川美南高等学校
校章
奥野和夫(神奈川県横須賀市:グラフィックデザイナー)
吉川美南高校

◇2012年7〜9月 募集
◇2013年4月 吉川高等学校(全日制課程・定時制課程)・草加高等学校(定時制課程)の統合により開校

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吉川の頭文字[Y]と美南の頭字[M]をモチーフに「高い理想・限りない発展・豊かな知識」といった志を[ハート]に見立てた形(M字部分)に象徴させ、その志(M字部分)を貫き通す精神を[翼](Y字部分)で描きました。
新しい時代へ向けてのモチーフやイメージで構成し吉川の地から大空へ羽ばたく様子を表現しました。
下に円形(丸)、その上に左右に広がる形、そしてその上に[高]の文字を配した形は、長く親しまれた[吉川高校の校章]のシルエットを受け継いでおり、さらに[草加高校(定時制課程)の校章]の要素も付け加えています。
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これまたいろいろと不思議なところのある文章です。

イニシャル2文字を重ねるのも、旧校の校章を踏襲するのも、「翼」も「羽ばたき」ももう驚きゃしない。
わからんのはまず、[M]をわざわざ「ハート」に見立てたところ。ビジュアル上到底そうは伝わらないでしょという点はthroughするとしても、そんな理屈づけしたら全体の意味が妙なことになっちゃうんでないの?試しに、この画像のことは頭から完全に取り去って、文章だけからどんなビジュアルになるのか想像してごらん(Imaginationの鍛錬です)。
大方、「ハートに矢が刺さった」構図になるのではなかろうか。それって一目惚れで恋に落ちる寓意のIconだよww。

もっと高次なところで言えば、なぜこのコンセプトの文章はこんなに水ぶくれしているのか。愚blogで扱う大抵のガイダーはキャラだのロゴだののデザイン界の住人だから、想いを巧みに文章に乗せる専門家ではない(デザインの専門家ですらない場合もある)。しかし奥野は校歌の作詞のガイダーでもあるわけ。Museの住まう山の民として、この書きぶりはどうなのよ。それとも、制定側が手を入れまくって手垢がついちゃったってこと?

もう一つ、後半の記述について。
調べていると、旧 吉川高校のサイトの残骸に行き当たった。

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「吉川高校の校歌・校章を何らかの形で残して欲しい」という声もよく耳にしますので、こういった声も十分踏まえながら検討してまいります。
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どうやら、その意を斟酌しだものだった様子。(新校はこの学校の敷地に設置されたので、ということは事実上吉川高校が草加高校の定時制を吸収したに過ぎなかったのではないかという気もしてくる。)

(優秀賞)
井口やすひさ(群馬県高崎市)
工藤和久(青森県弘前市)
高橋力也(埼玉県三郷市)

(特別賞)
加藤貴士(吉川市)
後藤英誇(吉川市)

これとペアにするのは、敢えてコレ。

福島県石川郡平田村
平田村立ひらた清風中学校
校章
奥野和夫(神奈川県横須賀市)
ひらた清風中学校

◇2015年5月 発表
◇2016年4月 蓬田(よもぎた)中学校・小平(おだいら)中学校の統合により開校

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(2015.05.10 広報ひらた No.679 抜粋)

[清風]と[中]の文字をあしらった[ひ]の字の[村章]に清風の頭文字[S]で爽やかな風が村を吹き抜ける様子を描き、2校が手を携えてひとつの風になる様子を表現しました。
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一見してやすひさ作品だと早合点しかけたけど、そうではありませんでした。それはこっちネ(^.^)b。

【2018.10.28「月曜から・・・日曜まで夜ふかし」】
福島県石川郡平田村
平田村商工会
芝桜の里ひらた イメージ キャラクター
ジュッピー
井口やすひさ(?)
〔2004年5月制定〕
ジュッピー

それにしても、ちょっと・・・奇異。「清風」と「S」の両方をあしらったところが。それって、デザインのお作法的に、どうなの??

しかし、そんなこんなを云々するより、イニシャルが一致するこの学校↓と、のほほんと見比べてみるってぐらいが丁度いいスタンスかもです、愚blogとしましては。

【2018.10.22「校章による統合新設校ペアリングの試み:10」】
神奈川県平塚市
神奈川県立平塚湘風高等学校
校章
奥野和夫
〔2009年4月開校〕
平塚湘風高校

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正直、吉川美南高校のもひらた清風中学のも好感は持てない。とんがり具合がこれを思い出させるから。(個人の感想です。)

【2009.03.25「延々々々々 家紋夜話」】・【2017.02.25「大御所劇場 二幕目:春と修羅」】
丸に釘

泡坂妻夫先生を嘆かせたという、不穏な家紋。

過剰にとんがった特徴を前面に押し出したデザインにせよ、空虚な言葉の羅列にせよ、結局はこれらも作者が対象を「特徴のない」ものと見ていたということになりはしないか。逆説的かもしれないけれど、そのように思われてなりません。

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