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2019年2月 3日 (日)

【加筆編】矢切渡、誰がものぞ:後編(葛飾ナンバープレート)

【2019.06.14 追記】

2019.06.08 11:24、本稿は、@niftyから、刑法第230条の名誉毀損罪のかどで「侵害情報の送信防止措置請求」があった旨の通知を受けた。
これにより、同社が「侵害情報の送信防止措置」を講じる前の対応として、公開を停止する。

 

【2019.08.08 追記】

2019.06.25 17:09、本稿に係る上記請求等の全容を確認した。これに伴い、当該請求に係る記載を削除するとともに修正の上、公開を再開する。

 

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(承前)

「葛飾」となると、候補8点のうち[矢切の渡し]を描いたものはただ1点しかないんですが、これがまたこれもんでねーー。

東京都葛飾区
葛飾版図柄入りナンバープレート
(デザイン案 5)
(地元デザイン会社に委嘱)
〔2018.09.10〜10.31区民アンケート・11.29発表〕
葛飾ナンバープレート(5案)

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[矢切の渡し]を待つ[女性]や水辺に咲く[菖蒲]、[カワセミ]を[浮世絵]風に表現しました。
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うううー、とんだ時代錯誤、フジヤマ・ゲイシャに逆戻りじゃねえかよと思ってたら、なんと区民アンケートで第2位に輝いたそうな(後述)。でも一応作者の「地元デザイン会社」の名誉のために言い添えておくと、同様に渡し船を描いた「松戸」の6点がいずれも不首尾に終わった「矢切の渡しは江戸川を横断するものである」という難題を、この作品だけがクリアしてるんであるが
なお、ご当地(と「上越」)」では、選考段階で各候補作品の<テーマ>が発表されていない。

率直に言って、公募全体としてのImaginationに乏しい気がします。
「松戸」では他に、[梨]が候補8点中5点に登場する(大伏線)。
地元業者に8点制作させたという「葛飾」だって(作風の類似性からして、全候補を1社単独でデザイナー1人が手がけたのは間違いないと思う。因みにどれも和風です)、7点に[川]が、そして8点全部に区の花[ハナショウブ]と[カワセミ](区の鳥は定められていないけど)があしらわれているのだから

こうしたことは、一義的に選考側の責に任ずる問題だと思う。こういうものって本来、ご当地の様々な魅力を広く募ることで再確認・再発見していく作業のはずでしょう?大都市においては特にその部分は重要となるはずだし、非公募ならなおさら。
方向性や戦略の立案はもちろん大切だけれども、制作側が、選考側が、「これの一押しでいこう」と初めから決めてしまうのだったら、それはそれでデザインという知的生産の敗北を意味しているのではないかな。「わかりやすさ」はそこと引き換えにしても獲得すべき金科玉条の価値なのだろうか?

もう一つ言うと、デザインというものにおいて、作家性がそれほど必要な要素かという点については、ツルはまだ結論を出せていない。基本的には否定的なスタンスなんですが、それを言い出すと愚blogの本旨の公募ガイダー斬りの存立基盤そのものを失ってしまいそうで(爆)。この意味に限れば、主張の控え目な「松戸百華図」などは秀逸なデザインということになるんだろうか。

〔「松戸」ナンバー市民人気投票結果〕
1位 8番 1,876票(28.9%) <松戸の風景> *最優秀賞
2位 1番 1,111票(17.1%) <やさしい、楽しい、おいしい町、松戸市。> *優秀賞
3位 6番  982票(15.1%) <あざやかな花と恵ある街 松戸>
4位 7番  675票(10.4%) <江戸川>
5位 5番  635票 (9.8%) <松戸百華図> *優秀賞
6位 3番  500票 (7.7%) <矢切の渡しと桜>
7位 4番  410票 (6.3%) <フレッシュ松戸>
8位 2番  312票 (4.8%) <世紀の川、未来への渡し>
計    6,501票

〔「葛飾」ナンバー区民アンケート結果〕
1位 6案 1,208票(20.9%) <菖蒲・川・カワセミ>
2位 5案 1,076票(18.6%)*上掲
3位 2案  797票(13.8%)
4位 4案  752票(13.0%)
5位 8案  629票(10.9%)
6位 3案  517票 (8.9%)
7位 7案  373票 (6.4%)
8位 1案  357票 (6.2%)
未回答    75票 (1.3%)
計    5,784票

思ったとおり、「松戸」より「葛飾」の方が票が割れているな。

おまけです。
「松戸」の公募プロセスで何と言っても珍しいのは、各候補ごとに、「投票された方のデザインに関する意見」全てを公表していることである。採用された中尾案なんて実に1,174件ものご意見がPDF30ページにわたってぎっちりと書かれてるんで驚きます

≪そんなのを全部読んで各自で分析せいっていうのかよ。選考側のAccountabilityはどう果たすっていうんだよ。≫

(続く)

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