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2019年3月24日 (日)

【加筆編】地域産業と人々の暮らし(佐伯市ナンバープレート)

一連の自動車用地方版図柄入りナンバープレート第2弾の発表が終わってほっと一息つく間もなく、1月にバイク用のこんなものが発表されてました。

 

大分県佐伯市
佐伯市ご当地ナンバープレート
<いざ、進水!>
垂水秀行(44歳:香川県丸亀市:デザイナー)
佐伯市ナンバープレート

 

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[造船業]など海の産業が盛んな佐伯市を象徴するように、[進水式]をモチーフにデザインしました。「さいき」という読みがわかるように[アルファベット]を添えました。[殿様]が[紙吹雪]を撒きながら祝福し、明るく活気に溢れるイメージに仕上げています。
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選考理由は次のとおり。

 

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左右のバランスや視認性などのデザイン面においてかなり優れており、また[造船業]並びに[進水式]をモチーフとして本市の推進する主要産業の方針とも合致していると思われるため。
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「かなり優れており」って誉め方は一体何なんだよ(苦)。

 

(優秀賞)
<輝け!虹色ジョーヤラ!>
鍜治屋朱寿(すず)(12歳:佐伯市:佐伯市立渡町台小学校6年)
佐伯市ナンバープレート(鍜治屋案)

 

<美しき故郷・心の佐伯市>
工藤和久(53歳:青森県弘前市)
佐伯市ナンバープレート(和久案)

 

あら。工藤一族がナンバープレートで入賞するのは珍しいことではないかいな。
「ジョーヤラ」とは何のことやらでしたが、「八幡五丁の市」という行事の通称らしく;

 

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漁業の盛んな佐伯ならではの祭。「ジョーヤラ ジョーヤラ」のかけ声にあわせ、色鮮やかな[大漁旗]を飾りつけた[船]をこぎ、大漁を祈願する勇壮な海上パレードが行われます。
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てなことが佐伯市観光協会サイトに出てます。

 

俯瞰してみると、二つのことに気づく。
まず1点は、垂水はバイク用とクルマ用でデザインの傾向を意識的に変えているらしいこと。バイクの方がより自由でユーモアがあってツルは好みですが、自動車となるとなかなかそうもいかんのでしょう。
そして、佐伯市を表すのに、ありがちなご当地アイテムの類を用いず、やや堅めの「産業」そのもので作り込んだところは、直球で勝負をかけた印象です。その中で能天気なお殿様を登場させたわけだ。
ちょっとこの辺りにテイストが似ちゃいましたけどね。

 

【2017.06.01「二兎を追う者二兎を獲て、の巻」】
左:
和歌山市
城フェスタ ポスター
堀江 豊
〔2006年8月決定〕
右:
香川県高松市
さぬき高松まつり
ポスター
堀江 豊
〔2007年4月決定〕
和歌山市城フェスタポスター・さぬき高松まつりポスター

 

もう1点。
自動車用地方版図柄入りナンバープレート第2弾 全17地域の募集は、2018年の夏に行われたものが多い。公募ガイダーたちは久しぶりに忙殺されていたことでありましょう。佐伯市の募集はその後、同年11〜12月だから、それこそ一息ついたとこ。そこを頭に入れて見返してみると、和久作品がどうにも気になるんですね。
ビジュアルにせよタイトルにせよ、もとよりLocalityを追求したものではないと思える。むしろ、【2019.03.02「故郷」】で書いた;

 

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地域を超えて、世代を超えて、日本人として共有する/できる原風景ないしは原体験というものがこの歌で(文部省唱歌で?)目指されたのならば、それを特定の「ご当地ネタ」に適用させるというのはちょっと違うんじゃないかと感じる次第。
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というところが当てはまる。それに対する可否は論の分かれるところだろう。ツルも、名物アイテムてんこ盛りのデザインには基本反対の立場ですし。
しかし和久の場合、地域性や個別性に背を向けるということは、即ちボツネタをよそに使い回すことを意味するのではないか。実績上、その疑念は故なきものではないと思う。

 

【2015.02.17「In Quest of the Complete Recycle」】
福島県相馬市
そうま音楽夢工房
シンボルマーク
(優秀賞)
工藤和久
〔2010年2月決定〕
そうま音楽夢工房(和久案)

 

北海道札幌市
札幌交響楽団
札響くらぶ
シンボルマーク
工藤和久
〔2012年2月決定〕
札響くらぶ

 

【2014.01.22「総合芸術家の作り方:Formula 2」】
鹿児島県垂水市
垂水市立垂水中央中学校
校章
工藤和久
〔2009年3月発表〕
垂水中央中学校

 

山形県東置賜郡高畠町
高畠町立高畠中学校
校章
工藤和久
〔2013年9月発表〕
高畠中学校

 

【2013.06.06「Family... Business?? Part 2」】
千葉県浦安市
浦安市立東野小学校
校章
工藤和久
〔2011年2月制定〕
東野小学校

 

【2017.05.24「Hのし過ぎは教育上よくないざーます!!」】
北海道小樽市
小樽市立北陵中学校
校章
工藤和久
〔2016年9月決定〕
北陵中学校

 

ボツじゃなくても採用されたら採用されたでまた使い回すからな、このガイダーの場合。文部省唱歌的本作もどこかの出涸らしではなかったかと憶測する次第。左下に見えるのは[豊後二見ヶ浦]だと思うけど、これとて「伊勢志摩」の「夫婦岩」との相似が気になる(cf. 2019.03.16「イセエビロデオ!の巻」)。

 

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最優秀賞には1万円相当の佐伯市特産品、優秀賞については5千円相当の佐伯市特産品を贈呈いたします。
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ま、力が入らなかったというわけですか。

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