【適当編】その目が怖い(たびごこちロゴ・武蔵野東学園40周年&50周年)
cf.
2018.08.12「もう一つのLove & Peace」
前に、以下の二つのマークについて;
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[笑顔]とは言いながら、どことなく、そこはかとなく、微妙な狂気を感じるDouble Face。
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と書いたことがあった。
東京都港区
日本航空協会
「空の日」・「空の旬間」実行委員会
航空100年シンボルマーク・ロゴ
(優秀賞)
工藤和久

山口県宇部市
うべ元気ブランド認証マーク
工藤和久

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宇部を[ひらがな]で表現し、[緑]は大地と青葉、[青]は空と海、[橙]は太陽で、豊かな自然に恵まれた宇部市をデザイン。
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前者は2009年9月発表、後者は2010年制度開始で2014年1月商標登録というところまでしかわからないけれど、その辺りの時期に同系列のものがまだあったんです。
福島県いわき市
株式会社たびごこち
たびごこちロゴマーク
「青森県の男性」

国内・海外のツアーを販売する民間の旅行会社が公募して2012年6月に発表したデザイン。
顔の造作は「うべ元気ブランド」とほとんど同じで、ツルはとりわけ、このとんがった[三日月の目]が微妙に怖いんだよなー。コンセプト等は公表されてないけれども、よく見ると[ひらがな]で「たび」を表現したという点も同様なので、「青森県の男性」が和久であることは疑いがないだろう。
[縦棒]の意味合いはよくわかりませんが(バスガイド嬢って今でもあの小旗を持っているんだろうか)、どうしても「航空100年」との相似を感じちゃう。なぜ、春の季重ねで[桜]と[梅]を合わせたのかもわかりません(-.-)y-~~。描かれたパーツには月と日のモチーフや山河の寓意も入っていたりするのかなあ(微伏線)。
人は何のために旅をするのか。美しい自然や珍しい風物を楽しむためであったり、日常から抜け出すためであったり、あるいは旅が人生そのものであったりする場合もあるだろう。
そこは人それぞれと思うけれども、「文化を体験する」という側面がこのマークからはまるで感じ取れない。痛いところです。
さらに探すと、このパターンで飛び抜けて古いものもあった。
東京都武蔵野市
学校法人 武蔵野東学園
創立40周年記念 ロゴマーク
工藤和久(38歳:青森県弘前市:自営業)

武蔵野東第一幼稚園・第二幼稚園、武蔵野東小学校、武蔵野東中学校、武蔵野東高等専修学校に加え、米国マサチューセッツ州にもBoston Higashi Schoolを擁する学校法人で、健常児と自閉症児の「混合教育」を最大の特色とする。ここが2004.11.11の40周年記念日に向け、学園関係者を含めて(微伏線)公募され、2003年7月に学園広報「東だより」第13号に掲載されたもの。応募総数はちょうど100点だったそうな。
周年記念としては随分と能天気なのを選んだものだと思うけど、こっちの方はもうダイレクトに「航空100年」を思起せざるを得ない(先後関係は逆ですがね)。イニシャル「M」を表しています、なんてノリだったのかしらん?
デザインは時代を超えて不変なのネww、てなことはもう今までに大概書き尽くしてきたけど、このケースで意外なのは、募集要項で「何らかの形で[40]という数字を含めて下さい」とされていたのがこんな形で表されたこと。ツルも、数字そのものをメインモチーフとして描くガイダー手法に慣れ過ぎたせいかww、ロゴタイプにだけ入っているというのが逆に新鮮です(冗)。ひょっとしたら、ずっと継続使用できるマークだからイイネ、なんてことになったのかもしれないな。
しかし、10年後の創立50周年の時には改めて新しいマークが作られた。えらくテイストの違うデザインを選んでいてびっくりする。
創立50周年記念 ロゴマーク
下枝真依子(武蔵野東高等専修学校教諭)

すわ内部者応募と叫びたくなるけど、今度はもとから在校生・卒業生・保護者・職員等の学園関係者に限定して募集されており、完全無制限一般公募だった40周年の時と一番異なるのは実はそこだろう。それでも応募は「約100点」、正確には「86点の作品(カラーバリエーションを加えると100点以上)」あった由で、40周年の時とさほど変わらんかったという(笑)。
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審査の過程では、コンセプト以外の作品に関する作者等一切の情報は伏せ、最終結果をお出ししました。
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ともあって、一応コンプライアンスには意を用いたようです。
前置きはここまで。問題はコンセプトだけど・・・。
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まず大きな[円]の内側に沿うように50周年の数字を構成しました。(北原キヨ先生が生前おっしゃっていた『和』にかけて、多くの人の輪の中で東学園の50年は育まれてきたというイメージです。)
配色は50年間の日々の積み重ねと、これからもそれが繰り返されていくことへの願いを込めて昼夜の空の色をグラデーションにしました。また同様の意味で[50]の0の部分を太陽と月にかけています。
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下枝は同校の美術/絵画の先生なる由。「太陽と月」は「月日を重ねた」の意味も兼ねているのだろうが、ちょっと、いやだいぶ苦しい気がする。
同時にコピーも制定されており;
〔コピー〕
「半世紀 そして未来へ」
釘村佳伸(武蔵野東高等専修学校教諭)
こちらはさらに対象を絞り込んで、同学園教職員限定の募集。正確には;
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高等専修学校 釘村佳伸教諭の作品を原案として、作成されました。
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ということらしい。釘村は国語か社会の先生かと思ったら、意表をついて体育教師です。
多くを語ることは控えますが、「和=輪 ∴円」という類例は多く、ぶっちゃけ安直陳腐の謗りを免れないと思う。他に建学の精神が特段込められているのでもなさげ。視認性は決して良くないし、手描きと覚しい描線もガタガタで汚い。コピーの方も、このあまりにシンプルな結果からして「原案」はどんなものだったんでしょうか(笑)。
2018.08.12「もう一つのLove & Peace」
前に、以下の二つのマークについて;
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[笑顔]とは言いながら、どことなく、そこはかとなく、微妙な狂気を感じるDouble Face。
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と書いたことがあった。
東京都港区
日本航空協会
「空の日」・「空の旬間」実行委員会
航空100年シンボルマーク・ロゴ
(優秀賞)
工藤和久

山口県宇部市
うべ元気ブランド認証マーク
工藤和久

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宇部を[ひらがな]で表現し、[緑]は大地と青葉、[青]は空と海、[橙]は太陽で、豊かな自然に恵まれた宇部市をデザイン。
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前者は2009年9月発表、後者は2010年制度開始で2014年1月商標登録というところまでしかわからないけれど、その辺りの時期に同系列のものがまだあったんです。
福島県いわき市
株式会社たびごこち
たびごこちロゴマーク
「青森県の男性」

国内・海外のツアーを販売する民間の旅行会社が公募して2012年6月に発表したデザイン。
顔の造作は「うべ元気ブランド」とほとんど同じで、ツルはとりわけ、このとんがった[三日月の目]が微妙に怖いんだよなー。コンセプト等は公表されてないけれども、よく見ると[ひらがな]で「たび」を表現したという点も同様なので、「青森県の男性」が和久であることは疑いがないだろう。
[縦棒]の意味合いはよくわかりませんが(バスガイド嬢って今でもあの小旗を持っているんだろうか)、どうしても「航空100年」との相似を感じちゃう。なぜ、春の季重ねで[桜]と[梅]を合わせたのかもわかりません(-.-)y-~~。描かれたパーツには月と日のモチーフや山河の寓意も入っていたりするのかなあ(微伏線)。
人は何のために旅をするのか。美しい自然や珍しい風物を楽しむためであったり、日常から抜け出すためであったり、あるいは旅が人生そのものであったりする場合もあるだろう。
そこは人それぞれと思うけれども、「文化を体験する」という側面がこのマークからはまるで感じ取れない。痛いところです。
さらに探すと、このパターンで飛び抜けて古いものもあった。
東京都武蔵野市
学校法人 武蔵野東学園
創立40周年記念 ロゴマーク
工藤和久(38歳:青森県弘前市:自営業)

武蔵野東第一幼稚園・第二幼稚園、武蔵野東小学校、武蔵野東中学校、武蔵野東高等専修学校に加え、米国マサチューセッツ州にもBoston Higashi Schoolを擁する学校法人で、健常児と自閉症児の「混合教育」を最大の特色とする。ここが2004.11.11の40周年記念日に向け、学園関係者を含めて(微伏線)公募され、2003年7月に学園広報「東だより」第13号に掲載されたもの。応募総数はちょうど100点だったそうな。
周年記念としては随分と能天気なのを選んだものだと思うけど、こっちの方はもうダイレクトに「航空100年」を思起せざるを得ない(先後関係は逆ですがね)。イニシャル「M」を表しています、なんてノリだったのかしらん?
デザインは時代を超えて不変なのネww、てなことはもう今までに大概書き尽くしてきたけど、このケースで意外なのは、募集要項で「何らかの形で[40]という数字を含めて下さい」とされていたのがこんな形で表されたこと。ツルも、数字そのものをメインモチーフとして描くガイダー手法に慣れ過ぎたせいかww、ロゴタイプにだけ入っているというのが逆に新鮮です(冗)。ひょっとしたら、ずっと継続使用できるマークだからイイネ、なんてことになったのかもしれないな。
しかし、10年後の創立50周年の時には改めて新しいマークが作られた。えらくテイストの違うデザインを選んでいてびっくりする。
創立50周年記念 ロゴマーク
下枝真依子(武蔵野東高等専修学校教諭)

すわ内部者応募と叫びたくなるけど、今度はもとから在校生・卒業生・保護者・職員等の学園関係者に限定して募集されており、完全無制限一般公募だった40周年の時と一番異なるのは実はそこだろう。それでも応募は「約100点」、正確には「86点の作品(カラーバリエーションを加えると100点以上)」あった由で、40周年の時とさほど変わらんかったという(笑)。
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審査の過程では、コンセプト以外の作品に関する作者等一切の情報は伏せ、最終結果をお出ししました。
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ともあって、一応コンプライアンスには意を用いたようです。
前置きはここまで。問題はコンセプトだけど・・・。
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まず大きな[円]の内側に沿うように50周年の数字を構成しました。(北原キヨ先生が生前おっしゃっていた『和』にかけて、多くの人の輪の中で東学園の50年は育まれてきたというイメージです。)
配色は50年間の日々の積み重ねと、これからもそれが繰り返されていくことへの願いを込めて昼夜の空の色をグラデーションにしました。また同様の意味で[50]の0の部分を太陽と月にかけています。
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下枝は同校の美術/絵画の先生なる由。「太陽と月」は「月日を重ねた」の意味も兼ねているのだろうが、ちょっと、いやだいぶ苦しい気がする。
同時にコピーも制定されており;
〔コピー〕
「半世紀 そして未来へ」
釘村佳伸(武蔵野東高等専修学校教諭)
こちらはさらに対象を絞り込んで、同学園教職員限定の募集。正確には;
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高等専修学校 釘村佳伸教諭の作品を原案として、作成されました。
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ということらしい。釘村は国語か社会の先生かと思ったら、意表をついて体育教師です。
多くを語ることは控えますが、「和=輪 ∴円」という類例は多く、ぶっちゃけ安直陳腐の謗りを免れないと思う。他に建学の精神が特段込められているのでもなさげ。視認性は決して良くないし、手描きと覚しい描線もガタガタで汚い。コピーの方も、このあまりにシンプルな結果からして「原案」はどんなものだったんでしょうか(笑)。
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