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2020年1月18日 (土)

【Catastrophe編】地方のチカラを引き出せなくて・・・(3)(ふくゆいマーク)

(承前)

 

ばってん不都合な真実はまーだよそにもあるっちゃが。

 

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(2019.12.11 産経新聞 iza 抜粋)

 

複数の食品事業者との金銭トラブルを理由に茨城県が「いばらき大使」から解任した元フードアナリストの藤原 浩氏(55)をめぐり、水戸市は11日、藤原氏から提案され商標登録を行った同市のブランド梅のシンボルマークが、制作者の使用許諾を得ていないものと判明したと発表した。市はマークの使用を一時中止し、謝礼として藤原氏に支払った75万円の返金要請を検討する。

 

市によると、平成28年8月、梅のブランド化をめぐり、藤原氏から「ふくゆい」というブランド名とシンボルマークが提案され、同年12月、両者を商標登録した。藤原氏はマークについて「知人のデザイナーから提供された」と説明していた。
ところが、市が今月に調査を行ったところ、マークの制作者から「藤原氏との面識はないし、使用許諾も出していない」との回答を得た。

 

29年3月には、市職員がよく似たデザインのTシャツが出回っているのを見つけて藤原氏に経緯を尋ねたが、「Tシャツとマークの制作者は同一人物だ。『ふくゆい』のコンセプトに合うということで私に提供してくれた。盗用など著作権上の問題はない」との説明を受けていた。この際、市側は重ねて追及はしなかったという。

 

〔後略〕
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つまり、「あいつマジでヤベーよ、調べとけよ」となって初めて真面目にチェックしてみたら、悪い予感が的中して埃が濛々と舞い上がったって感じ?2017年段階でもっと厳格な対応をしていれば騒動の拡大を防げたのにと臍を噛んでみても、水戸の騒ぎは後の祭りですな。
これってそもそも現在の日本の商標登録制度の欠陥を表していると思うけど、そんなことより焦眉の急だったのは。

 

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(2019.12.13 東京新聞 抜粋)

 

〔前略〕

 

「本当に困りました」
水戸市堀町の菓子店「菓匠(かしょう)にいつま」の新妻則夫社長(51)はそう話し、ため息をつく。店では「ふくゆい」を使った菓子を四種類販売し、包装紙にマークを使用している。市から十二日に連絡があり、一部商品を店頭から撤去した。
水戸市は十一日、市の梅ブランド「ふくゆい」のシンボルマークの作成で、藤原氏が無断で、他人がデザインした作品を提案した恐れがあるとしてマークの使用中止を決めた。市は、デザインの制作者に、今後も使用可能かどうか連絡を取っているという。
新妻さんは「使えるかどうか早くはっきりしてほしい。じゃないと次に進めない」と訴える。年間で最も売り上げがある来年一月から始まる観梅の時期も迫っており、マークが使用できなくなれば、包装紙を早急に作り直す必要がある。
「ふくゆい」を使った菓子を製造販売する「水戸菓子工業協同組合」の林太一理事長も「やっとここまで来たのに。藤原氏には直接出て来て謝ってもらわないと」と憤る。

 

〔中略〕

 

本紙は、メールで藤原氏にコメントを求めたが、期限までに連絡はなかった。

 

一方、山口県萩市は十日付で、藤原氏を「萩ふるさと大使」から解任。東京地裁が、藤原氏に対して食品会社への損害賠償金支払いを命じたことを受け、市のイメージダウンにつながることを理由としている。
市によると、発信力のある藤原氏に出版物で市の特産品をPRしてもらおうと、一三年五月に任命。無報酬で任期は決まっていない。主な活動実績はなく、市内での金銭トラブルなどは確認されていないという。

 

高萩、笠間、鉾田の三市も藤原氏にブランド向上のアドバイザーなどを依頼していたが、トラブルはないとしている。
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予期せぬことであったにせよ、小役人の杜撰な運営によって民業に圧迫を与えたわけであるp(`Д´)q。

 

「トラブルなし」になってるとは言え、他の自治体もこんだけ↓払ったとなるとねー(いずれも累計額のようですが)。

 

Fujiwaraibarakiworks

 

茨城県 2,166万円
高萩市 810万円
笠間市 1,517万円
鉾田市 178万円

 

なお、ネット上では、高萩市が日本酒の展開デザインを募集した際に藤原が提出した候補案は、この3年前に新潟県佐渡市の北雪酒造が作ったもの(maybe by 高橋理子(ひろこ))だとか、藤原が小野瀬水産に提出した商品パッケージ(maybe スイートポテト)の候補案は過去に雑貨大手Loftのキャンペーンで使われていたデザインに酷似しているとかのヤバげな話も出てますが、どうにもきりがないし裏が取れないので深掘りはよします。

 

もう、水戸市の85万円なんて端金にしか見えなくなってくるな。
・・・あれ?支払金額が10万円増えとるぞ。調べてみると、差額は「講演料」らしい。2015年度に食をテーマにこの講演会をやったのが両者の最初の接点だったという。どういうきっかけで藤原に白羽の矢が立ったのかは不明だけど。

 

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(2019.12.24 水戸市サイト 抜粋)

 

藤原氏への対応
平成28、29、30年度の水戸産梅のブランド化に係る謝礼合計75万円の返金とあわせ、説明を求めるため、12月24日付けで、内容証明により文書を送付した。
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その後どうなってることやら。

 

問題となったマークはこれ。

 

茨城県水戸市
水戸の梅産地づくり協議会
水戸乃梅「ふくゆい」 マーク
守野由紀子(静岡県:デザイナー)

Morinofukuyuimark

 

フリー画像を一流作家の作品と騙って売りつけた龍ケ崎市の高橋肉店のケースと、無断使用した画像を許可済みと偽って売りつけた水戸市のケースと、どちらが藤原の罪は深いのか。
ご当地は偕楽園の[梅]で全国に知られながら、実梅の商業生産はほとんどなかったところ、近年力を入れている由。当然ブランド化が必要だとして官が後押ししてるわけですが、ネ。
因みに、水戸市はその後守野と著作権譲渡契約を(新規に!)結び、12月24日になって無事使用再開にこぎつけた。譲渡対価は10万円、だいぶ藤原よりお安くなっております😁。本当にどちら様もとんだとばっちりでお気の毒なことでした。

 

へっ?ちょっと待て。萩市も6年半も活動実績がなかったと!?無報酬とは言ってもなー。ご当地キャラ作りなんぞに血道を上げるより(cf. 2015.08.06「大河ドラマは儲かるか:乙」)、こういうところをキチッとしていかんかいっ😠😠。

 

まだまだある。「JAPANブランド育成支援事業」の件はさらなる爆弾を抱え込んでいた。

 

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(2019.12.13 東京新聞 抜粋)

 

藤原氏を巡り、県中小企業振興公社は、職員が国の補助事業で、藤原氏がロゴマークの作成に関わった会社に不適切な指導をして、補助金を得ていたことを明らかにし、謝罪した。
十日に発表した。公社によると、不適切な指導があったのは中小企業庁の「JAPANブランド育成支援事業」。二〇一六年度にあったパッケージデザイン事業で、補助金を受けるには、比較できるよう二社以上から見積もりを取る必要があった。
しかし、藤原氏にデザインを依頼した五社は、いずれも藤原氏の義母が代表の会社の見積もりのみを提出。このため、公社の職員は、別のデザイン会社からより高額な見積もりをとり、後付けで書類を整えるよう各社に指示したという。各社とも指示に従い、結果、補助金は交付された。
公社の助川和明常務理事は「年度末で報告書の提出期限が迫り、企業が補助金を受けられるよう、担当者はよかれと思ってやった」と釈明。藤原氏への便宜は否定した。

 

〔続く〕
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そんな釈明、聞く耳は持たぬ。
つまりは「相見積もり」のハードルをクリアするための裏技を知悉してらしたわけね、小役人ども、いやお役人様方は。もうこうなると、誰が悪者やらほとんどわからなくなってくる。小野瀬水産、藤原 浩、筑西市、茨城県中小企業振興公社、茨城県、中小企業庁、そして経済産業省。

 

となるとやおら泡を食って騒ぎ出すのも行政によくあること(小野瀬水産の破綻については茨城県の責任も大きいという論調はネット上に多い)。

 

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(2019.12.14 茨城新聞)

 

茨城県内企業との金銭トラブルが発覚したフードアナリストの藤原浩氏(55)が県委嘱の「いばらき大使」を解任されたことを受け、県は13日、「いばらき大使」委嘱の在り方を見直す方針を明らかにした。県が事業者からの相談で一部トラブルを把握していたことも判明。同日開かれた県議会常任委員会で報告した。
県によると、大使委嘱の際、これまでは肩書などに変更がないか確認する、年1回の「現況確認」だけだった。申告された略歴や肩書を調べる「本人確認」を行うほか、定期的に活動を報告する場の必要性などを検討していく。
また販売流通課は2017年8月、事業者から相談を受けていた。藤原氏に提案されたデザインが盗用されたものだったとの相談で、同課が藤原氏に対応を申し入れた。本人が委託料を全額返すとし、同月中に事業者から示談の連絡があった。同課は「示談と聞いて気を緩めてしまった。そのほか(問題が)あるか調査しなかったことは反省している」と述べた。
このほか、県中小企業振興公社の不適切な指示について、公社を所管する産業戦略部の小泉元伸部長が陳謝。国から補助金返還を求められる可能性もあることから、公社に必要な対応や職員の処分などを求めていく考えを示した。
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はー、よくもまあ次から次へと出てくるよなあ。不祥事未然防止の観点はゼロだったわけね。
ツルは、168人も委嘱するだけしておいて、後は実質的なチェックをまるでやっていなかったというところに一番驚きます。本気度合い(のなさ)が知られようというものである。上場企業の取締役だって、今や1年任期が当たり前(法定の基本の2年ではなく)、毎年総会で株主の信任を問われる時代だぜ。監査部門も何をやっていたのだ。

 

濁流だ濁流だと叫び流れゆく末は泥土か夜明けか知らぬ
     齋藤 史

 

(続く)

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