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2020年2月23日 (日)

【加筆編】むすんで、つないで:第十四結節([有田×野老]展ポスター・今年の一皿記念品)

(承前)

 

もうかれこれ2ヵ月ほども野老朝雄ネタで引っ張っとりますが、塩崎一族ネタだってまだ枯渇しちゃってはいないのですよ。でもあと少し、ローカリティ系TOKOLOデザインを見てみることとしよう。

 

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2016年の青森の他に、2007~2019年にかけての宮城での取り組み、2017~2019年における徳島での取り組みがあって、それから・・・
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・・・2019年秋、舞台は再び西に飛び、遂には佐賀に至った。全国北から南から状態。

 

2019.09.20~11.24
佐賀県立九州陶磁文化館(佐賀県西松浦郡有田町)
特別企画 [有田×野老]展 [ARITA × TOKOLO] EXHIBITION
Tokolo2019aritaxtokoloexhibition

 

1980年11月開館の同館にとり、この「ありたかけるところてん」は、作家(強いて言えば、「陶芸家」として、ではない)と共同企画する初めての展覧会だったらしい(@_@)。そういう性格のミュージアムなんですね。両者を初めに引き合わせたという東京大学総合研究博物館特任教授の(てか大手ディスプレイ業者株式会社丹青社の)洪 恒夫(こう つねお)が展示企画(の助言?)を行っている。

 

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野老氏が魅了される[青]の色彩を主題に、伝統と革新の融合により独自の切り口で新たな有田焼の可能性を模索します。未来につなぐ有田焼の「青」の世界をお楽しみください。
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藍染めの布製品(風呂敷・手ぬぐい・法被等)や紙製品(折り紙・扇子・団扇等)に次いで、陶磁器とのコラボに踏み切ったわけやね。いや、有田焼と言えば東京五輪の最初期の公式グッズに組市松紋あしらいの六寸皿があったから(cf. 2017.09.13「組市松紋、全容を顕す!!」)、回帰したとも言えるのだろうか?

 

野老と有田焼のつながりはまだ他にも見つかった。

 

Tokologourmetnaviplate2018pattern

 

株式会社ぐるなび総研(東京都千代田区)が年末に発表する「今年の一皿(R)」の2018年記念品として用いられたデザインで、銘「野老唐草紋様皿」。当然、非売品(でしょ?)。
しかし、実は同じピースで、翌年この商品が作られたんである!

 

【第二結節】
京都市中京区
山田繊維株式会社
ふろしきブランド むす美
野老むすび PPP唐草 白
野老朝雄
〔2019年10月発売〕
Tokolomusubiwhite

 

まっさかそう「つながる」とは😜思わんかった!そりゃ、ぐるなびと山田繊維はそれぞれ知ってるんだろうけど。

 

本展では、3年分の「今年の一皿」記念品が展示されたらしい。

 

Tokologourmetnaviplates

 

野老唐草紋様皿 有田焼 2018
Tokologourmetnaviplate2018indigo
Tokologourmetnaviplate2018white

 

野老組人紋様皿 有田焼 2017
Tokologourmetnaviplate2017indigo
Tokologourmetnaviplate2017white

 

野老組菱縞紋様皿 有田焼 2016
Tokologourmetnaviplate2016

 

デザイン:野老朝雄(アーティスト)
制作:寺内信二(李荘窯)
生地製造:古賀 隆(辻製陶所)
企画:ぐるなび総研
プロデュース:クレアーレ熱海湯河原工房
協力:佐賀県(有田焼創業400年事業実行委員会)

 

佐賀県は初年度のみクレジットされている(微伏線)。有田焼の窯元や生地師が関わった中、プロデュースは熱海だか湯河原だかってのが微妙に残念な感じ・・・。いわゆるパブリックアートを手がけるデザインハウスのようです。

 

互いに隣接する静岡県熱海市と神奈川県足柄下郡湯河原町は地理上、生活上、経済上の結びつきが強く、特に熱海市最北部にある泉地区は「伊豆湯河原温泉」として広義の「湯河原温泉」の一角を成し事実上湯河原町と一体化しており、合併話も何度となく持ち上がってはポシャってきたらしい。「クレアーレ熱海湯河原工房」も実際にはこの泉地区にある。

 

で、この↑デザインはこの↓遺伝子の一表現形、のはず。

 

【第五結節】
PAPER RHOMBUS PUZZLE
03. RED
野老朝雄
〔2017年1月発売〕
Tokolopaperrhombuspuzzle03red

 

有田焼との関わりについて、野老自身は「2016年に皿をデザインする仕事で有田に来た」と語っており、ということはおそらく洪がそこに関わっていたのだろう。それはぐるなび総研の組菱縞紋様皿というより、五輪公式グッズの組市松紋六寸皿のことだったのではないか(さしたる根拠とてないけれど)。折しも有田焼は「創業400年」を迎えていて、大変な力こぶだったようです。そんな絡みもあって、この年のうち、年の瀬に「今年の一皿」記念品シリーズが開始されたのではないか、とツルは考えた。

 

しかしどうやらそうではなかったようです。

 

[有田×野老]展開催に先立つ3ヵ月前に野老が有田を訪れた際、次のように報じられていた。

 

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(2019.06.28 西日本新聞 抜粋)

 

〔前略〕

 

秋の有田展のきっかけは同町の李荘窯業所との縁。2016年からインターネット上のレストラン人気投票の副賞として有田焼の皿を共同製作し、九陶での展示企画に発展した。

 

〔後略〕
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やれやれ、裏取りなしに書いちゃだめね、やっぱり。

 

そして本展終了後の2019年12月には、やや趣きを異にした次の品が「今年の一皿」としてアノ「タピオカ」ネタに贈られている。紋様ではなくフォルムによるデザインに変わったわけです。

 

野老盛麻紋様皿 有田焼 2019
Tokologourmetnaviplate2019indigo
Tokologourmetnaviplate2019white

 

ふぅっ。アレは「一皿」ぢゃなかったと思いますがね。「一カップ」でせう。

 

脱線になるけど、最近のタピオカ(特にコンビニ物のドリンク)って、トウダイグサ科のcassava(Manihot esculenta)ではなくサトイモ科のコンニャク(Amorphophallus konjac)が代用で使われているんです。これは、キャッサバ由来の澱粉だと「茹でた状態で水中に放置した場合、水分を吸収してぶよぶよに膨張し、もちもちとした食感は失われる」(by Wikipedia)ためであるらしい。案外、タピオカって調理に時間がかかる上に、その後の保存も難しいんですね。(昔懐かしいnata de cocoでは代用できないのだろうか?)

 

因みに “Amorphophallus” は「不整形の男根」というほどの意味。カラー(オランダカイウ)やミズバショウ、スパティフィラムなどにも見られる、苞/仏炎苞の中にある肉穂花序をペニスに見立てての命名です。アンスリウムなんて「おちんちんみたいなのがついてる赤い花」という捉え方をしてる人は多いと思う。
属名を分解すると “a-morpho-phallus” で、“a” (本来は “an”)は;

 

“amorphous”(非晶質)↔ “morphous/crystal”(結晶質)
“asymmetry”(非対称)↔ “symmetry”(対称)
“anonymous”(非顕名/匿名)

 

の例が、“morpho” は;

 

“morphing” (モーフィング)
“metamorphosis”(変形/変容/(生物学上の)変態)

 

の例があるし(南米の青く輝く蝶として知られるモルフォチョウ属も“Morpho” である)、“phallus” は;

 

“phallicism”(男根崇拝)

 

の例がある。

 

(続く)

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